ラブライブ!DM   作:レモンジュース

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 ARC-Vの新OPと新EDにテンションが上がりっぱなしのレモンジュースです。
 勲章おじさんや227さんの活躍、ファーニマル・デストーイの新規に期待したいですね。
 
 さて、投稿20話目となる「VSにこ」第2回。もうバレバレですが、ついに奴が登場です。
 今回も効果説明や登場人物が多いこともあり、いつも通り安定の10000字超えとなっております。

 それでは、どうぞ。



竜の咆哮

●アテムVSにこ ②

 

 

 

(よしっ! このカードなら……!)

 

 《光の護封剣》そのものは破壊されてしまったが、その力を宿した剣士が防いでくれたおかげで、にこのフィールドからモンスターは消え去った。

 1枚の伏せ(リバース)カードが気がかりだが、《護封剣の剣士》が繋いでくれた好機(チャンス)を無駄にする訳にはいかない。

 

「俺は魔法カード《アドバンスドロー》を発動! 俺のフィールドに存在するレベル8以上のモンスター1体を生け贄に捧げることで、新たに2枚のカードをドロー!」

 

 光の剣士の魂を糧として加わった、新たなカード。

 可能性の束(デッキ)から希望を掴みとるドローソースは、アテムへ更なる力を齎す。

 

「矢澤! お前が悪魔(デーモン)のフィールドで戦うのならば、俺が戦うフィールドはここだ!

 フィールド魔法発動、《混沌の場(カオス・フィールド)》!」

 

 にこが発動していた伏魔殿(デーモンパレス)。その半分、アテム側のフィールドが塗り替えられていく。

 そこは、何らかの建造物や草木があるわけではない。

 以前、同じ場所で凛が発動した《混沌空間(カオス・ゾーン)》にカード名が似ているが、不気味さが漂っていたそれと違い、アテムが発動したフィールドは眩き光が溢れていた。

 

「このフィールドが発動した時、俺はデッキから「カオス・ソルジャー」と名のついた儀式モンスター、《超戦士カオス・ソルジャー》を手札に加える!」

 

 アテムの手に加えられたのは、かつて伝説の最強戦士と謳われたモンスターの新たな姿。

 

「儀式モンスターと儀式魔法が揃ったってことは……!」

「その通りだ! 見せてやる、新たな超戦士の姿を!

 儀式魔法発動、《高等儀式術》!!」

 

 混沌渦巻く(フィールド)に、突如現れる石製の祭壇。

 8つの柱に囲まれた魔法陣は淡く輝き、生け贄となる魂を今か今かと待ち構える。

 

「《高等儀式術》は、儀式召喚に必要なレベルを、デッキの通常モンスターで賄う儀式魔法。

 俺が降臨させる儀式モンスターのレベルは8。よって、俺はデッキからこの4体の通常モンスターを墓地に送る!」

 

 アテムの意思に応えるかの如く、デッキから合計レベル8となる4体の通常モンスターが飛び出す。

 デュエルディスクに表示された、その4体は――

 

 

 

 《ファラオのしもべ》

 ☆2 闇属性 アンデット族 ATK900 / DEF 0

 

 《シャドウ・ファイター》

 ☆2 闇属性 戦士族 ATK800 / DEF600

 

 《コマンダー》

 ☆2 闇属性 機械族 ATK750 / DEF700

 

 《ハッピー・ラヴァー》

 ☆2 光属性 天使族 ATK800 / DEF500

 

 

 

(これまた妙な組み合わせね……)

 

 いずれもレベル2のモンスターだが、その姿や種族は誰が見ても統一性がなく、にこを再び困惑させるには十分であった。

 

 《高等儀式術》で墓地に送るモンスターの種類は、大きく2つに分けられる。

 それは、『ある程度の戦闘能力を持つ、高レベルのモンスターを1~2体使う』か『墓地肥やし・デッキ圧縮を目的として、低レベルのモンスターを複数使う』かどうかである。

 今墓地に送られたモンスターのレベルと数から、にこは後者のパターンであると推察するが、それでも不可解であることは変わりない。

 

(闇属性を墓地に送ることが目的なら、光属性の《ハッピー・ラヴァー》を使う必要はないし、『光と闇』の除外が狙いなら2体ずつバランス良く落とすはず。

 ましてや種族が全てバラバラだなんて、アイツのデッキはどうなってんのよ……!)

 

 にこがアテムのデッキに対する考察をする中、超戦士を降臨させるための儀式は滞り無く進んでいく。

 4体の魂が、それぞれのレベルを示す光の球体へと姿を変え、魔法陣を取り囲む柱へと吸収される。

 

「1つの魂は光を(いざな)い、3つの魂は闇を導く!」

 

 やがて柱に炎が灯ると同時、魔法陣は一際強く輝きを放ち、フィールドを包み込んだ。

 

「やがて光と闇の魂は、カオス・フィールドに究極の戦士を降臨させる!!」

 

 

 

 ――儀式召喚! レベル8! 《超戦士カオス・ソルジャー》!!

 

 

 

 《超戦士カオス・ソルジャー》

 ☆8 地属性 戦士族 ATK3000

 

 

 

(くっ。出てくるとわかってはいたけど、流石は戦士族最強クラスの儀式モンスター。

 とんでもない威圧感(プレッシャー)ね……!)

 

 遥か昔、デュエルモンスターズの黎明期から存在する儀式モンスター、《カオス・ソルジャー》。

 召喚に手間がかかる儀式モンスターに相応しい戦闘能力を持ち併せていたものの、特殊能力を一切持たないことから、いつしか多くの決闘者がその力を使わなくなっていった。

 

 だが、その魂が今、甦る。

 新たな時代を切り拓くため、真の超戦士の力を得て。

 

 光の中から現れ出でる、紅く彩られた漆黒の鎧を纏った究極戦士。(アテム)の期待に応えるために両刃の剣を眼前の敵へと突き付けて凛然と佇む姿を見て、その力を侮る者がどれだけいようか。

 

「バトルだ! 《超戦士カオス・ソルジャー》で、プレイヤーへ直接攻撃(ダイレクトアタック)ッ!!」

 

 待ってましたと言わんばかりに、がら空きとなったにこの元へと、超戦士が駆ける。

 

「お姉さま、危ないっ!」

 

 悲鳴にも近いこころの叫びが屋上に響き渡るが、無理もない。

 剣を構えた戦士が少女へと迫るという視覚的な恐怖はもちろんのこと、超戦士の攻撃力は初期ライフの4分の3を削り取る3000ポイントを誇っているのだ。

 たとえ小学生であろうと、これが姉にとって非常に大きな危機であることは理解できる。

 

「安心しなさい、こころ! スーパーデュエルアイドル、矢澤にこはそう簡単に大ダメージは受けない!

 私は、ライフを500ポイント支払い、罠カード《デーモンの雄叫び》を発動!!」

「何っ!?」

 

にこ LP4000 → LP3500

 

「このカードは、500ポイントのライフコストと引き換えに、墓地の「デーモン」1体を特殊召喚する!

 来なさい、《トリック・デーモン》!」

 

 伏魔殿に響き渡る、複数の雄叫び。

 それは眠れる悪魔を呼び覚ます儀式であり、主を守らんと、陽気な悪魔が死の淵より甦った。

 

 《トリック・デーモン》

 ☆3 闇属性 悪魔族 DEF 0

 

 小さな悪魔が舞い戻ったことで、超戦士の直接攻撃(ダイレクトアタック)という大きな損害は防がれた。

 しかし、その守備力は皆無。たとえ超戦士でなくとも簡単に葬り去ることができる数値だ。

 

「ならば、俺は攻撃対象を《トリック・デーモン》に変更! やれ、カオス・ソルジャー!」

 

 

 

 ――カオス・ブレード!!

 

 

 

 一刀両断という言葉が相応しい鮮やかな一閃。伝説の最強戦士を超える超戦士の前では、断末魔の叫びを上げることさえも許されない。

 

「《トリック・デーモン》が墓地に送られたことで、《混沌の場》のもう1つの効果が適用される。

 このカードがフィールドに存在する限り、互いの手札・フィールドからモンスターが墓地に送られる度に、このカードに「魔力カウンター」が1つ精製されるぜ!」

 

 眩き光を放つアテムのフィールドに、翡翠色の小さな光球「魔力カウンター」が1つ浮かび上がる。

 魔法使い族モンスターを始めとした、一部のカードの力を高めるそれは、混沌渦巻くフィールドに更なる光を齎していく。

 

 《混沌の場》

 魔力カウンター 0→1

 

「更に、《超戦士カオス・ソルジャー》の効果発動! このカードが相手モンスターを破壊して墓地に送った時、相手にその攻撃力分のダメージを与える!

 破壊した《トリック・デーモン》の攻撃力は1000! よって、1000ポイントのダメージを受けて貰うぜ!」

 

 《トリック・デーモン》を斬り捨てた余波が、突風となってにこを襲う。

 あくまでソリッド・ヴィジョンであるため身体的なダメージはないが、足元のコンクリートが一部抉られていることから、相当の威力であったことが伺える。

 

「くっ……!」

 

にこ LP3500 → LP2500

 

(こいつ、結構いいフィールを持っているみたいね。でも!)

 

「私も、戦闘破壊された《トリック・デーモン》の効果発動! デッキから「デーモン」カード、《デーモンの将星》を手札に加える!」

 

 どのような強敵に討たれようとも、上位の者へ貢ぐこと。それが下級悪魔の使命。

 その魂は、真っ二つになっても尚不気味な笑みを浮かべながら1枚のカードを主へと齎した。

 

 一方のアテムも、先制ダメージを与えたものの警戒心を解けずにいた。

 

(ダメージは与えられたが、手札を与えてしまったか。

 前のターンに手札へ加えた《エキセントリック・デーモン》を始め、コストや各召喚素材にならない限り何度もプレイヤーへと「デーモン」カードを与える《トリック・デーモン》。

 中々に厄介な効果だぜ)

 

「俺は伏せ(リバース)カードを1枚セットして、ターンエンドだ!」

 

 そして、たった今にこが手札に加えたカードはレベル6の上級モンスター。フィールドからモンスターが消え去った状況でわざわざサーチしたということは、容易な召喚条件か強力な効果を秘めているに違いない。

 

(恐らく、奴は次のターンで仕掛けてくるはずだ。

 さあ来い、矢澤にこ。お前の全力を俺にぶつけてみろ!)

 

 

 

 

 

 

「お姉ちゃんが先にダメージを受けるだなんて、アテムさん強いんだね」

「ええ。しかし勝負はまだこれからです。音ノ木坂学院で最も強いお姉さまが負けるはずがありません!」

 

 にこの勝利を信じるこころたちの瞳には、一切の迷いがない。

 だが、強化した《管魔人メロメロメロディ》の攻撃を防ぐばかりか、返しのターンに強力な儀式モンスターを呼び出し、先制ダメージを与えたアテムの実力は幼い少女を驚愕させた。

 まさか、姉と渡り合うことのできる決闘者がいようとは思わなかったのだ。

 

「ふふ、アテムくんに勝つのは難しいよ? アテムくんって基本的に負け無しの凄腕決闘者なんだもんっ」

「60枚あったメインデッキも、これで残り43枚。いつもよりいいペースだね」

 

 一方、こころたちとは逆にアテムをよく知る穂乃果とことりにとってはアテムがやや押していることに対して、一安心といった様子だ。

 例え対戦相手が上級生であっても、『μ’s』の仲間になって欲しいと願う人物であっても。

 彼がそう簡単に負けてしまうところを見たくはないのだから。

 

 だが――、

 

「……ねぇ、真姫ちゃん」

「今センパイが墓地に送ったモンスターって……」

「凛も花陽も、アレはもうどうしようもないのだから、何も言わないほうがいいわよ」

「真姫の言う通りです。まったく、《高等儀式術》をデッキに入れたとは聞いていましたが、種族がてんでバラバラの低レベル通常モンスターを使うとは思いませんでした」

 

真姫たち1年生と、海未は少々呆れ顔であった。

 早くも強力な儀式モンスターを召喚して半分近くのライフポイントを削ったことに関しては、もちろんその実力を認めている。

 だが、出す過程で墓地に送った通常モンスターの数と種類に対して、にこと同じく疑問を抱かずにはいられない。

 

 デッキの動き・特性というものは、他人のものであっても何度か見れば自ずと理解できるのだが、彼に対してはそれが通用しない。

 例えば、《ブラック・マジシャン》を何度も召喚したかと思いきや、次のデュエルでは《カオス・ソルジャー》が、更に次にデュエルでは《有翼幻獣キマイラ》が召喚されるのだ。

 本当にあのデッキは60枚で収まっているのか。もしかしたら100枚を超えているのではないか。

 同じデッキを使えと言われても、誰一人使いこなすことはできないに違いない。

 

 そして、ただ1人唐沢だけは彼女たちの会話に参加せず、無言でにこを見つめていた。

 アテムが使用した4体の通常モンスターについては気になっていたのだが、それよりもにこが手札に加えた上級モンスターを意識せずにはいられない。

 

(ここで将星をサーチしたということは、次のターンで『あれ』を出すつもりね)

 

 にこの狙いに気がついたのは、同級生かつ部室が隣同士で、何度かデュエルをしたことがある経験からか。

 

 

 

 真紅の悪魔が、目醒めようとしていた。

 

 

 

 

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

(こころたちが見ている以上、もうカッコ悪い姿を見せるわけにはいかない!)

 

 視線を横に向けた先にいるのは、少しだけ不安げな表情で自分を見つめる弟妹の姿。

 姉として、アイドルとして。期待してくれる人に応えなければならない。

 

「魔法カード《闇の誘惑》を発動! デッキから新たに2枚のカードをドローして、その後手札から闇属性モンスターを1体除外する!」

 

 アテムのフィールドに立つ《超戦士カオス・ソルジャー》は、戦士族の儀式モンスターの中でも上位に入る強力なカード。

 今の手札でも倒すことは可能だが、次のターンに備えて準備をしておくに越したことはない。

 

(……ふふ、ちょうどいいカードが来たわね)

 

 手札交換により加わった2枚のカード。それを目にしたにこの口元が歪む。

 これなら、倒す必要すらなくなる(・・・・・・・・・・)

 

「私が除外する闇属性モンスターは、《真紅眼の凶雷皇(レッドアイズ・ライトニング・ロード)-エビル・デーモン》!」

「何ッ!? 「レッドアイズ」だと!?」

 

 《闇の誘惑》の最後の処理として除外された「デーモン」は、当然の事だが闇属性モンスター。アテムが使役する《デーモンの召喚》と同じレベルと攻守を持つ漆黒の悪魔だが、その真紅の(まなこ)

とカード名は、とあるモンスターと、それを操る無二の親友を彷彿とさせた。

 

(俺の《デーモンの召喚》と似ているだけでなく、「レッドアイズ」の名も持つモンスターか。城之内君と《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を思い出すぜ)

 

 しかし今はデュエル中であり、思い出に浸っている場合ではない。

 

「今度は私が超戦士の力を使わせて貰うわよ! 《超戦士カオス・ソルジャー》を対象として、装備魔法《堕落(フォーリン・ダウン)》を発動!

 このカードは、自分フィールドに「デーモン」カードがある限り、装備モンスターのコントロールを得る!

 今、私のフィールドには伏魔殿(デーモンパレス)が存在するため、条件は満たしているわ!」

 

 

 

「流石はお姉さま! これでアテムさんのカオス・ソルジャーのコントロールを得てしまえば!」

「モンスターを通常召喚するだけで勝てるね!」

「やったー」

 

 

 

 伏魔殿の中から飛び出し、超戦士へと迫る無数の腕。

 例えどれだけ強力なカードも、倒されるばかりか主を変えてしまえばどれ程脅威であるかは考えるまでもない。

 こころとここあが言うように、にこの勝利を決定付けるかに思われたそれを――

 

 

 

「甘いぜ矢澤! カウンター罠、《超戦士の盾》発動ッ!」

 

 

 

「なっ!?」

 

 超戦士は弾き飛ばした。

 いや、正確には左手に携えた巨大な盾。そこから発せられる眩き光が、無数の腕を弾き飛ばした上で消滅させていたのだ。

 

「こいつは俺のフィールドに「カオス・ソルジャー」と名のついたモンスターが存在する時、フィールド上のカードを対象としたカードの発動を無効にして破壊するのさ!」

 

(ノーコストとはいえ、「カオス・ソルジャー」専用のカウンター罠……! 随分と使い難いカードを使うわね)

 

 装備魔法を無効化したいのならば、何もカウンター罠を使わずとも速攻魔法《サイクロン》や通常罠《砂塵の大竜巻》で除去しても良い。

 わざわざカテゴリ専用のカードを使うあたり、彼のデッキは儀式召喚がメインの【カオス・ソルジャー】ということだろうか。

 

「《堕落》を無効化したくらいで安心するのは早いわよ!

 私のフィールドに「デーモン」カードが存在することで、手札のこいつは特殊召喚できる! 来なさい、《デーモンの将星》!」

 

 《デーモンの将星》

 ☆6 闇属性 悪魔族 ATK2500 → ATK3000

 

 (いかづち)を纏いて伏魔殿の奥から現れた、紅い筋肉がむき出しの黒き悪魔。校舎の3階部分まで到達する巨躯と鋭い眼光は、『将星』という名を持つに相応しい。

 また、その姿と能力値(ステータス)は、除外されたエビル・デーモンと同じくアテムにとって馴染み深いものであった。

 

(俺の《デーモンの召喚》と全く同じ攻守とレベルを持ちながら、簡単に特殊召喚できるとは、なんてモンスターだ……!)

 

「将星が特殊召喚された瞬間、効果発動よ。このカードが自身の効果で特殊召喚された時、私のフィールドに存在する「デーモン」カードを破壊しなければならない。私が破壊するのは、伏魔殿!」

 

 強い力には相応の対価が必要ということか。将星の身体から迸る雷撃が、自らが棲まうはずの塔を破壊し尽くす。

 瓦礫の山で轟く叫びは喜びに満ちており、如何にも破壊を好む悪魔らしさを表していた。

 

 その様子を、にこの弟妹は見慣れているためか特に反応はない。しかし、彼女のデュエルを初めて見る穂乃果はほんの少しだけ恐怖していた。

 

「に、にこ先輩のデュエルってけっこう荒っぽい……」

「でしょう? だから、矢澤さんとのデュエルはあまり室内でやりたくないの」

 

 冷や汗を垂らす唐沢の様子から、過去に経験があったのだろう。その苦労が伺える。

 

「将星は自身の効果で特殊召喚したターン、攻撃することができない。でも、私はまだ通常召喚を行なっていない!

 チューナーモンスター《レッド・リゾネーター》を召喚!」

 

 《レッド・リゾネーター》(チューナー)

 ☆2 炎属性 悪魔族 ATK600

 

 燃え盛る炎の如きローブを纏った、赤き小さな悪魔。

 共鳴器(リゾネーター)の名を持つだけあって、手に持った音叉が自身をチューナーモンスターであることを示しているかのようだ。

 

「チューナーモンスター……! 来るか、シンクロ召喚!」

「ふっ。その前に《レッド・リゾネーター》の効果発動よ! このカードは召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる!

 その効果により、私は《カードガンナー》を特殊召喚!」

 

 《カードガンナー》

 ☆3 地属性 機械族 ATK500

 

 赤・青・黄といったシンプルな色彩と愛嬌のある頭部パーツから、どことなくコミカルな印象を抱かせる機械兵。

 《レッド・リゾネーター》はともかく、《デーモンの将星》と並び立つには少々不釣り合いに思えてしまう。

 

「ここで、《カードガンナー》の効果発動! 1ターンに1度、デッキトップから3枚までカードを墓地に送ることで、自身の攻撃力を1枚につき500ポイントアップさせるわ!」

 

 にこが墓地に送ったカードの数は3枚。デッキ圧縮・墓地肥やしのために発動するのだから、この選択は当然と言える。

 アテムは、後に足元を掬われないためにも、彼女の墓地に送られたカードを確認するためにデュエルディスクを操作する。そこに表示されたリストを見て、彼は苦い顔をせざるを得なかった。

 

(くっ。こいつは厄介だぜ……)

 

 

 

 《死者蘇生》

 《ブレイクスルー・スキル》

 《妖怪のいたずら》

 

 

 

 こうした反応を見せたのは、何もアテムだけではない。

 観戦中の海未たちも自らのデュエルディスクを操作して確認していたのだが、にこの弟妹を除く全員が、思わず「うわぁ……」と声を漏らしてしまう。

 

「《死者蘇生》が墓地に送られたものの、残りの2枚が厄介ですね」

 

 冷や汗をかきながら呟く海未の声に、ことりと真姫が追随する。

 

「うん。にこ先輩のターン限定とはいえ、墓地から除外して相手モンスター1体の効果を無効化する《ブレイクスルー・スキル》に、フリーチェーンで墓地から除外することで対象モンスターのレベルを1つ下げる《妖怪のいたずら》」

「ブレスルはともかくレベル変更なんてされたら、アテム先輩の切り札の1つ、《幻想の黒魔導師》をエクシーズ召喚することはできなくなる。

 まったく、いい落ちしてるわね」

 

 通常、墓地に送られた後はモンスターよりも再利用が困難な魔法・罠。しかし1枚で2枚分の役割を果たすこれらのカードは、それだけで戦略の幅を広げ、対戦相手へプレッシャーを与えることになる。

 それを2枚同時に墓地に送ったにこの運は、アテムにも匹敵するのではないか。

 

「そして、永続魔法《補給部隊》を発動! これで準備は整った!」

 

 《補給部隊》は、1ターンに1度だけ自らのモンスターが破壊された場合にカードを1枚ドローする強力なカード。相手への牽制にも使われるそれを『メインフェイズ1』で発動したということは、能動的に破壊する手段を有していることを示していた。

 

「待たせたわね、こころ! ここあ! 虎太郎! 今日のデュエルの主役を見せてあげる!

 私は、レベル6の《デーモンの将星》に、レベル2の《レッド・リゾネーター》をチューニング!」

 

 2つの光輪へと姿を変えた小悪魔が、将星の巨体を包み込み、新たな姿を生み出す糧となる。

 閃光の中から姿を現すのは、真紅の瞳を輝かせる悪魔竜。

 

「王者の咆哮、今天地を揺るがす! 唯一無二なる覇者の力を、その身に刻みなさい! シンクロ召喚ッ!」

 

 

 

 

 

 ――荒ぶる魂! レベル8! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》!!

 

 

 

 

 

 《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》

 ☆8 闇属性 ドラゴン族 ATK3000

 

 傷だらけの身体と、先端が折れた右角。それでも尚損なわれない風格を保つそのドラゴンは、数々の戦いを潜り抜け、幾多の敵を屠ってきたことを伺わせる。

 また、『レベル8』『攻撃力3000』『ドラゴン族』という3要素は、アテムの脳裏に『あのモンスター』を浮かび上がらせた。

 

青眼(ブルーアイズ)と同じ攻守を持つシンクロモンスター……!)

 

 だが、アテムの《超戦士カオス・ソルジャー》の攻撃力はレッド・デーモンズと同じ3000。このままなら相打ちは避けられない。

 

「ここで私は、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》の効果発動!

 1ターンに1度、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ、特殊召喚された効果モンスターを全て破壊する!

 更に、破壊したモンスター1体につき500ポイントのダメージを相手に与えるわ!」

 

 

 

 ――アブソリュート・パワー・フレイム!!

 

 

 

 燃え盛るスカーライトの右腕が振るわれる相手は、超戦士だけではない。「弱者はこの場に不要」とでも言わんばかりに、味方であるはずの《カードガンナー》をも押し潰した。

 

「くっ! この威力は……!」

 

アテム LP4000 → LP3000

 

 ソリッド・ヴィジョンの炎を浴びたアテムの足が、僅かに後退させられる。

 その熱風は観戦中の海未たちにも及び、効果ダメージを主戦術とする彼女も驚かずにはいられない。

 にこと同じくドラゴン族シンクロモンスターを切り札に持つ凛と花陽も同様の反応だ。

 

「私の《ブリザード・ファルコン》が与える1500ポイントより低いダメージにも関わらず、アテムさんを後退させるばかりか、これ程の熱風を!?」

「あの攻撃力の前じゃ、凛の《閃珖竜 スターダスト》の効果でも無ければ防げない。それに、自分の《カードガンナー》も破壊した!」

「《補給部隊》が発動されている状態で、そんなことをされたら……!」

 

 通常のデッキならば、自分のモンスターを進んで破壊することは滅多にない。

 だが、にこのデッキは破壊に長けた【デーモン】。

 先の《デーモンの将星》といい、このデッキならば、自らのカードを破壊する戦術はむしろメリットとなり得るのだ。

 

「《カードガンナー》が破壊されたことで、このカードと《補給部隊》の効果発動よ! それぞれの効果でカードを1枚ずつドローする!」

 

 シンクロ召喚のために費やした手札が、0枚から2枚へと回復。

 『破壊』という一見野蛮な行為も、除去・効果ダメージ・手札補充という鮮やかな流れの前ではむしろ美しく感じられた。

 

「だが、俺の《超戦士カオス・ソルジャー》もカード効果で破壊されたことにより、効果発動! デッキから《暗黒騎士ガイア》を守備表示で特殊召喚する!」

 

 《暗黒騎士ガイア》

 ☆7 地属性 戦士族 DEF2100

 

 突進攻撃を得意とする、疾風の騎士。効果を一切持たない最上級モンスターの登場に、やはりにこは顔をしかめた。

 

(《カース・オブ・ドラゴン》が見えたからまさかとは思ったけど、ガイアまで入っていたのね。

 ともかく墓地に『アレ』がある以上、ひとまず攻撃しておくか)

 

「バトルよ! 私は《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》で、《暗黒騎士ガイア》を攻撃!」

 

 

 

 ――灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!!

 

 

 

 スカーライトから放たれる獄炎が、暗黒騎士を包み込む。3000という攻撃力の前では、ほぼ全てのモンスターはその身を滅ぼすであろうことは必至。

 だが、主に忠誠を誓う騎士はそう簡単に倒れない。

 

「俺は墓地から《サクリボー》の効果を使う! このカードを除外することで、《暗黒騎士ガイア》の破壊を無効にするぜ!」

 

 《サクリボー》

 ☆1 闇属性 悪魔族 ATK300 / DEF200

 

 背中に巨大な眼が1つ付いている不気味さを除けば、愛嬌のある小さな悪魔が暗黒騎士の前に立ち塞がったと思いきや、淡い光の壁が紅蓮の炎をせき止める。

 《クリボー》に似ているだけあって、小さいながらも防御力は一級品だ。

 

(ここで《サクリボー》の効果を使ってまで戦闘破壊を防ぐということは、何らかの素材にするつもり?

 まあ、このカードがあれば問題ないか)

 

「バトルフェイズを終了して、メイン2に移行。伏せ(リバース)カードを1枚セットして、ターンエンド!」

 

 にこは、音ノ木坂学院に入学してからはインターネット上でのデュエルが多く、家族と希、唐沢を除いて現実での対戦はほぼ皆無。

 それ故に、彼女が伏せたカードは傍目から見てもわかりやすく、『プレイングが顔にでやすい』と頻繁に指摘される穂乃果でさえも気がついてしまった。

 

「にこ先輩が今伏せたカードって、もしかしてカウンター系の罠なのかな?」

「穂乃果ちゃんの推測は合ってると思うよ。にこ先輩の顔、多分あの伏せ(リバース)カードはアテムくんに対するカウンターを仕掛けるもの」

 

 ことりの予想は、もはや確信に近い。そして、それは正しかった。

 

(ふふっ。強力なモンスターを召喚できるものならしてみなさい。

 私が伏せたカードは、対象とした効果モンスターの攻撃と効果を封じる罠カード《デモンズ・チェーン》。スカーライトを倒そうとしても無駄に終わるわよ!)

 

 

 

●Slifer the Sky Dragon

 

 

 

 傍目から見ても明らかな罠。相対しているアテムも気がつかないはずがなかった。

 

(矢澤の伏せ(リバース)カードは、間違いなくミラーフォースのような強力な罠。何の考えも無しに行動を起こせば痛い目を見るのは明らか)

 

 現在アテムの場に存在するカードは、通常モンスター《暗黒騎士ガイア》と、フィールド魔法《混沌の場》の2枚。

 にこのターン中、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》のシンクロ召喚と破壊効果によって「魔力カウンター」は一気に5つとなったが、今の彼の手札ではそれを有効に活用することはできない。

 

(だからと言って、あのドラゴンを放っておくのはあまりにも危険。ならば、このドローで活路を切り開く!)

 

「俺のターン、カードドロー! ……ッ!」

 

 アテムがカードをドローした瞬間、彼の目が大きく見開かれる。『驚愕』『戸惑い』といった感情が浮かぶその表情は、それなりの時間を共に過ごしていたはずの海未やことりも違和感を覚えざるを得ない。

 

「? アテムさん、どうしたのでしょうか」

「ドローカードを見て固まるなんて珍しいね。何を引いたのかな?」

 

 強力なカードであることは間違いないが、彼のデッキは全く統一性がないため、予想がつきにくい。

 しかし、その答えに辿り着く者が、たった1人だけいた。

 

(もしかしてアテムくん、にこ先輩相手に『アレ』を出すつもりなの……!?)

 

 2ヶ月前、彼と初めて出会った日。ほんの一瞬だけとはいえあの絶対的な力と相対した穂乃果だからこそ気付くことができたのだろう。

 アテムのドローカードから溢れ出す隠しようのない力を、このような場所で使おうと言うのか。

 

「まずは魔法カード《馬の骨の対価》を発動! 効果を持たないモンスター《暗黒騎士ガイア》を墓地に送ることで、新たに2枚のカードをドローする!」

 

 魔法カードのコストとして墓地に送られ、暗黒騎士は2枚のカードへ姿を変える。

 なるほど、高いレベルに反して攻撃力が低い通常モンスターも、手軽なコストとして使えるのなら非常に便利なのかもしれない。

 

「更に俺は、フィールド魔法《混沌の場》の更なる効果発動! 1ターンに1度、このカードに乗っている「魔力カウンター」を3つ取り除くことで、デッキから儀式魔法を1枚手札に加える!」

「私のターンで4つ、そして今《暗黒騎士ガイア》が墓地に送られたことで、「魔力カウンター」は合計6つ……!」

「その通りだ! よって俺はデッキから儀式魔法《超戦士の儀式》を手札に加えるぜ!」

 

 《混沌の場》

 魔力カウンター 6→3

 

 空間を漂っていた6つの光球のうち半分が弾けると同時に生み出された1枚のカードが、新たにアテムの手札へと加わる。

 これで、彼の手札の枚数は5枚。

 

(今、アイツがサーチした《超戦士の儀式》は「カオス・ソルジャー」モンスター専用の儀式魔法。

 だけど《超戦士カオス・ソルジャー》は既に墓地。手札に回収して、また儀式召喚するつもり? それとも、何らかの手札コスト?)

 

「続いて、俺は魔法カード《トライワイトゾーン》を発動! 墓地に眠るレベル2以下の通常モンスター3体を特殊召喚するぜ!

 来い、《シャドウ・ファイター》! 《コマンダー》! 《ハッピー・ラヴァー》!」

 

 《シャドウ・ファイター》

 ☆2 闇属性 戦士族 DEF600

 

 《コマンダー》

 ☆2 闇属性 機械族 DEF700

 

 《ハッピー・ラヴァー》

 ☆2 光属性 天使族 DEF500

 

 

 前のターン、《高等儀式術》の効果によって墓地へと送られていた3体のモンスター。低レベルゆえに戦闘能力は皆無に等しいが、これで同じレベルのモンスターが3体。しかも『通常モンスター』という特性に、にこは内心で舌打ちした。

 

(なるほど、《高等儀式術》を使っていたのはランク2のエクシーズ召喚が狙いか。

 出るとすれば、バウンス効果を持つ《神騎セイントレア》か、攻撃力を吸収する《No.96 ブラック・ミスト》。

 でも、どちらにせよ《デモンズ・チェーン》で無効化してやるわ!)

 

 エクシーズ召喚を狙うだろうと推測したのは、凛や花陽、そして唐沢も同じだ。しかしアテムと何度かデュエルをしているからこそ、即座に別の考えへと移ることになる。

 

「アテムせんぱいのエクストラデッキには、ランク2のエクシーズモンスターなんて入っていなかったはず、だよね」

「うん。でも、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》が破壊できるのは特殊召喚された『効果モンスター』だけだから、《トライワイトゾーン》で蘇生した『通常モンスター』を効果破壊することは不可能」

「つまりアテムくんの狙いは、3体の壁モンスターを使った時間稼ぎということね」

 

 しかし、その考えを穂乃果は心の中で否定した。

 

(いや、違う。アテムくんの狙いはエクシーズ召喚でも、時間稼ぎでもない。『3体の生け贄』を揃えたんだ……!)

 

 絶対的な力を降臨させるための準備が少しずつ進んでいく様子に、その一端を垣間見たことのある彼女の胸の鼓動は、次第に大きくなっていく。

 恐らく彼が次に出す一手で、皆が知ることになるだろう。

 

「そして俺は、《混沌の場》を墓地に送ることで、新たなフィールド魔法――」

 

 

 

 彼の、全力を。

 

 

 

 ――《神縛りの塚》を発動ッ!

 

 

 

『ッ!?』

 

 

 

 そのフィールド魔法が発動された瞬間、文字通り(・・・・)世界は姿を変えた。

 アテムを中心として、巨大な正三角形を描く3本の柱。そして鳴り響く雷鳴。これだけなら普通のフィールド魔法と変わらず、伏魔殿の不気味さには及ばない。

 だが、これはあくまでソリッド・ヴィジョンではなかったか。

 

(あんなに晴れていたのに、どうして急に雨が降りだすのよ……!)

 

 

 

 現実の天候に影響を及ぼすなど、あり得ないはずだ。

 

 

 

 今は6月。元々降水確率が60%であったことから、ただの偶然だろうか。

 いや、この場に立つ全員の心を突き刺す、かつてない戦慄。これをただの偶然として片付けることなど、誰にもできなかった。

 

「このフィールド魔法は、俺が今から降臨させる力を制御し、俺たち以外には見えなくさせる空間だ。こいつが無ければ音ノ木坂学院に残っている奴らだけじゃなく、街中がパニックになるだろうからな」

「アンタ、何を言ってるのよ……?」

 

 にこがやっとの思いで紡いだ言葉は、僅かに震えていた。それは、振り続ける雨が齎す寒さのせいではない。

 アテムの右手に握られた1枚のカードから溢れ出る力に、恐怖しているからだ。

 

「矢澤、お前の本気の『一部』を見せて貰った礼だ。

 (ファラオ)である俺だけが所有を許される三幻神が一柱(ひとはしら)を見せてやるぜ!」

 

 

 

 ――俺は、3体のモンスターを生け贄に捧げるッ!

 

 

 

「なっ……! 3体のリリース!?」

 

 《シャドウ・ファイター》、《コマンダー》、そして《ハッピー・ラヴァー》。3つの魂を吸収した3本の柱は、一際強い光を放つ。

 それは、人に『希望』を与えるものではない。

 

 

 

 ――『絶望』を与える破滅の光。

 

 

 

「天空に雷鳴轟く混沌の時、連なる鎖の中に古の魔道書を束ね、その力無限の限りを誇らん!」

 

 

 

 

 

 

 ――降臨せよ、レベル10! 《オシリスの天空竜》!!

 

 

 

 

 

「な、何よ、こいつは……!!」

 

 雷雲を引き裂き、姿を見せる真紅の竜。

 超戦士を屠り、覇者の力を見せつけた《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》ですら赤子に見える程の巨体と、縦に並ぶ2つの(アギト)が放つ威光に、か弱い少女が声を発することができただけでも奇跡。

 

 

 

 天空を支配する神の咆哮が、世界に轟いた――。

 

 

 

●次回予告という名のネタバレ

 

 

 

 《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》を瞬殺して圧倒的な力を見せつける、神のカード《オシリスの天空竜》。どうしてよ、アテム! ここまでする必要があるの!?

 絶望し、戦意を失いつつある彼女にかけられる、こころちゃんたちの声援。

 さぁ、立ち上がって! ここからがスクールアイドル矢澤にこ、本当のスタートよ!

 

 次回、『宇宙一のスーパーデュエルアイドル』

 

 デュエルスタンバイ!

 




 Q.《高等儀式術》で墓地に送ったカードの統一性の無さはどういうことだ! まるで意味がわからんぞ!
 A.Wiki先生を見ればわかるさ、見ればな……。

 Q.どうしてアテムが《神縛りの塚》を持っているの?
 A.弱体化した三幻神の皆様が頑張って作ったらしい。

 《神縛りの塚》については、効果自体はOCGのままですが本文でも書いたように独自設定を一部用いています。
 室内でも一部を焦がしてしまっているため、
 ああでもしないと音ノ木坂学院が通報されかねないので。


 また、本作でアテムが使用しているカードを活動報告で纏めています。
 よろしければご覧ください。
 今回の話で使用したカードも後ほど追記予定です。


 それでは、次回もよろしくお願いします。


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