やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。   作:to110

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やばい。前書きに書くネタですらもう尽きてしまった。どうしよう。^o^
アニメももう折り返し地点あたり。これからどうなるのか。原作を読んでないので,楽みでなりません。
グダグダお送りする長編シリーズ第四弾,では,どうぞ。


第3章 彼女は自分の無力さを思い知る。

「なんだね,雪ノ下」

 

 

「これはどういうことですか。説明してください」

 

 

私はさっきの紙を突き出す。先生が顔色を変えた,とまでは言わないけれど,とまどっているように見えた。

 

 

「なぜそれを?」

 

 

「比企谷君とすれ違いました。おそらくは彼の忘れ物でしょう。答えてください。これはどういうことですか」

 

 

「....はぁ。どうしても聞くのか?」

 

 

「はい」

 

 

「あいつは,比企谷は,退学した」

 

 

「えっ?」

 

 

退学の意味を理解はすぐにできたけれど,頭が,体が,それに反応できない。持っていた紙は私の手から落ち,風に乗って職員室中を駆け回った。理由は?原因は?おそらく私にもそれに関わってる気がする。いえ,関わってるはず。だから,私はそれを聞かなければいけない。

 

 

「なぜですか」

 

 

「ここではなんだ,話にくい。部室に行こう」

 

 

部室に行き,私は改めて問う。

 

 

「改めて聞きます。なぜ比企谷君は退学したのですか」

 

 

「誰にも言わないことが条件だ。これが呑めるのならば言うとしよう」

 

 

「勿論です」

 

 

「はぁ,退学の理由はーーーーーー」

 

 

ためが長い。どうしてこんなにためを作るのかわからない。そして,先生が次に口を開いた。

 

 

「ーーーーーーー理由は,相模の一件だ。どうやらPTAや教師陣が校長先生のところに押しかけたそうでな。校長もその迫力に気圧されたのか,もともとその情報を持っていたのかは知らないが,すぐに行動に移したようだ。そして昨日呼び出しがあり,今日,退学届けを出しにきたということだ。そして,学校の思い出深いところを見て回っていた,というところだろう。そこで,君とすれ違った」

 

 

彼が本当の悪役になることで,相模さんを助けた一件が,彼を,彼の道を曲げた。そして,そうなった原因は私にある。私が勝手なことをやって相模さんの居場所を奪い,捜索を比企谷君に任せてしまった。彼だって傷つかないはずないのに,それでも一人の人を救った彼を,そんな彼の評判を落としたままにしておいた私が,原因。

 

 

「いっておくが,やけは起こすなよ」

 

 

「なぜ...ですか」

 

 

「比企谷のためだ。あいつは君に,君たちに影響が出ないやり方をとったんだ。あいつが校長先生との会話中に一切君の名前も,この部のことも言わなかったのだ。だから,君は,行動してはいけない。

もっといえば,比企谷が君を脅した,なんて理解をされかねないし,奉仕部や君たちが罰を受けかねない」

 

 

ーーーーーーー声が出ない。これで幾つかの疑問はなくなった。なぜ先生がわざわざ言うな,なんて前置きをしたのか。由比ヶ浜さんには絶対に聞かれてはいけないから。なぜ比企谷君があの日を境に部室に来ていないのに,今更来たのか。それはここが大切な場所だったから。なら,なら私はーーーーーーーー

 

 

「先生,お願いがあります」




毎度のことながら,こんな駄文にお付き合いいただきまして,ありがとうございます。
さて,今回はゆきのんと平塚先生の会話を中心に書きました。事件が見えてきましたね。惹きが弱いって?これ以上どうしようもないので,どうにかして読んでください。
次回をお楽しみに。ガハマさんをそろそろ出したいところです。

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