リリカル・ストラトス 元織斑家の魔導師   作:妖精絶対許さんマン

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駄文です。


うん。大っ嫌いだよ。居なくなってほしいぐらいね。 by オリキャラ

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、高町兄妹。試しに飛んでみろ」

 

4月も下旬、簪の打鉄弐式の完成も近づいてきたこの頃。俺達は打鉄弐式の強化を考えている。具体的な事はまだ決まってないけどな。

 

「早くしろ。熟練したIS操縦者は展開まで1秒とかからないぞ」

 

俺とマドカ、金髪は既に専用機を展開している。妄想癖はいまだに展開していない。

 

「集中しろ」

 

織斑先生の一言で妄想癖はようやく専用機を展開した。

 

「よし、飛べ」

 

〈行こう、お兄ちゃん!〉

 

〈ああ〉

 

織斑先生の号令にあわせて飛び立ち、上空で静止する。すぐに金髪が追い付いてきた。

 

「お、お二人とも速いですわね・・・・・」

 

「アンタの機体のスピードが遅いだけだよ」

 

俺とマドカの専用機、サイレント・フォートレスとウィザードは姉妹機なだけあって似ている部分が節々にある。カートリッジシステムにシールドビット、何より特殊なシステムと武装が装備されている。サイレント・フォートレスならレグルス・スキン。ウィザードなら覇者の光輪(タワルナフ)だ。覇者の光輪(タワルナフ)は使う事は無いと思うけど。遅れて妄想癖が上昇してきた。

 

「一夏さん、イメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」

 

「そう言われてもなぁ。大体、空を飛ぶ感覚自体がまだあやふやなんだよ。なんで浮いてるんだ、これ」

 

〈アホだね〉

 

〈アホだな〉

 

プライベートチャンネルで俺とマドカは妄想癖がアホだと言うことを再認識した。

 

「織斑、オルコット、高町兄妹、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ」

 

「了解です。では一夏さん、秋さん、マドカさん、お先に」

 

金髪が降りていった。あと、勝手に名前で呼ぶな。

 

「お兄ちゃん、一緒に行こ」

 

「いいぞ」

 

俺とマドカは同時に下降して、地表二センチの所で停止した。

 

「馬鹿者。誰が地上に着地しろと言った」

 

「織斑先生~よく見てくださ~い」

 

「ちゃんと完全停止をしていますけど?」

 

「なに?」

 

織斑先生は俺達から少し距離を取り、足元を見る。

 

「・・・・・良いだろう。合格点をくれてやる」

 

織斑先生が渋々と言った感じで合格を言ってきた。

 

 

ギュンッーーーーーーーーーーズドォォンッ!

 

 

妄想癖が墜落してきた。いや、比喩とかじゃなくて。地面に自分から突撃してきた。

 

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

 

「・・・・・すいません」

 

穴が人の形になってる。隣でマドカが爆笑している。かく言う俺も笑いを堪えるのに限界が来ている。

 

「織斑、武装を展開しろ。それくらいは自在にできるようになっただろう」

 

「は、はあ」

 

「返事は『はい』だ」

 

「は、はいっ」

 

「よし。でははじめろ」

 

スコールとオータムって何組の担任なんだろう。IS学園に入学してから会う機会が無いんだよな。

 

「遅い。〇・五秒で出せるようになれ」

 

実の弟にも容赦ないな。むしろ、実の弟だからか?

 

「高町兄妹。お前たちも武装を展開しろ」

 

「は~い」

 

「わかりました」

 

俺とマドカはすぐに試合で使わなかったガトリングイージスとギャラクシー・ブレイカーを展開した。

 

「1秒か。上出来だろう」

 

織斑先生の物言いが不満なのかマドカのアホ毛が左右に激しく揺れている。

 

「お兄ちゃん!頭撫でて!」

 

「授業中だぞ?」

 

「良いの!だから、頭撫でて!」

 

「しょうがないな・・・・・。ISを解除してからな」

 

「わかった!」

 

俺とマドカはISを解除する。マドカはハイレグ水着の様なISスーツ。俺はIS学園の制服のままだ。専用機が服みたいな物だから着替える必要がない。学園長にも許可は貰っている。

 

なでなで。

 

「にゃう~~~~~♪にゃあ~~~~~♪」

 

マドカはネコ化した。・・・・・ちょっと意地悪したくなってきた。

 

「もう終わりな」

 

「にゃっ!?」

 

俺が撫でるのを止めるとマドカは驚いた様な声を上げた。

 

「にゃあ!にゃにゃあ!!」

 

マドカが抗議するかのように俺の制服の裾を握って、上目遣いで見てくる。

 

「ダメだ。今は授業中だぞ?」

 

「にゃあにゃあ!!にゃにゃ!ふしゃぁぁぁぁぁ!!」

 

抗議する様な声から威嚇する様な声に変わった。

 

「にゃぁぁぁぁぁ・・・・・」

 

そして、涙目の上目遣いで俺を見てきた。俺はサディストかも知れない。涙目で見てくるマドカを見ているともっと苛めたくなってくる。

 

「ごめんな、マドカ。部屋に帰ったらいっぱい甘えて良いぞ」

 

そう言うとマドカが抱き付いてきた。マドカの未成熟ながらも柔らかく、ほどよい弾力がある胸がISスーツ越しに伝わってくる。マドカに「お兄ちゃんなんか大っ嫌い!」て言われるのも嫌だけど無防備なのも考えものだな。

 

「貴様ら・・・・・何をしている?」

 

マドカを愛でていると呆れた感じの織斑先生が聞いてきた。

 

「マドカを愛でています」

 

「お兄ちゃんに愛でられています」

 

俺はマドカを撫でながら、マドカは俺に抱き付きながら答える。

 

「貴様ら・・・・・私の授業中にいい度胸だな」

 

織斑先生の額に青筋が浮き出るがもう遅い。チャイムまで残り3秒。3、2、1。

 

 

キーンコーンカーンコーン!

 

 

授業終了。

 

「・・・・・今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」

 

織斑先生は出鼻を挫かれたのか、授業終了を告げた。部屋に帰ってマドカを愛でないとな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「というわけでっ!一夏くんクラス代表決定おめでとう!」

 

「おめでと~!」

 

夜。食堂は1年1組の生徒の貸切状態になっている。理由はまあ、あれだ。妄想癖のクラス代表(お情け)就任を祝うためだ。実に調子が良いクラスだ。

 

「ぷうっ・・・・・!」

 

俺の膝の上でマドカが頬を膨らませて拗ねている。俺とマドカは出るつもりは無かったが、本音に無理矢理連れてこられた。

 

「何で、あんなお情けでクラス代表になった奴のパーティーに出席しないといけないの!」

 

「まあ、面倒だけど人付き合いだからな」

 

実際俺もかなり面倒だったりする。部屋で簪の打鉄弐式の強化プランを考えるつもりだったのに。

 

「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、織斑一夏君と高町秋君に特別インタビューをしに来ました~!」

 

インタビューされても何も話さないけどな。

 

「隣、良いかな?」

 

「ん?」

 

膝の上のマドカの頭を撫でていると声をかけられた。

 

「光さん?」

 

「こうやって話すのは始めてだね、高町君」

 

光渚さん。教室で一人で居ることが多い彼女が俺に話しかけてきた。

 

「高町君と高町さんは皆の所に行かないの?」

 

光さんは俺の隣に座りながら聞いてきた。

 

「興味ないからな。光さんこそどうなんだ?」

 

「私?私もだよ。もともとパーティーに出るつもりは無かったけど・・・・・高町君とお話がしたくてね」

 

正直、光さんが何を考えているか分からない。クラスで一人で居ると思ったらこうやって話し掛けてくる。

 

「・・・・・1つ聞いて良いか?」

 

「何かな?」

 

「光さんは妄想癖・・・・・織斑一夏の事が嫌いなのか?」

 

「うん、大っ嫌いだよ。居なくなってほしいぐらいね」

 

速答かよ。たまに光さんが妄想癖を見る目が敵意が宿っているのは前から気づいていた。俺達に被害が無かったから気にしてはいなかったけどな。

 

「私ね。織斑君みたいに身内のコネがある人が大っ嫌いなの。どうせお姉さんの織斑先生が無理矢理専用機を用意させたんだろうしね」

 

「だろうな。でも、そうなると俺とマドカも嫌いなんじゃないのか?」

 

「ううん。むしろ、高町君と高町さんは好きだよ。あ、loveの方じゃなくてlike方だよ?」

 

「分かってるよ」

 

マドカが静かだな。アホ毛がへにゃんとしているから寝てるな。

 

「あはは・・・・・高町さん寝ちゃったね」

 

「みたいだな。悪い、そろそろ帰らせてもらうな」

 

「うん、じゃあね」

 

俺はマドカをおんぶする。マドカ曰く「寝る子は育つんだよ!」らしい。だから、しょっちゅう寝ている。たまに俺の布団に潜り込んでいる事もある。可愛いから良いけど。

 

「うにゅう・・・・・おにぃちゃん♪ダメだよ、そんなところ弄っちゃ♡」

 

・・・・・どんな夢みてんだよ。刀奈と簪に頼んでマドカにシャワーだけでも浴びさせてもらわないとな。寝言を言っているマドカをおんぶして俺は自分の部屋に帰ることにした。




秋とマドカ、オリキャラが座っていたのは食堂の端の席です。

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