やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。   作:to110

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犠牲をイケニエと読むかギセイと読むかで、性格出ますよね。って気はしません。性格は関係ない気がします。
どこで最終章にしようかなー?
積ん読がただただ増えていく筆者がおくる長篇シリーズ第13話、では、どうぞ。


第12章 人知れず、犠牲は作り続けられる。

視界が暗い。なかなか眼が開かない。朝はしんどい。てか、めんどい。

まぁ、グダグダ言ったって眼を覚まさなければならないのだから、先延ばしにする必要はない。早急に済ませよう。

 

 

時計の針を見ると、8時を回っていた。

なぜこうも落ち着いているかと言うと、今日は土曜日なのだ。休日はだらけるにつきる。

 

 

とりあえず、ゲームだ。ゲームをしよう。

 

 

ピーンポーン

 

 

っと誰かが来た。誰か?由比ヶ浜?雪ノ下?どっちにしろ礼はちゃんと言わなきゃいけないし。そそくさとドアを開ける。そこには俺が一番に礼を言わなければいけないような、そんな相手が息を切らしていた。

 

 

「どうしたんですか、雪ノ下さん」

 

 

「比企谷君!雪乃ちゃんが、雪乃ちゃんが!」

 

 

雪ノ下?

 

 

「雪ノ下がどうしたんですか?」

 

 

「こ…これが…雪乃ちゃんの…部屋に…」ハァハァ

 

 

俺はそれを受け取った。

『ごめんなさい

私の勝手な行動を許してください

姉さん。最期まで素直に話せなくてごめんなさい

由比ヶ浜さん。私にとってはたった一人だけれど最高の、友達です。結衣、って呼んでみたいって最近はよく考えてました。

比企谷君。好きだわ。できれば返事を聞きたかったわね。例え、振られたとしても。それから、ありがとう。

奉仕部3人で過ごした毎日は私にとって、とても大事な、思い出です。ありがとう。

お元気で

雪ノ下雪乃 』

 

 

最期にいくにつれて円形のしみが多くなっている。

 

 

「雪ノ下さん、雪ノ下は今どこに」

 

 

「わ…わからないわ…

少なくとも…部屋や実家…にはいなかったわ…」

 

 

「探してきます」

 

 

「比企谷君!雪乃ちゃんを…もう…一人に…させないで…あげて…お願い…」ポロポロ

 

 

「一人にする気も、させる気もありません。あいつは一人じゃありませんし」

 

 

「比企谷君、よろしくね」

 

 

この顔と声を、俺は前にも聞いた。文化祭のときに、雪ノ下から…………

なら俺のとる行動は

 

 

スッ

 

 

あのときと同じ動作をした。あてなんてない。片っ端から行くしかない。やはり最初に行くのはーーーーーーー

ーーーーーーーー学校だーーーーーーーー

 

 

奉仕部の部室は

 

 

ガラッ

 

 

ちっ。いない。思いたくはないが、やはり屋上か。

 

 

ドンッ

 

 

ハァハァ…ハァハァ…

屋上の奥には、手すりを触っている、美少女がいたーーーーーーーー

 

 

「見つけたぞ、雪ノ下ぁ」ハァハァ

 

 

「ひ…比企谷…君…」

 

 

「悪い、少し休ませてくれ。とりあえず、こっちに来い。話がある」

 

 

「…………ここに来た、ということは紙を見つけたのかしら?不法侵入は犯罪よ?早く自首してきなさい。自首は刑が軽くなるのよ?」

 

 

「……………お前は相変わらずだな。安心しろ、見つけたのは雪ノ下さんだ」

 

 

「なんにせよ不法侵入なのだけれど」

 

 

相模のときとは訳が違う。この場で、目の前の彼女を救わなければならない。今回は、この一連の出来事の原因は、俺なのだから………………




きりがいいので切ります。
なかなかいい感じの盛り上がりです。私好みです。というか、SS書いてて、キャラを自分の思い通りに動かせるってすごく楽しいことというのに気づきました。なんかすごい言い方悪いですけどね。
今回もお読みいただきましてありがとうございます。
なんと!このダラダラ続いた長篇シリーズ、次回、感動の最終章!※感動するかは知りません。
次回をお楽しみに〜ではでは〜。

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