魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士

ゴレと情報整理

「フェイト、なのは！」

「大丈夫！」

「合わせるから！」

明久が呼び掛けると、二人はそう返答した

すると、先になのはが

「炎の壁、策謀家、退路を絶つ」

と言った

その瞬間、ゴレを囲うように燃え盛る業火による壁が作られた

それを確認した瞬間、明久は上から

フェイトは正面から突撃した

ゴレは僅かに考えると、二人に対して迎撃を開始した

しかし明久は、蒼炎を全身に纏って防御

フェイトは、得意の機動で残像を残すように回避した

そして二人は、視線を合わせると

『連撃！』

と息を合わせて、攻撃を繰り出した

フェイトは横回転し、明久は両手に持った双剣を繰り出した

『連空双牙(れんくうそうが)！』

二人の攻撃を受けて、ゴレの前に浮いていた本台は破壊

更に、ゴレの片腕が飛んだ

しかしそれでも、ゴレは逃げ出した

自ら炎の壁に飛び込んだのである

そして、走り出した

その時、ゴレの側頭部に魔力弾が命中した

それを撃ったのは、ティアナだった

ティアナはゴレが炎の壁に飛び込んだ瞬間に構えて、撃ったのである

その直撃を受けて、ゴレは転倒

そして、二度目の何かが割れる音が聞こえた

それを聞いた明久は、左腕を掲げて

「カイト、腕輪！」

と言った

次の瞬間、手首回りに透明な板が花弁のように展開された

そして明久は、ゴレに狙いを定めて

「データドレイン！」

とデータドレインを発動した

そして、明久が放ったデータドレインはゴレに命中

ゴレは、光球となった

そしてその光球は、明久の横を通り過ぎてはやての元に飛んだ

それを見た明久は

「やっぱりか！」

と声を上げた

すると、はやてが一瞬表情を痛そうにして

「策謀家・ゴレ」

と呟いた

すると、はやての胸の中に光球は消えた

それに連動し、黄昏空間も閉じられた

それを確認した六課一同は、負傷の確認をした後に六課隊舎へと帰還した

そして、数時間後

「ほな、状況の確認をしようか？」

と会議室に集まったメンバーを見たはやてが言った

すると、まずなのはが

「まず、レリックは二つ共無事回収。封印を施して、地上本部に移送したよ」

と言った

そして続けて

「それと、保護した子は聖王教会の病院に搬送。衰弱してるだけだって」

と報告した

それを聞いて、はやては頷きながら

「ん、了解や」

と言った

すると、シャマルが手を上げて

「フォワード陣の怪我は、問題ないわ。十分に、治療可能範囲内よ」

と報告した

それを聞いて、はやては頷き

「ん、了解や……さて、本題や」

と告げた

それを聞いて、集まっていた一同

はやて、なのは、フェイト、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、ユーリ、ディアーチェ、シュテル、レヴィ、幸村

の表情が、真剣なものに変わった

すると、フェイトが

「まず、今回のレリックの相手……ジェイル・スカリエッティ」

と言うと、はやての背後にあったモニターに写真やデータが表示された

長い紫色の髪が特徴の男性だった

「ジェイル・スカリエッティは違法な人体実験を中心にした広域指名手配犯……人造魔導師計画にも関わってる」

と説明したフェイトの表情には、複雑な感情が入り交じっていた

フェイトの名前の由来となった計画

人造魔導師計画

通称、プロジェクトＦＡＴＥ

フェイトは、そのプロジェクト名がそのまま名前となった

それに関わっていたのが、フェイトの母親

プレシア・テスタロッサだった

ジェイル・スカリエッティはその人造魔導師計画の根幹理論を構築した張本人である

プレシアはその理論を使い、死んだ娘

アリシアを甦らせようとしたのだ

しかし、産まれたのは見た目はアリシアでも全然違った

だからプレシアは、そのフェイトを使ってジュエルシードを集め、消えた世界

アルハザードに到ろうとしたのだ

しかし失敗に終わり、今に至る

「このジェイル・スカリエッティが、今回の事件に関わっているのか……」

「可能性が高いね」

シグナムの言葉を聞いて、フェイトは同意しながら頷いた

すると、はやてが

「ほんなら、そのことを念頭に置いて訓練等はお願いな」

となのはに言った

それになのはが頷くと、はやてが再び

「さて次は……黄昏因子に関してや」

と言った

そして彼女達は、黄昏因子に関することを知る