ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く 作:始まりの0
~高天原~
高天原、それは日本の神話に出てくる日本の神々をいる世界。そしてこの高天原の統治者にして最高神、天照大御神がいる。現在、その最高神は、大きな鏡の前におりその横には白い衣を纏った零が立っていた。
「何とか、悪魔側と話を取り付ける事ができましたね。ありがとう、零」
天照は息子である零に礼を言った。
「いぇ……俺もアイツ等の事もありましたので」
「あらあら……本当に貴方は優しいですね」
「俺はただ、あの焼き鳥が気にくわなかっただけです。では母様、俺はこれで」
零はそう言うと、光と共に消えた。息子を見送った天照は、鏡に目線をやる。
「本当にあの子は優しい……流石、私の子供。【ドタッドタッドタッ】あら?」
天照が慌ただしい音に気付くと、音の方を見た。そこには此処に入るための大きな扉がある。そして、扉がひらk【トガッバキッメキィ】ぶち壊され、紫色の髪の女性と黒髪の男性が入ってきた。
「「姉上!我が可愛い甥っ子は何処に!?」」
何やら血眼になっている2人。それを見て天照は笑みを浮かべながら言った。
「あの子なら、先ほど帰りましたよ」
「そっそんな……」
「折角、仕事を終わらせて来たのに」
2人は零に会いたかった様で、零が居ないと分かると落ち込んだ。
「それよりも、月読、素戔嗚」
ニッコリと笑みを浮かべる天照。しかし目が笑っていない、それどころか怒っているみたいだ。
「その扉…どうするつもりですか?」
「「あっ………ごっごめんなさい、姉上!直します!!だからお仕置きだけはご勘弁を!」」
天照の妹であり月神・月読。弟であり、八岐大蛇伝説でも有名な素戔嗚だ。この2人は脅えている、なにやら天照のお仕置きとやらが怖いらしい。三貴子の2柱が脅えているほど、怖いらしい。2人は直ぐに自分達が壊した扉を力を使って修復している。
「全く貴方達はもう少し落ち着きというものを知って欲しいのですが…………まぁいいでしょう。あっそう言えば、あの子が隠し持ってたのはなんでしょうか?」
天照は袖の下から1枚の紙を取り出した。
「あらあら、こんな大事な事を隠していたのですね。母に隠し事が通用すると思っているのでしょうか?」
「ん?姉上、それはなんだ?」
素戔嗚が天照の持っている紙を見る。
「あの子がポケットに隠していたものです。どうやら私達には知られたくなかった様で」
「って盗ったの姉上?」
「盗ったとは失礼ですね。これは保護者に提出すべきものですよ、さてどうしましょうか。フフフ」
天照はその紙を見ながら笑みを浮かべていた。月読と素戔嗚もその紙を見ると、天照と同じ様に笑みを浮かべる。
~その頃 天王理宅前~
高天原から自宅の前に帰ってくると、服が白い衣から学生服に戻る。
「ふぅ……取り敢えずは終わったな。ッ!?なんだ?何故か近い内に大変な事になる気がする……まぁいいか」
取り敢えず、家に入る事にした零なのだが、彼は1つ大変な事を忘れていた。
「ただいま~…あれ?電気が付いてない?」
家の中に入ると電気が付いていなかった。自分の腕時計を見ていると現在時刻22:30。普通なら皆起きている筈なんだがと考えながら電気をつけてリビングに入る。
「っておわっ!?お前等何してるんだ!?」
オーフィス、白音、黒歌が体操座りをしていた。
「お腹空いた」「お腹空きました」「お腹空いたにゃ」
「あっ………」
「零、ご飯ない(ぐぅ~」
オーフィスは何時もの無表情であるが、腹の虫が鳴いており凄く不機嫌なのが一目瞭然だ。
「食材もないのにどうやって作れと?」
白音はムスッとした表情で零を睨んでいる。
「酷いにゃ、ご主人様。完全に忘れてたにゃ」
黒歌も零を睨んでいる。
「いや…あの…本当にごめん。直ぐに作るから!待っててくれ!」
零は自分の失態を謝罪し直ぐに準備に取り掛かろうとする。これ以上3人の機嫌を損ねれば大変な事になる。かつて零は数日、家を空けていたことがあった。その時はしっかりとしている白音に食費を渡していた。しかし白音とオーフィスの食欲が零の予想を遥かに超えていたので食費は保たず、零が帰るまで水だけで過ごしたらしい。その時は零は大変な目にあったらしい。
数分で食事を完成させると、夕食の準備を終わらせた。
「ふぅ……間に合った。はい、3人ともできたよって早っ」
零が3人を呼ぼうとしたが、既に座っていたので驚いている。
「じゃあたべ「零(クイックイッ」」
食べようとするが、オーフィスが零の服を引っ張る。
「アーシアは?」
「あぁ………もう起きて来ても良さそうなんだが」
「ご飯……皆…一緒が美味しい」
「そうだな……少し見て来るよ」
オーフィスの言葉に零はアーシアの様子を見に行く事にした。
~アーシアの部屋~
「ぅん……私はどうなって」
アーシアは目を覚ますと、自分の部屋である事に気付いた。
「そう言えばリアスさんや一誠さんと一緒に戦って、急に目の前が光りに包まれて」
『コンコン』
「はっはい!?どうぞ!」
「アーシア、入るぞ」
扉が開き、零が入ってくる。
「大丈夫か?」
「あっはい……あの時、零さんが助けて下さったんですか?」
「あぁ……疲れは取れたか?約3日間くらい眠り続けてたから少し心配だったが……多分
「えっあっh『ぐぅ~』いっ今のは違うんです!」
アーシアは顔を真っ赤にしている。
「フフフ……皆、待ってるからおいで。それと……リアス・グレモリーの婚姻の件は壊れたから安心しろ」
「ほっ本当ですか!?」
「まぁ詳しい話は本人に聞け……ほらっ早くしないとオーフィス達に食べられるぞ」
「はい!」
アーシアは零と一緒にリビングに向かう。
~???~
零は目を覚ますと、何処かの丘の上にいた。その丘の上には岩があり、1本の剣が突き刺さっていた。
「なんだ、お前か……【・・・・・】」
振り返ると青い服を着た少女がいた。
「お久しぶりです、零。少しお願いがありまして御呼びしました」
「お前がお願いってか……なんだ、腹が減ったから飯を寄越せと?」
「……貴方は私を何だと思っているんですか?」
少女はジト目で零を見る。
「はr「やはり貴方とは話し合う必要があるようですね?」冗談です」
少女が剣を取り出し、零の首元に刃を当てている。
「ふぅ………で?」
「取り敢えず、お腹が空きました。何か食べ物を下さい」
~零の私室~
「何でだよ!?(がばっ」
ベッドから跳ね起きてそう叫ぶ零。
「って……突っ込みで起きてしまった。ってまた人のベッドに潜り込んできたな」
零はオーフィス、白音、黒歌、アーシアが眠っている事に気付く。
「まぁいいや……寝よう……」