ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く 作:始まりの0
~レーティングゲーム 開始~
「このレーティングゲーム負けられない。私自身の未来の為にも、私に力を貸してくれるあの子達の為にも……」
「リアスさん…」
リアスの呟きにアーシアが心配そうに見つめている。
「アーシア、貴方は本当に良かったの?貴方は関係のないのに」
本来で在ればアーシアはこのゲームに関係ない。ライザーに対し怒りを覚え喧嘩を売った零は今回は特別枠と出る事になった。それも馬鹿にされたライザーが許可したからである。またリアスには戦力である下僕悪魔はクイーンの朱乃、ナイトの祐斗、ポーンの一誠と数が少ない。そこでアーシアがある事を言った。
『あっあの!私も参加させて下さい!』
当初は悪魔同士の戦いで何が起こるのか分からないため、零も反対していた。しかし
『私はリアスさんの事をお友達だと思っています。リアスさんの為に私の力がお役に立てるのなら』
そう聞いた零は渋々では在ったが了承した。グレモリー家のメイド、グレイスフィアに零がアーシアも参加できるように相談した。そして以外にもあっさりと了承を得ることができた。それを聞いたアーシアは喜んでいた。
「いいえ、リアスさんが困っている時にジッとなんてしてられません。私の力が誰かの為になるなら、私は喜んでこの力を使います」
「ありがとう、アーシア」
この子には本当に感謝しないと、関係もないのにただ友人だと言う理由だけで力を貸してくれるなんて。
「一誠さん達は大丈夫でしょうか?」
アーシアは出て行った一誠達の事を心配していた。
「大丈夫よ、彼等は強くなったもの………それに一誠は特に強くなったわ。何か必殺技も考えてるみたいだし」
「えっ……そっそうですね」
何故か顔を真っ赤にしているアーシア。
「?………そう言えば彼はなんで力を貸してくれたのかしら?アーシア、貴方は何か聞いてる?」
アーシアが顔を真っ赤にしてた事が気にかかったが、零が何故力を貸してくれたのかが気にかかった。
「えっと…確か『あの焼き鳥は気に入らない。アイツは女をコレクションや道具としか見てない。あの様な奴を俺は何度も見てきた。あんな男に泣かされる女達を見て腹が立つ………それに厭らしい目で白音を見た挙句、汚い手で白音に触れ様なんて万死に値する。なに殺しはしない、不死鳥だし……存在は消さないけど、生きている事を後悔させてやる、ククク』だ、そうです」
「そっそう……でも…またあんな龍なんて出されたら、朱乃達まで巻き込まれるんじゃ…」
リアスは先に零が召喚した【応龍王】の事を思い出した。圧倒的な巨大な身体、一撃で教会を吹き飛ばした圧倒的な力。アレが本気でなければ一体、どれ程の力を有しているのかリアスには予想もつかなかった。もしその攻撃に一誠達が巻き込まれたらと思ったら……。
そして時間が経ち、実況により殆どのライザーの眷族達がリタイアした事でリアスは動く。
「アーシア、私はライザーを倒しに行くわ」
「なら私も!」
「いいえ……悔しいけどライザーは強いわ。貴方を連れながらじゃ」
「でもそれじゃあリアスさんが怪我したりしたら誰が治すんですか?!それに相手は不死です、治療やサポートなしじゃ」
「けど、貴方を危険な目に合わせる訳には行かないわ」
「それなら大丈夫です。レイさんからお守りを貰ってますし、何より此処はリアスさんの本拠地です。アチラから攻めてくる事だってあるかも知れません。だったら逆にリアスさんと居た方が安全です」
それもそうだろう、零からアーシアが何かを貰ってるとしても此処は本拠地。おまけに誰もいない、もし敵の誰かが来ればアーシアは確実に攻撃されるだろう。なら逆に自分が傍に居た方がアーシアを守れると思ったリアスはアーシアを連れライザーの本拠地に向かう事にした。リアスは途中で零に会えば、零にアーシアを預けるつもりであった。
~一誠side~
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
祐斗と一緒に敵のポーンやルーク達と戦っていた。そして一誠は指を鳴らした。
「「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」
一誠の技、
「しゃあぁぁぁぁぁぁ!!!脳内のメモリーに名前ごとに保存するぜ!!!」
「おっしゃ!ご馳走様でした!と言う訳でこの隙に」
《Boost!Explosion!》
「【ドラゴンショット】!」
魔力の塊を殴りつけると、巨大な魔力の砲撃と化した。砲撃は一誠に生まれたままの姿にされ動けないライザーの眷族達を飲み込んだ。戦闘不能になりライザーの眷族達はフィールド外に強制退出させられた。
「なんだあの技は!?最低だ!」
「…家のイッセー君がエロくて本当にごめんなさい」
ライザーのナイトに対して謝る祐斗。
「っておい!」
一誠は突っ込みを入れる。しかし次の敵を倒す為に周りを見る。
「こっこの!」
周りのライザーの眷族達は一誠の攻撃を警戒している。先程の光景を見れば当然だろう。
くぅ~俺のエロが生み出した
『一誠……後でO★HA★NA★SHIが必要だな。死ぬ1ミリ手前で許してやるか』
アレ?なんか聞こえて来た。お話し?でも唯の話し合いじゃないよね?だって凄く冷たくて殺気が篭ってたぞアレ!!ヤバい……死ぬ1ミリ手前って何だよ!?殆ど死んでるじゃねぇか!!
一誠は聞こえてきた零の声に突っ込みを入れるが、リアスの為に今は敵に意識を向けた。
闘いの途中で
『
声と共に無数の刀剣が飛んでくる。そして、刀剣類はライザー達の眷族に直撃し強制的にこのフィールドから退出させた。
「こっこんな事、できるのって……」
俺が振り返ると、零が歩いてきた。俺は思った「殺される」と、だって飛んできた剣の内の1本が俺の近くに刺さってるんだから!後30センチくらいで俺に刺さってたぞ!
そして零が動き出そうと思った瞬間、爆発が起き朱乃が落ちていくのが見えた。
「朱乃さん!!!」
「ぐわあぁぁぁぁっぁ!」
俺が振り返ると、木場が黒い霧の様な物に包まれ消えていくのが見えた。
「木場ぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺はそれを見て叫ぶ。そして部長がいる、校舎の屋根を見た。ライザーの妹によれば【フェニックスの涙】とかいう薬でクイーンが回復したらしい。
「どうやらあの薬で回復した様だな。一誠、行くぞ!」
「あぁ!って何で俺を掴んでるんだ!?」
何故か凄く嫌な予感がする。いや……まさかそんな事しないよな?
「歩いていくより、早いだろ?せぇ~の!」
レイが俺を放り投げやがった。何とか体勢を立て直し俺は屋根の上に着地したが、少しチビりそうになった。そんな事より部長の所に行かないと!
~side out~
『我、今此処に目覚めん』
「「「「「えっ?」」」」」
リアス、一誠、アーシア、ライザー、レイヴェル、ライザーのクイーンがマヌケな声を上げる。そして声のした方向を見ると光柱が天を貫いていた。
「なんだ?アレ?」
「確か……あそこにはレイが」
『我、この世を冥府と化す者』
光球が現れ、光柱の周りを周っている。
『我、冥府の王なり。そして天を支配せし者なり』
光球が光柱に吸い込まれると大きな【天】という文字が浮かび上がった。