リリカル・ストラトス 元織斑家の魔導師   作:妖精絶対許さんマン

4 / 39
プロローグ的な何か。Ⅳ

あの後、俺とマドカは適当な店で昼飯を食べた。家に帰り、マドカは部屋で昼寝。俺は自室でPCを起動して、あるページを開いている。

 

 

ーーーーーーーーー以降チャット風ーーーーーーーーー

 

 

アキ『お~す』

 

鳴子『おや?君がチャットに参加するなんて珍しいね』

 

アキ『たまにはな。それより、鳴子だけか?』

 

鳴子『その内、何人か来るんじゃないかな?』

 

~虎千代さんが入室しました~

 

~自由さんが入室しました~

 

アキ『虎千代とサボり魔か』

 

自由『入室早々サボり魔は酷くないッスカ、会長!?』

 

アキ『普段の自分を省みろ。あと、俺はもう会長じゃない!』

 

虎千代『アキ。小鳥遊がサボり魔なのは今更だ』

 

アキ『そう言えばそうだな』

 

自由『ちょっ!?ホローになってないスッよ!?』

 

鳴子『ほらほら、そろそろ話を始めようじゃないか』

 

虎千代『そうだな』

 

自由『生天目先輩が来てないスッよ?』

 

アキ『アイツがチャットに参加するわけないだろ。それに、今の時期なら富士山に山籠りにでも行ってるんじゃないか?』

 

虎千代『いや、陸路を走って海を泳いで九州まで行くらしいぞ』

 

自由『・・・・・あの人は一体何を目指してるんでしょう?』

 

鳴子『哺乳類最強じゃないかい?』

 

アキ『あり得そうだな』

 

虎千代『さて、そろそろ話を始める。話を始める前に会長に点呼を取ってもらおう』

 

アキ『マジかよ・・・・・副会長・武田虎千代!』

 

虎千代『おう!』

 

アキ『報道部部長兼書記・遊佐鳴子!』

 

鳴子『ふふ、はい』

 

アキ『会計・小鳥遊自由!』

 

自由『うぃ~す』

 

アキ『つかさが居ないけど生徒会を開始する!』

 

自由『始めるのは良いスッけど議題はどうするんすか?』

 

虎千代『ならば、次の会長を予想するのはどうだ?』

 

鳴子『ふむ・・・・・面白そうだね』

 

自由『そうスッね~それなら飽きなさそうですしね』

 

アキ『なら、決定だな。自由。今、一番の有力候補は誰だ?』

 

自由『そうスッね・・・・・風紀委員長の水無月風子じゃないスカね?』

 

虎千代『風子か・・・・・適任だと思うが・・・・・』

 

鳴子『彼女が生徒会長に成ったら夏海が動きにくくなるね・・・・・』

 

アキ『風子の場合は風紀委員長感覚でヤりそうだな。下手したら懲罰房とか作りかねないな・・・・・』

 

自由『あり得そうスッね』

 

アキ『つ、次は虎千代。お前は誰だと思う?』

 

虎千代『私も風子だな。生徒会を風紀委員で固めなければ良いが・・・・・』

 

自由『堅物氷川に無表情イヴですからね~。神凪先輩が有一の良心スね』

 

鳴子『沙紀君だと男女の接触を禁止しそうだね』

 

虎千代『流石にそこまではしないだろ』

 

アキ『いや、あり得る。一度、“男女の接触制限令"なるものを提出された』

 

自由『あり得ない程潔癖スッね』

 

アキ『次は鳴子だな』

 

鳴子『僕は候補が居ないね』

 

虎千代『鳴子は棄権か。そうなると、今の所は風子が最有力候補か。アキは誰が生徒会長に成ったら良いと思う?』

 

アキ『俺か?俺は・・・・・南智花だな』

 

鳴子『智花君?何故だい?』

 

アキ『勘だな』

 

自由『会長の勘はかなり当たるんで馬鹿にできないッスよね』

 

虎千代『アキが言うなら南の可能性があるな』

 

鳴子『風子君と智花君か・・・・・面白い組み合わせだね』

 

自由『気になってたんスけど、会長達って昔からの知り合いなんスか?』

 

虎千代『そうだぞ。私と鳴子、つかさとアキは小学校からの付き合いだ』

 

自由『そうなると、9年の付き合いッスか?』

 

鳴子『いや、アキは小学3年生の時に転入してきたから6年の付き合いだね。仲が良くなったのは色んな物の相性が合ったんだよ』

 

アキ『小学校の頃は俺達はかなり浮いてたしな』

 

自由『そうなんスか?』

 

アキ『俺は記憶喪失』

 

虎千代『私は虎柄の服を着てたな』

 

鳴子『僕は事件を追いかけてたね』

 

アキ『つかさが一番変わったけどな』

 

自由『イヤイヤ・・・・・なんスか?そのゲーム見たいな設定?てか、会長って記憶喪失だったんスか!?』

 

アキ『あれ?話してなかったか?』

 

自由『ないスッよ!?』

 

アキ『なら、今話したから問題ないな』

 

自由『もっと早く教えて欲しかったなー!?』

 

虎千代『私達も初めてアキが記憶喪失だと聞いた時は驚いたな』

 

鳴子『しかも、今みたいに軽く話すんだから驚いたよ』

 

自由『さすが、“海中のぬらりひょん"に“海中の虎"、“海中の謀神(はかりがみ)"スッね・・・・・』

 

アキ『不本意甚だしい渾名だな』

 

虎千代『全くだ』

 

鳴子『そうかい?僕は良い渾名だなと思うけどね』

 

自由『あれ?なら、何で自分が会計に選ばれたんスか?他にも会長達と仲が良い生徒を生徒会に入れたら良かったんじゃないッスか?』

 

アキ『俺の独断と偏見だ』

 

自由『横暴スッね!?』

 

鳴子『アキが横暴なのは今更だよ』

 

アキ『良くわかってるじゃないか』

 

虎千代『私達が何年の付き合いだと思っている?』

 

アキ『6年だな』

 

自由『自分空気ッスわ~』

 

鳴子『そうだ。賭けをしよう。内容は次の会長が風子君か智花君のどちらに成るか』

 

虎千代『面白そうだな。私は風子に賭ける』

 

自由『自分も風紀委員長スッね』

 

アキ『俺は南智花だな』

 

鳴子『なら、僕も智花君に賭けよう』

 

虎千代『決まりだな。報酬はどうする?』

 

自由『なら、賭けに負けた方が勝った方に翠屋のシュークリームを奢るで良いんじゃないッスか?』

 

アキ『売り上げに協力してくれるならありがたい』

 

鳴子『自由君。生徒会長が決まったらこのチャットに乗せてくれたまえ』

 

自由『うぃ~す』

 

アキ『決まったな。それじゃあ、今日は解散!』

 

鳴子『まだ、報道部の引き継ぎが終わって無いんだよね』

 

~鳴子さんが退室しました~

 

虎千代『私は鍛練の続きをしなければな』

 

~虎千代さんが退室しました~

 

自由『自分はお嬢と刀子先輩の御守りスッわ~』

 

~自由さんが退室しました~

 

アキ『俺は店の手伝いだな』

 

~アキさんが退室しました~

 

 

ーーーーーーーーーーチャット終了ーーーーーーーーー

 

 

「ふぅ・・・・・店の手伝いをするか」

 

俺はPCの電源を切る。一応マドカも起こしていくか。俺はタンスからエプロンを取り出す。

 

「このエプロンも小さく成ってきたな・・・・・」

 

母さんに新しいのを頼むか。俺は部屋から出て、マドカの部屋の扉をノックする。

 

「マドカ~起きてるか~?」

 

声を掛けるが返事が無い。部屋に入るのはアレだしな・

・・・・。

 

モゾモゾ モゾモゾ

 

部屋の中から何かが動く音がした。

 

「お兄ちゃん・・・・・?」

 

暫くするとパジャマ姿のマドカが出てきた。

 

「おはよう、マドカ。俺は店の手伝いをしにいくけどマドカはどうする?」

 

「もう少し寝てる・・・・・」

 

「分かった。なら、もう少し寝てろ」

 

俺は翠屋に行こうとすると、マドカが服の裾を掴んできた。

 

「お兄ちゃんも一緒に寝よ・・・・・」

 

「いや、店の手伝い・・・・・」

 

「ダメ・・・・・?」

 

マドカが上目使いで見てきた。妹の上目使いに勝てる物があるか?いや、無い!!

 

「はぁ、今日だけだぞ?」

 

「うん・・・・・♪」

 

マドカは俺を引っ張って部屋に入った。マドカの部屋は女の子らしくぬいぐるみが多い。机の上には家族6人で撮った写真が置いてあった。

 

「お兄ちゃん。こっち・・・・・」

 

マドカはベッドに潜った。

 

「じゃあ、お邪魔します」

 

俺はマドカの隣に寝転ぶ。

 

「温かい・・・・・♪」

 

マドカは俺に抱き付いてきた。

 

「おやすみ、マドカ」

 

「おやすみ、おにぃ~ちゃん」

 

俺はマドカ頭を撫でる。暫くすると、マドカの寝息が聞こえてきた。

 

「俺も少し寝るか・・・・・」

 

俺はマドカの頭を撫でながら眠りに就いた・・・・・。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「二人とも寝てるのかしら?」

 

桃子は中々、店に来ない秋とマドカの事が心配に成り様子を見に来た。

 

「秋は部屋に居なかったからマドカの部屋かしら?」

 

桃子は先に秋の部屋を見たが秋は居らず、マドカの部屋に居ると考えた。

 

「マドカ~入るわよ~」

 

桃子はマドカに部屋に入った。

 

「あら?ふふ・・・・・二人とも仲が良いわね」

 

桃子はベッドで引っ付いて寝ている秋とマドカを見ると優しく微笑んだ。

 

「もう少し寝かしておいてあげましょうか」

 

桃子は布団をかけ直し、マドカの部屋から出た。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「眠れない・・・・・」

 

変な時間に寝たからな。てか、何でマドカは俺より長く寝てたのに眠れるんだ?

 

「読み終わってない小説があったな・・・・・」

 

生徒会やら管理局、ISのせいで読めれてなかった小説が何冊かあった筈だ。俺は本棚から四冊本を取る。

 

「“落陽、そして墜月"からか」

 

問題児シリーズは俺の愛読書だ。特にまだ、読んでないが“魔王アジ=ダカーハ"が好きだ。カッコいいじゃん

、魔王アジ=ダカーハ。

 

〈マスター〉

 

「ん?どうしたブレッシングハート?」

 

小説を読んでいるとブレッシングハートが話しかけてきた。

 

〈今日の入学試験。どうして手を抜いたんですか?〉

 

「・・・・・何の事だ?」

 

〈入学試験でマスターは空戦魔導師としての経験を生かしていました。空戦魔導師としての時間をISの操縦時間に換算すると約500時間を少し越えるほどです。幾ら量産機とはいえ、それだけの時間を動かしている事に為るマスターなら楽にとは言いませんが時間を掛けずに倒せた筈です〉

 

我がデバイスながら恐ろしい程の推理力だな。見た目は子供。頭脳は大人な名探偵に成れるんじゃないか?

 

「分かった・・・・・白状するよ。空戦との勝手の違いだな。空戦魔導師は浮遊魔法を使って飛んでるけど、

ISはスラスターやPICを使って飛んでるから違和感があるんだよな。ハイパーセンサーはまあ・・・・・便利だな」

 

今さら人に武器を向ける事に拒絶感は無い。アイツらを護るためなら俺は外道・悪魔・人でなしと罵られる覚悟も・・・・・最悪、人を殺す覚悟も出来ている。

 

〈そうですか。ですが、マスター。仕事での手抜きはしないでくださいね?〉

 

「分かってる。魔導師の仕事の方が遣り甲斐があるしな」

 

夏休みは忙殺されそうだけどな。

 

「さて、俺は寝るわ。おやすみ、ブレッシングハート」

 

〈おやすみなさいです、マスター〉

 

俺は小説を本棚に戻し、部屋の電気を消してベッドに横に為った。良い夢見れたら良いな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺とマドカは家の前でIS学園の制服を着て、母さんと父さんに向き合っている。時間が過ぎるのが早い?基本的に翠屋の手伝いをしたり、マドカ達にISの基礎知識を教えてもらったり、魔法の練習をしていた。

 

「母さん、父さん。行ってきます」

 

「いってきまーす!」

 

「ええ、気を付けてね」

 

「IS学園に行っても鍛練をするんだよ?」

 

兄さんと姉さん、なのははまだ寝ている。朝の6時半ならそりゃ寝てるわな。俺とマドカは早めに学園に入るようにスコールから言われているから5時半には起きていた。

 

「しゅーーくーーん!!まーーちゃーーん!!」

 

鞄を持ち上げて、駅に行こうとすると、家の中から目の下に隈が出来ている兎が手に何か持って出てきた。

 

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・間に合ってよかったよ~。まさか、プログラムを組むだけで4日も掛かるなんて天才の束さんでも思わなかったよ!」

 

「早く用件を言え」

 

「うぅ~しゅーくんが冷たいよぉ~。・・・・・しゅーくんとまーちゃんの専用機が完成したよ。しゅーくんの専用機は“ウィザード"。まーちゃんの専用機は“サイレント・フォートレス"だよ」

 

兎が俺には赤の指輪。マドカには蒼い指輪を渡してきた。

 

「スペックと武装は学園の方で確認してね。それじゃあ

、おやすみ!」

 

兎はそれだけ言うとパタリと倒れた。

 

「くか~くか~くか~」

 

爆睡してるよ。

 

「束様。こんな所で寝ないでください」

 

いつの間にかクーちゃんが来ていた。

 

「秋さん、マドカ。お気をつけて」

 

クーちゃんはそれだけ言うと兎を引きずって家に戻っていった。

 

「あ!お兄ちゃん!電車が来ちゃうよ!」

 

「ホントだ。母さん、父さん。行ってきます!」

 

俺とマドカは走りながら振り返り、母さん達に手を振る。母さん達も手を振ってくれた。

 




次回から原作に入ります。



第4世代IS “ウィザード"

束自身が造り上げた第4世代IS。既存のISの装甲やスラスターを全て廃した特殊な機体。魔導師としての秋のポテンシャルを生かす為にバリアジャケットを採用している。バリアジャケットは黒いコートに赤い線が通っている右肘まで覆う手甲。左手はグローブを着けている。開発にはレイジングハートとブレッシングハートが情報を提供した。

武装

カートリッジシステム搭載型実体長刀 “紅蓮"

日本刀の様な形をしており、刀身にカートリッジシステムを内蔵している。カートリッジを使うと刀身に彫られている溝をエネルギーが伝って斬撃・砲撃・連結刃など放出・変型する。


2連装ガトリングガン搭載実体シールド “ガトリングイージス"

砲身2門×銃口合計8門×秒間15発=合計240発を撃つガトリングガンと実体シールドを兼ね備えた武装。


ソードビット・シールドビット

ソードビットを内蔵しているシールドビット。ソードビット8剣。シールドビット8個。秋の並列思考により全てを同時に使うことが出来る。普段はシールドビットとソードビットが連結している。


特殊閃熱武装 “覇者の光輪(タワルナフ)"

ソードピットを紅蓮に接続、カートリッジを3発使う事で発生したエネルギーを収縮・圧縮する事で放つウィザードが誇る最高火力の武装。



第4世代IS “サイレント・フォートレス"

束自身が造り上げた第4世代IS。マドカの高いBT適正を生かした機体。背部のスラスター4機による高速での移動を可能にした。非固定装備にシールドピットを装備している。カラーリングは蒼と黒。此方はウィザードの開発データを流用した。


武装


カートリッジシステム搭載型ライフル “ギャラクシーブレイカー"

銃剣一体のライフル。カートリッジシステムはマガジン式を採用している。此方も紅蓮と同じく銃身に溝が掘られており、カートリッジを使う事で溝をエネルギーが伝って、刀身を形成・弾丸の威力を上げる。


ライフルビット・シールドビット

ライフルビット8丁。シールドビット8個の武装。ライフルビットはシールドビットに収納されている。


特殊防御システム “レグルス・スキン"

束がギリシャ神話に出て来るネメアーの獅子を元に考案した対刃防御システム。ただし、稼働時間は3分が限界



チートになっちゃったかな?まあ、良いや!セシリアの出番は無いね!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。