比企谷八幡が海浜高校で生徒会長をしたら   作:時雨煉

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今日も2話ですね。明日も投稿できたらしようと思います。


第6話

「お兄ちゃん、今日は折本さんとはどうだったの?」

「いや、特にない」

「ご飯食べてきたんじゃあないの?」

「他にもう一人いたし」

「誰?」

「総武高の生徒会長だよ」

「男? 女?」

「女だよ」

「なるほど……」

 

 その時、ケータイの着信がなった。

 

「お兄ちゃんに電話が!?」

「やめろ、そんなに驚くと傷付くだろ」

「はい、もしもし」

「あ、先輩ですかー」

「うわぁ……」

 

 電話をかけてきたのは一色だった。

 まあ、一色以外かかってくる可能性は少ないけど。

 

「うわぁって聞こえたんですけど、気のせいですか?」

「ああ、気のせいだ。一言もそんなことは言っていない」

「ならいいですけど……」

「で、何のようだ?」

 

 俺はコミュニケーションと言うことをして、疲れたから早く寝たい。

 そしたら明日は仮面ライダーにプリキュアだ。朝のゴールデンタイムだ。

 

「明日のことなんですけどー」

「明日? 何かあったか?」

「休みじゃないですかー」

「そうだな」

「だから、遊びに行きますよ」

「だが断る」

「即答ですか!?」

 

 当たり前だろ。休日は休むためにあるんだ。それをわざわざ、遊ぶために使うなんて馬鹿のすることだ。

 

「折本先輩も来ますよー」

「だから?」

「来てくださいよー」

「いや、めんどいし……」

 

 だって、変な空気になるの目に見えてるし、途中から折本とばっかり喋って、俺のこと忘れてるんだろ?

 

「あ、お兄ちゃん、ケータイかして」

「おい」

 

 小町にケータイをひったくられる。

 

「あ、どうも、妹の小町と言いまーす」

「え? 折本さんもくるとふむふむ……」

「あ、やっぱり、そうゆうことでしたか」

「お兄ちゃんのことは任せてください! 無理矢理でも連れていきます」

「じゃあ、さようなら~」

「お兄ちゃん、終わったよ」

 

 勝手に切りやがったよ、こいつ……。

 一色の声は聞こえなかったが、何かを勝手に決めていることは分かった。

 

「お兄ちゃん」

「なんだよ……」

 

 嫌な予感しかしないんだが……。

 

「小町は買って来て欲しいものがあるのです」

「あー、でも、小町は受験勉強で忙しい」

「あー、誰か買ってきてくれないかなー? チラッ」

 

 一色もなかなかだが、小町もあざとい。自分でチラッとか言ってるし……。

 

「……で、何を買ってきて欲しいんだ?」

「さっすが、お兄ちゃん」

 

 兄は妹の頼みを断れないように出来ている。

 ついでに言うと、千葉県の兄妹はシスコン、ブラコンだ。

 

「シャーペンの芯を買ってきて欲しいな」

「あと、一色さんと折本さんも一緒です」

「なんであいつらと……」

「あとから一色さんから連絡が来るそうなので」

 

 小町は自分の部屋に戻っていった。

 

「さーて、寝るかな……」

 

 俺は夢の世界へと現実逃避した。

 

 

 

 

 

「せーんぱい、待ちましたか?」

「まあ、待ちはしたが、遅れてはいないし、いいんじゃないか?」

「もぉー、そこは、待ってないって言わないと駄目じゃないですか」

「知らん」

 

 そんな、カップルみたいなことする気はない。

 

「比企谷は、結構早く来てたの?」

「5分前ぐらいにな」

「楽しみで早く来ちゃったとか?」

「5分前行動を心がけるようにって言われなかったか?」

「はあ……」

 小学生でもこれぐらいは分かる。

 

「私達を見て、何か言う事はないんですかー?」

「おはよう」

「おはようございます。じゃあなくてですね!?」

 

 おっ、ナイスノリツッコミ。

 一色はこんなことしないやつだと思っていたが、違うらしい。

 

「服ですよ、服」

「ど、どうかな……?」

 

 俺に感想を求められても困るんだがな……。

 一色の服はなんて言うか全体に可愛らしい感じだ。フリルなんかがついている、ミニスカートに、コートと言った感じだ。

 可愛い、可愛くないかで言えば、無論可愛い。

 正直、今まで出会って来た中でもかなり上だろう。

 折本の服は少し大人っぽい。なんか、オシャレな感じだ。落ち着いた感じのコートに短パンとストッキング。ストッキングがなんかエロい。折本って美脚だよな……。それに一色に引けを取らないぐらいに可愛い。

 ん?

 

「あの……先輩?」

「うぅ……」

 

 二人共顔を赤くしていた。特に折本なんかは俯いている。

 

「どうした?」

「声に出てましたよ……」

「……マジで?」

「マジです……」

 

 うっわぁ……ただのキモい奴じゃん……。可愛いとか美脚とか、やべーな……声に出してたつもりはないんだけどな……。

 

「今の感想、ほんと?」

「へ?」

「だから、今の感想は本心か聞いてるの!」

「ま、まあ、可愛いとは思ってるぞ……」

「……!?」

「ありがと……」

「……どういたしまして」

 

 微妙な空気が流れる。

 これ、どうしようかな……。一色も折本も顔、赤いままだし。

 

「行きましょうか……」

「そうだな……」

「うん……」

 

 微妙な空気がしばらく続いた。




前回ので一色が何を折本に言ったかとか分からなかったと思うのですが、折本目線も書いた方がいいですかね? コメント、お願いします。

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