御影悠の日常彩る化学式   作:月宮如月

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なんということだ。気づけば一か月も空けてしまったか……。
最近は資格勉強でまともに書けなかったがそれも今日で終わった!
とりあえずアニメを今期分消費してからまた書くかな。


第15話

 

生贄もとい榊を呼び出し、しばらくの間のんびりしていると濃縮が終わった。

ポーションの濃縮が完了してそれをビーカーに移し替えると何とも言えない異臭が……。

 

「結衣先輩」

「なんだい?ミカッチ」

「臭いが酷いです」

「だね……。とりあえず精油をぶちまけて香りづけしてみたんだけど」

「あまり変わりませんね……」

 

香りづけにと思って用意した精油がまさか異臭を抑えるのに使われるとは誰も思っても……いや、先輩方はそれも見越していたのかもしれないがその程度では変化わなかった。

桜花先輩がビーカーを取って臭いを嗅いでみると

 

「ふむ、確かにひどいがポーション、仮にも薬なのだからこのくらいはいいのでは?それにこの液をオロナミンで割るのだろ」

「それならいいのかな?」

「いいに決まっている。とりあえずこの栄養ドリンクの瓶にオロナミンで割ったそいつをぶち込んでおけ。そろそろ生贄がきてもいい頃なのだろ?悠君」

「そうですね。そろそろだと思います」

「じゃまするぜ!御影!」

 

ドアが勢いよく開かれて榊が入ってきた!

ノックもせずに嬉々として入ってきた榊の態度と表情を見て少しイラッときた悠は榊に素早く近ずいて、

 

「粉砕っ!」

「がはっ!」

 

鳩尾に正拳を一撃ぶち込んだ。

 

「玉砕っ!」

「ぐおっ」

 

腹部を抑えて前のめりになったところにさらに膝蹴りを放ち

 

「大喝采っ!!!」

 

止めに足を高く上げて首に落とす。

3コンボ!榊は倒れた。

 

「ふはははは!貴様など瓦礫の中にでも埋まっていろ!」

「海○社長―!?」

「もうやめて!榊のライフはもうゼロよ!」

 

結衣先輩とカナがのってくれた。そして結月は突然の出来事に困惑している。

 

「御影君!?いきなり何やってるの!?」

「こいつの存在にイラッときたからやった。反省も後悔もしないから」

「それでも駄目でしょ。榊君は大切な実験体なのだから」

「えっ?」

 

あれ?なんか注意するところ違わなくなかったかな?早くも科学部に毒されたのだろうか、それとも結月のダークサイド的な何かが出たのだろうか。

結月は榊の状態もみて肩を揺さぶっている。そうすると榊が目を覚まして

 

「あれ……?俺は」

「榊君、大丈夫?榊君ここに入る時に段差で転んで頭を打ったんだよ」

「結月さん?俺、頭打ったの?なんか体中痛いんだけど」

 

それを見ていた桜花先輩がニヤっと笑みを浮かべて先ほど作ったポーションを手に榊に近づいた。

 

「後輩君そんなことよりこれは我が部で作った痛み止めなんだけど飲んでみてくれ」

「えっ?いや、このくらい大丈夫ですよ。ってか凄い臭いがするんですけど……」

 

桜花先輩は素早く榊の口にポーションをツッコミ無理やり飲ませた。

結衣先輩は「さすが桜花だ」とつぶやいている。

ポーションを飲まされた榊は再び気を失った。

なんか痙攣して泡吐いてるんだけど……。

 

「すげぇ!人が泡吹いてるの初めて見た!写真撮っておこう」

「ユウ君!しかも白目にもなってるよ!凄い不気味だね!」

 

榊の状態を面白がってはしゃぐ俺とカナ。

 

「今回もダメージポーションになったか~。まぁ予想はしていたけどね」

「前回のも混ぜたのだからそうだろう。だが、それを抜けばよくなるのではないか?」

「そうだね。桜花、今度はそれでやってみようか」

「だな」

「みんなどうしてそんなに落ち着いてるの!?榊君心配じゃないの!?」

 

いや、榊なら大丈夫だろ。こいつ結構頑丈だし。

 

「えっと、とりあえずどうしたら……。先生に連絡?救急車呼んだ方がいいかな」

「いやいや。榊は丈夫だからそこまでしなくていいよ。とりあえず」

「瓦礫の中にでも埋めておこうよ!」

「それだ!カナ!」

「御影君もカナちゃんもふざけないでよー!」

 

そんなこんなで榊は保健室に連れて行きました。なんだかんだで問題なさそうだったので放置してきました。さすが榊だ。

 

本日の実験成果

実験 ポーションの調合2

結果 失敗 ダメージポーション完成 

被害者 榊

 

そんな感じで初の実験は終了した。

その日の夜、家のリビングでのんびりしてるとカナが話しかけてきた。

 

「そういえば、ユウ君。残りのポーションってどうしたの?あの後なんかしてたみたいだけど」

「あー、あれね。あのポーション栄養ドリンクの瓶に入れたよな。だから部員からの差し入れですって書置きをして葉月姉さんの机の上に」

「うわぁ……」

 

次の日、榊と葉月姉さんは学校には来なかった。

 

 

 




さて、次はどんなことをやろうかな

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