リリカル・ストラトス 元織斑家の魔導師   作:妖精絶対許さんマン

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マドカのキャラが完全に崩壊しました。


プロローグ的な何か。Ⅲ

あの後、家に帰った俺達は母さん達にIS学園に入学する事を伝えた。母さん達は認めてくれたが兄さんと姉さんには反対された。もう一歩のところで俺とマドカ、兄さんと姉さんの喧嘩に成るところだった。まあ、母さんに笑顔で止められたけど。むっちゃ怖かった。それとIS学園の入学試験には俺は実技だけだがマドカは筆記、実技があった。マドカ曰く「亡国機業の時にある程度学んだんだから大丈夫」と言っていた。それならばと俺はマドカにISの基礎知識を教えてもらった。あと、兎には整備の仕方。

 

「お兄ちゃん、実技頑張ってね!」

 

「ああ、任せろ」

 

そして、入学試験当日。俺はマドカの筆記が終わるのを待って、実技試験を受けるところだ。日本製の“打鉄"とフランス製の“ラファール・リヴァイブ"を選ぶ事が出来る。俺は近・遠両方で戦えるラファールを選んだ。そう言えば兎が「しゅー君とまーちゃんの専用機を作ってあげる!」と張り切っていた。開発元はなのはの友達、アリサ・バニングスの父親が経営しているバニングス社を開発元を頼んだらしい。

 

『試験を開始します。受験者、高町秋はアリーナに出てください』

 

アナウンスがかかった。さて、頑張りますか。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「は、はじめまして!試験官の山田真耶です!」

 

アリーナに出ると緑色の髪の女性が俺と同じラファールを装着していた。

 

「はじめまして。高町秋です」

 

ISを装着しているから体型はよく分からないけど・・・

・・デカイな、胸。

 

ゾクッ!

 

な、なんだ?一瞬凄まじい寒気がしたんだが?しかも、

3つも!

 

「こ、この実技試験はISの適性を確認するものです。ですので、気軽に挑んでください」

 

「分かりました」

 

マドカや刀奈、簪が言っていたことを思いだそう。

 

『良い、お兄ちゃん?ISは言わば体の延長線。自分の体の一部と思えば簡単に動かせるよ』

 

『秋くん。武器は機体の“拡張領域"に入ってるわ。武器はそこから呼び出す事が出来るわ』

 

『難しく考える必要はないよ。大丈夫。秋なら出来るよ。だって・・・・・私のヒーロー(王子様)だもん』

 

ああ・・・・・俺は本当に恵まれてるよ。家族にも。友人にも。職場・・・・・は微妙だがそれなりに恵まれている。

 

『それでは模擬戦を開始してください』

 

模擬戦開始の放送がかかった。てか、今気づいたけどこの声ってスコールだよな?オータムもいるのか?

 

「いきます!」

 

山田試験官がアサルトライフルを展開して接近してきた。

 

「えーと・・・・・武器は」

 

武装一覧を見てみると、近接ブレード“ブレッド・スライサー"が二本と二連装ショットガン“クリムゾン・スマッシャー"が一丁にアサルトライフル“ブローニング"が一丁六連装グレネードランチャー“テンペス"が一丁。

 

「なら・・・・・これだな」

 

俺はブレッド・スライサー一本とブローニングを展開する。なんだ、簡単だな。

 

「えっ!?」

 

何故か山田試験官が驚いている。

 

「まずは慣しの牽制射撃っと・・・・・」

 

俺は左手のブローニングを山田試験官の軌道上を狙って撃つ。

 

「えぇ!?」

 

山田試験官は驚きながらも銃弾を避けていく。

 

「次は接近戦だな・・・・・」

 

俺はブローニングを拡張領域に戻し、スラスターを使って山田試験官に接近する。動きにくいな・・・・・。

 

「私も負けてられません!」

 

山田試験官はアサルトライフルを撃って来るが、俺は全て避ける。

 

「セイハァァァァァ!!」

 

俺はブレードを降り下ろしつつ、左手にクリムゾン・スマッシャーを拡張領域から取り出す。

 

「ええい!」

 

山田試験官はアサルトライフルを盾にしてブレードを防いだ。クリムゾン・スマッシャーには気づいてないみたいだな。

 

「えっ?」

 

俺はクリムゾン・スマッシャーを山田試験官の腹部に押し当て、トリガーを引き、撃つ。

 

「うわぁ!?」

 

チッ・・・・・たった、二発で弾切れかよ。一度、距離を取るか。俺は山田試験官を蹴り飛ばし、その勢いで後ろに下がる。

 

「す、すごいですね・・・・・初めてなのにそこまで動かせるなんて」

 

「ええ、俺も驚いてますよ」

 

空戦の練習と同じ要領で動けば良い。スラスターとか邪魔だけど。

 

「さて、妹の試験の時間もあるんで・・・・・終わらせますね?」

 

俺の魔導師としての戦闘スタイルは“オールレンジアタッカー"。近・中・遠の全てで戦うのが俺の戦闘スタイルだ。なら、ISでも俺の戦闘スタイルで戦えば良い。俺はブローニングを展開、山田試験官に近づきながら、アサルトライフルを撃つ。山田試験官は左に避けていく。

 

「予想済みだ」

 

俺は右手に持ったブレードを投擲。左手のクリムゾン・スマッシャーを戻し、テンペスを展開する。山田試験官がブレードをかわし、下に逃げていく。

 

「・・・・・・・・・・ふぅ」

 

俺はテンペスを山田試験官に狙いを定める。ターゲットサイトが発射可能を示す赤になった。緑のガンダムのパイロットじゃないけど・・・・・。

 

「狙い撃つぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

俺はテンペスのトリガーを引き、グレネードを一発だけ残して撃つ。

 

「えっ!?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

山田試験官は驚きながら正確にグレネードをアサルトライフルを使って爆発させていく。爆煙で上手いこと俺の姿を隠せるな。なら、突っ込む!

 

「これで・・・・・」

 

俺はスラスターを全力で吹かしながら、残り一本のブレードを展開、爆煙の先に山田試験官の姿が確認できた。

 

「イ、“瞬時加速(イグニッション・ブースト)"!?」

 

「終わりだ・・・・・!」

 

俺はブレードで山田試験官の胴体をすれ違い様に斬り、すぐに反転。ほぼ、至近距離でテンペスのトリガーを引く。キュポッ!と音を鳴らしながらグレネードは山田試験官のラファールの腕の間接部に入り込んだ。それを確認した俺はすぐに山田試験官から離れる。

 

ドオォォォォォォォォォォォン!!!!!

 

数秒後に爆発した。

 

『試験官のSEのemptyを確認。この模擬戦、受験番号一番の勝利です』

 

あれ?放送がスコールからオータムに変わってる。

 

『受験番号一番はピットに戻って下さい』

 

あんがい楽だったな。38のスフィアから秒間20発近くも魔力弾をファランクスシフトで撃ってくる空佐に比べれば簡単に感じるか。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ああ、お兄ちゃんカッコいいなぁ、もう!!」

 

私、高町マドカは一人だけの控え室で兄、高町秋の戦いを観戦し終わったところだ

 

「は!録画しとくの忘れてた!?」

 

しまった・・・・・!!お兄ちゃんの戦いを見るのに集中しすぎてせっかく持ってきたビデオカメラで録画するチャンスを・・・・・!

 

「スコールに頼めば戦ってる映像を貰える・・・・・かな?」

 

私の趣味の一つにお兄ちゃんの観察がある。日々のお兄ちゃんの成長を観察・記録するのが妹である私の仕事だ。もう一つの趣味はなの姉の観察・記録する事。

 

「そう言えば・・・・・山田って人。元日本代表候補生だったね。お兄ちゃん・・・・・勝っちゃったよ」

 

さすが私の自慢のお兄ちゃん!元日本代表候補生を倒しちゃったよ!お兄ちゃんにこの事言ったら何てゆうかな?「まあ、俺も空戦魔導師だからな。空の上なら負けられねえよ」とか言いそうだね!

 

「オリジナル(織斑千冬)は見にきてたのかな?」

 

私のオリジナルも見てたならどんな反応するかな。

 

「ホンット、私って変わったな~」

 

まだ、“亡国機業"に所属していた頃の私は織斑千冬に執着していた。

 

「私の今って・・・・・幸せ・・・・・何だよね?」

 

義理とはゆえ両親が居て、兄が居て、姉が居て、愛するお兄ちゃん(高町秋)が居る。うん。幸せだね。

 

「そうだ!実技で勝ったらお兄ちゃんに甘えよう♪」

 

どうしよかな~♪一緒に買い物?添い寝?あ、1日(私の)飼い主なんてどうかな♪犬のコスプレしてお兄ちゃんに甘える?んー、そうだ!お兄ちゃんの飼い犬らしくお兄ちゃんに奉仕しよう!そして、あわよくば・・・・

・へええ♡

 

 

ーーーーーーーーーマドカの妄想ーーーーーーーーーー

 

 

『んっ・・・・・ピチュ、クチュ、どうれふか、ごひゅひんさま(どうですか、ご主人様)?』

 

高町邸の秋の部屋。鎖が付いている首輪と布一枚で身体の大事な所だけを隠しているマドカがイスに座っている秋の足を舐めている。

 

『ああ、気持ちいいぞ。なんだ?俺の足を舐めて興奮してるのか?厭らしい雌犬だな』

 

『はい♡ご主人様のおみ足を舐めて発情している厭らしい雌犬にお仕置きしてください♡』

 

マドカは潤みきった目で秋を見上げる。

 

『良いだろう。厭らしい飼い犬に調教してやるよ』

 

秋は立ち上がり鎖を引っ張って、マドカは四つん這いでベッドに歩いていく。

 

『ご主人様・・・・・私。今日は危険日なんです♡』

 

『そうか。なら、俺の子供を生んでもらおうか』

 

『はい♡ご主人様の子供なら10人でも20人でも生ませてもらいます♡』

 

マドカは自分から布を脱ぎ去り秋の前に産まれたままの姿を晒す。

 

『壊れるまで可愛がってやるよ、雌犬(マドカ)』

 

『はい♡可愛がってください、ご主人様(お兄ちゃん) ♡』

 

秋はマドカをベッドに押し倒し、覆い被さった。それ以降、秋の部屋からベッドが軋む音と水音、マドカの甘い喘ぎ声が響いた。

 

 

ーーーーーーーーーー妄想終了ーーーーーーーーーーー

 

 

「はわわわわ・・・・・・・・・!!」

 

す、すごい妄想しちゃったよ!お兄ちゃんって獣だね!

でも、そんなお兄ちゃんも素敵!

 

ピョコン!

 

「お兄ちゃんセンサーに反応!」

 

お兄ちゃんセンサー。いつの間にか私の頭に生えていたアホ毛がお兄ちゃんが近づいてくるとピョンと立つからそう名付けた。

 

「抱きつく準備をしなきゃ!」

 

私はクラウチングスタートの体勢を取る。

 

「あ~疲れた」

 

「よく言うわよ。危なげなく真耶を倒したくせに」

 

目標発見!突撃しまーす!!

 

「おにいーーーーーちゃーーーーーん!!!!!」

 

私はスコールと話をしながら入ってきたお兄ちゃん目掛けて走り出す。

 

「へ?マド、ガァ!?」

 

私に気付いたお兄ちゃんに抱きついた。クンクン・・・

・・お兄ちゃんの匂いだ~♡

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「クンクン・・・・・お兄ちゃんの匂いだ~♡」

 

控え室に入るなりMye sweet sisterのマドカが抱き付いてきた。その時にマドカの頭が俺の鳩尾にめり込んだがそこは、兄の意地だ。痛がらずに我慢して優しくマドカを抱きしめる。

 

「どうした、マドカ?」

 

俺はマドカの頭を撫でながら聞く。マドカの身長は俺の胸位なので撫でやすい位置だ。

 

「お兄ちゃん!ものすごくカッコよかったよ!」

 

マドカはニコニコ笑顔で言ってきた。

 

「ありがとう、マドカ」

 

「へええ~♪ねえ、お兄ちゃん!私も試験官に勝ったら何かご褒美ちょうだい!」

 

「ご褒美?まあ、俺が出来る範囲なら何でも良いぞ」

 

「ホント!俄然ヤル気出てきた!」

 

おお・・・・・マドカが燃えてる。マドカは俺から離れると控え室から出ていった。

 

「お兄ちゃんも大変ねぇ~」

 

俺の横でスコールがニコニコと笑っていた。何かムカつく。

 

「お前は行かなくて良いのか?」

 

「私の担当は貴方だったから、もう仕事は終了。今はプライベートよ(オータムとじゃん拳で秋の担当を決めたなんて言えないわ)」

 

スコール・ミューゼル。マドカとオータムと同じく“亡国機業"と呼ばれるテロ組織に居たらしい。スコールも一時期、家に居候していた。

 

「IS学園での教師生活はどうだ?」

 

「楽しいわよ。オータムも副担任だからサポートしてくれてるしね」

 

「あんまりオータムを弄るなよ?アイツ、ガサツな性格してるくせに変な所で繊細なんだから」

 

アイツ・・・・・2月に家に来たと思ったら俺に泣き付いてきたからな。しかも、丸1日俺に引っ付いていた。

 

「分かってるわよ。でもね・・・・・オータムって弄ると面白いのよ」

 

「それには同意だな」

 

オータムが家に居候していた時にアイツの背中に玩具の毛虫を入れたら「キャアァァァァァァ!?」と可愛らしい悲鳴と共に大泣きされた。あの時は母さんと姉さんに殺されるかと思った。

 

『あ~今から受験番号二番・・・・・めんどくせえ。高町マドカの入学試験を始める。それじゃあ、始め!』

 

紹介が適当だな。

 

「お、マドカもラファールか」

 

「試験官はさっきと同じで真耶みたいね」

 

俺達は控え室のスクリーンを見る。

 

「スコール。マドカって強いのか?」

 

俺はマドカが“亡国機業"時代の事を知らないから実力が分からない。

 

「強いわよ。何せ、実行部隊の要と言っても良かったもの。まあ、その時は余りにも我が強すぎて、命令無視とかされたけど」

 

「へぇ~」

 

マドカらしいな。中学の時とか団体行動苦手だったしな。

 

「イギリスの研究所に忍び込んだ時なんか武装した警備員を一人で倒してたわねぇ~」

 

我が妹ながらかなりアグレッシブだな。

 

『お兄ちゃんのご褒美の為に!!』

 

スクリーンからマドカのそんな叫び声が響いてきた。

 

「うわぁ・・・・・マドカ激情態だ」

 

「マドカ激情態?なにそれ?」

 

「今の状態のマドカの事だ。ヤル気に満ち溢れていて誰にも手が付けられない状態だ」

 

あれは酷い。中学の運動会であの状態になったらマドカと俺がいるクラスが無双していた。なお、俺とマドカの出身中学は海鳴第一中学校。彼処は変人奇人変態の巣窟と言っても過言ではない。なお、俺は海中(海鳴第一中学校の略)で2年間生徒会長をしていた。ついた渾名が

“海中のぬらりひょん"だ。

 

『墜ちちゃえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』

 

マドカはテンペスを全て撃ち、ブローニングを連射した。弾薬が無くなるとブレードを二本展開して山田試験官に接近、斬り刻んだ。こりゃ、終わったな。

 

『そこまで!真耶のSEのemptyを確認!高町マドカの勝利!マドカはピットに戻れよ』

 

完全に口調が崩れてるぞ、オータム。

 

「そう言えば、スコール。山田試験官が言ってた“瞬時加速"ってなんだ?」

 

「大分説明を省くけど“瞬時加速"は一度放出したエネルギーをスラスター内部に取り込んで圧縮・放出して瞬間的に爆発的に加速する技能よ。その代わり、使いすぎたらSEが無くなるけどね」

 

「俺はそれを無意識にしたって事か・・・・・」

 

いや、魔導師の訓練でアレ以上の加速をたまにしてるから簡単だったんだけど。

 

「貴方はIS操縦者泣かせね(あと、女泣かせ)」

 

失礼な。

 

「お兄ちゃん!」

 

控え室にさっきまでの私服では無く、ハイレグ水着の様なISスーツを着たマドカが入ってきた。マドカ・・・・

・お兄ちゃんにはその姿は強烈過ぎるよ。

 

「お兄ちゃん!私、勝ったよ!」

 

マドカが抱き付いてきた。うぅ・・・・・マドカの未発達だけどそれなりの弾力と柔らかさを有している胸が俺に直に当たってくる。マドカは着痩せするタイプか。

 

「あ、ああ・・・・・頑張ったな、マドカ」

 

俺は内心の動揺を悟られないようにマドカの頭を撫でる。

 

「えへへ・・・・・♪」

 

マドカは撫でられて気持ちいいのか目を細めた。

 

「ちょっと二人とも。私の目の前でイチャつかないでくれないかしら?」

 

あ、スコールの存在を忘れてた。

 

「とりあえずお疲れさま。マドカの合否通知は明日には届くはずよ。ほぼ、合格みたいなものだけどね」

 

「クンクン・・・・・分かった」

 

マドカ。俺の胸に顔を埋めながら返事するな。

 

「私は今回の試験の採点とかあるから失礼するわ。マドカ、貴女は早く着替えなさい」

 

「クンクン・・・・・は~い・・・・・クンクン」

 

スコールはそれだけ言うと控え室から出ていった。俺はマドカを抱き締めながら腕時計を見る。昼飯にはちょうど良い時間だな。

 

「マドカ、昼飯を食べて帰るから着替えてこい。待ち合わせは学園の門の前な」

 

「クンクン・・・・・分かったよ」

 

マドカは俺から離れると更衣室に向かっていった。

 

「昼飯は・・・・・適当に店に入るか」

 

俺は控え室に置いておいた荷物(荷物と言ってもスマホと財布、ブレッシングハートだけ)と右袖が千切れているコートを羽織る。

 

「帰ったらチャットでもするか・・・・・」

 

そして、俺は控え室から出た。


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