やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。 作:to110
長編シリーズ第三弾,では,どうぞ。
君を守れなくてすまなかった。
ご家族に説明すらできない私を許してほしいとは言わない,でも謝りたい。すまない。
家庭で過ごしにくくなってしまいましたか。
勝手なことを言うが,君ならうまくやっていけそうな気がします。
でも,もし逃げたくなったなら私のところへ来なさい。
責任を持って保護します。
相談にも,いつでも乗ります。
話は変わるが,君がこれを読んでいるということは,やはり,ここが思い出の場所ということでしょうか。
君がいなくなって,この場所はすっかり変わってしまいました。由比ヶ浜があれ以来ここに来なくなり,雪ノ下の一人に戻ってしまいました。メールや電話のやりとりはしているそうですが,ここにいたくないということでしょうか。雪ノ下もノックのことを言わなくなったりなど,彼女らは変わりました。君の存在はやはり大きかったということでしょう。
ただ,この文章は君を不安にさせたいわけではなく,ただ単に君はいなくてもいいような人間ではないということを伝えたいだけです。
平塚静
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「やっぱりいい先生だよ,あなた」
心の底から思ったことだ。少し椅子に腰をかける。毎日放課後にここで本を読んでいて,反対側には雪ノ下が本を読み,由比ヶ浜がその横で携帯をいじっていてーーーー
ーーーーーここに長くいたらいけないな。早く出ないと。涙が出てきそうだ。早く,早く。
そう思いながら,ドアを勢いよく開けたらそこにはもう見てはいけない,そう思った人がいた。
「比企谷君,なぜここに」
この問いに答えてはいけない。解を彼女に伝えてはいけない。だから,考える間もなく俺は走っていた。否,ーーーーー逃げていた。
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「比企谷君!」
そう叫んだときには彼はもう見えなくなっていた。なぜ,彼がここに。なぜ,今更ここに。疑問はたくさんあるけれど,あとで平塚先生に聞けばわかるかしら。彼が出てきたってことは鍵が開いてるってことよね。職員室に鍵はあったのに。まぁいいわ。早く入って由比ヶ......依頼者を待ちましょう。
え?なにかしら,この紙。彼が置いてったのかしら。いいえ,今更彼がそんなことするわけがないわ。じゃあ,誰のかしら?気は引けるけれど,見てみましょう。
ーーーーーーーこれは⁉︎
気づいたときには職員室の前に,私はいた。平塚先生に聞かないと。早く聞かないと。この紙の意味を。
トントン
「失礼します。雪ノ下雪乃です。平塚先生はいらっしゃいますか」
今回はここまでです。続きが気になりますか?気になりませんって?知ってますよ。
今回もこんな駄文に付き合ってくれてありがとうございました。
初めて具体的に名前を出してみました。
今まで八幡の独り語りで進めてきて,違う人を出してみると,いまいち言葉がわからないものですね。
ゆきのん可愛くできてましたか?