やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。   作:to110

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………壮絶。


壮絶って文字が浮かびました。ちなみに特に意味なんてありません。
一ヶ月以上音沙汰梨、じゃなくて音沙汰なし。学校で遠足に行きまして、りんごと梨を食べ放題してきたわけでして、いやーおいしかった。りんごは秋映が一番でした。
というのはさておき、ほんとになにもせずに一ヶ月過ぎてました。じゃあこれから投稿再開?いいえ。私生活が追いついていないのでまだしばらく投稿できません。月一ペースでこれからいこうと思います。なんじゃそれ。
まぁそんなだらだらでも読んでいただけるならとても嬉しいです。

んで、このシリーズって完結したって記憶してたんですけど、一話からなんとなく読み始めたら過去についてなんにも触れてないなーとわかりまして、書きます。ちなみにこの話では終わりませんでした。


過去を振り返り、未来に向かう主人公。

「ねえヒッキー」

 

 

「ん、なんだ?………あ、やっぱいい。言うな」

 

 

「なんで⁉︎」

 

 

「いやだってお前、また面倒なこと言う気だろ?」

 

 

「またってなんだし⁉︎面倒なことなんて言ったことないでしょ⁉︎」

 

 

「そうだな。お前の中だとそうなんだよな」

 

 

できる限り優しい声で言ってあげた。とても穏やかで、ゆったりとした声で。いわゆる挑発的な言い方ね。

 

すると、由比ヶ浜は下に目を逸らした。

 

 

「そう、なんだ。ヒッキー、今まで我慢して私のお願い聞いてくれてたんだ………」

 

 

ははは、と乾いた声を発する彼女。

やばい、しくった。

 

 

「あ、いやそういうことじゃなくてだな。あのな、ただからかっただけだ。お前がそうなるとは思わなかった。悪かったよ」

 

 

心からの謝辞である。

 

 

「………じゃあお願い、聞いてくれる?」

 

 

お願い?そういえばさっき言ってたな。面どーーーーーまぁいいか。

 

 

「聞いてやるよ」

 

 

「土曜日お出かけしたいな。ヒッキーと2人で」

 

 

「ん、まぁそのくらいなら」

 

 

おい待て俺。そのくらい?そのくらいって言ったか?何がそのくらいなんだ?

 

 

「やった。じゃあどこ行くかだけど〜」

 

 

ここは意地でも由比ヶ浜のペースを止めてみせる。やってやるです。

 

 

「本屋なんてどうだ?なかなか快適に過ごせるし、いろいろとあって楽しいぞ」

 

 

「どこ行くかは後でメール送るねっ」

 

 

………聞く耳持たず。いや、こいつの場合聞く耳持たずということばを知らない可能性があるからだめだな。

深いため息を心の奥でついた。

 

 

「………わかったよ。待ってる」

 

 

すると彼女は満ちた笑顔で返事を返す。

 

 

「うん‼︎」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

一つ寝返りを打つ。これから始まったんだもんな。あんな純粋な笑顔に裏を読まなかった。読めなかった。だから。

小町がご飯を用意している間、自分の部屋のベッドの上で古い話を掘り出していた。まぁ大して古くもないんだけどさ。

 

 

「お兄ちゃーん。ご飯できたよー」

 

 

下から小町の伸びた声が耳に届く。いやー、やっぱりこの声を聞けると落ち着ける。

 

 

「はいよー」

 

 

さぁ飯だ飯。またあとで考えるとしよう。

さて、降りるとするか。

 

 

「さぁお兄ちゃん、召し上がれー!」

 

 

「いただきます」

 

 

「うん!いただきまーす!」

 

 

ふむふむ。やはり小町の料理はうまい。料理がうまいのと味がいいという意味でうまい。こんなことを考える俺もうまい。………なに言ってんの?

 

 

「それでお兄ちゃん、なにがあったの?」

 

 

「………は?」

 

 

いや、確かになにかあったし、それを小町に言おうともしてたけど、なんでそれをお前が知ってんの?

 

 

「いや〜、なにかあったのかな〜って思ってさ。お兄ちゃん、こないだからずっと眼が死んでたからさ。それで、今日はいつもの腐り具合に戻ってたからなにかあったのかな〜って」

 

 

「死んでると腐ってるって意味違うの?」

 

 

「なんとなくの感覚だよっ」

 

 

キラッ、と小町の目元に星が光った。ついに小町は光を操るようになったのか。お兄ちゃん、そんなふうに成長した妹を持てても嬉しくないよ。

 

 

「ふーん」

 

 

「それで?なにがあったの?ねえねえねえ」

 

 

「わかった。わかったから引っ込め」

 

 

小町が前のめりになってこっちに突っ込んできていたので追い返す。

 

 

「あぁ、まぁ、話すよ」

 

 

「おおおー」

 

 

その反応かなりむかつく。目をキラキラさせて、ほんとに光を操ってんじゃないの?まじで光が出てきたんだけど。錯覚?俺の錯覚なの?ちなみに錯角はいりません。あの辺ならギリギリ理解できて証明とかできてたんだけどなー。

 

 

「それでそれで!なんなの!」

 

 

「告られた」

 

 

「……………」

 

 

「……………」

 

 

……………

 

 

「……………」

 

 

「……………」

 

 

……………

 

 

「……………」

 

 

「……………」

 

 

……………

 

 

「………へ⁉︎」

 

 

えって言え、せめてえって。微妙にハ行の色があったぞ。まぁ、へって書いてえって読めるからここでは関係ないんだけどさ。

 

 

「だ、だれにだれに!雪乃さん?結衣さん?それとも他の人?」

 

 

なんなんだこの食いつきは。いやわかるよ?だめだめな兄が突然告られたとか聞いたらさ。でもちょっと、ねえ?

 

 

「その、ええと、どっちともに」

 

 

「」

 

 

「こ、小町ー!!!!!」

 

 

へんじがない。ただのしかばねのようだ。

じゃない。いやでもほんとに返事がないんだけど。というか、息してるかすら怪しいくらいに目に光がない。まさか俺のせいで小町がこんなことに。

………まぁ普通に息してんだけどさ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

その夜、由比ヶ浜からメールで細かい時間や場所が来た。10時に駅前。少し遠くに行くそうだ。

そんなわけで現在10時5分。駅前に俺はいる。俺がいる。俺だけがいる。由比ヶ浜は?駅前ってここだと思ったんだけど、まさか違う駅だったのか?いや、そんなわけないな。駅前=ここ、が千葉市内では一般的だ。一般的じゃない俺がなぜ知ってるかって?小町がいるからな、そんなことを知るのは難しくない。

 

 

「ひ、ヒッキー」

 

 

前から胸を揺らして、じゃなくて息を切らしてやってくる彼女。

 

 

「お、遅れちゃって、ご、ごめんね………」

 

 

申し訳なさそうに謝る彼女、由比ヶ浜結衣。語尾もだんだん小さくなっていった。

 

 

「はやく行くぞ」

 

 

「う、うん………」

 

 

はぁ………。

 

 

「遅れた分ちゃんと楽しませてくれよ」

 

 

「う、うん‼︎楽しませてあげるね‼︎」

 

 

彼女もいつもの元気が戻った。というか、こいつって本当にうるさいんだな。元気がない彼女を見ているのは辛いが、うるさい彼女といるのもなかなかに辛い。

………まぁ嫌いではないんだが。




いかがでしたか?楽しんでいただけましたか?
このシリーズは私が初めて書いたものですから、なんとか完結させたいなーと、随分前に思っていました。今読み返してみると、文がとんでもなくぶっ飛んでますね。ところどころ意味のわからないことありますし(それは今もやがな)。まぁそれなりに成長できたのかなーと思っています。これからもよろしくお願いします!

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