ベルは、その手に導かれヘスティア・ファミリアに入る。
ヘスティア自身打算でベルを自身のファミリアに入れたが、おまけがすごすぎ。
「へぇー。君ベル君って言うんだ。これから僕のファミリアの一員としてよろしくね!」
「はい!こんな頼りない見た目ですけど、精一杯やります!」
あれからベルはこの女性ーーー神ヘスティアのファミリアに入ることを決め、二人で握手をしていた。
ベルは、やっと自身を入れてくれるファミリアを見つけて喜んでいた。
「あっ!そうだ神様入って直ぐお願い事が有るんですけど…」
「な、なんだい?言っておくけどお金云々とかはよしておくれよ!」
「い、いえただ僕の他にもファミリアに入れて欲しい人が入るのですが…駄目でしょうか?」
「なんだ!まだいるのかい、いいよ、良いよ、良いともさ!そのもう1人も僕のファミリアに入れてあげるよ!」
「あ、ありがとうございます」
と言いベルは頭を下げた。
(やったー!やっとファミリアを見つけられた!)
ベルは内心でそうはしゃいでいた。長い時間いろんなファミリアに断られ続け、やっと自身と王様が入れるファミリアを見つけたのだから。
「それじゃあ、早速そのもう1人の子を紹介しておくれよ!」
「はい、わかりました神様!王様はあっちの噴水場にいます。着いてきてください!」
ベルはそう笑顔で言い、噴水場を目指し歩き始めた。
(お、王様!?)
ヘスティアはベルが言うもう1人の名前に驚愕の表情を浮かべた。
ーーーーーー
「…遅いな」
ギルはこの噴水場で1人待っていた。
ベルと別れてからこの噴水場を起点にチョロチョロ動き回っていたが、近くの店も見飽きてまた噴水場で待っていた。
……その際ヘファイトス・ファミリアの店の展示品ーーー自身の持つ宝物庫の武器よりも格段にショボイのに値段だけいっちょまえの作品を見て、鼻で笑ってたりしていた。
しかし、噴水場で待っていたギルだが、既に時刻は日もくれ始め夕方。流石にベルが遅いと感じ探しに行こうかと思い始めた時、自身を呼ぶ声が聞こえた。
「王様ー!」
ーーーーーー
「この人が王様かい?ベル君よ。どうみても王様っぽくはないんだが…」
「はっ。神と言ってもその目は節穴同然か…」
「お、王様駄目ですよ…相手は神様なんですから」
「それがどうした。我は唯一無二の王だぞ、わらわらいる神何ぞと一緒にするなよ」
「なかなか言うじゃないかい王様君。でも僕は今すこぶる機嫌が良いから許してあげようじゃないか。なんたって僕のファミリアに二人も増えるんだからね!」
あれからベル達はギルと合流し、ヘスティア・ファミリアに入ることを伝えた。
……まぁ神様相手にも態度を崩さない王様にはビックリしたけど。
「じゃあ、とりあえず神様のホームに移動しましょうよ、もう日もくれて遅いですし!」
そう僕が神様に言うと、神様がビクッと動いた。…もしかして駄目なのかな?
基本的に神様達はホームと言われる居住区を持っている。ホームはファミリアの大きさに比例して有名なところはそれこそお城みたいな所をもっている。
「そ、そうだね。もう遅いしホームに行こうか…さ、最後に確認なんだけど、君たち二人は僕のファミリアに入る、ということで良いのかい?」
「はい!」
「…まぁ良かろう」
僕は元気よく、王様は渋々といった感じで答えた。
これで僕も冒険者の仲間入り。祖父が聞かせてくれた英雄達のようになるため明日から頑張るぞ!
……そうえば、神様のファミリアってどのくらい大きいんだろう?王様は初対面の人でもズバズバいうからちゃんとフォローしなくちゃ!
ホームはどんなところだろう?流石にお城みたいに大きいってことはないと思うけど、やっぱり大きいだろうな~
僕はそんなことを考えていたから神様の「…言質は取った!」っていう発言には気がつかなかった。
そして、僕ら三人は夕暮れの町を歩いて行く。細い路地に入ったりして結構奥に進んできた。
……大分歩いたけど、まだだろうか?町の中央にたっているバベルが小さく見えるけど…
そして僕たちは、寂れた教会の前に立っている。
ってまさか!
「……え~と。ここが僕のホームになります。ちなみに僕の眷族は君たち二人!やったね!はじめてのホーム!はじめての眷族だよ!はじめて尽くしだね♪」
「いくぞベル。違うファミリアを探すぞ!」
「ま、待ってー!」