津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:ケチャップ

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ミナトの祖父 井武鬼さんはメチャ強いです…
そして相変わらずモブキャラの名前決められません


刀の時間 王刀・鋸

八つ裂きになっている…

 

 

 

井武鬼は襲撃犯を前に王刀・鋸を持ち、そう言った。

 

 

王刀・鋸

『毒気のなさ』に主眼を置いて作られた刀で、人を正し、心を正す、精神的王道を歩ます、教育的な解毒の刀と称された。よく手入れされており、古い時代を感じながらもつい今さっき作られたような真新しさを感じさせるといった、矛盾した印象がある。

 

 

 

「八つ裂きになってるだー?キャハキャハ!その冗談笑えねーぜ」

 

襲撃犯はそう言うと、ナイフを井武鬼に向ける。

 

「王刀・鋸 さくっと奪ってやるよ!」

 

そう言うと同時に、襲撃犯は井武鬼に向かっていた。

 

「いくら井武鬼さんだからって、相手がナイフ持ってんだ、危ないぜ!」

 

岡島が声を上げるが、井武鬼は襲撃犯の攻撃を体の軸をズラすことで躱していた。

 

「な、なんだよあの動き…」

「あんなのじいさんの動きじゃねぇよ…」

 

井武鬼の動きに吉田と村松は驚いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたどうした、わしはまだ一歩も動いとらんぞ?」

 

 

 

 

 

 

笑みを浮かべながら井武鬼はそう言った。彼の言葉に生徒達と襲撃犯も井武鬼の足元に目をやった。

井武鬼の言った通り、足元には動いた後など無かった。

 

「あー?ムカつくじいさんだな…いい加減くたばりやがれ‼︎」

 

襲撃犯は隠し持っていたナイフを出し、2本のナイフで攻撃してきた。

 

 

「いいか湊‼︎」

 

 

急に自分の名前を呼ばれ、ミナトは驚きつつも井武鬼の方に目をやる。

 

 

「お前も剣士の端くれなら、自分の身に何があっても戦う理由・目的を忘れるな‼︎」

 

 

そう言って井武鬼は王刀・鋸で襲撃犯の籠手を打ち、ナイフを落とし剣先を喉元に突きつけ言い放った。

 

「一つ忠告しておく、次わしらの前に現れ再び命を狙おうとするなら……二度と刃を振るえぬ体になると思え…」

 

 

井武鬼の言葉に襲撃犯は恐怖を覚え気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、襲撃犯は烏間達によって拘束され、井武鬼は襲撃犯が言っていた完成形変体刀について簡潔に生徒達に説明した。

 

「つまり井武鬼さん、ミナトの先祖が刀鍛冶で、その人が作った千本の刀のうちの12本がさっきの男が言っていた完成形変体刀ってことですか?」

 

磯貝の問いに井武鬼はそうじゃと応える。

 

「でもあいつ、うちにもう一本刀あるって言ってたけど…」

 

「最近ばあさんが蔵から出してきたからくり人形を改造したろ、それも完成形変体刀の一本じゃ」

 

「は?」

 

ミナトが疑問に抱く理由を他の生徒達は理解できなかったが、ミナトがからくり人形の写真を見せると皆疑問を抱いた。

 

「え、これが刀?」

「どう見てもからくり人形ですけど…」

 

茅野と奥田の言葉に井武鬼が応える。

 

「どうもうちの先祖のセンスは変わってるみたいじゃな。12本の内まともな刀の形をしてるのは半分もないぞ?中には苦無の形の刀まであるらしい」

 

「「「まじかよ…」」」

 

「てかばあちゃん大丈夫かな」

 

「心配するな、あいつが持つ微刀・釵もなかなかの刀だ」

 

井武鬼の言葉にミナトはホッとした表情を見せる。

その後、暗殺の訓練は続いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寺坂グループとミナトが井武鬼に剣術を教わり、他の生徒達はロヴロに銃の扱いについて教わっていた。

 

殺し屋の事を知り尽くしたロヴロを見て、渚には聞いてみたい事が一つ出来た…

 

「ロヴロさん」

 

「……!」

 

「ロヴロさんが知ってる中で一番優れた殺し屋ってどんな人ですか?」

 

ロヴロは問いかけてくる渚の素質、そして質問に驚きつつも応えた。

 

「興味があるか?殺し屋の世界に」

 

「い いやそういう訳では」

 

「そうだな…最高の殺し屋そう呼べるのはこの地球上にたった1人…本名は誰も知らず…仇名で呼ばれている

曰く”死神”と」

 

死神…渚はその言葉になんとも言えない感情を抱いた。

 

「そして私が知る暗殺者の中に、彼に近づきつつあるもの、彼に近づきそうだった者もいる」

 

近づきそうだった者とはどういう事だろうか…渚は疑問に抱いた。

 

「1人はデュラハンと呼ばれている暗殺者 デュラハンとはアイルランドに伝わる死を予言する存在だ。そしてこいつはかなり危険な暗殺者だ…もう1人は…彼の母 津芽美月だ」

 

「津芽君の…お母さん」

 

ロヴロと渚は剣術の訓練をするミナトに目を向ける。

 

「彼女の剣術は他の暗殺者と比べ物にならないほどの実力だった。そうだな、君に少し似てるところがあるかもしれんな…」

 

(僕に似てる…?)

疑問の表情を見せる渚にロヴロは笑みを浮かべていた。

 

「少年よ 君には”必殺技”を授けてやろう。プロの殺し屋が直接教える”必殺技”だ」

 

渚に暗殺の才能がある事を見抜いたロヴロは、彼がこの技をどこまで使いこなせるか見届けたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗殺の訓練も終わり、それぞれ帰路についている中速水はスナイパーコンビである千葉と歩いていた。

ただいつものように会話は無く、沈黙が続いていたが千葉はおもむろに口を開く。

 

「速水、今日調子悪くなかったか?」

 

「別にそんなことない…」

 

「津芽となんかあったの?」

 

「…何で津芽が出てくるの?」

 

いきなり出てきたクラスメイトの名前に、速水は少し強く言い放った。

 

「だって訓練の時、津芽の方見てたぞ?」

 

「っ‼︎‼︎」

 

無意識だったが、言われてみれば見ていたようなと考える内に速水は自分の体温が上がっていく事を実感したが、以前の出来事を思い出し少し悲しげな表情をした。

 

「…別に何にもないよ…」

 

速水の言葉に千葉はそうかと応え、再び沈黙が続くが千葉は速水の悲しげな表情を読み取っていた。

 

「変わったと思ったけどな」

 

「何が?」

 

突然言われた言葉に速水は聞き返した。

 

「速水は、まぁ俺もだけどあまり周りに頼ろうとしなかった。けど、修学旅行の時に俺も、速水もあいつのおかげで少し変わる事が出来た」

 

千葉の言葉に速水は共感していた。

確かにあの時、津芽に暗殺のコースの話し合いに誘われなければ、自分の意見を言えず、変われなかったと思う。

 

「無理に聞いたりしないが、なんかあった時はいつでも力になるぞ?」

 

速水は千葉の言葉に、昔言われた事を思い出していた。

 

 

『だからこうして力になろうと思ってさ。』

(あいつにも似たような事言われたな…)

 

「ありがとね…なんかあったらその…力借りるよ」

 

微笑みながら言う速水の言葉に千葉はおうと力強く応えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもーし?」

[相変わらずふざけた返事だ。今どこにいる?]

「普通に国内ですよ?それより聞いてくださいよ!この前やっと…」

[お前の話はほとんど刀の話だから興味無い]

「がーん‼︎ それで、何の用ですか?」

[何簡単な事だ…]

 

それから電話越しに内容を聞き通話を終えた男は笑みを浮かべた。

 

「あの人もよく調べたなー。最強女剣士の息子がいるのか…丁度いい、最近手にしたこいつの試し切りに適任だな」

 

そう言って男は刀を掲げた。

禍々しく光る刀を目に男は話しかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前も早く人を斬りたいだろ?なぁ、毒刀・鍍」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…そして 南の島の暗殺ツアーが幕をあげる…

 




湊「なんか後半速水と千葉がいい感じに見えるのは気のせい?」

鮫・ケチャ「「おー?嫉妬かー?」」

湊「うっさい‼︎」

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