津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:ケチャップ

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第2
ヒロインを確定しつつ、あの2人をいちゃいちゃさせる方向に……(ゲス顔)

津「ぶっとばすぞ?」


ライバルの時間

ミナトは用事を済ませ昼食をとるためにある場所に向かっていた。

辿り着いた場所はマク◯ナルド

そこに来た理由は…………

 

 

 

「ハッピーセットください!」

 

「え?」

 

ミナトの注文に店員は呆気をとられていた。

今月のハッピーセット それはドラゴンボールのカード。ミナトが何としても手に入れたいと思っていたものだった。

 

「悟空かバーダックが当たればいいなー」

 

そんなことを考えながら席を探していると、悶えているような声が聞こえてきた。

 

そして、

 

「中学生がハッピーセット頼んでるんじゃねぇよ‼︎」

 

 

「…は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鮫島を前に仲間をマスタードによって倒された高校生は、怒りを全てぶつけた。

 

「中学生がハッピーセット頼んでるんじゃねぇよ‼︎

 

怒りの声は少しの間その場を沈黙にした。だが、彼の声はさらに大きな怒りを、2人分作ってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「中学生がハッピーセット頼んで何が悪い‼︎」」

 

 

「はがっ‼︎」

 

鮫島によって鳩尾に拳を叩き込まれ、背中にミナトの膝蹴りをくらい高校生はその場で崩れた。

 

 

 

 

「「ハッピーセット頼む奴はガキだと⁉︎ふざけんな‼︎」」

 

 

2人に威圧され、高校生達は倒れる仲間を連れて店内を後にした。

 

その光景を目にし、誰もが呆気にとられている中、片岡はため息まじりにミナトに問いかけた。

 

「…それで津芽君はここで何してるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片岡、倉橋、速水、矢田の4人はミナトが退院したことを知り、一緒に昼食を取っていた。店内であんな騒動を起こしてしまったと心配していたが、倒した相手は迷惑行為を繰り返すことで有名な高校生達だったらしく、何事もなくむしろお礼を言われてしまった。

 

「いやーよかったよかった、しかもお礼にハッピーセットのドラゴンボールのカードめっちゃくれたし。」

 

そしてなぜか鮫島も一緒に昼食を取っていた。

 

「ねぇねぇ」

 

「………」

 

「ねぇってば!」

 

「何⁉︎」

 

鮫島は倉橋に呼ばれ驚きつつも聞き返した。

 

「私の事覚えてる?」

 

「「「「え?」」」」

片岡、速水、矢田、ミナトの4人は揃って声を上げた。

 

鮫島は悩みつつも倉橋の顔を眺めていた。

「うーん、どっかで見た気はするけど…」

 

「………鮫ちゃん」

 

ブチッ 倉橋が呟くと鮫島の方から何かが切れるような音がした。

 

「え?倉橋、鮫ちゃんって…まさか…」

 

「津芽…それ以上話すな…」

 

「はい…」

 

ミナトは鮫島の言葉に威圧され彼の指示に従った。

 

「思い出した…倉橋、二度とその名で呼ぶなって「あ〜よかった〜 やっぱり鮫ちゃんだったんだ〜昔と比べて髪も染めてるしピアスもしてるから分からなかったよ。」

 

「陽菜ちゃんどういうこと?」

矢田は二人の関係が気になり疑問を投げかけた。

 

「鮫ちゃんとは幼馴染みだったの!

中学に上がる時に鮫ちゃんは引っ越しちゃったんだけど…まさか副会長があの鮫ちゃんとは気づかなかったよ。」

 

無邪気に微笑む倉橋を前に鮫島の表情は死んでいた。

 

「だから鮫ちゃんって呼ぶのは…」

 

「鮫ちゃんカードなんだったー?」

 

「つーがー?その呼び方やめろって言ったんだけどー?」

 

「あーごめんねー鮫ちゃんw」

 

「ぶっ殺す…」

 

「やってみろよ」

 

席を立ち互いに拳を構えたが…

 

「「やめなさい!」」

 

速水がミナトを、倉橋が鮫島の頭をトレーで叩いていた。

 

その後2人は大人しくなり、お互いハッピーセットのカードを開封し始めた。

 

 

「おっしゃ!悟空キター!鮫島は?」

 

「…パラガス三枚目でございます…」

 

「どんま〜い、さて次のパックは………鮫島俺もパラガスでございます…」

 

 

(パラガスって何⁈)

ドラゴンボールを知らない速水達にとってパラガスは謎めいた単語だった。

 

 

昼食を終えミナト達はこの後どうするか話し合っていた。

そんな時、片岡の携帯にメールが届く。確認すると送り主はなぜか隣に座る矢田だった。

(直接言えばいいのに…)

 

だが、片岡はメールの内容を確認し納得した。

 

「この後どうする?」

 

「私はまだ大丈夫だけど。」

ミナトの問いに速水が応える。

 

「ごめんね、私この後用事入ってて…」

「私も入院してる弟のところ行かなきゃ行けなくて…」

 

(えっ⁉︎)

片岡と矢田の応えを聞いた速水は少し焦っていた。でもまだ倉橋がいる、速水は安心していたが…

 

「ごめん、なんか狭間さんの家で飼ってたタランチュラが子供たくさん産んじゃって…これから助けに行ってくる。」

 

(倉橋ー!)

 

速水は声にならない叫びをあげていた。

(最悪鮫島でも、いや男子2人に女子1人は…でも津芽と2人きりよりは…)

 

「鮫ちゃ…鮫島はどうする?」

 

「あ〜わり〜俺もこの後行かなきゃ行けないところあるから。あと鮫ちゃんやめろ‼︎」

 

 

(…津芽と2人きりか…でもこのままみんな帰るってことも…)

 

「ってことは残るのは俺と速水だけか…どうする?もう少し遊んでく?」

 

「え…別に少しぐらいならいいけど…」

 

速水は笑顔を向けるミナトの誘いを断ることが出来なかった。それを聞いた片岡と矢田は小さくガッツポーズをしていた。

 

 

「そんじゃなお前ら〜」

マク◯ドナルドを出て、鮫島は手を振りながら帰っていった。

 

「あいつ今日、喧嘩しようぜって言ってこなかったな…」

 

「鮫ちゃんは小学校の時から少し喧嘩っぱやかったけど、とても優しかったよ?」

 

「ふーん、まぁあいつとドラゴンボールの話できたのも楽しかったしな。」

 

「ほんとだよ、私達なんのことかさっぱりだったし。」

 

「あの高校生倒した時の合わせ技もすごかったけどね。」

 

矢田と片岡の言葉にミナトは笑いながら応えた。

 

「悪い悪い、確かにあいつと協力して戦うのも悪くないなーって思ったよ。」

 

 

それから倉橋は狭間の家に、片岡と矢田もそれぞれ帰っていった。

 

「いっちまったな…そんじゃ行くか速水!」

 

「う…うん」

 

「どうした顔赤いぞ?」

 

「何でもない!」

 

(私だけ意識しててなんか馬鹿みたい…)

 

ミナトは速水の隣を歩きながら、次第に冷静になり考えていた…

 

(そういえば最近ロヴロさんや鷹岡の件で忘れてたけど…)

ミナトは倉橋に言われたあの言葉を思い出す…

 

(あれ、今この状況って…かなりヤバイじゃん‼︎)

 

ミナトと速水は、お互い顔が赤くなっていることを相手に気づかれることのないよう祈りつつ、2人並んで歩き始めた。

 




鮫島君のヒロインは倉橋さんで確定します!

アンケートにご協力いただきありがとうございました。
またなんらかの形でアンケートを実施したいと思いますのでよろしくお願いします!

感想、ご指摘お待ちしてます!

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