それではどうぞ‼︎
(睡魔と戦いつつ書いたので誤字脱字があるかもしれません…)
(うーどうしよう……)
私は今、湯船に浸かりながら悩んでいた。
お風呂の準備が出来たと日和号が言った時、私は”後ででいいよ”と答えたが”濡れたままじゃ風邪引くよ‼︎”と言うミナトの圧に押され、そのまま先にお風呂に入ることになった。
でも、当然雨に濡れていたのは私だけでなくミナトも同じだった。
私は心配してミナトに先に入ってと言ったが、いーからいーからと答えつつミナトは強引に脱衣所まで私の背中を押したのだった。
(ミナトも雨でずぶ濡れになってたのに………それにしてもミナトの身体……拳法…違った剣法の使い手だけあってしっかりしてたな………)
「っ‼︎‼︎」
そこで私は自分がミナトの透けた素肌を注視していたことに気づいた。
鏡を見ていなかったので確認は出来なかったが、恥ずかしさのあまりドボンと水中に頭を沈める私の顔は恥ずかしさのあまり真っ赤になっていただろう。
(謝ったほうがいいよね………もう、どんな顔して謝ればいいのよ…)
いっそこのままずっとお風呂に入っていようかと考えたが、このままじゃいつかのぼせるし、雨に濡れたままのミナトのことを考えお風呂を出ることにした。
お風呂を出るとミナトが用意してくれたのであろう、女性物のシャツとズボンが置いてあった。
シャツにはペンギンがプリントされていて、なかなか可愛らしいと思った。
ミナトにお礼を言うために私はミナトの部屋へ向かった。
念のためノックをしてから部屋に入る。部屋に入るとミナトはゲームをしていて、私の方へ振り返り言った。
「姉ちゃんの服、サイズ大丈夫?」
「うん大丈夫だよ。お風呂も先に入っちゃってごめん…」
私がそう言うとミナトはやりかけのゲームをベットに置き、私の頭に手をポンと乗せ笑顔で言った。
「気にすんなって♪俺もお風呂入ってくるね〜。お風呂上がったら晩ご飯の準備するから適当にくつろいでてよ」
「そんな、私も手伝うよ」
「うーん…分かったwそれじゃお風呂上がったら晩ご飯の手伝いよろしくね♪」
ミナトはそう言うと手をひらひら振りながら自室を後にした。
「1人になっちゃった…」
ミナトがお風呂に向かい1人になった私はとりあえずベットに座った。
「ミナトの家には来たことあるけど、部屋に入るのは初めてだな…」
変に緊張してしまい、私は部屋の中をキョロキョロ見渡した。
そしてミナト先ほどやっていたゲームが目に入る。気分を変えようと思い、私はゲームを手に取った。
「何のゲームだろう……デビル…サバイバー2ブレイクレコード?」
私は聞いたこともないゲームに首を傾げた。
「RPGなのかな?……主人公の名前が北神恭弥(きたがみきょうや)………ミナトのネーミングセンスって微妙w」
私は悪いと思いながらもミナトがつけた主人公の名前に笑みを浮かべていた。それ後、緊張が解けたのか私はベットから立ち上がり、部屋の中を見て回った。
「パソコンもある……それにあれは楽器ケース?」
いろいろあるなーと思いながら部屋を見ていると私は一冊の本に目をやった。
「なんの本だろう…」
私は疑問を浮かべながらその本を手に取った。手に取った真っ赤な本には題名や著者が書いておらず、私はペラリと表紙をめくった。
「何これ…?」
ペラリと表紙をめくると、各ページには去年の日付と同じ言葉が書かれていた。
ー4月17日ー
変化無し
ー4月18日ー
変化無し
ー4月19日ー
変化無し
ー4月20日ー
変化無し
「何かの観察日記…かな?」
私はそれ以上考えても無駄だと思い本を元の場所に戻した。
それから私は再びミナトの部屋を見渡した。そして……
「あれって………」
私はそれがいけないことだとわかっていながら、あるものに伸ばす手を止めることができなかった……
「あれは事故だ……そう!神のいたずらだw……はぁ」
俺は風呂に入る準備をしつつ、先ほど起こった事故に頭を悩ませていた。不可効力だと自分で反論しつつも、凛香に指摘する前に雨に濡れたその姿をガン見してしまったことを反省し俺はため息を吐いた。
「しかも淡いピンクとか反則でしょ……まったく…どんな顔して会えばいいんだよ」
そう呟きながら俺は湯船に浸かり、晩御飯に何を作ろうか呑気に考えていた。
まさかあんなことが起こるとは、そのときの俺は知るよしも無かった……
「凛香今上がったよ〜」
タオルで頭を拭きながら階段を登り、ミナトは自室のドアを開けた。
しかし部屋の中には驚きの光景が広がっていた……
「………………凛香には姉ちゃんの服貸したはずだよな」
ミナトは確認するようにそう呟くと、再び自分のベットの上ですやすや眠る速水に目をやった。
今の速水の格好はシャツ1枚。猫のように足を丸め、とても気持ち良さそうな表情で眠っていた。
「…………それ、俺のシャツだよな…」
ミナトは頬をかきつつそう呟き、かけられていたシャツが元の場所に無いことを確認すると速水が眠るベットに腰掛けた。
「幸せそうに寝ちゃって…」
そう言いながら頭を優しく撫でると速水はんんっと眉を寄せ唸り、ゆっくりと目を開いた。
「ごめん、起こしちゃった?」
「………ミナトだ〜」
そう言うと速水は虚ろな目で、にぱぁ〜っと笑みを浮かべながらミナトに抱きついてきた。
「っ⁉︎あの、凛香さん⁉︎」
当然ミナトの頭は大パニック。クールビューティーの速水の寝起きがこんな可愛いとは……狂いそうになる理性を必死に抑えつつも、ミナトは速水をぎゅっと抱きしめた。
「へへへ、ミナトにぎゅっとされるの大好き〜」
とろんとした目で言う速水に、ミナトは赤くなりながらも笑顔で言った。
「俺も凛香のことぎゅってするの、凛香にぎゅってされるの大好きだよ」
「ほんと?」
「ほんと♪」
「嬉しい…」
速水はそう言うと少し寂しげな表情を見せ言い続けた。
「ミナトに会うまでは人に頼ろうとしなかった…お願いされたら断れない性格で、いつの間にか自分の意見を抑え込むようになってた…」
ミナトは速水の話を黙って聞いていた。
「でも、1年生のクラス移動の日にミナトと会ってから、私は変わることが出来た。ミナトがそばにいてくれたから………ミナト、ありがとう」
寂しげな表情から一変し、速水が見せる笑顔を愛しく思い、ミナトはそっと唇を重ねた。
(ありがとう凛香…………)
心の中でそう呟くとミナトはそっと唇を離し、恥ずかしそうに頬を赤く染める速水に問いかけた。
「俺も昔と比べて変わることが出来たかな?」
「えっ?うーん…ミナトは変わったっていうよりも、私と初めて会った頃に戻ったって感じかな。昔と変わらずミナトは優しいまんまだよ♪」
「……そっか、ありがとう♪」
少し間のあいたミナトの答えに速水は違和感を覚えたが、ミナトの笑顔を自分が寝起きであったため特に機にすることは無かった。
「それより凛香、なんで俺のシャツ着てるの?その…姉ちゃんのズボンまで脱いでるし…」
「………あっ‼︎」
ミナトの問いに速水は寝起きから意識を覚醒し、今自分がどんな姿でミナトの目の前にいるのかを理解した。着ていたのはミナトの姉、雪乃の服ではなく部屋にかけられてあったミナトのシャツだった。
「俺に正直に話してみなよ?w」
ミナトが意地悪そうに笑みを浮かべ問いかけるのに対し、速水は頬を赤く染め答えた。
「その……ただ着てみたいなーって思っただけ……」
「ほんと〜?w」
「ほ、ほんとう!部屋を見渡してたらシャツが目に入って……ミナトのシャツ着て、ミナトに包まれたいなーって思ったの!」
頬を赤く染めながらもまっすぐとミナトの目を見て言う速水に対し、ミナトはその愛らしさに頬を染めていた。
「っ!そ、そんな包まれたいならほら‼︎」
そう言ってミナトは速水をぎゅっと抱きしめる。
「ミ、ミナト⁉︎」
「つ、包まれてるでしょ?いつでもこうして包んであげるよ凛香のこと」
その言葉に速水はぷしゅーと湯気が出てくるほど赤くなり、そんな表情を見られたくなかったのかミナトの胸元に顔を埋め隠した。
「ミナトにぎゅってされるの安心する」
「それじゃいつでも安心させてやるよ♪」
外で雨が降り続ける中、2人の夜もまだ終わることは無かった。
こんなイチャイチャもありかなーと…
危険です…ドラクエ8にハマりすぎて更新が…申し訳ありません(´・ω・`)
でも本当に面白いです‼︎今後はしっかり更新もできるよう頑張りますのでよろしくお願いします(´ω`;)