大規模侵攻編スタート
俺は現在、大学で飯を食っている。すると……
「どうも~、せんぱーい」
……一色がきた。
ちなみにこの大学はボーダー正隊員が他にも何人かいる。
「ちょっとちょっと!? 可愛い後輩がやって来ていきなりめんどくさいって顔するのやめてくださいよ!?」
「自分で可愛いとか言うな。あざとい」
「も~、せっかく『先輩は存在を忘れられるから大規模侵攻の事を通達されていないだろうな~』と思って教えに来てあげたのに~」
「本当にあざといな……つかちゃんと通達されたからな。忍田さんから」
「ふーん、なーんだ。てっきり知らされなくていじけてると思ったのに」
全く一色は……それはそうと、俺はA級隊員の誰でも良かったが聞いておきたいことがあった。
「そういや、大規模侵攻では雪ノ下さんが『風刃』を使うのか? 迅さんが手放した以上、真っ先の匹敵候補は雪ノ下さんだろ?」
かつて迅さんが使っていた黒トリガー『風刃』は黒トリガーの中でも特殊で使用可能者がボーダー内に20人近くいる。そして『風刃』争奪戦で迅さんに負けはしたもののギリギリまで追い込んだ雪ノ下さんが一番の匹敵候補となるだろう。ちなみに太刀川さん、葉山は選ばれなかった。
「いいえ。陽さん先輩は辞退しましたよ?」
「マジか!?」
てっきり次の『風刃』のS級隊員は陽乃さんだと思ってたのに……それで雪ノ下隊は葉山隊になると……
「それは私も気になってんですよね~、本部でも悩んでるらしいですよ。嵐山さん、風間さん、木虎ちゃんも辞退しちゃいましたし……だからと言って使わないってのはあり得ませんし……」
迅さんなら予知しているハズだが……いったい誰になるのやら……思い付く候補は加古、村上……
「そういえば、ルミちゃんはどうですか? 迅さんが先輩に指導させたって事は迅さんの予知に何か関わってるんですか?」
「ああ、戦闘能力次第で、三雲や雨取と共にピンチになるらしい。だからアレを留美に渡しておいた」
すると一色は少し考えて――
「ああ、アレですか。大丈夫なんですか? アレって先輩自身の戦闘にも少し影響するんでしょう?」
「ま、同じ黒トリガーとの戦闘になったらヤバイかもな……」
すると、いきなり窓の外が暗くなり……
『ゲート発生! ゲート発生! 警戒区域付近の皆様は、直ちに避難してください』
……警報が鳴った。
そして全隊員に忍田さんから呼び出しがかかる。
『(ガガ)トリオン兵は基地から見て西、北西、東、南、南西、南東の6方向向かっている。比企谷君。君は南東に向かってくれ』
「わかりました」
俺は、陰影を起動して南東の現場に向かった。
八幡プロフィール
ワールドトリガーバージョン
名前 比企谷八幡
年齢 20歳
誕生日 8月8日
星座 ぺんぎん座
血液型 A型
好きなもの MAXコーヒー ラーメン