魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士   作:京勇樹

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開戦

「皆、最後の一仕事や……辛いかもしれへんが、いくで!!」

 

はやてがそう言った直後、集結した六課全員とダークマテリアルズは動いた

 

「あのデカブツ、古代魔法での攻撃が有効打のようだが、大威力の魔法ならばどうか!?」

 

ディアーチェはそう言うと、大規模魔法

ドゥーム・ブリンガーを発動した

展開された夥しい数の剣群が、次々とクビアに殺到する

剣群が命中し、クビアは咆哮を上げながら態勢を崩す

それを狙い、フェイトが

 

雷帝招来(ランセオル・クー)!!」

 

と十数本の雷撃を、クビア狙い放った

そこに、蒼い炎が走った(・・・・・・・)

 

「つっ!?」

 

「まさか!?」

 

それを見たなのはとフェイトは、上空を見上げた

そしてクビアの真上に、それは居た

再会を果たした時のように、機械の仮面を着けた明久が

 

「明久……」

 

「また、操られて……」

 

その姿を見て、フェイトとなのはは絶望した

今の戦況で、明久が敵に回っている

クビアだけでも、相当に厄介である

だというのに、明久も敵に回っている

助けたいが、そちらに意識を割けばクビアの攻撃を受けてしまう

だから、取れる選択は非常に限られてしまう

 

「……皆、本気で行くよ……」

 

はやての言葉に、全員が振り向いた

すると、はやては

 

「本気で行って、すぐに明久君を無力化するんや……そして、クビアに戦力を集中させる……それしか、方法は無い……」

 

と言って、明久を見上げた

すると、明久が大剣を構えた

どうやら、臨戦態勢のようだ

 

「フェイトちゃんとなのはちゃん、シャマルが明久君と交戦! 他はクビアに集中攻撃! 行くで!!」

 

『了解!!』

 

はやての指示に従い、全員は動き出した

なのはとフェイト、シャマルの三人が明久と交戦を開始

他のメンバーは、クビアに集中攻撃を開始した

 

「アキ君!」

 

「なんとか、無力化を!!」

 

「支援は、任せて!!」

 

シャマルはそう言うと、明久を見つめて

 

「誘惑ノ恋人」

 

と唱えた

その直後、明久の動きが鈍くなった

誘惑の恋人、マハ

その特技は、混乱させること

それは、相手が機械に操られていようが効果は出る

その証拠に、操られている明久の動きが劇的に鈍くなった

 

「今のうちに!」

 

「あの仮面を!」

 

それを見た二人は、明久に対して攻撃を放った

しかし、混乱していても動きは研ぎ澄まされていた

明久はフェイトが振り下ろした鎌を、素手で掴むとなのはの方に投擲

ぶつかって動きを止めた二人に、魔力弾を放った

 

「なのは、動かないで!!」

 

自分達に迫る魔力弾を見ると、フェイトは鎌を回して防御した

避けきれないと悟ったからだ

直撃は防いだが、凄まじい衝撃と熱が二人を襲う

 

「つっう!?」

 

しかし、やはり混乱しているのだろう

追撃を仕掛けるタイミングで、動かない

 

「やり辛い……」

 

「けど、やらないと……!」

 

二人はそう言うと、明久に迫った

最終決戦は、幕を開いた


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