やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。   作:to110

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題名のネタがない。これが,最近の悩みです。
前書きと後ろ書きのネタがない。これが,最近の悩みです。
因数分解すら一時期でも理解できてなかったことが情けない。これが,最近の悩みです。
悩みの先の長編シリーズ第八弾,では,どうぞ。


第7章 彼ら彼女らの過ごした時間はあまりにも大きかった。

私は由比ヶ浜さんと別れたあと,校長室に向かった,一直線に。そして,先ほどと同じ動作で入室する。

 

 

「それで,先ほどの件ですが」

 

 

「君一人か?雪ノ下さん」

 

 

「はい」

 

 

「理由だったな。お母さんから聞いてないのか?本当に」

 

 

「母が原因なんですか」

 

 

「聞いてないようだな.......実行したのはそうだが,原因は違う。だがーーーーーーー」

 

 

「早く教えてください!」

 

 

自分でもわかった。語尾が強くなったことが。そして,原因がーーーーーーーー

 

 

「原因は,君だ。雪ノ下さん」

 

 

そこまではわかってた。でも,それ以上を知らない。なんで私が原因なのか。

 

 

「なぜ私が原因なのですか」

 

 

「直接話しなさい。繋がっている」

 

 

そう言い,受話機を私に渡した。

 

 

「もしもし」

 

 

『雪乃,言いたい放題言ってるわね』

 

 

「お母さん.....」

 

 

雪ノ下家で最大の,言い方は悪いけれど,権力者。

 

 

「なぜこんなことをしたの?」

 

 

『あなたのためと,雪ノ下家のためよ。あんな男といたって利益がないわ』

 

 

あの男というのは,まず間違いなく比企谷君。でも,どうして私の知っているの?監視されてた?いいえ,あの人はそんなことしない。じゃあなぜ?でも,今はそれ以上に重要なことがある。

 

 

「それと,由比ヶ浜さん?だったっけ?彼女もあなたの邪魔なのよね?理由をこじつけて退学もさせられるけど?」

 

 

「ーーーーーーーーーーー」

 

 

言葉が出ない。声が出せない。ここまで感情がはっきりすることがあるのね。それでいて,頭は冷静。

無言で受話機を置いた。もう私には,なす術がない。母が相手,これだけでもう勝てない。彼を,比企谷君を,助けるどころか,由比ヶ浜さんすらあと一歩で巻き込んでしまうところだった。

 

 

私は無言で退室した。

 

 

私が原因で,彼が。しかも,相模さんの一件とはわけが違う。あれは,まだ彼が能動的に動いた結果。だから,彼も納得して退学届を出した。でも,これに関しては彼に非はない。ーーーーーーーー視界がぼやけるのがわかる。多分,私は泣いている。でも,もう彼には会えない。だってーーーーーーーー

 

 

「おい!雪ノ下!」

 

 

ーーーダメーーーダメーーー今,会ったら,今,話しかけられたら,私はーーーーー

早く逃げないと。私は踵を返し走り出そうとする。

 

 

「待て,雪ノ下!どうした!」

 

 

彼の声が聞こえる。彼が大きな声を出すところは見たことないし,ましてやその声を聞いたこともない。とても聞きやすくて,とおる声。でも,聞いてられない。早く逃げないといけないのだから。

 

 

「待てっつってんだろ!雪ノ下!」

 

 

彼の声が近づいてくる。これ以上,近づかせてはいけない。早く諦めて!

 

 

強く右手が引っ張られる。ーーーーー追いつかれてしまったのね。比企谷君はいつも逃げるのに,ほんとうに,諦めが悪い。

 

 

「何があったか話してもらうぞ。いいな」

 

 

でも,これを話したら,話しちゃったら比企谷君も由比ヶ浜さんもーーーーーーー

 

 

「他人は逃さないのにお前は逃げるのか!」

 

 

強く引っ張られてた手をさらに引っ張り180度,比企谷君の方を,向かせた。彼の顔は近くにあるのによく見えない。ーーーーー今は話せない。

 

 

「今は落ち着きたいの。一人にさせてちょうだい。」

 

 

「じゃあ,話せるくらいになるまで落ち着いてこい。ただ,お前がその時間に傷を負わないということが,条件だ。」

 

 

「.....わかったわ」

 

 

そう言うと,彼は手を離した。そして,

 

 

「二人で待ってる。必ず来いよ」

 

 

「ええ」

 

 

比企谷君は戻っていった。彼は行動が相変わらず,早い。そして,私を理解してくれてる。あそこで何も言わなかったら私を離すことになる。きっと,私はあの場所,私の大切な場所に戻れなくなるような,ことをしたと思う。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

ヒッキーが,ゆきのんが何か話すけど,その準備がいるって言って部室に一緒に帰ってきてから,30分はたったのかな。ゆきのん,何するんだろう。というか,何をしてきたんだろう。気になるけど,多分そのことを話すのに覚悟みたいなのがいるんだよね。だから,電話もメールもしない。ただ,待つの。

 

 

「ねぇヒッキー」

 

 

「ん?なんだ」

 

 

「なんで,ーーーーーーー」

 

 

少し心を落ち着かせる。私も,多分ゆきのんも,ヒッキーに聞かなきゃいけないことが,聞きたいことがある。

 

 

「なんで私の,ううん,私たちからの告白から逃げたの?」

 

 

そう,ヒッキーはあの日,私たちからの告白から,逃げたんだ。その理由は,知らなきゃいけないことだし,知りたいこと。だから,この答えが聞きたい。




なんか,急にハイペースになった気もしますが,引き伸ばすためのネタがなくなったんでしょうかね。自分のネタは,引出しどころか,棚すらないので,本格的にやばくなってきました。まぁ,完結はさせる予定ですがね。
さて,今回もお読みいただきありがとうございます。毎度毎度ほんと,ありがとうございます。なかなか楽しい切り方ではないでしょうか。なんか,予想できるような展開という文句は受け付けていません。ですから,見逃してください。笑
次話も読んでいただけると嬉しいです。ついでにコメントもお願いします。

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