ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く   作:始まりの0

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EP42 四神VS二天龍

 ~会談室~

 

 

「一誠……止めなさい。例え私の命が掛かっていても彼と戦うなんて危険だわ」

 

 

「いいえ……良いんです。元は俺が戦いたいって言い出してあぁなった訳ですし……」

 

 

「まぁそう言っても仕方ないだろう。ほらっよ、赤龍帝」

 

 アザゼルは紫色の宝石の嵌まった金色の腕輪を渡した。

 

 

「そいつは禁手(バランス・ブレイカー)時の負担をある程度肩代わりしてくれる。後はお前次第だ……言っておくがアイツは本気だったぞ。本気でリアス・グレモリーを殺そうとしていた、お前も初めから本気で掛からないと殺される可能性だってある」

 

 

「そんな……アイツ…‥どうして」

 

 

「それはあの子が知っているからです。何かを愛する事の難しさを、本当の意味で護る事の難しさを………何より家族の大切さを……だから貴方も本気であの子と戦うなら死ぬ気で戦う事です。あの子はかつて自分の大切な者を傷付けようとしたものを滅ぼしました。相手が神であろうと、魔神であろうとも………」

 

 天照は一誠にそう言った。

 

 

「愛する難しさ……護る難しさ……良く分かんないけど……俺も部長が殺されると聞いてら本気で戦わない訳にはいきませんから。行くぞ!ドライグ!」

 

 《やっと覚悟を決めたか……行くぞ相棒!Welsh Dragon Over Booster!》

 

 一誠は赤龍帝の鎧(ブースデッド・ギア・スケイルメイル)を纏うと外に向かい飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~駒王学園 中庭~

 

 現在中庭には真・龍虎王を纏う零が立っていた。その身体から溢れる力、殺気は本当の物だ。

 

 それに相対するのは伝説の二天龍の力を宿した元人間、現転生悪魔の最弱の赤龍帝・兵藤一誠。そして魔王ルシファーの血を受け継ぐ最高の白龍皇・ヴァーリ・ルシファー。

 

 まるでかつて三大勢力が二天龍と対していた時の様な状況だ。

 

 

「さて……覚悟は出来たか、お前等?今は断罪の間(ジャッチメント・フィールド)の効力を切っている。故にお前等は傷付いても、治癒しない………それがどういう状況か分かった上でそこに立っているのだな?」

 

 

「っ!?(ガクッガクッ」

 

 

「ふっ!フハハハハ……そうだよ!それだよ!そうでなくては面白くない!(ゾクッ」

 

 零は本気で2人を倒そうとしている。その力と殺気を受け一誠は震えており、ヴァーリは恐怖を感じながらも強敵と戦える事に歓喜している。

 

 

「言っておくが……もう手加減するつもりは毛頭ない。黒蛇刀!」

 

 先程まで持っていた龍王破山剣を龍玉に戻し、代わりに剣先に蛇の頭部のパーツのついた剣を装備する。そして剣先の蛇が口が開き、炎を噴き出し刀身を覆う。

 

 

「一誠……お前にはお前の護る物がある。ヴァーリ……お前には己が強さを確かめたいという譲れない物がある。

 俺にも俺の護る物がある、譲れぬ物もある。俺はそれを守る為なら………この世界の全ての神であろうと全員破壊する………逃げるならば逃げろ、そうすれば追いはしない。だが立ちはだかるならこの場で滅ぶだけだ!」

 

 《グオォォォォォ!》

 

 《キュアァァァァ!》

 

 《ゴオォォォォォ!》

 

 《ガアァァァァァ!》

 

 零は炎を纏った剣を振るい、翼を広げた。するとその背後に龍王機、雀王機、武王機、虎王機の姿が浮かび上がった。

 

 

「俺だって負けらんねぇんだよぉぉ!!」

 

 《Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!》

 

 一誠のそう叫ぶと力を倍加させていく。そして限界まで力を倍加させると零に向かい翔けていく。

 

 

「フハハハハ!二天龍対伝説の戦士……かつての戦いの続きを始めようじゃないか!」

 

 ヴァーリは歓喜し、白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)を大きく広げ零に向かって行く。

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 2人は殆ど同時に零に殴り掛かった。その拳は真っ直ぐ零の身体に吸い込まれる様に放たれる。

 

 

 《《ガァン!》》

 

 

「「!?」」

 

 

「なんだ、その程度で終わりか?」

 

 2人の全身全霊の拳を同時に放った。一誠の倍加された力、魔王の血、その力は聖書の神や魔王にかなり近いだろう。だがその一撃を受けても全く動じていない。

 

 

「黒蛇刀」

 

 手に装備している黒蛇刀の刀身が伸び、鞭の様に振るうと零は2人は吹き飛ばす。

 

 

「ぐあぁぁぁぁ!」

 

 

「ぐぅぅぅぅぅ!」

 

 炎を纏った黒蛇刀は生きているかの様にうねっている。零はそれを大きく振るった。まるで炎の蛇の様になった黒蛇刀が再び2人に襲い掛かる。

 

 

「【黒蛇刀・三千斬】!」

 

 無数の斬撃が一誠とヴァーリに襲い掛かった。2人はそれを避けようとするが、周りを黒蛇刀の刀身に囲まれている為逃げる事ができない。そして、2人は黒蛇刀の閉鎖空間でその身に斬撃を受けた。

 

 

「うぁぁぁぁ!」

 

 

「ぐぅぅぅぅ!」

 

 その斬撃は2人の纏う鎧を切り刻んだ。鎧はそれに耐えきれず粉々になる。零はそれを見ると斬撃を止め、黒蛇刀を自分の元に戻した。

 2人はそのまま重力によって地面に落下していく。

 

 

「ぐぅ……(うっ嘘だろ。たった一回の攻撃でこれかよ)」

 

 

「っ……(流石に今のは効いた。今のままじゃ敵わない。覇龍(ジャガーノート・ドライブ)を使うか?いや…だが)」

 

 2人は地面に落ちるとダメージで直ぐには立ち上がれない様だ。

 

 

「これで終わりか……ならそこで寝ていろ。俺はあの女を消しに行く」

 

 零はゆっくりと2人の元に降りると、そういって身を翻す。

 

 

「待…てよ」

 

 このままではリアスが零に消される。そう思った瞬間、一誠の中で何か変化が起きた。

 

 

「部長は……やらせねぇ…俺が……俺が守るんだ」

 

 一誠の全身から赤いオーラが溢れる。

 

 

「……何故お前はあの女をそこまでして守ろうとする?下僕だからか?命を救われたからか?だったら勘違いだ」

 

 

「なんだと!?」

 

 

「お前が堕天使に貫かれたあの時、あの女でも直ぐに治療すればお前を助ける事ができた。なのに何故お前を転生悪魔にしたか……簡単な話だ、お前は確かにポーン8個で転生したんだったな?」

 

 

「そっそれがどうしたんだよ?」

 

 

「つまりお前に何らかの大きな力を持っている分かったから自分の物にした。そうして命を助けたと思わせ、自分に忠実になる様に仕向けた。俺からすればそれ以外考えられんのだがな」

 

 

「なっ!?………………」

 

 一誠は一瞬驚いた様な表情をして俯いた。

 

 

「だけど……あの人は俺を必要だって言ってくれた。それに!俺は部長が好きなんだよ!始めてみた時から一目惚れしちまったんだ!もしお前が言う様に俺が利用されているだけだとしても、俺は俺の力であの人を振り向かせて見せる!」

 

 

「………そうか……なら俺を止めてみせろ。そうでないとリアス・グレモリーが死ぬぞ」

 

 

「レイ!本当に部長を殺すって言うなら俺は本気でお前であっても倒す!」

 

 一誠が零に向かいそう言うと、赤龍帝の篭手(ブースデッド・ギア)の宝玉から凄まじい光が放たれる。それは今までにない輝きだ。

 

 

【相棒、お前の覚悟受け取ったぞ。神器もお前の意志により新たな進化をしようとしている】

 

 

「どっドライグ!?新たな進化ってどう言う事だ!?」

 

 

神器(セイグリッド・ギア)は持ち主の思いを糧に進化と変化を繰り返す。赤龍帝の篭手(ブースデッド・ギア)もまた相棒の思いに応えて新たな進化を得た】

 

 

「新たな進化、それってどんな」

 

 

【Welsh Dragon Over Drive!】

 

 音声と共に一誠を鎧が覆う。それは未完全の禁手(バランス・ブレイカー)の時と全く同じなのだが、纏うオーラは先程までとは違っている。より強く、よりドラゴンのオーラに濃くなっていた。

 

 

「なんだ……何時もと変わらないと思うんだが」

 

 

【いいや………ドラゴンのオーラの量も質も今までより強くなっている。今の相棒では時間制限がついているがな……まぁ戦えば分かる】

 

 

「確かに何時もより力に満ちている様な………なぁドライグ、神器(セイグリッド・ギア)は持ち主の思いに応えて成長するんだよな………だったら此奴の力も頂く事もできるだろう」

 

 一誠は近くに落ちていたヴァーリの白龍皇の鎧の宝玉の欠片を手にする。

 

 

 

 

「くっ………ハハハハハ!ライバルくん、それは自殺行為に等しいよ」

 

 

【そうだ!ドライグ!お前の宿主を止めろ!】

 

 倒れていたヴァーリが立ち上がると、ヴァーリの神器(セイグリッド・ギア)白龍皇の光翼(ディバイン・ディバインディング)に宿るアルビオンがそう叫ぶ。

 10秒ごとに力を倍加させるドライグ、10秒ごとに力を半減させるアルビオン。正反対の力、一誠はそれを取り込もうとしている。

 

 

【死ぬつもりか、相棒?】

 

 

「死ぬ気なんてさらさらねぇ!だけど痛いのなら我慢する!ヴァーリ!アルビオン!お前等の力!貰うぞ!(バリッン」

 

 一誠は右手の篭手にヴァーリの鎧の宝玉を叩きつけた。すると青色の光と緑の光が右手の篭手から放たれる。

 

 

「いたい!いたい!いたい!クソ!いてぇ!!!」

 

 

【馬鹿な……我等の力は相反する力だ。その行為は自殺行為だ】

 

 

【アルビオンよ、俺は今まで様々な宿主を見てきた……中でもこの兵藤一誠はバカだ。そして知った。バカも突き通せば不可能を可能にするとな!いいだろう!俺も命を懸けるぞ!相棒……いや兵藤一誠!!!】

 

 まさに自滅行為であるが、一誠はリアスの為に己が命の炎を燃やす。

 

 

【Vanishing Dragon Power is taken!】

 

 一誠の思いに応えた神器(セイグリッド・ギア)がその力を変化させる。一誠の右手の篭手が白くなった。どうやらヴァーリの消失の力を手に入れた様だ。

 

 

【馬鹿な………ありえん。こんなことが】

 

 

「ふっフハハハハハハ!面白い!面白いよ、ライバルくん!だったらオレも限界まで力を引き上げよう!」

 

 ヴァーリがそう言うと、再び禁手(バランス・ブレイカー)化して全身から白いオーラを放出する。

 

 

「ふっ………ククク…アハハハハハハハ!好きとか、惚れたとか……何所の恋愛ドラマだ?聞いていてこっちが恥ずかしくなる。だが面白い……ならばそれを全力で俺にぶつけてみろ【五行器・輪転】!」

 

 零は真・龍虎王に合神している龍王機、雀王機、武王機、虎王機に動力源である周囲の自然エネルギーを取り込み活動する五行器の力を解放すると、零を4つの光が包み込んだ。

 

 

「なっ!?」

 

 

【馬鹿な………これは既に神どころか……オーフィスやグレードレッド並みだぞ。本当にアイツは何者だ?】

 

 此処に来て更に力を上げた零に驚いている一誠とドライグ。

 

 

「まだこんな力を隠してたのか………あのグレードレッドやオーフィスと同等レベルとは本当に君はオレを楽しませてくれる!」

 

 

【クッ!なんというプレッシャーだ。ヴァーリ、気を付けろ……あんなもの真面にくらえば消滅するぞ】

 

 ヴァーリは更に力が上がった事を歓喜している、アルビオンの言葉は届いているのか怪しい所だ。

 

 

「では行くぞ!」

 

 零は翼を広げ、空高く舞い上がる。一誠とヴァーリもそれを追掛けドラゴンのオーラを纏いながら飛び上がる。

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

【相棒!奴がこれ以上力を上げる前に決めろ!次の一撃に総てを込めろ!】

 

 

「でやぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ!!」

 

 

【ヴァーリ!これ以上長引くと拙い!一撃だ!次の一撃を全力で放て!】

 

 2人は自分達の持てる力の全てを次の一撃に込める。そして赤と白の光と化すと零に向かい凄まじい速度で接近する。

 零は途中で反転し黒蛇刀を消し、再び龍王破山剣を装備すると力を龍王破山剣に流し込む。

 

 

「【龍王破山剣:四神・天魔滅斬(天魔を滅する四神の斬撃)!】」

 

 零も4つを纏い、一誠とヴァーリと衝突した。

 

 四神と二天龍の力が激突した事で辺りは光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぅ……がぁ……」

 

 

「っう………ぐぅ」

 

 光が納まり、駒王学園の中庭にはボロボロの状態の一誠とヴァーリが倒れていた。零は全く無傷で2人を見降ろしている。

 

 

「ふぅ………(流石に今の状態じゃ1日に強大なソウルコードを幾つも使うのは疲れる)」

 

 零は着地すると龍王破山剣を持ち、2人の元に歩を進める。そして2人との距離が近くになった時に、一誠の上に紅い何かが覆いかぶさる。

 

 

「止めて!もう止めて!これ以上…一誠を傷つけないで!」

 

 それはリアスだった。リアスは涙を流しながら、そう叫んだ。

 

 

「何故……お前はそうやって……思いを踏み躙る」

 

 零は何故かそう言った。リアスはそれを聞くと何が何なのか分からない顔をしている。

 

 

 

 

 

 

 

 一誠は命を賭してお前を護ろうとした……なのにそのお前が俺の前に堂々と出て来るとはふざけているのか?……それはなんのつもりだ?

 

 俺に殺さてもいいと言う事か?ふざけるな!貴様は命を賭して護ろうとした一誠の思いを踏み躙るつもりか!?

 

 何故それに気付かん…………外敵から護るだけで、外から隔離するだけで、貴様は護ったつもりでいるつもりか!?そんな事したとしてもそれはただ苦しみから遠ざけているだけに過ぎない。

 

 貴様はそれで救ったと、護ったと思い込んでいるだけだ。姫島朱乃のことも!ギャスパーのこともだ!お前はアイツ等の事を護ったつもりでいる。だからこそ俺はお前が目障りだ。

 

 アイツ等の心の奥底にある本当の苦しみを理解しようとしない。まぁ俺的にはそれだけで腹立たしいがな。

 

 家族だと言うのであれば何故ギャスパーをあの部屋に閉じ込めた!?兄の……魔王の命令だからか?!ふざけるなよ!本当に愛しているなら例え誰が何と言おうとギャスパーを閉じ込めることなどしなかった筈だ。お前がギャスパーをあそこに閉じ込めていた事でギャスパーは外の世界と触れる機会を失い、力を制御する機会すら失った。お前はギャスパーから可能性を奪ったんだ。

 

 木場祐子の事にしても、姫島朱乃のことにしても、一誠のことにしても、お前は言葉を投げかけ、見守るだけだ。自分で動こうとしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで何が王だ!?何が家族だ!?」

 

 

「ッ!?」

 

 リアスは零にそう言われ目を見開いた。リアスのやっていた事は自分の眷族の為にやっていた事だ。だがそれは時として一誠やギャスパー達に悪影響を及ぼす事がある。

 例にあげるなら、先に零が言った様にギャスパーを封印した事だ。幼き頃よりギャスパーはその血と力の性で他人から拒絶され過ごしてきた。リアスはギャスパーを眷族にした、だが兄であり魔王のサーゼクスはその力が危険な為にリアスに封印する様に命じた。

 だがこれがギャスパーが他人と接する機会を無くし、更に封印していた部屋に閉じこもっていた事で力を制御する機会を失った。

 

 

「これから先、お前が傍に居れば他の者は本当の意味で救われる事はない………此処で消えろ」

 

 零は龍王破山剣を振り上げると、刀身が雷を纏う。この刃でリアスを切れば確実にリアスを消滅させる事ができるだろう。

 

 

「では散れ」

 

 龍王破山剣を一気にリアスに振り下ろした。

 

 

「………チッ」

 

 零は龍王破山剣を止めた。その理由は朱乃、祐子、アーシアがリアスを庇う様に飛び出してきたからだ。

 

 

「私はリアスの親友……貴方が何と思おうとそれは変わりませんわ」

 

 

「ボクも部長に差しのべられたから今、ここに居る。ボクはその恩義に報いる為に部長を護る!」

 

 

「零さん!駄目です!リアスさんを殺さないで下さい!」

 

 

「…………はぁ。全く……」

 

 零はそう言うと、龍王破山剣を降ろし真・龍虎王の鎧を解いた。

 

 

「それが………お前達の答えか……ならばいいだろう。そいつは見逃してやる……だがリアス・グレモリー、忘れるなよ。もしアーシアや白音に手を出せば苦しみを与えて産まれてきたことを後悔させてやる。後ギャスパーは俺が連れて行く………チッ、使い過ぎたか」

 

 零はそう言うと右眼を閉じた。すると右眼より血が溢れ出した。

 

 

「零さん!?血が!!」

 

 アーシアは直ぐに聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)で右眼の治療を始めた。だがその力は全く効いていないのか血は止まる事はない。

 

 

「とっ止まらない。どうして!?」

 

 

「これは怪我じゃないからな。一時的な物だ……血は直ぐに止まる」

 

 零はそう言うと、そのまま身を翻し歩を進め始めた。

 

 

「【精神コマンド:絆】」

 

 零がそう呟くと、一誠とヴァーリを暖かな光が包み込んだ。すると2人の傷が瞬く間に消えた。

 

 

「友人を傷付けたままと言うのはどうにも後味が悪い………ただそれだけだ。アーシア、帰るぞ」

 

 零はそのままアーシア達と共に、ギャスパーを連れこの場から消えた。




・赤龍帝の激昂【ブースデッド・ギア・オーバードライブ】

怒りなどの感情の高まりを引き金に発現する一誠の新たな力。

完全な禁手【バランス・ブレイカー】状態でこそ真の力を発現させるが、今回は一誠の実力不足の性で未完全な禁手【バランス・ブレイカー】であったので魔力の質と量がドラゴンの性質に近付きパワーアップしただけ。しかし制限時間付きとは言え、神や魔王に近い力を出す事ができる。

デメリットとして、使用後は肉体と精神にかなり負担が掛かる。

今回の場合は一誠がリアスが殺されそうになったので発現したが、普段の状態では発現するかどうか怪しい所である。

普段の状態でオーバードライブを使用したとしても10秒持つかどうか……。

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