御影悠の日常彩る化学式   作:月宮如月

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前書き。別に書かなくてもいいとは思うが、なんか書いておきたいな。
しかし、何も思いつかない。一昨日本気出すといいながら今日をダラダラとすごしてました。
思えば今月ってあれじゃん。バレンタイン。チョコを求めてチョコでチョコを洗う戦イベント。
まぁどうでもいいけど。
チョコを貰うやつも渡すやつも爆ぜればいいんだ。 リア爆リア爆


第14話

 

――科学部実験中――

 

「それじゃあ調合開始!材料を投入してミキサーで粉砕!」

 

ミキサーに材料を入れてスイッチを入れると一瞬にして中身が混ざり合い、

 

「グロっ」

「うわぁ、これはヒドイネ……」

「前回よりも飲む気が失せる色だな」

 

なんともまぁ混沌とした色合いになった。なんかもう、どろっとしていてこの時点で毒物って感じがする。

先輩二人も前回のポーションを混ぜたのは失敗したな、といった顔をしている。

 

「うん、まぁいっか!とりあえずこの汚物をろ過して……」

「この人、汚物って言ったよ……」

 

桜花先輩が吸引ろ過装置をセットして結衣先輩が汚物を取り出してそれを中に入れる。

ろ過装置を水道の蛇口にセットしたような感じで水を流すことで減圧し、早く分離することができるようだ。

そして数分後ろ過が終了して下には茶色い液体。上には素手で触りたくないような物体ができた。

 

「ろ過してできた液体を濃縮器にかけ、水分を飛ばす!」

「濃縮には時間がかかるからコレを片付けるぞ」

「というわけで後輩君たちよろしく!」

 

先輩二名が次々と作業をして俺たちは基本見ているだけだったので片づけを頼まれたがどうしよ。

 

「片付けか……。カナ、結月。俺はミキサーを担当する。汚物とろ過装置は頼む」

「いやだよ!私だってコレの片づけは嫌だよ!こういったのは男であるユウ君がやってよ!」

「そ、そうですよ御影君!これは私たちには荷が重すぎます!」

「そんなこと言うなよ、俺だってやりたくねぇよ!」

「じゃあここは公平にじゃんけんで決めよう負けた人がアレで」

「仕方ない。じゃ、それで。結月もいい?」

「あっ、はい」

 

カナがじゃんけんを提案したので仕方なく承諾。

何やらカナが結月に耳打ちしているがまぁいいか。

 

「じゃあ、最初はグー、じゃんけんポン!」

 

俺、パー カナ、チョキ 結月、チョキ

 

「なん、だと……」

 

見事に負けた。

 

「ふっふっふっ。悠君がこうゆう時何を出すかは私にはわかるんだよ」

「バカな!この俺がカナごときに考えを読まれるなんて」

「ユウ君。私を甘く見すぎたね。君はいつもじゃんけんで最初は高確率でグーを出すけど、負けたくないときになるとグーを出す確率が限りなく低くなるんだよ!」

「なにっ!」

「だから私はユウ君がパーかチョキを出すと踏んでいたんだよ」

 

何てことだ。俺にそんな癖があったとは。しかしカナが一瞬の内にそんな考えをしたとは。

そこまでやりたくないのか。

 

「みんなー、そんなことしてないで早く片付けしちゃいなよ」

 

先輩二人はいつの間にかお菓子と飲み物を取り出してのんびりとお茶をしていた。

なにやら高そうな箱に入っているクッキーを二人でつまんでいる。

 

「結衣、あまり食べすぎるな。少しは悠君達に残しておけよ」

「ん、でもこのクッキーが美味しくてさー。手が止まらないんだよ。何処で売ってるの?」

「それはもらい物だから知らん。それよりも悠君。君も早く片付けたまえ。早くしないと君の分がなくなるぞ」

 

お菓子で反応した女子二人が素早く道具を洗っていた。

このままでは本当に俺の分までなくなる!

 

「結衣先輩!俺の分ちゃんと残しておいてくださいよ!いいですね!」

「それはふりかい?わかった。食べつくしてあげる」

「違いますよ!」

 

俺は大急ぎで片づけを始めた。

それよりこの汚物、どうしようか……。

 

 

 

「片付け終わりましたーって、もうクッキーほとんど残ってないじゃないですか。まぁ食い尽くされるよりはましか」

「ユウ君、このクッキーすごく美味しいよ。はい、あーん」

 

カナがクッキーをつまんで俺の口に持ってくる。うん、たしかにうまいな。

結月が席をたって少しすると紅茶を入れてきてくれた。

 

「ありがと、結月。ん、うまいな」

 

結月が入れてくれた紅茶を飲んでみると凄く美味しかった。

ここに置いてある紅茶を前に飲んだことがあるが味が数段上だ。結月は紅茶入れるの上手いな。入れ方だけでここまで違うとは。

俺が入れたのが紅茶なら結月が入れたのは紅茶++ってとこか?うん、自分で言っていて意味が分からん。

 

 

「ところで濃縮にはどのくらい時間がかかります?」

 

クッキーをつまみながら結衣先輩に尋ねる。

結衣先輩はフラスコの中の様子を見て少し考える。

 

「う~ん。あと10分くらいかな」

「よし。そろそろ生贄を召喚するか」

「ユウ君。生贄ってもしかして……」

「もちろん榊だよ」

 

「ミカッチ、榊君って?」

「俺のおもちゃです」

「えっ!?」

 

そんなわけで生贄こと榊にメールをする。

 

美少女4人が作ったスペシャルドリンクがあるんだが飲むか?

欲しいなら科学部まで。

 

「送信っと」

 

そんなわけで榊には犠牲となってもらおう。

全てはあいつが悪いんだ。恨むならあのメガネを恨むことだな。

 

 

 




誰かこのポーション作ってみて

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