津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:ケチャップ

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ミナトの強敵が現れます。
また風邪の時にいい食べ物についてミナトが少し喋りますが、あくまで私自身の考えですv(`ゝω・´)


強敵の時間

とりあえず速水をお姫様抱っこしミナトは家に入ったが、ある問題に直面していた。

 

 

 

「………これは凛香の部屋に入らなきゃいけない感じ?いや!やましい事なんて何一つないけど…流石に許可なく女子の部屋に入るというのは……」

 

そう考えながらミナトは速水の顔を見ると熱により顔は全体的に赤く、息遣いも荒くなっていた。

 

「……よし!後で凛香に謝ろう!」

 

ミナトは意を決して速水の部屋に入った。

 

 

 

 

 

「失礼しま〜す…」

 

 

ミナトはそう呟くとドアを開け、そっ〜と速水の部屋に入った。

 

(とりあえず凛香をベッドに寝かせよう…)

 

ミナトが速水をベッドまで運び寝かせようとした時だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミナト…」

 

「ふぇっ⁉︎」

 

 

突然名前を呼ばれミナトは、驚きつつも速水に視線を移した。

熱のせいで速水は汗をかいており、火照っていて赤くなった顔はどこか妖艶だった。

 

 

(素晴らしい展開だけど……抑えろおれーーーーー‼︎‼︎)

 

ミナトは何とか自分の煩悩を振り払い、速水をベッドに寝かせる事ができた。

 

「これでよし……煩悩か…恐ろしい強敵だった…」

 

そんな事を呟くと速水が息苦しそうにしていた。

 

「…濡れタオル準備しよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

速水は朦朧とする意識の中、熱にやられていた。

 

(息苦しい…体もすごく熱いし…何よりも頭が痛い…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴとっ

 

 

 

 

 

 

 

おでこに乗せられた何かは、速水を苦しめる熱をすうっと和らげてくれた。

 

 

速水は次第に意識を覚醒させ、むくりと起き上がるとぽとりと濡れタオルが落ちた。

 

「そっか確かミナトが来て、私また倒れちゃったんだっけ…」

 

ミナトが用意した濡れタオルをぎゅっと握りしめ感謝している頃、ミナトの目の前には第2の強敵が現れていた。

 

 

 

 

 

 

 

時は速水が目覚める少し前まで遡る…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱ病人にはお粥だよな〜」

 

そう言いながらミナトは買ってきた食材を使い、速水のためにお粥を作っていた。

 

「でも喉痛めてるかもしれないしうどんの方がいいかな…」

 

そんな事を考えうどんを準備しようした時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 

不意にドアノブを回す音が聞こえた、ミナトは急いで廊下に出て玄関に目をやると曇りガラス越しに人影が写っていた。

買い物から帰りミナトが鍵を閉めたため、外にいた何者かは家に入る事が出来なかったがミナトは念のためにとドアに近づいた。

 

すると人影はミナトに気付いたのかすうっと姿を消した。

 

 

「何だったんだ今の…まさか!泥棒⁉︎」

 

 

ミナトは速水を守るため急いで引き返していた。

(クソ!なんで凛香が風邪で寝込んでる時に‼︎)

 

 

そしてリビングへ到達した時、奴はそこにいた。

 

 

 

目の前の男はワイシャツ姿で顔を隠す事はせず、汗を少し書いていた。

 

互いに睨み合い2人の言葉は重なった。

 

「何者だ(誰だ)あんたは…(君は…)」

 

「顔を隠さないところをみると、随分腕に自信がある泥棒みたいだな…」

 

「泥棒?勝手に家に入り込んでる君こそ泥棒じゃないのか?」

 

「はぁ?何言ってんのおっさん」

 

「まだおっさんではない‼︎表へ出ろ…制裁を与えてやる!不届き者!」

 

そう言ってワイシャツの男はどこから取り出したか分からない木刀を手にし庭へ出た。

 

「不届き者はどっちだ…制裁を与えるって言ったな…だけどあんたはその頃八つ裂きになっているはずだ」

 

ミナトもまた庭へ出ると、虚刀流の構えをとり目の前の男と対峙していた。

 

夏の風に吹かれミナトと男の間に風鈴の音が鳴り響いた。

しばらくし、音が消えると2人は互いに向かって走り出していた。

 

 

 

 

 

「虚刀流‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

「報復絶刀‼︎」

 

 

「なっ‼︎」

 

ミナトは男が放った剣技に驚きつつも、急いで『鈴蘭』の構えを取り虚刀流・菊で相手の木刀をへし折った。

 

(なんだと⁉︎まさかこいつ、虚刀流の剣士か!)

 

(ひょえ〜いきなり報復絶刀とか…じいちゃんに教えてもらった剣技、俺ら以外にも使える奴いたのか…)

 

ミナトはへし折った木刀を男の方に投げて言い放った。

 

「もうあんたの武器は無い、大人しく引き下がれよ」

 

「悪いがそうもいかない…」

 

そう言って男は木刀を拾い上げると、それぞれ折れた部分を手に持ち再びミナトと対峙した。

 

「ここで引き下がるわけにはいかない…娘が病気なんだ何としてもお前をここで倒す!」

 

ミナトは真剣な眼差しを向ける男に笑みを浮かべていた。

 

(強い意志を持った奴の目だ……違う形で出会えていればもっと話したかったな)

 

「何がおかしい?」

 

「いや、なんでも無い…ケリをつけようぜ俺にも守りたい奴がいる!そのためにもお前をここで倒す!」

 

 

ミナトの言葉に男もまた笑みを浮かべていた。

 

(先ほどの剣法といい、この少年かなりの素質を持っている…しっかり罪滅ぼしをした後養子に欲しいぐらいだ…)

 

 

「いくぜ?」

 

「ああ、いつでもこい‼︎」

 

 

 

 

「虚刀流・百合‼︎」

 

 

「報復絶刀‼︎」

 

互いの剣がぶつかり合おうとした時、その攻撃は第三者の声により防がれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何してるのお父さん!ミナト!」

 

 

「凛香!って…え?今…お父さん…って言った?」

 

二階の窓から顔を出す速水にミナトは問いかけた。

その隣ではお父さんと呼ばれた男も同じように問いかけていた。

 

「凛香、今…湊って言ったのか?それはお前がよく話す津芽湊の事か?」

 

 

「ちょっ!お父さん!余計な事言わないで‼︎」

 

そう言うと速水はドアをバン!としめ、部屋に戻ってしまった。

 

取り残された2人は互いに誤った認識から正しい認識へと直そうとしていた。

 

 

不届き者→娘のクラスメイト 津芽湊

 

泥棒→クラスメイトのお父さん

 

 

「………」

 

「………」

 

 

「あの…」

 

「まぁ、なんだ…」

 

 

「「すいませんでしたぁ‼︎」」

 

 

その時、速水家の庭では互いに頭を下げる2人の男の姿があった。

 

 

 

 




ミナトの強敵、一つは煩悩そしてもう一つは速水のお父さんでしたw
次回は速水のお父さんが報復絶刀を使えるわけなどについて書いていきたいと思います。


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ここまで来れたのも読者の皆様のおかげです!
これからも文才はありませんが楽しんでいただけるよう書いていきますので応援よろしくお願いします(*´w`*)

本当にありがとうございます‼︎

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