やはり俺の青春は仮想現実の中でも間違っている   作:レオン・デュミナス

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はじめまして、レオンと申します。

最近俺ガイルとSAOのクロスオーバーを読むんですが、読んでるうちに自分でも書きたくなって作っちゃいました、よければお付き合いください。

注:クロスするに当たりチョコチョコと設定を変えている部分があります。おい、これ原作と違うじゃねーか!!という部分も多々ありますことをご了承ください(あからさまな小説内の矛盾等や誤字脱字はコメントなどへどうぞ)


プロローグ:やはり俺のVRMMORPGはまちがっている。

「へぇ…これが”ナーヴギア”か、案外重量あるんだな。」

 

俺こと比企谷八幡は、昨晩親父が妹の小町の為に嬉々として買ってきたゲームハードであるナーヴギアを持ち上げてシゲシゲと眺め回す。

 

デザインはボクシングなどのへッドギアの様なそれはバーチャルリアリティ技術によりゲームの中へと入れるという夢のマシンだ。そして、俺の手元にはもう一つ。

 

「ソードアート・オンライン(SAO)…今までに無いハイクオリィティのVRMMORPGとして世界初の完全仮想世界を実現!!」

 

俺は件のゲームの記事が載っている雑誌の一文を軽く読み上げる。このSAOはゲーム会社”アーガス”より発売されたナーヴギアのバーチャルリアリティシステムを使ったMMORPGとして発売前から超注目されていたネットゲームだ。

 

俺もこのゲームには興味があり、スカラシップでちょろまかしたお小遣いを使って深夜の行列に並び運よく購入したはいいのだが、肝心のハードのナーヴギアが12万8000円という馬鹿げた値段のためにあえなく撃沈……したのだったが、俺がSAOのソフトを買ったのを見つけた小町が自分もやってみたいと興味を示し親父にねだった結果、今こうして俺の目の前に夢のソフトとハードが揃う事となった。流石愛しの我が妹だぜ!!

しかし……親父は小町に対して甘すぎではなかろうか…?近場のゲーム屋では売っていなかった為に埼玉や東京のゲーム屋まで走り回ったのだと……何?家の親父はマッカンなの?因みに、これを買う為に二日も有給使って13万近くも消費した親父はママンに叱られていた。親父ぇ……

 

さて、小町の為に購入されたナーヴギアだが、如何せん小町は受験生の身であり受験も目の前ということもあり、一足先に俺がプレイする事となった。

 

「しょうがないからお兄ちゃんに貸して上げます。いいよ、小町はお兄ちゃんが喜んでくれるだけで嬉しいから。今の小町的にポイント高い!!」

 

とは小町の言葉。

 

「今回ばかりは素直にポイント高いぜ小町。」

 

ふっと、口元がゆがむ感覚が分かる。今の俺はニヤケにニヤケてかなり気持ち悪い顔をしているだろう。雪ノ下あたりが見ていたら得意の毒舌が飛んでくるのがありありと見えてくるぜ。

 

しかし、それも仕方ないことだろう。今年の冬はなんやかんやで怒涛のような忙しさだった事もあり、ゲームなどとはご無沙汰だったのだ。うん、それにしても忙しかった、修学旅行の一件から奉仕部内で空気がギスギスしたり、その後の一色の生徒会選挙や一色の依頼の海浜高校とのイベントの手伝いやら、三浦からの依頼で葉山に探りいれる為にマラソン大会で無駄に走ったり、一色に葉山とのデートルートの下見の為に連れまわされたり、一色の頼みでフリーペーパ製作を手伝ったり。………一色がらみが多いな…………まぁいいか。

 

「さて、まだサービス開始までは時間があるんだよな……」

 

サービス開始は昼からなのでまだ30分以上はある。少し手持ち無沙汰になってしまって何か別の事でもしようかと思ったのだが、開始の時間が気になって暇つぶしが手につかないという訳の分からない事態に陥ってしまう。こういう時ってなかなか時計の針ってすすまねぇよな…

 

「ん…?」

 

机に置いていた俺の携帯が着信を知らせてチカチカと発光していた。手にとって見ると由比ヶ浜の奴からだ。

 

「もしもし…」

 

「あ、ヒッキー今空いてる?」

 

「閉まってる!!じゃあな。」

 

ブツッっと通話を切ったときの音が無慈悲に鳴り響き、俺は携帯を机に戻した。しかし、その直後に再び電話がかかってきた。

 

「…………もしもし…」

 

「イキナリ切るなしっ!!」

 

プリプリとご立腹のご様子の由比ヶ浜、何かぷっくらと頬を膨らませている顔が目に浮かぶな。

 

「今忙しいんだよ…」

 

「うっそだ~…ヒッキーって何時でも暇でしょ。」

 

決め付けやがりましたよこの娘…

 

「何の用だよ…」

 

「ゆきのんから連絡があって、奉仕部の部費が下りるらしいから新しいヒーター買いに行こう。」

 

「はぁ?ヒーター……?何でだよ、この前修理したばっかじゃねぇかよ、お前どんだけ寒がりなの?」

 

「違うし!!この前修理してもらったけど、あのヒーター相当古いからまた何時壊れてもおかしくないんだって、だから平塚先生が部費で新しいのかっても良いって。」

 

まぁ、見るからに年代ものだったしなあのヒーター。

 

「悪いが今日は忙しい。」

 

「嘘ばっかり…」

 

「本当だよ…つーか、お前ら二人で行ってくりゃ良いじゃねぇか……」

 

「そんな事言ってると、ヒッキーにはヒーター使わせてあげないよ。私たちが買うんだから私達のになるよ。」

 

何その子供じみた理論…

 

「良いから行こうよ~……」

 

何か妙に食い下がってくるな……

 

「あ~…今日はマジで無理だから……明日、明日で良いか?」

 

「うん!!分かった。じゃあ、明日ね!!明日の10時に千葉駅に集合ね、ゆきのんにも連絡しとくから。」

 

「はいはい、分かった分かった。」

 

最後の最後まで騒がしい由比ヶ浜を宥めつつ、俺は携帯を切り時計を確認する。丁度いいことにサービス開始1分前だ、何気にいい暇つぶしになったいたようだ。

 

「よし…」

 

俺はナーヴギアをネット回線へと接続し、ずっしりとした重みを持つそれを頭に装着しベットに仰向けに寝そべる。そして、時計がSAOのサービス開始の時間を告げた。

 

「”リンクスタート”」

 

そして、俺の意識は黒く塗りつぶされた。




いかん…のっけから纏めるのに苦労しすぎた……先が思いやられる。

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