泣きむちなロックンローラー   作:10円ガム

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第2話。えーけぇ!けぇ!

彼女は部屋を出て行って。

どうやらそのまま帰ったらしい、

 

会計はどうしたのだろう?

 

それからもまだカラオケの時間は有り、

クラスメイトが部屋を入れ替わったりして、

 

更に友達が増えたし、

色んな人の曲が聴けて良かった。

皆も僕の歌を誉めてくれた。

 

普段カラオケ何か行かないけど、

良かった。

 

僕は歌謡曲が好きだし、J-POPが好きだ。

ロックは嫌い・・・

ロックは前に嫌いになった。

 

友達と話して帰ってると、

質問された。

「小泉はクラブはどうすんの?」

 

友達は野球部、卓球部、等決めているらしい

 

「僕は帰宅部で良いよ。スポーツは苦手だし

 文化部の方も駄目だから。」

 

「そうなんだぁ~ならさ、合唱部とかは?」

 

「そうそう、今日聴いた感じ凄い歌上手かった

 じゃん、合唱部良いんじゃない?」

 

「いや、たまたまだよ。得意な曲を入れた

 だけだし、文化部も駄目だって

 本人がやる気無いから続かないよ。」

 

「そっか・・・まぁ部活無い時は

 一緒に帰ったり、寄り道したりして

 遊ぼうぜ!」

 

「うん、僕の方こそよろしく!」

 

「そう言って僕達は別れて

 各々自分の家に帰った。」

 

(泣きむち!泣きむち((ヾ(≧皿≦メ)ノ))

 

昔あの子に言われた言葉・・・

 

「ぶち!よわー!(*`Д´)ノ!!!」

 

今日稲垣さんに言われた言葉・・・

 

稲垣さんも変わった喋り方だから、

昔の好きな子を思い出した。

 

同一人物に思えたが、

苗字が違うし、

稲垣さん程の喋り方では無かった。

 

あの子が転校した。あの日から

ロックは嫌いだ・・・

 

家に帰ったら姉が、『カーペンターズ』

を聴きながら家事を手伝っていた。

 

夫婦共働きで親が忙しくから、

僕達、姉弟は家の手伝いをよくやっている。

 

その分お小遣いとかちゃんとくれるし、

 

姉が曲を『山たっちゃん』に変えた。

ビブラートやしゃくりを使わない。

真っ直ぐ伸ばす歌声。

ポップスでしっかりと濁音や鼻濁音を使い分け

した綺麗な日本語は僕も好きだった。

 

家事を手伝っていると父が帰って来た。

 

父は帰って来て、ニュースを見て・・・

それから音楽を流した。

 

『ザ・ブルーハーツ』

 

僕は部屋に籠った。

ロックは嫌い・・・

ロックは聴きたくない・・・

ロックを嫌いな自分を嫌い・・・

 

次の日学校に行くと。

 

稲垣さんはギターケースらしき物を持ってた。

 

(軽音楽部かな?)

 

とにかく学校で使う気だろう。

 

稲垣さんを見ていたら、

目が合い、

此方に近寄って来て・・・

 

彼女が言った。

 

「小泉君、放課後、音楽部に来て。」

 

「え!いきなり!?どうしたの?」

 

「えーけぇ!おなごが、

 けぇ、よんじゃけぇ!けぇ!( ゚皿゚)」

 

彼女がそう言うと、席に戻った。

怖い喋り方だった。

(良いから、来い!)

 

そうゆう感じだろう、

彼女はその後、

別のクラスの女子に、

『ガッキー』と呼ばれて廊下で話してた。

 

別のクラスには友達がいるみたいだった。


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