スランプ気味なので更新遅い&駄作です。本当にすみません。
霊夜さん、コラボさせて頂いて本当にありがとうございます
~現れし人形~
「お嬢様、すみません。少しだけ休ませていただきます。」
「大丈夫よ。普段から働いてくれているんだから。」
僕は少しお休みを頂いた。といっても葉とデートするためではない。
数日前、突然ゆかりんから、手伝って欲しい連絡が入ったのだ。それも数日かかるとのこと。
というわけでいろんな人にしばらく会えないと連絡をした。
「では、行ってきます!」
「ええ、行ってらっしゃい。気をつけてね。」
そうしてお嬢様の了解も得た僕は『ゆかりんとの絆』からスキマを開いてゆかりんのもとへと向かった。
「…あの胡散臭いおばあさんが『手伝ってくれ』だなんて、変なこと企んでないといいけど。」
その幼い呟きは誰の耳にも入らなかった。
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「彼女は強い。そして孤独だ」
宇宙のようにも見える神秘的な空間。そこで二人の女性が会話していた。
「だからこそ、彼女は誰よりも弱い。」
その女性は二人とも
どちらの女性が話をしているのか、どちらも扇で口元を隠しているためわからない。
「ずっとその寂しさを修行にぶつけて強くなってきた」
しかし、その声色はまるで我が子を語るような熱がこもっていた。
「でも今の彼女は違う。そのことに本人は気がついていないみたいだ。だから……」
そして女性は決意をこめて断言する。
「彼女に気がつかせてあげるのが、僕のせめてもの恩返しかな。」
二人の女性の間に大きな赤い結晶がでてくる。
それはすぐに亀裂が入り、まもなく砕け散る。すると、いくつかの欠片の1つ1つが幻想郷の能力者の姿を持った人形となる。
「この異変は一人じゃあ解決できないよ?さあ、彼女の
女性の瞳には温かい母親の光がこもっていた。
しかしそれとは裏腹に、女性に作られた人形達の目の左目元には《Э》とかかれた不気味な赤黒い紋章がうっすらとうつっていた。
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異世界、『東方五光輝』
「すまないが、助けて欲しい」
とある満月の晩、みんなが寝静まった夜のこと。仮面をつけた男が翼が生えたような特徴的な髪を持つ少年にとあることを頼みこんでいた。
仮面をつけた男とは
「…事情を話してくれないか?」
この二人の男は敵対関係にある。
簡潔にいえば異変解決組と異変加担組だ。異変加担組はЭ軍と呼ぶ。Э軍異変を起こした者に邪悪な謎の力『
そんな経歴を持つЭ軍の幹部の△=0が異変解決組のリーダーの霊夜に頼みごとに来たのだ。事情がないわけがない。
「…異界でЭの力が使われたらしい。それも、組織とは全く関係ないところで。」
「なるほど、つまり自分達の持つ力が知らないところで使われているということだね」
「流石、話がはやいな。そこで上司から討伐命令がくだされた。」
「………それを俺達に手伝いを頼むのはおかしいんじゃないか?」
要するに、組織の力であるЭが自分達の知らないところで使われていて気味が悪いということである。そこに異変解決組は無関係だ。
「その異界というのが…『東方守絆然』、絆のいる世界なのだ。」
「……!」
絆…ある日ふらりとこの世界の魔法の森にやってきた異世界の友達だ。それは偶然の出会いだった。
ある日、絆の心の闇にЭ軍がつけ入り、光と闇、二人の絆に別れてしまった。光の絆はその時の記憶やもとの世界との絆を失い解決組と出会った。また、闇の絆はЭ軍に捕まり、洗脳されてしまう。
その後、洗脳された闇の絆が光の絆を襲った。しかし、霊夜やディアの活躍もあって光の絆は闇の絆に勝利をおさめた。光の絆は闇の絆を受け入れ、1人の絆に戻った。その後、絆はもとの世界との絆を取り戻し、絆をたどってもとの世界へと帰った。
あのあと、いったい絆に何があったのだろう…
「…わかった、手伝わせてもらうよ。停戦ってことでいいかな?」
「ああ、助かる。また夜に来るから、異世界に行く準備が出来たら伝えて欲しい。」
「了解。あ、しっかり停戦と伝えてくれよ。」
「フン、裏切りでもしたら私がなぎ倒すから安心しろ」
「わかった」
敵側で裏切ってくる可能性も少なからずある中、△=0は裏切らないと言った。△=0は言ったことは必ず守る性格だから裏切る可能性は0に等しい。
「さて、みんなに知らせないとな…」
霊夜は少し思いつめた様子で博麗神社へと帰っていった。
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『東方守絆然』の博麗神社
「アンタ、その姿はなんなの?私って言いたいわけ?」
博麗神社の境内で同じ博麗霊夢の格好をした二人の少女が言い争っていた。
「いや、私はただの人形よ。でも今は私が博麗霊夢。」
片方の霊夢は霊夢の人形…
「アンタなんかに博麗の巫女を任せるわけにはいかない、消えなさい!」
「…勝負にもならないわよ?」
そういわれて本物の霊夢は懐に伸ばしたスペルカードがあるはずの所を見て気がつく。スペルカードが封魔陣しかないのだ。でもやるしかない。
「お願い!夢符『封魔陣』!」
「ふふふ…その程度?」
しかし、あえなくかわされる。そして
「これで終わりよ!夢符『夢想封印』!」
「くっ、空を飛んでかわすしか…」
「飛べるのかしら?」
その言葉通り、夢想封印をかわそうとした霊夢は数十センチジャンプしただけで地に舞い戻ってきた。なすすべもなく被弾する。
「まあ、このくらいでいいでしょ。手出ししなければ別に何しようとかまわないから、好きにしなさい。」
「アンタ、私がこのくらいで諦めると…」
夢想封印に被弾した方の霊夢が再戦しようとしたとき、霊夢はスキマに落とされた。