ダンジョンに英雄王がいるのは間違っている   作:あるまーく

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恩恵貰ってない一般人だと思われダンジョンに入れない英雄王…
しかし、そんなことどこふく風と勝手に入ってしまいます。
我がルールだ!


そして、ダンジョンへ

翌朝ベルとギルは寂れた教会ーーーヘスティア・ファミリアのホームから、ギルドに冒険者登録をしに向かっていた。

 

冒険者登録事態は直ぐに処理ができ、僕たちはその足でダンジョンに向かっていた。

 

……ただ王様は恩恵を貰っていないことをギルドに指摘され登録出来なく。一悶着あったのだが結局王様は登録せずにダンジョンの中にいる。

 

ギルドに登録せずにダンジョンに入ると担当アドバイザーーーー僕たちはハーフエルフのエイナさんに怒られちゃうのだが…

 

ダンジョンに入る道はこのギルドの道ひとつしかない。なので今はまだ朝の早い時間と言えど人でごったがえしになっている。

 

……王様はそれに気づき登録しないで、紛れて入ってきていた。

 

まぁ、あのまま言い争っていたら、いつ終わるかわかったもんじゃないから良いかな。

 

冒険者になって、軽くダンジョンについての説明を受け。ギルド貸し出しの駆け出し冒険者のための装備を貰ったーーー正確には借金して買ったのだが…まぁ利息なしのある程度お金がたまったら払えば良いとのことだが。

 

ダンジョンに入るため、僕はギルドの更衣室でその装備に着替えた。…王様は登録してないのでそのままだが。

 

……大丈夫かな?まぁ今日は初めてだし、一層しかいない予定だから僕が守れば問題ないか!

 

ベルは内心でそう思っていたが、ギル自身は全く問題ないのだが…

 

ギルはまだ、自身のスキルをベルに説明していない。ギル自身は説明する気すらないのたが。

 

こうして、僕は初めてダンジョンに入っていった。

 

ーーーーーー

 

「うわぁ…説明されてたけど、ダンジョンの中でも明るいんですね!」

 

「そうだな。で、目の前の雑種は一体なんなんだ?気に食わん目付きでこちらを見ているが…」

 

僕たちはダンジョンに入り、早速モンスターに出会った。

 

今僕たちの目の前にいるモンスター、ゴブリンが王様を見ていた。…まずいや、ダンジョンを興味津々に見てたから、王様のほうがゴブリンに近いや…王様はなにも装備していなから襲われたら大変だ!

 

「王様にげ『ギロっ!』

 

僕が王様に逃げるよう告げようとした時、ゴブリンを王様が一睨み、それだけでゴブリンは一目散に去っていった。

 

……ダンジョンのモンスターも王様が怖いんだなぁ…

 

僕はそんなことを思った。…まぁ何はともあれ王様を心配する必要がないのがわかったから、僕は逃げたゴブリンを追いかけることにした。

 

「王様待っていて下さい!僕、あのゴブリンやっつけにいきますから!」

 

「ほう、なかなかどうして下僕にしては殊勝ではないか、良かろうあの雑種の首を落としてこい!」

 

……別にやっつけるだけなら首を落とす必要はないんだけど…やってやる!

 

ーーーーーー

 

「やりました王様!僕ゴブリン倒せましたよ!」

 

「ふむ、きちんとあのキモい雑種を倒したようだな…誉めて遣わすぞベルよ!」

 

「えへへ、ありがとうございます王様!」

 

先程の雑種、恐れ多くもあの気色の悪い顔で我を見ていた。…本来ならあの場で『王の財宝』を使い、散らす予定だったが、我の下僕ーーーベルがあの下手人を退治すると名乗りをあげた。

 

やはり、こやつはなかなかにわかっておる。

 

そして、今その下手人を倒し戻ってきたベルを誉めた。

 

ふむ、やはり良き王たる我に誉められ満更でもない様子だ。

 

……まぁベル自身は初めての戦闘に勝てたことが嬉しかったのだが。

 

「王様!僕今のこと神様にも報告したいので、戻ります!王様はどうしますか?」

 

「ふむ…我もダンジョンとやらにはもう興味もない、今日は少し寄りたいところがある、先に戻っていろ」

 

わかりました!と僕は勝った喜びで顔を輝かせ、ダンジョンから走って出ていった。

 

……ホームに戻って神様に話したら、呆れられーーー良く良く考えればダンジョンの最弱のモンスターを一匹倒しただけだった…

 

それに気づいた僕は羞恥心で死にたくなった…。

 

 


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