東方幻想録 休載   作:鬼如月

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どうも!
宣言通り早めに投稿しました。
ではどうぞ!


第三十二話 半妖陰陽師

side 白夢

 

 

 

 妹紅の件の三日後。どうやら妹紅は約束を守ってくれたようで何人かの依頼人が家へ来ていた。

 依頼は三つ。「薬の材料を取りに行くから護衛をしてくれ」と、「ここから少し離れたところににる妖怪を退治してきて欲しい」と、「貴方が知っている妖怪の情報と対処法を教えてください」という依頼だ。どうやら妖怪の対処法云々の依頼人はあの有名な稗田阿礼だそうだ。

 まずはどの依頼からこなすか。一番早く終わりそうな妖怪退治か?いや、その妖怪がいきなり京を襲いに行くとは考えられない。襲うとしたら何かしら前兆があるはずだ。だから俺は護衛の仕事を最初に受け持った。

 依頼人は五十代ほどのお爺さん。なんでもいつも護衛をしてくれた孫と喧嘩をしてしまったらしく、どうしようかと困っている所で妹紅に声をかけられたらしい。

 

「わしがあんなに怒ったのは久しぶりじゃ!あいつめ、人の気持ちを逆撫でしやがって・・・!」

 

「どうどう。一度冷静になってお孫さんと話してみたらどうです?お孫さんも冷静になればお爺さんに謝ってくれるかもしれませんし。」

 

「む・・・確かにそうじゃが・・・」

 

「早めに対処しとかないと後々厄介なことになりますよっと。」

 

 目の前の妖怪を斬り倒しながら進む。

 

「ほら着きましたよ。あれじゃないですか?」

 

「おお!本当じゃ!ありがとうよ。」

 

「はいどういたしまして。」

 

 そこでしばらく薬草や木の実を拾って家に戻る。依頼人からの報酬を獲得し、俺は二つ目の依頼に目を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖怪を倒していただいてありがとうございました!」

 

 そう言って依頼人が帰っていく。さて、最後は稗田阿礼の依頼だが・・・

 

「どうも、この度は時間を取らせていただき、感謝します。」

 

「いいさ、といってもあまり知ってる妖怪は少ないがね。」

 

「それでも構いません。」

 

 では話すか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この度はありがとうございました。」

 

 どういたしまして。そう言うと家を出る前に一度礼をして出て行く。久しぶりに沢山喋ったな。

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

side 阿礼

 

 

 

 私は彼の家から自分の家に戻ってくると、大きな溜息を吐く。

 

「紫という妖怪の事をあんなに詳しく知っているとは・・・それに鬼子母神まで!あの妖怪達は普通の旅人じゃまず会わないはず。何か特別な能力でもあるんだろうか・・・これは少し調べてみる必要がありそうですね。」

 

 そういえば彼、自分の名前は言いませんでしたね。何か知られたら不味い名前なのでしょうか。まあまずは彼に教えて貰った妖怪の情報をまとめますか。

 

 

 

 阿礼メモ

 

・妖狼 危険度:大 白銀の毛を持つ普通の狼より大分大きい狼。3~10匹の群れで生活するらしいので個々では危険度中程だが現れたら逃げるのが得策。

 

・鬼子母神 危険度:絶大 鬼の頂点。倍を操る能力を持ち、その強靭な鬼の肉体をさらに強化することができる。目を付けられたら逃げられない。死ぬのみだから諦めよう。

 

・酒虫 危険度:無 水の中に入れて置くとその水を酒に変化させる精霊。水の質が良いほど美味い酒になるらしい。

 

・ルーミア 危険度:絶大 宵闇の妖怪。鬼子母神にも勝る程の力を持ち、性格は凶暴。出会ったら死ぬ。

 

・変態妖怪 危険度:中 女なら妖怪でも何でも性的に食おうとする変態。見た目は人型で体の色が少し青がかっている。

 

・紫 危険度:大 通称スキマ妖怪。紫の服に金の髪、そして特徴的な被り物らしい。あらゆる境界というものを操れる。きちんと話せば見逃されることもあるが下種や変態には容赦が無い。

 

・神埼白夢 危険度:絶大 半分人間の妖狐。白銀の髪を持ち、半人な事もあり人間に化けるのが得意らしい。会ったらすぐに逃げたほうが良い。

 

 

 

 っと。このくらいですかね。

 

 

 

 

 

 




今回はここまでです。
今回は白夢がいません。
因みに白夢が阿礼に自分を凶悪な妖怪と伝えたのは妖怪として人間と接するのは嫌だからだそうです。何ででしょうね。
では次回も!

ゆっくり見て言ってください!

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