唯一魔法が使える少年   作:きゅうじょう

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アニメで言う3話です。
リーネちゃんも可愛いけどやっぱり一番はサーニャです。

ではどうぞ〜



第6話

昼御飯を食べた少し後訓練が始まった。

最初はランニングだった。

坂本さんが監督をしている。

「お前達の前には何が見える!」

「海です!」

「海の向こうには何がある!」

「ヨーロッパです!」

「ヨーロッパは今どうなっている!」

「ネウロイに占領されています!」

「そうだ!お前達はそこを奪還せねばならない。その為には訓練、訓練、さらに訓練だ!」

「はい!」

「走れ!お前達に必要なのは魔法力の前にまず体力だ!」

「はい!」

と言ったような言葉を言い続けている。

俺は2人よりも結構前にいる。

男として女の子には負けられない。

「よし!宮藤、リーネはラスト10本!月影は残り8本だ!」

「「はい!」」

「分かりました!」

 

ランニングが終わると腕立て伏せが待っていた。

「宮藤にリーネ、後2セット。」

「もうだめ〜」

「私も〜」

「頑張れよ」

俺は一足先に終わっていた。

芳佳さんにリネットさんはかなり遅かったので先に終わったのだ。

やはり女性には筋肉が付きにくいのだろう。

結構疲れていた。

「はあ。」

坂本さんがため息をついていた。

 

次は射撃訓練だ。

今はリネットさんが遠くの的に向かって撃っている。

ボルトアクション式のスナイパーライフルだ。

名前まで覚えていないが対装甲ライフルだったはずだ。

ドン!と大きな音を鳴らして弾丸が飛んで行った。

坂本さんは魔眼で結果を確認している。

「うーん。右にずれたな、もっと風を読め。」

…分からん。

球が見えない。

芳佳さんは弾を探している。

見えないだろう普通に考えて。

リネットさんはボルトを引きながら、

「はい!」

と言って次の準備をしている。

もう一度大きな音を鳴らして弾丸が飛んで行った。

「よし、命中だ。」

凄いな300mは離れているぞ。

「リネットさん凄ーい。的なんて全然見えないよ。」

「次は宮藤やってみろ。」

芳佳さんは坂本さんを少し見て俯いた。

あまり乗り気ではないらしい。

渋々やっていたが。あまりいい成果を出せていなかった。

「初めてはこんなものか。次は月影だ。」

と言って的が離れて行った。

「…いや無理でしょう。」

こっちはハンドガンだ。

なのに的はリネットさんの時と同じくらい離れている。

「そう言わずにやってみろ。」

「外れても文句言わないで下さいよ。」

風は弱い。

左からの風。

そしてハンドガンの有効射程と魔法での補正を考えて30度くらい上に傾け、方向を少し左に設定した。

「え?そんなに上に向けて当たるんですか?」

「まあ、見ておけ宮藤。

月影は当てるだろう。」

プレッシャーをかけないで欲しい。

そんなことはすぐに振り払い、引き金を引いた。

「…命中だ。かなりギリギリだったが当たっているぞ。」

「自分でも当てれたのが不思議ですね。」

そして射撃訓練が終わった。

 

飛行訓練だ。

そして何故か俺の目の前にストライカーユニットがある。

「…坂本さん、何故の俺の目の前にストライカーユニットがあるんですか?

俺の事はミーナさんから聞いているんでしょう?

俺はストライカーユニットを必要としないんですよ?」

「これも訓練だ。」

と言い俺もストライカーユニットを付ける事となった。

その時。

「坂本少佐。私も参加させて下さい。」

とペリーヌさんがやって来た。

「お、新人と一緒に自主訓練とは良い心がけだなペリーヌ。」

ペリーヌさんは少し顔を赤らめながら

「え、ええ。2人づつペアを組んだ方がやりやすいでしょうし。」

「いや、1人あぶれるだろう。」

と俺が発言すると、

「貴方はまともにストライカーユニットを付けて飛んだことが無いんでしょう?ならこの2人と一緒に練習するよりちゃんと飛べるように練習した方が良いと思いますが。」

「そうだな…。月影は1人で練習することになるが良いか?」

勿論俺は構わない。

だが分からない時に聞けないのはちょっと頂けない。

「別に良いですよ。分からない事があったら聞きますね。」

「ああ、助かるよ。」

一区切り置いてペリーヌさんは宮藤さんに自己紹介をした。

「私はペリーヌ・クロステルマン。

ガリア空軍中尉よ。坂本少佐にとてもお世話になっておりますの。今日は貴方に付き合って差し上げますわ。」

「あ、ありがとうございます。一生懸命頑張ります。」

宮藤さんは深々と礼をした。

「では、全員空で待っているぞ!」

坂本さんは先に飛んで行った。

俺ってユニット付けれるんだろうか?

恐る恐る入ってみると、光ながら足がユニットに入って行った。

初のユニットを付けての飛行。

成功するか分からなかったが、俺の願いは届いたのかなんとか飛べた。

それからは4人の事を気にせずに飛ぶ練習をしていた。

夕方ごろにちゃんと飛べるようになり、坂本さんとペリーヌさんが集まっているところに行った。

そこには疲れて倒れている芳佳さんとリネットさんがいた。

坂本さんとペリーヌさんが話し終わり俺に向き直った。

「訓練は此処までだ。月影。

2人をハンガーまで連れて行ってくれないか?」

「分かりました。」

そう言うと2人は空に飛んで行った。

あの2人はまだやるのか。

俺は先に帰るか。

「大丈夫ですか?立てます?」

「も、もうヘトヘトで、立てません。」

「芳佳さんは?」

「わ、私も〜」

仕方ない。

さて、どうやって運ぼうか。

1人おんぶで1人お姫様抱っこなら運べるな。

「では少し失礼して…」

そう言って宮藤さんを背中にリネットさんをお姫様抱っこしてハンガーに戻った。

リネットさんは顔を赤くして、芳佳さんは凄く眠そうだった。

 

 

 

 

それから毎日の様に訓練があった。

あの射撃訓練の様なことは無かったが、俺には新しくMG42が渡され、それを練習していた。

「訓練終了!」

坂本さんはハンガーに戻り俺も戻っていた時バルクホルンさんが芳佳さんに何かを話していた。

 

 

 

 

 

その日の夜。

偶然新人3人が海辺に集まっていた。

「…ここ、わたしのお気に入りの場所なんです。」

「そうなんだ、綺麗だよね。」

「確かにここは落ち着くな。」

芳佳さんが今日の事を振り返った、

「今日も怒られちゃった。もっと頑張らないと。」

「宮藤さんが羨ましいな…」

「え?何が?」

「諦めないで頑張れるところ。」

「同じこと通知表に書いてあった。」

笑ながら言う芳佳さんと違ってリネットさんは暗い雰囲気を纏っている。

「私なんてなんの取り柄もないし。

ここに居て良いのかしら?」

「良いんじゃないですか?リネットさんは上手くやっているじゃ無いですか。」

「そうだよ!リネットさんあんなに上手なのに。」

ううんと首を振って反論した。

「全然上手じゃ無いわ。訓練は上手く行くけど実践じゃ全然駄目で飛ぶのがやっと。」

「ええ!?訓練で出来れば…」

「訓練も無しでいきなり飛べた宮藤さんと違うの!

…ごめんなさい。」

「リネットさん!」

大声で反論した後リネットさんは走って行ってしまった。

俺は静かに聞いていた。

確かに緊張などで上手く出来ないことはある。

だが、あれ程の実力があってそれを発揮出来ないなんて…

きっと誰かが支えてあげたら上手く行くんだろう。

そんなことを思いながら俺も歩いて自室にもどった。

 

 

 

 

次の日ネウロイがやって来た。

「監視所から連絡が入ったわ。敵グリッド東114地区に侵入。

高度はいつもより高いわ今回はフォーメーションを変えます。」

「バルクホルン、ハルトマンが前衛。シャーリーとルッキーニは後衛。ペリーヌは私とペアを組め。」

「他の人は私と基地で待機です。」

「了解!」

呼ばれた6人が出撃した。

俺はブリーフィングルームで待機することにした。

 

もう一度ベルが鳴った。

「今出れるのは私とエイラさんだけね。サーニャさんは?」

「夜間哨戒で魔力を使い果たしている。無理だな。」

「ミーナさん?俺も出れますよ。」

「まだ月影君は軍人では無いわ。一般人を戦場に出すわけにはいかないわ。」

「それじゃあここに来た意味が無い!」

俺は机を叩いてしまった。

だがここでただ座って眺めているだけなんて耐えられなかった。

「俺はここブリタニアを守りガリアを解放するために来たんです!

こんな所で座っていられません!」

「月影…」

俺はミーナさんを睨み、エイラは心配そうに見つめている。

「駄目です。貴方はここにいて下さい。」

「わ、私も行きます!」

走ったのか息を切らした芳佳さんが来た。

「まだ貴方が実戦に出るには早すぎるわ。」

「足手まといにならないよう精一杯頑張ります!」

だがミーナさんはまだ納得できていない様だ。

「訓練が十分で無い人を実戦で出すわけには行かないわ。それに貴方は撃つことに躊躇いがあるの。」

「撃てます!守るためなら!」

「とにかく貴方はまだ半人前なの。」

「で、でも…」

「俺は良いと思いますよ。半人前なら、半人前2人を合わせれば1人前になるかもしれない。

でしょ?リネットさん?」

「はい!」

「リネットさん!」

「………90秒で支度なさい。」

「はい!」

良い返事をして2人は走って行った。

「…貴方のせいで2人ともやる気を出したじゃ無い。」

「あんなの俺が言わなくてもリネットさんが同んなじこと言いましたよ。」

「はあ、私も甘いのかしらね?

…貴方も支度なさい。」

「了解しました!」

俺もあの2人と同じ様に走って準備をしに自室にもどった。

 

ハンガーに着きユニットを穿いて空へ飛び立った。

「敵は3時の方向からこっちに向かって来るわ。私とエイラさんが先行するからここでバックアップをお願いね。」

「「はい!」」

「了解!」

「じゃあ、頼んだわよ!」

そう言って2人はスピードを上げてネウロイに向かった。

「宮藤さん、月影さん本当は私怖かったんです。」

「私は今も怖いよ。でも何もしないでじっとしている方が怖かったの。」

「俺も同じだな。俺は人を守るためにここに入ると決めたんだ。」

「何もしない方が、人を守るため…」

そう言ってリネットさんは少し俯いた。

「あそこだ!」

俺は指をさした。

「ネウロイ…」

「そうみたいだな。」

「近づいてくるよ!」

リネットさんは慌ててライフルを構えた。

慌てているせいか全然当たらない。

「駄目!全然当たらない!」

「落ち着くんだ。しっかりと狙ったら当たるさ。」

「私飛ぶのに精一杯で射撃がコントロール出来ないんです。」

「じゃあ、私が支えてあげる!」

芳佳さんはリネットさんの下に入り肩車の状態になった。

「これで安定する?」

「は、はい。」

「こんな方法があったのか。」

だが俺は出来ないな。

男だし。

そんなことを考えていると通信が入ってきた。

「リーネさん宮藤さん月影君、敵がそちらに向かっているわ。貴方達だけが頼りなのお願い!」

「はい!」

「俺は少し出てくる!コアを丸見えにしてやるからしっかり狙ってくれよ、リネットさん!」

「分かりました!」

俺は飛び出し、M10を構えた。

相当速度が早い本当に穴を開けるだけになるがあの2人なら大丈夫だろう。

弾丸に魔法を込め引き金を引いた。避けられたが2発目はもう用意してある。

ネウロイがよけ終わる所を予想してもう一度放つと、穴があきコアが露わになった。

…後は任せましたよ、お二人さん。

その直後リネットさんの偏差射撃でネウロイを撃破した。

だがあの2人は海へ落ちて行った。

「はあ、仕方ないな」

2人の所に向かうと2人共笑っていた。

「宮藤さんのお陰だよ!ありがとう宮藤さん!月影さんもありがとうございます!」

「俺は流斬で良いぞ。」

「私も芳佳で良いよ。私たち友達でしょ?」

「じゃあ私もリーネで。月影…流斬さんもリーネって読んで下さいね。」

「うん!リーネちゃん!」

「よろしくな。リーネさん。」

「はい!よろしくね芳佳ちゃん!流斬さん!」

リーネは芳佳さんの頭に抱きついている。

「リーネちゃん。苦しい…」

「はあ、ほら2人とも。

掴まれ。」

そう言って俺達は基地に戻った。




後半から疲れて文章がおかしくなっているかもしれません。
まあ、何時ものことですがね。
あと、宮藤さんか芳佳さんか分からなくなっているのでゴチャゴチャになっているかもしれません。

今度は4話ですね。

ではまた〜

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