魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士 作:京勇樹
「以前にはやてから名前を聞いていて、まさかとは思ってましたが……本当にそうだったんですね」
と言ったのは、カイトの言葉を聞いたカリムだった
するとカイトは
〈そもそも蒼炎騎士団は、女神アウラによって集められた騎士団だった……世界の崩壊を防ぐために〉
と語った
それを聞いて、クロノが
「我々、時空管理局の偉大な先達だな……」
と呟いた
確かに、規模の違いは有るだろうが、正に先達に当たる
〈騎士団団長のカイト、その補佐役だったブラックローズ。第一隊長のバルムンク。第二隊長のオルカ。魔法師隊長のワイズマン……彼等によって、有能な騎士や魔法師が集められた……〉
それを聞いて、カリムが
「まさか……それが、ベルカ式とミッド式魔法の始まり?」
と呟いた
それを聞いたカイトが
〈ある意味、そうだね。近接戦闘を得意とした騎士隊と遠距離戦闘を得意とした魔法師隊……最初は一種だけだった魔法が、それぞれの得意とする距離と戦い方専用に改変されたのが、ベルカ式とミッド式の始まりとなった……〉
と肯定した
確かに、そうした方が調整等が楽だろう
騎士は近接戦闘で単騎で戦うことが多く、魔法師は密集して戦うことが多い
そこから、長い年月を掛けてベルカ式とミッド式に別れたのだろう
そして、今に到る
〈そして、蒼炎騎士団のある意味最後の戦い……その相手になったのが……女神アウラの対の存在……邪神クビア〉
「クビア……私も、初めて聞きました」
カイトが告げた名前を聞いて、カリムはそう言った
カリムが知らなければ、他の殆どは知らないだろう
すると、カイトは
〈その戦闘は、まさに死闘だった……騎士団は、その戦闘で団員の殆どが戦死した……しかし、それでようやく撃退だった……だから、僕が作られたんだ……クビアに備えてね〉
と言った
それを聞いたクロノが
「つまり、その邪神クビアが現れる可能性がある……ということか?」
と問い掛けた
するとカイトは
〈可能性は高いね……そして、そのクビアに対抗出来るのは黄昏因子を有する者達だけだ〉
と告げた
それを聞いて、はやてが
「つまりは、ウチ達だけか」
と呟いた
それを聞いたクロノとカリムが頷くと、カイトは
〈今のところ、クビアが何時現れるかは分からない……だから、注意して〉
と言った
この後明久達は、ヘリコプターのエネルギー補給が終るまで聖王教会敷地内を歩くことにした
そして、明久となのはが聖王教会病院に入った時だった
突如、警報音が鳴り響いた
それに二人が身構えた直後だった
二人の前に、通信ウィンドウが開いて
『こちら、聖王教会騎士団のシャッハです! 申し訳ありません! そちらからお預かりした少女が、検査中に居なくなりました!』
と告げた
これが、オッドアイの少女との改めての邂逅となる