魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士 作：京勇樹
「吹き飛べ！ ジャガーノート！！」
ディアーチェの放った魔法により、大量のガジェットが吹き飛んだ
しかし、それを上回る数が地上本部目掛けて殺到する
それを見たディアーチェは、舌打ち混じりに
「ええい！ いい加減にしつこいわ！！」
と怒声を張り上げて、更に魔法を発動
多数のガジェットを撃破した
そこに、二人の少女
アミタとキリエが現れて
「ディアーチェ！ 第３１８陸士隊から、避難完了の報告がされました！」
「それと一緒に、ユーリが第９０１陸士隊の援護に回ったわ！」
と報告してきた
それを聞いたディアーチェは
「よし、分かった！ 他の陸士隊には、死力を尽くして民間人の保護と避難誘導を最優先させよ！ 飛行隊には、小隊単位で遊撃を繰り返すように厳命！ 上空から、陸士隊の援護をさせよ！」
と言って、新たに広範囲空間殲滅魔法を発動
地上本部を攻撃しようとしていたガジェットを、殲滅した
そして
「お前達は以後、我の援護よ！ あのガラクタ共をを、これより先に進ませるな！」
とアミタとキリエに、指示を下した
「了解！」
「はいはーい！」
二人は返答すると、両手のバリアント・ザッパーをクルクルと回しながら戦闘を開始した
それを端目に、ディアーチェは
「鬱陶しいわ！ このガラクタ共が！！」
と怒声を張り上げて、接近してきたガジェットⅡ型を、杖で殴り壊した
そして、自動追尾式の誘導弾を発射
その時、頭上を一人のコートを着た男が通過していった
「今のは……」
それを見送ったディアーチェは、目を細めて
「過去の、清算か……」
と呟いた
場所は変わり、スカリエッティの地上アジト内部
そこでフェイトは、二人の戦闘機人と交戦していた
とはいえ、既に一人
セッテは、壁にめり込んで戦闘不能になっていた
やったことは、至極単純
一気に肉薄し、鎌をバットよろしく、豪快にフルスイングした
ただ、それだけ
しかしその一撃で、防御に使ったエッジブーメランを粉砕し、セッテを壁に叩き付けたのだ
それにより、セッテは戦闘不能
トーレと激しい機動戦闘を、繰り広げていた
「ぐうっ！？」
「つあっ！！」
トーレはフェイトの一撃を、手首の専用武装で防御した
だが、フェイトはそのまま離脱しつつ、一撃を叩き込んだ
その一撃で、トーレは一度バランスを失ったものの、優れた体幹で直ぐに体勢を建て直した
そして、スカリエッティに向かおうとしたフェイトを見つけて
「ライド・インパルス！！」
と自身の能力を発動
フェイトに一気に迫り、攻撃を繰り出した
しかしフェイトは、背後からの不意打ちの一撃を、鎌を背中側に回して防御
蹴りを繰り出した
その一撃にトーレは、自身も蹴りを当てることで防御と兼ねて、一度距離を取った
そして再び、トーレとフェイトの機動戦闘が開始された
二人は狭い洞窟内を、縦横無尽に駆けながら攻撃を互いに繰り出した
そして幾度目かは不明だが、二人は交差した
その直後、トーレの専用武装が破損
それに動揺し、トーレは一瞬固まった
だがその一瞬の隙を見逃さず、トーレに肉薄
鎌を繰り出し、床に叩き付けた
「後はぁ！！」
床に叩き付けたトーレが戦闘不能なのを確認し、フェイトはスカリエッティを睨んだ
しかしスカリエッティは、不敵な笑みを崩さずに手を動かした
それにより、フェイトを捕まえようと、様々角度からバインドがフェイトに伸びていく
だがフェイトは、それを機動で回避か鎌で無効化
スカリエッティに、振り下ろした
その一撃を、スカリエッティは受け止めて
「ああ、素晴らしい……」
とフェイトを見ながら、呟き始めた
そして、狂気に染まった目を輝かせて
「その力……古代魔法……欲しかったなあ！」
と言った
「その力……長時間は使えまい……君はここで、足止めだ！」
スカリエッティがそう言った直後、フェイトはスカリエッティの両手を蹴りあげて、体を独楽のように回転させて
「はあぁぁぁぁぁ！！」
と気合いの声と共に、鎌でスカリエッティを打ち付けた
その一撃で、スカリエッティは柱に叩き付けられた
フェイトは荒く呼吸しながら、ゆっくりとスカリエッティに歩み寄り
「広域次元犯罪者、ジェイル・スカリエッティ……貴方を、逮捕します」
と宣告した