魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士   作:京勇樹

64 / 84
コピー因子と黄昏因子

戦い始めて、どれ程経ったのか

スバルは荒く呼吸を繰り返していた

それに対して、ギンガの呼吸はまだ落ち着いている

 

(スカリエッティ……かなり強化してるわね……普段の私なら、もうかなり体力面が心配なのに……)

 

ギンガは冷静に、そう思っていた

やはり姉妹なだけあり、体力は似通っていた

技術はギンガが高く、体力面はある程度無駄な動きをしないようにしてカバーしていた

それに対して、今の動きは多々無駄が有るのに体力が一向に減る気配がしない

 

(身体能力の大幅強化……思ったより、かなり厄介ね……むしろ、スバルはよく付いてきてる……よく鍛えられた証拠ね……流石は、噂に名高い高町一尉……)

 

ギンガは心中で、スバルとスバルを鍛えたなのはを称賛した

 

「スバル……今からでも、一度逃げなさい……速さなら、貴方のほうが速いみたいだから、逃げ切れるはずよ!」

 

ギンガがそう言うと、スバルは

 

「嫌だ! ここで逃げたら、次は何時戦えるか分からない! だから、逃げない!」

 

と言って、構えた

 

「スバル……」

 

スバルの決意の固さに、ギンガは思わず涙を流した

その時、体内から不思議な感覚が襲った

それは、果てしない闘争心

 

「な、なにこれ……」

 

とギンガが困惑していた

その時、二人の耳にあの音が聞こえた

ハ長調ラ音

 

「な、この音!? まさか、黄昏因子!?」

 

とスバルが驚いていると、ギンガの体に次々と不思議な鎧が装着されていく

それはまるで、古の拳闘士のような出で立ちの鎧だった

 

「まさか、ギン姉に!?」

 

とスバルが驚愕した

その時、二人が居た場所が変わった

それまで廃棄都市区画に居たというのに、遺跡に変わった

その光景に、ギンガは困惑しながら

 

「これが、黄昏空間!?」

 

と声を上げた

その間スバルは

 

(不味い……今は因子持ちの人が誰も居ないのに!?)

 

と焦っていた

黄昏因子の強さは、骨身に染みている

今この場所には、今まで黄昏因子と先陣切って戦っていた明久はおろか、適合者が誰一人として居ない

そう思っていた

その時

 

(……めるな……)

 

スバルの中で、声が聞こえ始めた

 

「マッハキャリバー……じゃない……まさか!?」

 

スバルがある一つの答えに行き着いた

その直後

 

(我ら黄昏因子を……舐めるな!!)

 

と怒りの声が聞こえて、スバルの身から今まで感じたことの無い程の力が溢れてきた

そして、三度頭の中で

 

(我は黄昏因子……タルヴォス!!)

 

と声が聞こえた

それを聞いたスバルは

 

(これしかない! あの力に勝つには、同じ黄昏因子しか無理なんだから!)

 

と決意を固めた

そして、今までフェイト達がしていたように、自身が支配されるという恐怖に耐えながら

 

「来て……私は、ここに居る!! タルヴォス!!」

 

と力強く、その名前を呼んだ

その直後、スバルのスバルの両手に手甲が現れた

禍々しいまでのトゲが着いた手甲が


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。