ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く   作:始まりの0

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今回は第5章までの間の話になります。


第4.5章 日本神話
EP44 出かけた先は神の世界


 ~天王理家 朝~

 

 

「「「出掛ける?」」」

 

 

「もきゅもきゅ………ご飯おいしい」

 

 零から出掛ける事を聞いたアーシア達は食事をしながら首を傾げていた。オーフィスは話しの間もずっと食事を続けている。

 

 

「何処へ行くのにゃご主人様?」

 

 

「ちょいとな………」

 

 

「私達、全員がいく必要があるんですか?」

 

 

「あぁ。これからの為にもな……」

 

 

「零が行くなら、我も行く(もきゅもきゅ」

 

 

「まぁご主人様が行くと言うなら私も」

 

 こうして皆で出かける事が決まった。その行先については零は何も言っていない。

 

 

 

 

 

 

 

 零は普段着と右眼には眼帯をしている。オーフィスは天照から貰った巫女服を着ていた、どうやら巫女服が気に入った様だ。白音と黒歌はそれぞれの色の着物を着ている。アーシアは以前に来ていたシスター服を着ていた。

 

 それぞれが正装をしている。零も手に天照達の元に赴く時に着ている白い衣を持っていた。

 

 

「それにしても皆で出かけるなんて何処に行くつもりなのにゃ?」

 

 

「ちょっと高天原までな。よっと」

 

 

「「えっ?!」」

 

 

「………」

 

 

「たか…ま?」

 

 黒歌の問いにそう答えながら、白い衣を纏う。黒歌と白音はその答えに驚き、オーフィスは何時もの様に無反応、アーシアに至っては何処なのか分かってない様だ。

 

 

「じゃ行くとしよう」

 

 零がそう言ってその場でくるっと一回りすると、辺りの景色が白一色に変わる。

 一同は何が起きたのか理解できないのか周りを見回している。

 

 

「さてと……はい、皆、これ持って」

 

 零がそう言って渡したのは、天照より送られてきた物だった。

 

 アーシアには金色の冠、オーフィスには鈴、白音には勾玉、黒歌には鏡。零はそれぞれに渡す。

 

 

「ご主人様、1つ聞きたいんですが、これって神器なんじゃ……」

 

 白音がそう零に聞くと、零は頷いた。

 

 

「まぁな。これがお前達が高天原に入る為に必要な物でな、母様に送って貰った」

 

 

「零さん、高天原って何なんですか?」

 

 零がそう説明すると、アーシアが高天原について質問してきた。零はゆっくりと歩を進めると、皆もそれに続く。

 

 

「高天原ってのは、簡単に言えば日本の神様の住んでる世界だな。そして、この世界の頂点にいるのが母様だ」

 

 アーシアはそれを聞くと驚きの表情を浮かべる。

 

 

「神様のいらっしゃる世界に私の様な者が来てもいいのでしょうか?」

 

 そう言ってアーシアの表情に影が落ちる。神からすれば人間は罪深い存在、そしてアーシアは過去に悪魔を治癒したと言うことで魔女の刻印を押された。

 故にアーシアは神々の世界に自分の様な罪深い存在が入っていいものなのかと考えたのだろう。

 

 

「大丈夫だよ……その神器は母様からの贈り物だ」

 

 

「神器?……神器(セイグリッド・ギア)ではないのですか?」

 

 

神器(セイグリッド・ギア)は聖書の神が創ったものだ。それは母様が昔から使っている物だ……まぁ日本版の神器(セイグリッド・ギア)とでも思ってくれればいい。だがその神器は聖書の神が創った神器(セイグリッド・ギア)とは異なり、その神器には母様の神気が宿っている………簡単に言えば母様の一部の様な物だ。日本の神器ってのはその多くが神の力を宿している」

 

 零がアーシア達に渡した神器の説明しながら歩いていると、大きな建物が見えてきた。それは木で出来た大きな神殿の様な建物だ。零はその神殿の前で足を止めた。

 

 

「ふぅ………さて、皆……此処から先はおっかない神も居るから俺の傍を離れるな」

 

 零の身体からゆっくりと白いオーラが立ち昇る。それは神々しく、清らかなオーラだった。普段の零はソウルコードとメモリーコードを使用するが、此処までの力を出さない。圧倒的な力と技で敵を倒しても、此処まで聖なる力を出す事はない。

 

 そうして神殿へと入っていった。アーシア達もそこへ入って行った。


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