魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士 作:京勇樹
「これで、初期遭遇したガジェットは全部かしら?」
「はい。確認した数と同じです」
ティアナの呟きに答えたのは、キャロだ
そして、スバルとエリオが集まった直後、近くの壁が吹き飛んだ
それにフォワード陣は反応し、構えた
そして煙の中から現れたのは、髪の長い女性
ギンガ・ナカジマだった
名前から分かると思うが、スバルの姉である
「ギンガさん!」
「やっと合流出来たわね。道中にいたガジェットは、全部破壊してきたわ」
ティアナが名前を呼ぶと、ギンガはそう言った
ギンガは近くで見付けた生態ポッドが、機動六課の捜査に協力することにしたのだ
そのために地下道に入ると、フォワード陣との合流を目指していたのだ
その時ギンガは、エリオとキャロが見ていることに気づいて微笑んだ
するとエリオとキャロは、ギンガに敬礼した
「それじゃあ、指揮はティアナに任せるわよ?」
「はい」
ギンガの言葉を聞いて、ティアナは頷き
「それじゃあ、道中のガジェットを撃破しながらレリックケースを探すわよ。キャロ、ケースの予想ポイントは?」
とキャロに問い掛けた
するとキャロは、ケリュケイオンに視線を向けて
「この先、約600m先です!」
と言った
それを聞いて、ティアナは
「それじゃあ、GO!」
と言い、全員で走り出した
その頃、上空では
「こいつら……」
「幻影と実機の混成部隊だね……」
「抜かれない自信はあるけど……厄介だね」
明久、フェイト、なのはの三人がガジェットⅡ型と戦っていた
しかし途中から、幻影と実機の混成部隊になっていて、予想より戦闘時間が延びていた
三人の力量ならば、いくら数が多くても抜かれることはない
だが、戦闘時間が伸びれば、フォワード陣へのフォローに向かうのが遅くなってしまう
すると、なのはが
「フェイトちゃん、アキ君。フォワード陣のフォローに向かって。こいつらは、私が何とかするから」
と言った
「何とかするって言っても」
「まさか、リミッターを解除するつもり?」
なのはの言葉を聞いて、フェイトはそう問い掛けた
実は隊長陣は、魔力にリミッターを掛けていたのだ
その理由が、部隊の保有魔力量制限である
隊長陣
特に、なのは、フェイト、はやての三人の魔力量は近代では並外れた魔力量であり、三人で部隊魔力量制限を余裕で突破してしまうのだ
そこではやてが弄したのが、隊長陣のリミッターだったのだ
それをすることにより、なんとか部隊魔力量制限をクリアしたのだ
そして、リミッターの解除権限を有しているのは、機動六課設立に当たり後ろ楯になった二人
クロノ・ハラオウンとカリム・グラシアの二人が隊長陣に一回ずつ有しているのだ
だがその二回は、今の機動六課の切り札である
その二回を使ったら、次は何時リミッターを解除出きるようになるか分からない
だから、おいそれと使う訳にはいかないのだ
その時
『待ちいや。隊長権限で、なのはちゃんの案は却下します』
とはやてから通信が届いた
しかもはやては、その身にバリアジャケットを纏っていた
「はやてちゃん!?」
「なんで騎士甲冑を!?」
となのはとフェイトが驚くと
『今から私が、超長距離魔法で撃滅するわ。だから三人は、ヘリとフォワード陣のフォローに行って』
とはやてが言った
「任せて、大丈夫なんだよね」
『任せてや』
明久が問い掛けると、はやては笑顔で親指を立てた
それを見た三人は、海上上空から廃棄都市区画の方に向かった
そしてはやては、通信ウインドウを別に開き
「それで、間違いないんやな。プレシアさん?」
とプレシアに問い掛けた
するとプレシアは
『ええ、間違いないわ……この事件は、スカリエッティが主導してるわ』
と告げた