魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士   作:京勇樹

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最終決戦 1

「……ようやく、見つけたよ」

 

と言ったのは、ヴィヴィオと戦っていたなのはだ

そしてなのはの近くに、探していた敵

クアットロの位置が表示されたウインドウが、開かれた

 

『ま、まさか……ずっと私を探しながら!?』

 

「ヴィヴィオとの戦いは、時間稼ぎに徹してた……」

 

なのははそう言うと、クアットロが居る場所に向けて杖を向けた

玉座を正面にして、左斜め下39度に

 

『む、無理だわ! ここまで、何枚の壁が有ると!?』

 

「あれ……知らないの? 私の得意技……」

 

クアットロの言葉に、なのはは自身でも驚く程に無感情にそう言っていた

そしてクアットロは、思い出した

なのはの得意技

 

『か、壁抜き!?』

 

そうしている間にも、溜まり続ける魔力

そして

 

《主、充填完了しました。何時でも》

 

とレイジングハートが告げた

それを聞いたなのはは、コクりと頷いて

 

「貴女がしてきた罪……償ってもらうよ」

 

と言った

そして

 

「ディバイン……バスター!!」

 

なのはの砲撃が放たれて、クアットロに向かった

放たれた砲撃は、易々と幾重もの壁を貫通

そして、クアットロの居る管制エリアに到達し

 

『い、イヤァァァァァァァ!?』

 

逃げようとしたクアットロに、直撃した

それを確認したなのはは、動きを止めたヴィヴィオに相対した

場所は変わり、スカリエッティ地上アジト付近

 

「お疲れ様です、テスタロッサ執務官。後は我々が」

 

「お願いします」

 

遅れてやってきた管理局の護送部隊に、フェイトやシャッハ、ヴェロッサは捕縛した戦闘機人やスカリエッティを引き渡した

その直後、全体を凄まじい魔力が覆った

 

「つっ!?」

 

「この魔力は!?」

 

護送部隊の局員ですら、その圧倒的魔力に気付いた

そしてフェイトは、反射的に頭上を見上げた

遥か上空に見えたのは、揺らめく蒼い焔

それを見たフェイトは、思わず

 

「スカリエッティ! 貴方は、まさか!?」

 

とスカリエッティを睨んだ

するとスカリエッティは、笑い声を漏らしながら

 

「どうやら、クアットロも捕まったようだね……」

 

と呟いた

そして、続けて

 

「私達全員は捕まったが、まだ計画は終わっていない……RA計画……リバースアバター計画は、止まらんよ!」

 

と告げた

 

「リバースアバター計画!?」

 

「クックック……破壊神と称された化物……クビア……さあ、目覚めるがいい!!」

 

とスカリエッティが言った直後、空間が割れた

そして空間の割れ目から、それが姿を現した

その存在は、巨大な異形だった

蛸と龍が混じったような見た目

だが、その巨体からは禍々しき力が溢れていた

その異形が吼えると、空気が震えた

今ここに、次元世界を賭けた戦いが幕を開く


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