ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く   作:始まりの0

71 / 110
EP59 パーティ開始前

 ~パーティ会場~

 

 日本神話が出した条件を魔王達に(殆ど脅し)認めさせた零。その場にやって来た老人を見て、零は目を細めた。

 

 

「北欧の神・オーディン………エロ爺」

 

 

「エロ爺とはなんじゃい。これでも主神じゃぞ、もう少し言い方を変えんか零」

 

 

「主神だろうがなんだろうがエロ爺に変わりはないだろう。何処の世界でもお馴染のポジションに居やがって。叔父上(素戔嗚)義姉君(クシナダ)をやらしい目で見るから何時か殺ってやると言ってたぞ。エロ爺」

 

 どうやら2人は知り合いの様だ。だが零は露骨に嫌な顔をしている………と言うより『話かけるんじゃねぇ!』と威嚇している。

 

 

「若い女子は目の保養じゃ………それよりも何遍も言うが儂の事は【お爺ちゃん】と呼べと言うとじゃろ」

 

 

「絶対ヤダ!俺はアンタのことをそんな風に呼びたかない!できるものなら過去に戻って爺を尊敬の眼で見ていた自分の眼を覚まさせたいくらいだ!」

 

 何故だか何処かで見た様なやり取りだ。

 

 

「何故じゃ!何故、儂を【お爺ちゃん】と呼ばんのじゃ!昔はあんなに【お爺ちゃま】と呼んでくれたのに!」

 

 

「だから自分の行動を振り返りやがれ!エロ爺!刺し穿つぞ!」

 

 自分を【お爺ちゃん】と呼べと零に詰め寄るオーディン。誰かに似ていないだろうか?主に零の身近な者達に。

 

 

「と言うかあやつらの所には行ってるのに、何故儂の所に来んとは何事じゃ!」

 

 

「あっあのオーディン様?どうしたのですか?もしかして頭を打たれたのですか?!まさか歳の性で……」

 

 付き人の銀髪の女性が、オーディンの豹変ぶりに驚いていた。

 

 

「ロスヴァイゼ、お主なんか勘違いしておらんか?」

 

 もうお分かりだろうか?オーディンの零に対するこの態度、まるで天照達を見て居る様だ。

 

 

「なんで爺までこの世界にいるんだよ………唯でさえ母様達がいるのに(ぼそっ」

 

 

「北欧の爺は零と知り合いだったのか?」

 

 

「おぉアザゼルの小僧ではないか。まぁのぅ、儂にとっては孫の様なもんじゃぞ……」

 

 

「はいはい………そんなんはどうでもいいから」

 

 各勢力の代表達が話している中で、零とオーディンだけが何かの気配を感じているのか周りを見回していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~アーシア・白音・黒歌・オーフィスside~

 

 アーシア達は零がいないので、リアス達についていく事にした。向かう先はパーティ会場の一角で、若手悪魔達が集まる所らしい。途中でソーナとその眷族達と出会った。

 

 

「おぉ!匙じゃねぇか!」

 

 

「久しぶりだな!兵藤!」

 

 一誠はソーナのポーン・匙と久しぶりに会ったので楽しそうに会話を始めた。どんな修行をしたや、強くなったとか。

 

 

「貴方達も来ていたのですね、アーシア・アルジェント、それにはぐれ…ッ?!…………いえ猫又の塔城さんと姉・黒歌さん、そして無限の龍神様」

 

 ソーナは黒歌の事を「はぐれ悪魔」と言おうとした瞬間に、前に零から向けられた殺気と圧倒的な力の事を思い出し直ぐに言い直した。

 

 

「あのそちらは?」

 

 ソーナはアーシア達の後ろに控えていた童虎とシオンに目を向けた。

 

 

「儂等はアーシア嬢達の護衛じゃ。儂の名は童虎、こっちの麿眉は儂の友のシオンじゃ」

 

 

「アーシア殿たちにも言ったが、我等はいないものと思って貰って構わんぞ。問題があれば動くでな」

 

 

「でもやっぱりシオンさん達とも色々とお話ししたいです」

 

 

「そうにゃ……童虎達は私達の知らないご主人様を知ってるじゃない。教えて欲しいにゃ」

 

 どうやら黒歌達は零の事について色々と聞きたいらしい。

 

 

「フム……王のこt『ドガン!』なんじゃ?」

 

 皆が言われた部屋の入口の近くに来た時、爆発と共に部屋の扉が吹き飛んだ。皆が中をのぞいてい視ると、男性悪魔と女性悪魔が睨み合っていた。2人は全身から魔力を迸らせており、今にも戦いを始めそうな勢いだ。

 

 

「どうしても死にたい様ねゼファードル」

 

 

「処女くせぇって本当のこと言っただけだろ」

 

 

「一体なんなんだこれ?」

 

 一誠が何が起きたのか分からないので周りを見回していると

 

 

「若手悪魔が集まると大抵こうなるんだ」

 

 

「サイラオーグ」

 

 リアスは突然現れた男をそう呼んだ。

 

 

「挨拶は後だ………そこまでだ!アガレス家の姫・シークヴァイラ!グラシャラボラス家の問題児・ゼファードル!」

 

 

「誰が問題児だ!ごらぁ!」

 

 サイラオーグはどうやら喧嘩を止めようとしたが、サイラオーグの発言によりゼファードルの方は怒っている様だ。

 

 

「いきなりで悪いが最後通告だ。これ以上問題を起こすなら強制的に黙らせるぞ(ボキッバキッ」

 

 サイラオーグは拳を鳴らしながら何時襲い掛かられても良い様に備えて居る様だ。

 

 

「この……バアル家の無能g『少し落ち着かんか(トン』がっ!?」

 

 

「「「「!!?」」」」

 

 ゼファードルがサイラオーグに襲い掛かろうとしたが、童虎が一瞬で背後に回り込みゼファードルの首を手刀で叩いた。それを受けた本人はそのまま気を失い倒れ込む。

 

 

「全く、もう少し落ち着いて行動する事じゃな若造。お主ではその男には敵わんよ……それにあのままでは吹き飛ばされて儂等の方に飛んで来てしまうではないか」

 

 

「我等には傷を負わせる事は叶わずとも、万が一アーシア殿や白音殿達が傷付けばそのまま日本神話側との戦争になるぞ……って聞こえてはおらんか」

 

 倒れているゼファードルに対して童虎とシオンはそう言った。

 

 もしあのままゼファードルがサイラオーグに殴り掛かっていた場合、確実に返り討ちにあっていただろう。殴り飛ばされ、ゼファードルの身体はそのまま吹き飛びリアス達の方へ。普段から戦っているリアスや一誠、白音達なら問題なく避けるだろうが、非戦闘員であるアーシアは避けれるとは限らない。万が一にでも日本神話の代表としてこの場にいるアーシアが悪魔の性で怪我でもすれば、零や天照達の怒りに触れ直ぐにでも戦争になるだろう。

 

 童虎とシオンはそれを止める為に、何よりアーシア達の為にゼファードルを止めた様だ。周りの若手悪魔達が何が起きたのか分からないので騒ぎ始めた。

 

 そして時間が経ち、協定が始まろうとしていた。




・キャラ紹介

 名前:オーディン

 性別:男

 年齢:???

 種族:北欧の主神。原初世界の神の1人

 出身地:???【言葉では表せない】

 容姿:原作通り

 好きな物:零、女性(特に若い娘)

 嫌いな物:零を傷付ける者

 神力:???

 攻撃力・防御力:天照達と同様



 天照達と同じく原初世界の神の分霊の1人。原初世界では天照達の親の様な位置に居る。なので零からすれば祖父にあたる。

 天照達同様、零を愛しており、甘い。本人は零に「お爺ちゃん」と呼んで欲しいが中々呼んでくれないので落ち込んでいる(原因は女癖が悪いことなのだが、本人は未だにそれに気付かない)。

 素戔嗚からも妻であるクシナダ神をやらしい目で見ているので嫌悪されている。

 幼い頃の零は女好きの祖父でも尊敬して懐いていたらしいが、成長するにつれてゴミを見る様な目で見られたとか………(本人曰く、その時は本当に自決しようと思ったらしい)。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。