八幡と、恋する乙女の恋物語集   作:ぶーちゃん☆

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すみません、今回若干アダルトな内容です(汗)


でもこれじゃR15タグいりませんよね……?





二回目のはじめて

 

 

 

「……ん……っ」

 

 穏やかなまどろみとは無縁の、苦痛を伴う痛みに目が醒めた私。

 

「あったま痛〜……」

 

 ……あ、あれ? 私いつの間に寝ちゃったんだろ……確かゆうべは講義終わりに美樹とショッピング行ってカラオケ行って……んで、居酒屋で飲んで…………って、それか……

 

 ヤバい、全っ然記憶が無い……普段こんなんなるまで飲む事なんかないのに、なんでかゆうべは溜まった愚痴吐いてたらお酒止まんなくなっちゃって、そっからは記憶がないや……

 

 ……こわっ! 酒で記憶なくなるとかこわっ!

 マジで記憶って飛ぶんだ。初めての経験だけど、結構恐いな、これ……

 てか、私どうやって帰って来たんだっけ……?

 

「……え……?」

 

 ……どこ? ここ……

 いま気付いたのだが、私は全く見覚えのないベッドで目が醒めたのだ。

 この内装は、ホテルかなんか……?

 

 途端に恐怖が全身を包み、体が硬直する。

 てか……、え? 二日酔いで気付かなかったけど、痛いのって頭だけじゃないじゃん。

 体が……なんだか痛い。なんか、普段使い慣れてない筋肉を使ったみたいに、変な所が筋肉痛になってんだけど……

 

 そしてなによりも違和感がある痛み……それは、陰部から感じる痛み。

 初めて感じる数々の痛みと恐怖に次第に覚醒していく私が、今さら気付いた事実。

 

「……う、そ」

 

 私は……一糸纏わぬ、生まれたままの姿でベッドに横たわっていた。

 そしてすぐ隣には人の気配……

 

 

 

 ──そこには、一糸纏わぬ生まれたままの姿の男の人が、私に背を向けて眠っていたのだった。

 

 

× × ×

 

 

 目の前が真っ暗になる。

 これが……世に言うお持ち帰りってヤツ……?

 

 なん、で……? だって、ゆうべは美樹と二人で飲んでたじゃん……!

 酔いつぶれてたところを、どっかの男にホテルにでも連れ込まれたってこと……?

 

 

 

 ──もう二十歳も過ぎたというのに、私は合コンとかにも行った事がない。ずいぶん前に恋した人への気持ちを変にこじらせてしまっていた私は、未だ男と付き合った事もない。

 つまりアレも未経験……そう、処女。……いや、正確には処女だったって事になっちゃうんだな……

 

 

 ずっと大切にしてきたのに……なんて綺麗事を言うつもりはない。単に、変にこじらせ過ぎて、捨てるに捨てられなかったってだけのみっともないお話。

 彼氏を作ろうと思っても全然男に惹かれなくて、誰とも付き合わなかった……付き合えなかったってだけ。

 

 

 それが、こんな風に失っちゃうなんて……マジで笑えるよね……

 まさか初めてが、酔った私を身勝手にホテルに連れ込んだのであろう、どこの誰とも知れない男だなんて……

 

 

「……うっ……うう」

 

 

 あまりの惨めさに、涙がとめどなく溢れてくる。

 

 自分でも分かってるよ。二十代にもなって、たかだかお持ち帰りされたくらいで涙する自分がいかに気持ち悪いかって事くらい。

 こんなの、普通の女だったら「あ〜……やっちゃったぁ」くらいのもんなんだろうね、知らないけど……

 

 でも私はぼろぼろと流れる涙を止められずにいる。

 私がこうなってしまった原因……恋も彼氏も出来なかった原因に起因してるのかもしれない。

 あ〜あ……これが私の末路なんだぁ、って、これが罰なのかもなぁ、って。

 

 ……でも神様、こんなのはあんまりだよ……

 あの事が原因で、あの恋が原因で、一生恋もセックスも出来ないかもとかは覚悟してた。

 でも、それなら覚悟してたのに……それなら全然良かったのに……よりによって、見ず知らずの男にお酒の過ちで抱かれたなんて……

 

 

 本来であれば、恐いしキモいし早く服を着て逃げ出したい所なんだろうけど、…………なんか、もうどうでもよくなっちゃって……もうなんでもいいやって投げ遣りな気持ちになっちゃって……、だから私は溢れ出る涙も拭わず、壊れた人形のように、ただベッドに力なく腰掛けているのだった。

 

 

「……う、ん」

 

 

 そんな、茫然自失になっている私の横で、この見知らぬ一夜限りの恋人がどうやらお目覚めのようだ。

 自暴自棄になってしまった私は裸でいる事も気にせず、ぼーっと死んだ魚のような目で、その一夜限りの恋人が起き上がる様子をただ見ていた。

 見ていたといっても、涙がぼろぼろとこぼれ落ち続けている私の目では、輪郭くらいしか見えないんだけど。

 

 

 そして……その男はのそりと起き上がり、私が視線を向けている事にも気付かない様子でぼりぼり頭を掻くと、キョロキョロと辺りを見渡してこう言うのだ。

 

 

「……は? え、なにここ……てか俺こんなとこでなにしてんの……?」

 

 って。

 酷く懐かしく……そして、とても聞き覚えのある声で。

 

 

 ……意味が分からない。

 酔った上での、行きずりの淫らな行為の相手と思っていたその男から、なんで私が知ってる声が聞こえてくんの……?

 

 一糸纏わぬ姿で目が醒めた時よりもずっと混乱する頭。

 でも、未だ涙で姿は確認出来なくても、この怠そうなあいつの声は聞き間違えようがない。

 

 途端に自身が生まれたままの姿でいる事が死ぬほど恥ずかしくなり、私はすぐさま手近にあった布団で肢体を覆い隠して叫ぶ。こいつの名前を。

 

 

「ひ、比企谷!?」

 

「……え、さ、相模……!?」

 

 

 高校を卒業してから数年。こうして見知らぬホテルの一室、見知らぬベッドの上で、私は再会を果たしたのだ。高校時代の同級生と。

 

 

× × ×

 

 

 現在、私と比企谷は慌てて服を着てから、ベッドの上で向かい合って正座をしている。

 向かい合ってとは言っても、あまりにも恥ずかしくて顔は見れないけども。

 

 

「本当にすまん……!」

 

 

 恥ずかしさでずっと俯きっぱなしの私に、比企谷は先ほどからずっと土下座状態で謝罪を繰り返している。

 まぁ、そりゃそうだろう。目が醒めたら、隣には全裸で涙をぼろぼろ流した高校時代の同級生が座ってたのだから。

 未だ真っ赤な顔で俯きっぱなしのこの姿も、比企谷にはずっと泣いているように見えるのかな。

 

「……だ、だからさぁ……今はそれはいいから……私はなんでこういう状況になったのかを知りたいんだけど」

 

 でもそれは比企谷の勘違い。だってもう私は一切泣いてないから。

 つい先ほどまでは、自分の惨めさと情けなさに悲観して絶望して大泣きしてた私だけども、相手が見ず知らずの男どころか比企谷だと知った今では、とりあえず処女を奪われちゃった事なんてどうでもいい。

 ……いやいや、全っ然よくないけどもっ! 死ぬほど恥ずかしいけどもっ!

 で、でもそれは、これからの比企谷との会話でどうとでもなる話だし!

 にしても……私の初めてが比企谷なんだなぁ……うぅ、なんかもにょもにょするっ……!

 

 

 だから今はとりあえず、どうしてこうなってしまったのか、ここに至るまでの状況を少しでも知りたいのだ。

 

 すると比企谷はなぜか不思議そうに眉をしかめる。

 あ、もしかして私が自分を私って言った事……?

 

「……いい歳していつまでもうちとか言ってたら痛いでしょ。だから結構前から矯正して私にしてんだけど、なんか文句あんの……? つーか、今それどころじゃないでしょうが」

 

「……あ、いやすまん。ちょっと違和感だったから」

 

 ったく……相変わらず細かいトコが気になるんだなぁ、こいつは。

 でもま、卒業してから数年、会話に至ってはあの体育祭のあとに廊下ですれ違ったとき以来だってのに、未だに私の一人称を覚えてるなんて、ちょっと……どころじゃないくらい嬉しいかも。

 

 それに、私に対してこんなに平身低頭な比企谷は初めて見るなー。

 そりゃね!? お酒の失敗で女をホテルに連れ込んでヤッちゃった事実がこうして目の前にある以上、こうやって下手(したて)に出るのは当然っちゃ当然なんだけど、なんか面白いかも。

 おっとヤバいヤバい。ここで口元を弛ませちゃったりしたら、せっかくペコペコしてるこいつに気持ちを悟られちゃうじゃん! ここはあくまでも、犯したこいつと犯された私って構図を守らなくちゃでしょ!

 

「……で? なんであんたが私をホテルに連れ込むような流れになったわけ……?」

 

 さっきまで涙してた暗い気持ちなんてもう一切無いけど、口元と気持ちが弛んじゃわないようにビシッと低い声で言ってやった。

 

「……ホントにすまん……マジで俺も全然覚えてねーんだよ……。今日は同じ学部のヤツに居酒屋に付き合わされてな、そいつが最近彼女に振られただのなんだのとすげぇ愚痴ってくるもんだからめんどくさくなって、あんま飲み慣れない酒ガブガブ飲んでたら、いつの間にか記憶が……って……感じだ……感じです」

 

 ぷっ、感じです……だって! 超笑えるんだけど!

 あの比企谷が私に敬語とか超楽しい!

 

 ま、まぁそんな比企谷の弱々しい態度は本当に面白いんだけど……んー、そっかぁ……

 

「マジで……? なにこれ、どっちも記憶が無いとか、もうどうしようもないじゃん……」

 

 面白いんだけども……でも、状況が分からず仕舞いってのが物凄く気になってしまう。

 

「マジですまん……それ以外に言葉もない……」

 

 い、いや……まぁ記憶無いままヤッちゃったのはお互い様なんだけどね。

 こういう時、やっぱ女って便利よねー♪

 

「……あと……その」

 

 私が“女”なのをいいことに心の中でほくそ笑んでいると、比企谷はチラッ、チラッっと、ベッドの上に視線をやっている。

 その視線の先には、少し赤い液体で汚れてしまったシーツが……

 

「〜っ!」

 

 こいつがなにを言いたいのかを理解したうちは、火が出ちゃうんじゃないかってくらいに羞恥で顔が熱くなる。

 

「はぁ!? な、なによ、うちが処女だったってのが、そんなに変なわけ!?」

 

「い、いや……! ち、違くてだな……その、なんだ。さ、相模ってモテそうだから、なんつーか……その……意外でな」

 

 あまりの恥ずかしさに声を荒げたうちに、比企谷は必死に首を振って言い訳をする。

 

 ……まぁ、言いたい事は分かってるっての……あんたの事だからどうせ、こんな下らない事でうちの大事なものを奪っちゃったって罪悪感に苛まれてんでしょ……?

 

「……ふ、ふーん……あっそ」

 

 で、でもさ……? 不意打ちで突然モテそうとかやめてくんない……!?

 だって、それってあんたがうちのことを可愛いとか、そういう目で見てるって事じゃんよ……!

 

 いきなりの誉め言葉? に動揺させられてしまったうちは、ちょっと嫌味っぽくやり返してやる事にした。

 ……ふ、ふんっ! せいぜい罪悪感に苦しめ!

 

 

「……そ、そりゃまぁモテるけど……でもうち、ちょっと昔の恋ひきずっちゃってて……あんま他の男が恋愛対象に見えないっていうか……そいつ以外にあげたくなかったと言うか……、だから大事に取っといたというかなんというか……」

 

 ……と、比企谷をちょっとからかってやろうとそんなことを言ってみたんだけど……う、うち、なに言っちゃってんの!? なにを暴露しちゃってんの!?

 なにこれめっちゃ恥ずかしいんだけど……!

 

 

 しかし、やはりそんな捨て身の攻撃は比企谷には効果抜群だったようで、うちのその恥ずかしいセリフを聞いた途端に、こいつは一気に顔面蒼白になった。

 

「……本当にすまん! こんなことで許されるわけは無いと思うが……俺に出来ることならなんだってするから……!」

 

 苦痛に歪む比企谷の顔を見ていると、少し胸が苦しくなる。

 ……こいつは、比企谷はなんの裏も掛け値も無しに、心の底からうちの心配をしてくれてるんだって分かるから……

 言ってしまえば喧嘩両成敗みたいな事態なはずなのに……それなのに比企谷は一方的に責任を感じて、うちの身を案じてくれてるって分かるから……

 

 それなのに、うちはいま比企谷が言ったセリフ──俺に出来ることならなんだってするから──に心が揺らいじゃってるし。

 ホントうちって、今も昔も全然変わらず俗物まみれだなぁ……

 

 

 

 うちは黙ってバッグからスマホを取り出す。

 こいつが一方的に責任を感じてくれるにしても、出来ることならなんだってしてくれるにしても、やっぱりまずはこうなった経緯を知らなきゃ始まらないもんね。

 ちゃんと状況を知れれば、比企谷の罪の意識も軽くなるかもしれないし。

 

 ……って、ほんの悪戯心とか照れ隠しで、比企谷に罪悪感をさらに感じさせてやれ! とか思ってたうちに言える事じゃないけども!

 

「……通報……か。……ま、仕方ねぇか……」

 

 と、スマホをタップし始めたうちの耳に、諦めにも似た比企谷の声が届いた。

 あのさ……状況も分かってないのに、同級生をいきなり警察に突き出すわけないじゃん……。あんた、うちの事なんだと思ってんのよ……

 

「……バカじゃん? 通報なんてまだしないから……。さっきから何度も言ってんでしょ、うちはなんでこんな事になっちゃったのか、その経緯がどうしても知りたいのよ。それが分かんなきゃ、なんにも始まんないでしょ」

 

「……ん?……うち……?」

 

 は? なんかうち変なこと言った? うっさいわね。

 

「だから美樹に……あ、うちが一緒に飲みに行ってた子なんだけど、その子ならもしかしたらなんか知ってるかなって」

 

「……あ、……そうか」

 

 そしてうちは通話内容を比企谷に聞かれないようにベッドから離れて、着信履歴から美樹の番号を引っ張ってきてすぐさま電話を掛けた。

 

 

 よくよく考えたら、そもそも変な話なのよ。

 だってうちは美樹と二人で飲みに行ってた。美樹はうちと違ってお酒に強いし、記憶がなくなるくらいべろんべろんに酔っ払ってたうちを、あの子がそのまま放置して帰るわけが無いんだから。

 

 だからもしかしたら……真実を知っているかも……

 

 

 

 だが、うちはこのあと嫌というほど知る事となる。

 真実というのは、知らない方が幸せな事もあるのだということを……

 

 

× × ×

 

 

 三回目のコールでスマホには通話中と表示された。

 相手が電話に出たことによって、今更ながらに緊張でうちの心臓は激しく揺れる。

 

 

 ──これ、なんて訊ねればいいの……?

 

 

『あ、もしもし南!? おー、無事だったかぁ! あんた今どこに居んの!?』

 

 美樹は、普段電話した時では有り得ないくらいの勢いで激しくまくし立ててきた。

 やっぱり……ゆうべなにかあったんだ……

 

「えっと…………あ"」

 

 いやいやいや! うちこれなんて答えればいいの!? どっか知らないホテルに居るとか言えばいいの!?

 

 ……無理無理無理! そんなの言えるわけないじゃん……!

 美樹は大学に入ってから知り合った友達だけど……うちの男性遍歴とか全部知ってる。遍歴=ゼロですがなにか。

 

 それなのに二人で飲みに行った翌日に、どこぞの知らないホテルで処女喪失しちゃいましたなんて言えるわけ無いじゃんよ……!

 

『南……? あ"ってなに!? ねぇ、ちょっと?』

 

 でも! 確かに言いづらい事ではあるけども!

 ……うちはこうなった経緯をどうしても知りたいんだからしょうがないじゃない……!

 美樹が罪悪感抱いちゃうかも知れないから、どっかの知らない男にお持ち帰りされて大泣きしたとかだったら絶対言えないけども、相手は比企谷なんだから…………別に、いいよね?

 し、死ぬほど恥ずかしいけどっ……

 

「ホッ……ホホホホ……ッ……!」

 

『は? なに? ふくろう? なんでいきなり動物物真似……?』

 

「ちっがーう! そのっ……ホッ……、ホテ……ル」

 

『は? 全然聞こえないんだけど』

 

「だっ……だからっ……! ホ、ホテルに……居るの……! どっか知らない、ラ、ラブホかなんか……」

 

『マジ……?』

 

 ようやく言えた居場所に美樹は絶句する。

 そりゃビックリだろうよ……どんなに誘われても合コンにも行かず、ゼミやらサークルやらで何人かのイケメンに告られても、誰とも付き合おうとしなかった友達から、いきなりラブホに居る発言が出れば……

 

 

 だがしかし本当にビックリするのは、次の美樹の発言を聞くうちの方だったのだ!

 

 

『マジでー!? 良かったじゃーん!』

 

「…………は?」

 

 

× × ×

 

 

 ……ちょ、ちょっと待って……?

 さっきまでどこに居るのか心配してた美樹が、今のうちの衝撃発言を聞いて、その返答が「良かったじゃん」ておかしくない……?

 

「……え、美樹……? ちょっと待って? な、なにが良かったの……?」

 

『え、だって処女捨てられたんでしょ? えーっと……ヒ、ヒキガヤ? くん相手に』

 

「ぶっ!?」

 

 なに言ってんのこの女……?

 てか、え……? いま比企谷って言った……? なんで知ってんの……?

 

「ちょちょちょ……ちょっと待って!? なんで美樹が比企谷知ってんの!? あとなんでホテルって言っただけで処女捨てられたって知ってんの!?」

 

『あ、やっぱ捨てられたんじゃーん』

 

「うぐっ……」

 

 なんだかすごい墓穴を……!

 

「……と、とにかく……っ、しょ、処じ……その件は一旦どっか置いといて……っ、ゆうべ……なにがあったのか……美樹に聞きたかったから、電話……したんだけど」

 

『……え、南あんたマジで言ってんの……? あれからのこと報告する為にあたしに電話してきたんじゃないの……?』

 

「……マジ……です」

 

 美樹がこんなにも動揺してるのは初めてだ……

 マジでうち、ゆうべなにがあったの……?

 

『……えっと……じゃあやっぱ、ヒキガヤくんもなんも覚えて……?』

 

「……ない、です……。二人して目が醒めたら、もう意味分かんなくて……」

 

 苦し気にそう言ったら、美樹は「うわぁ……悲惨」と呟いた。

 やめてよ! 聞きたくないレベルが上がる一方だよ……! しかもそのあとに「まぁ……あの惨状を覚えてないってんなら……それはそれで幸せか……」とか、さらにレベルが上がる一方です。

 

『一応確認しとくけどさ……知りたい……?』

 

「ぐぬぬっ……し、知りたくないよぉ……! で、でも知らなきゃなんないのよ、うちは……!」

 

 なんかもうマジで知りたくないけども、うちは血涙を流す覚悟で知る事を決めた。

 だって……知りたくないけど知りたいんだもん……

 

『OK、あんたの覚悟は受け取った。じゃあ心して聞くがよい』

 

 あんた誰よ……

 

『まずさ、ヒキガヤくんに遭遇したのは覚えてんの?』

 

「……それがまたさっぱり……ちなみに比企谷もうちと会ったこと自体記憶無いみたい」

 

『……そっからか。……えっとね、恋バナになったとき南が珍しくくだ巻いてね、お酒がばがば飲んでグチグチ言ってたのよ。やれ断っても断ってもしつこい男がいて鬱陶しいだの、やれうちはあいつ以外と恋愛する気なんかないって言ってんじゃん! だのと』

 

 ……うわぁ、うちそんなこと言ってたの?

 最近確かにしつこく何度も飲みに誘ってくるヤツが何人か居るから、ここんとこストレス溜まってたけども。

 ……にしても、あいつ以外と──とか、うちなに言ってんのよ……

 

『そんな時さぁ、発見しちゃったのよ、あんたが。同じ店でたまたま飲んでたヒキガヤくんを』

 

 マジか……比企谷もあの店に居たのか……てか比企谷ももしかしてここら辺の学校に通ってたりすんの……?

 

『はぁぁ……そしたらあんたさぁ、なんの迷いもなく速攻でその席に突撃かましてさ……泣きながらすっごい勢いでヒキガヤくんに抱きついたの』

 

「ぶぅっ!?」

 

『はぁぁ? って思ってあたしもそっちの席に走ってったら……あんたわんわん泣きながら『ヒキガヤ〜ヒキガヤ〜! ……文化祭のときはホントにごめんねぇ! うちホントのこと気付いてからずっとずっと謝りたかったんだけど、恐くて謝れなかったのぉ……!』とか頬擦りしながら謝りまくって』

 

「」

 

『そっからは謝って頬擦りしたりありがとうって頬擦りしたりの無限ループ』

 

「ちょっと待って!? ほ、頬擦りって言うけどさぁ……、ひ、比企谷は抵抗とかしなかったわけ!?」

 

 あ、あのすぐキョドる比企谷が、いきなり女に抱きつかれて頬擦りされて抵抗しないとかおかしくない!?

 

『あー……いや……実は南が突撃した時にはすでにヒキガヤくんも出来上がってたみたいでさぁ……、なんか彼ね? 酔っ払うと無口になるタイプらしくって、あんたが抱き付いたり頬擦りしてる最中も、微動だにしないでずーっと黙って、虚ろな目で遠くを見っぱなしだったのよ』

 

「……」

 

『んで、さ……南ヒキガヤくんの連れとか一切無視してそのままそっちの席に居座っちゃって、今度はさっきまであたしとしてた恋バナについて比企谷くんにグチグチ文句言い始めてさぁ……』

 

 ……どうしよう……二日酔いがぶり返してきちゃったよ……頭痛い……

 

『……んでぇ、しばらくしたらあんたとんでもないこと言い出したのよ……』

 

 ……うっそ……すでに十分とんでもない騒ぎを起こしてるっぽいんですけど、まだこれ以上があるの……?

 

『「大体さぁ! なんでうちが今まで彼氏とか出来なかったと思ってんのよヒキガヤぁ! 全部あんたのせいじゃん! 文化祭とか体育祭とか、あんな事されたら惚れるに決まってんじゃん! でもあんたに対する罪悪感が凄くて気持ちも伝えらんないまんまでさぁ! だからうちはあんたに対する想いを引きずってこじらせて……恋も出来ずに彼氏も出来ずに処女のまんまなんじゃんかぁ! だから責任取ってうちの処女貰ってよぉ!」……って、泣きながら大声で。あんたどんだけ蓄まってんのよ……』

 

 

 ……ヤバい、軽く死にたい。

 

『そっからはさっきのごめんとありがとうのループに加えて、処女貰え! もループに仲間入り。……ねぇ、南に分かる……? 居酒屋で大声で処女貰えって叫んでる酔っ払いに絡まれてる相手が、ずっと虚ろな目で一点を見つめ続けているってカオスな図……。それをさ? あたしとヒキガヤくんの友達は、他のお客さんとか店の人の目を気にして謝りながら聞いてたわけですよ……ホント恥ずかしかったわ……』

 

「誠に申し訳ありませんでした……」

 

 ……やっぱ、世の中には知らない方が幸せってこともあるんだね……

 

『で、なんとか宥めて居酒屋逃げ出して、時間も時間だし帰ろうかって話になったんだけど、そしたらさっきまで泣き上戸怒り上戸だった南が急に幼児返りしちゃってさぁ……「やーだぁ! うちヒキガヤと一緒がいいのぉ! ヒキガヤと一緒に居るのぉ!」って、ユーカリの木に抱き付くコアラみたいに離れなくなっちゃって……んで、仕方ないからもうあんたら置いてきたのよ。まぁ酔っ払いだけど男も居るから大丈夫かぁ……ってさ。まさかそのあと、南がヒキガヤくんをホテルに連れ込むとはねぇ』

 

 ……う、うん……いま危うく意識を失いかけました……

 どうしよう。真実は、比企谷がうちをお持ち帰りしたんじゃなくて、うちが比企谷をお持ち帰りしたみたいです……

 

 

 マジで知らなきゃ良かった……っ。

 

 

 

 

『ま、掻い摘んで言うとこんな感じかなー』

 

 え……!? 今の掻い摘んでたの!? ホントはもっと酷かったの!?

 

『おっと、話が長くなっちゃったけど、今ホテルって事はお楽しみの真っ最中だよねー。経緯が分かったから、これでお互い気兼ねなく愛し合えんじゃないのー? 今日は代返しといてあげっからごゆっくり〜』

 

「ちょ、美樹!?」

 

 そう言って美樹は一方的に電話を切ってしまった。

 あいついま絶対ニヤニヤしてたろ……ぁぅ……顔が熱い……

 

「……」

 

 

 

 

 ……こ、これはさすがに比企谷には言えない……!

 

 いや、別に保身の為とかじゃないのよ!?

 ただ、これを比企谷に伝えるって事は、ゆうべの痴態から比企谷への密かな想いまで、全部言わなきゃいけないって事でしょ……?

 いやいやいや無理無理無理! そんなん言えるわけないじゃん……!

 

 よ、よし……ここはとりあえず比企谷には非は無かったみたいだよ? って伝えてお茶を濁そうそうしよう。

 そう心に決めて恐る恐る振り向いたうちの目に飛び込んできた光景は……

 

 

「マジ……か……? お、おう……な、なんか……色々迷惑掛けたみたいですまん……じゃあな……」

 

 

 これでもかってくらいに真っ赤な顔をした比企谷が、気まずそうに頭をがしがし掻いて電話を切るところだった。

 

 

『うちはなんでこんな事になっちゃったのか、その経緯がどうしても知りたいのよ。それが分かんなきゃ、なんにも始まんないでしょ』

 

『うちが一緒に呑みに行ってた子なんだけど、その子なら、もしかしたらなんか知ってるかなって』

 

 

 比企谷はうちに物凄い罪悪感を抱いていた。

 だからさっきうちが言った言葉を聞いて、もし美樹に聞いて何も分からなかった場合でも、比企谷の友達に聞けばなにか分かるかもしれないと、気を利かせて電話してくれてたのだろう。

 

 つまり……比企谷にも全部知られました。

 

 

 

 ──短い春だったなぁ……

 実は、一夜限りの恋人が比企谷だったって知った時は、絶望から一瞬で天にも昇る気持ちに変わったのよね。せっかくの初めてを覚えてないっていう、勿体ないって不満以外は。

 あんま意識しちゃうと顔が弛んで崩壊しちゃいそうだったから、極力考えないようにしてたけども。

 

 

 でも……せっかくの春も一瞬で冬に変わっちゃいました……誰か、うちにトドメを刺して……

 

 

× × ×

 

 

 現在うちと比企谷は、ベッドの上で向かい合って正座をしている。

 向かい合ってとは言っても、あまりにも恥ずかしくて顔は見れないけども。

 ちなみにお互いに電話を切った直後から、しばらくのあいだ無言でこのままだ。

 

「あ、あにょ……ひ、比企谷……?」

 

「……お、おおおう」

 

 あまりにも気まずい沈黙に耐えきれなくなったうちが、噛みながらも必死で比企谷に声をかけてみると、どうやらこいつもド緊張してたみたい。まぁ、こいつは常にキョドってるけど。

 

「……あの、その……き、聞いた……?」

 

 恥ずかしすぎて主語は口に出来ないけども、この状況でこう質問すれば、主語なんて必要ないよね……?

 てか主語なんて言えるか。

 

「お、おう……まぁ、あらかたは」

 

 ぐぅ……やっぱり……

 ああ、全身が燃えるように熱い……。だって、うちが今まで誰にも言えなかった密かな想いが、よりにもよって本人にバレてるんだから……

 

『昔の恋ひきずっちゃってて……あんま他の男が恋愛対象に見えないっていうか……そいつ以外にあげたくなかったと言うか……、だから大事に取っといたというかなんというか……』

 

 うちは真実を知る前に、すでにこんな事を比企谷にカミングアウトしてしまっている。

 言い逃れようがないじゃん……どんだけ自分の首絞めまくってんのよ、うち。

 

 ……ぁぅ……今すぐにでもここから逃げ出したい……こんなに恥ずかしいもんなの? 心の内を知られるのって……

 

 

 

 ──でも、もうどうしようもないじゃん……! 知られちゃったもんは知られちゃったんだから……だったら、この際だから最後まで恥かいてやろうじゃない! 恥を食らわば皿までとか言うし! ……あれ? 違ったっけ? 毒?

 

 まぁそんな事どうだっていいや。ここまできたら、言いたいこと全部言ってやる!

 

「比企谷……!」

 

「おう……」

 

「あんたさっき、俺に出来る事ならなんだってするって言ったよね!?」

 

「……おう、言ったな……ってちょっと待て、なんか聞いた話では、どっちかっつうとお持ち帰りされたのは俺のほ……」

 

「う、うっさい! 今それ言っちゃう!? あんたどんだけデリカシー無いわけ!?」

 

「……すみません」

 

 こいつマジでバカじゃないの!? そこは分かってても普通触れないとこでしょうが!

 

「……と、とにかく! 経緯はどうあれ、酒に飲まれてうちの処女を奪った事に間違いはないでしょ!?」

 

「……ぐっ」

 

「だ、だから! 今から比企谷にひとつだけ何でもしてもらうけど、なんか文句ある!?」

 

「……理不尽すぎだろ……、あ、いや……なんでもないです」

 

 恥ずかしさと気まずさを誤魔化すように、ギロッと睨んで比企谷を黙らせたうちは、すーはーすーはーと、たぶん今までの人生で一番深く大きく深呼吸をする。

 

 

 ──今からうちが比企谷にお願いする事は、言うまでもなく絶対に間違っている。

 ……それは分かってるけども、たぶんこれを言わなかったら、これを聞いて貰えなかったら、うちは一生後悔すると思うから……

 がたがたと震える手でシーツをギュッと握りしめ、まず間違いなく潤々と潤んでいるであろう涙目な上目遣いで、うちは比企谷にこんなお願いをするのだった。

 

「……うちのせっかくの初めてなのに……ようやく叶った初めてなのに……うちも比企谷もなんにも覚えてないのがすごく嫌だ……。だから、今から一度、もう一度だけでいいから……うちと……えっちしてくんない……?」

 

 そう。どんな事でもって言われた時、まず思い浮かんだのがそれ。

 だってうちと比企谷が付き合うとか、そんな夢が叶うはずないし、弱みに付け込んでそんなお願いをするのは違うと思うから。

 

 だからせめて、身体だけでも比企谷に愛されたって事を、比企谷の温もりを、ちゃんと覚えていたいから。

 

「……は? ア、アホか、そんなこと……出来るわけないだろ……」

 

 

「お願い比企谷……うちはたぶん、このさき誰とも付き合えないし、誰ともセックスとか出来ないと思う。……比企谷が、うち自身が思ってるよりも、ずっとあんたへの歪んだ気持ちをこじらせちゃってるから……。だから、やっと叶った……ずっと夢見てた比企谷との初めてをどっちも覚えてないなんて……そんなの……うち、辛い……」

 

 気付けば、いつの間にかうちはまたぼろぼろと涙をこぼしていた。

 もしかしたらこれでもう一回しちゃったら、もっともっと辛くなるのかも知れない。夢にまで見た比企谷の温もりを知ってしまうから。

 

 でも……それでもうちは比企谷に抱いて欲しい。

 記憶に無い一度限りのセックスを、一生胸に抱いて生きていくのはあまりにも辛すぎるから。

 

「比企谷言ったよ……? 俺に出来る事ならなんだってするって。だからさ、一度だけ、しよ……?」

 

 

 ……ったく……何度も何度も女にこんなこと言わせんな、このバカ。

 こんな美人と後腐れなく一回出来るんだから、男だったら速攻で飛び付いてきなさいよ。

 

 ま、こういう面倒くさくて優しい捻くれ者だからこそ、うちはここまでこじれちゃったんだけどね。

 

 

 涙まみれで心からの真剣な性行為のお誘いに、比企谷は「ぐぉぉ」って頭を抱えてる。

 うちを思う優しさとか、うちを思う厳しさとか、比企谷の中で色んな感情が葛藤してるんだろうな。

 ……願わくばその色んな感情の中に、少しでもいいから“相模南を抱きたい”って感情も含まれてるといいんだけど。

 

 

 そしてさんざん頭を抱えて唸っていた比企谷は遂に顔をあげて、すっごくキモい照れ顔でこう言うのだった。

 

 

「……やっぱお前アホだろ……。くそっ……後悔したって、知らにゃいからな」

 

 ぷっ、大事なトコで噛んでるし! ホント締まらないヤツ!

 

 

 だからうちは言ってやるのだ。この相模南を甘くみんなよ? って思いを込めて、とびっきりの悪い笑顔で。

 

 

「バカじゃん? 後悔なんて恐れてたら、乙女は生きてけないっての。ヤらないで後悔するより、ヤって後悔しろってね」

 

「……ヤるだのヤらないだの……せっかくの名言が台無しだろ……」

 

「うっさい、変態」

 

「……なんでだよ」

 

 

 

 うんざりしながらも、緊張感溢れる比企谷の顔がゆっくりと近付いてくる。

 こいつも信じらんないくらい真っ赤になってるし、うちと同じくらいバクバクしてんのかな?

 

 

「あ」

 

 

 すっと瞳を閉じようとした瞬間、うちはもうひとつだけ大事な事を思い出した。

 それは、いつか……もし万が一……比企谷とこういう関係になれた時にどうしても言ってみたかったセリフ。

 

 

 そしてうちはもじもじしながら、真っ赤に染め上げた顔と潤んだ瞳を比企谷に真っ直ぐ向けて、絶対こいつが悶え苦しむであろう、この超有名なセリフを囁いた。

 

 

「……うち、初めてだから、優しくしてね……?」

 

 

 ひひっ、ま、初めてじゃないんだけどね。

 でもゆうべのは覚えてないから、これが本当の意味での初めて。二回目の……初めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──うちと比企谷の関係はこれで終わりなのだろう。

 ……それはめっちゃ残念だし哀しい事だけど、うん……まぁ仕方ないよね。

 

 

 でも、うちはホントに幸せだよ、比企谷。

 もう会う事も無いって思ってた比企谷にこうして会えて、行為の最中のこの短い間だけでも、諦めてた恋をこんなに幸せな気持ち一杯で楽しめてるんだから。

 

 だから、せめて今だけは、うちを思いっきり愛してよね……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アホか……あんなツラ見せられた上に抱くのを了承した以上、一度だけもなにも、お前が満足するまでは責任取り続けるしかねぇだろが……」

 

 

 

 

 ──比企谷がぼそぼそと呟いたそんな声。

 語り掛けてきたんだか独り言なんだか、脳内思考が勝手に口から出てきちゃったんだかよく分からないくらいに小さなその呟きは、うちの幸せな嬌声に紛れて優しく溶けていった……

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜ピロートークなオマケ☆〜

 

 

「ねぇ比企谷」

 

「……おう」

 

「さっきさ、なんかぼそぼそ言ってたじゃん? なんて言ってたの?」

 

「…………別になんも言ってねぇよ」

 

「嘘だね。ちょーぼそぼそ言ってたじゃん。あんたが一回目にイク前くらい」

 

「は、はぁ!? ……ばっか、だからなんも言ってねぇっつってんだろが」

 

「……あー、分かっちゃったかもー。もしかしてさぁ、ぷっ、あまりにも気持ち良すぎて変な声でも出ちゃったんじゃないの〜? あはは! やっぱ比企谷ってキモいよねー! ちょー笑えるんですけど!」

 

「………………もう絶対に言ってやんねぇ」

 

「え、ちょっと? マジでなんか重要なことでも言ってたの!? ね、ねぇ比企谷っ……なんて言ったの!?」

 

「……だからもうぜってー言わん」

 

「ウソウソ! さっきの嘘だからぁ! ねぇごめんってぇ!」

 

「おいやめろ……! 軽く首締まってっから! あと前隠せ前! すげぇ揺れてっから!」

 

「っ!?」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……変態っ……」

 

「……だからなんでだよ……」

 

 

 

 

おわりん☆

 





というわけで唐突なさがみんSSでしたがありがとうございました(*> U <*)

今まで沢山さがみんSS書いてきましたが、南ENDは実はこれが初めてだったりしますw
酔ってヤって責任とってゴールインとか……本物ってなんだろう(哲学)
まぁさすがの捻くれ者も、さがみんの本物すぎる想いにやられちゃったんでしょう(^皿^)


これくらいならR15タグは要らないんじゃないかな〜?とは思いましたが、もし「必要だろ」ってご意見ありましたら、付けるなりこのお話を消すなりしますのでよろしくです><;




さて、なぜ唐突にさがみんSSを書いたのかと言いますと、別に私がさがみん好きなわけではありません。
この短編集のさがみん好きさんにお知らせがあるからなのです。

知ってる方は知ってると思いますが、実は以前書いていた『あいつの罪とうちの罰』の続編(ぼーなすとらっくレベルですが)を開始しております!まだつい先日始めたばかりの二話目ですけども。

自作品の宣伝行為があまり好きではないので、今まではあまりこういうのは書いてこなかったのですが、コレに関してはこの場でお知らせしておくべきかなぁ……?と。

というのも、あいつの罪とうちの罰の『お宅訪問回』は、いずれこの短編集にて書くと思いますと以前あとがきとか感想返信にて宣言してたので、この作品のみを見て罪と罰のオマケを待って下さっている読者さまがいらっしゃったら申し訳ないなぁ……なんて思いまして。

ですので、もし「待ってたのにそんなの知らなかったわボゲぇ!」という読者さまがいらっしゃいましたら、どうぞよろしくですノシ



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