比企谷八幡が海浜高校で生徒会長をしたら   作:時雨煉

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昨日の分で長くするつもりだったけど、長くならなかった。


19話

 今日はクリスマス。非リア充がリア充の爆発を願う日だ。

 かくゆう、俺もそのうちの一人だ。葉山なんかは特に爆発しろ。どうせ、あーしさんとデートだろ? 爆発しろ。

 今はもうすっかり朝なのだが、超眠くて仕方がない。

 3時間しか寝てないからちょー辛いわー。

 と言うのも、サンタさんとして活躍したからである。

 折本の家を去った後は、小町にもプレゼントを渡そうとしたのだが、まだ寝ていなかったため寝るまで待ってた。こんなに夜遅くまで勉強だなんて、お兄ちゃん感心しちゃう。

 あと、そう言えば、折本の家が若干ハイテクだった。

 あの後、鍵の事を思い出し引き返したのだが、鍵はしまっていた。なんだっけ? オートロックとか言うやつだ。科学の進歩は目覚しいな。

 

「あ?」

 

 携帯の音が鳴った。

 誰だ? こんな時間に……メールみたいだが……。

 内容はこうだった。

 

『我はこれから、秋葉原に行って、にゃんにゃんしてもらいに行くのだが』

「……」

 

 相手は材木座だった。

 何の報告だよ。いちいち、メイド喫茶に行く報告とかしないでいいから。

 俺は返信をすることなく、そのメールを削除した。

 

「何だよ、またかよ……」

 再び、携帯の音が鳴った。

 やっべ、一日に貰うメールの量の記録更新じゃね? スパムメールは除く。

 相手は再び、材木座かと思ったが、相手は一色だった。

 うわー……見たくねぇ……。見たくはないのだが、見ないと一色が怖い。

 

『先輩、今日暇ですかー? 暇ですよね。遊びに行きませんかー? 折本先輩も風邪みたいだし、二人で』

「暇なこと確定してんのかよ……暇だけど」

 

 ぼっちに予定などあるはずがないだろう。予定があったら、ぼっちやってないわ。

 でも、意外だ。誘って来るということは一色に予定がないということになる。実はぼっちだったりして……。あ、でも、葉山達がいるか……。同年代で友達がいない可能性もあるが。女子は完璧すぎると同性から嫌われるって聞くからな……。あいつの場合はあざとくて、同性から嫌われている可能性もある。

 あとは、誰かの好きな人に好かれたとかだろうな。一色とはあざとくなければ、気があっていただろうに……。甘党とかな。残念だ。

 さすがに、材木座と違い、一色には返信をしなくてはならないだろう。

 あとが、めんどくさいというのもあるが、それ以上に女子のメールを無視するのはいけない。だから、女子も男子のメール無視しないで下さい。

 俺は別にいいと送る。

 すると、すぐに返信が返ってきた。

 何この早さ、送って数秒できたんだけど……。しかも、それなりの量がある。既に送る内容が決まってたんじゃないかって言うぐらいに。

 

『やけに素直ですね……。なんなんですか、デレたんですか? 先輩のデレとかきもいんでやめてもらっていいですか。それと、先輩の家の前にいるんで出てきてもらっていいですか』

「はあ!?」

 

 これってあれ? 今君の家の前にいるよって言うホラー? 一色はお化けだったの? なら、出ない方がいいな。

 だが、そうゆう、訳にもいかず、渋々ドアを開けた。

 

「メリークリスマスです。先輩!」

「メリークリスマス……」

 

 ほんとに居やがったよ、こいつ。

 一色はニコニコしてながら、俺を見つめる。

 めんどくさいな……。

 

「何? お前、暇なの?」

「失礼ですね。何人にも誘われわしましたよ。断りましたけど」

「なんで?」

「だって、めんどくさ……一人だけ遊ぶっていうのも不公平じゃないですかー?」

 

 いちいち言い直さなくていいよ……腹黒って言うのはこうゆう奴のことを言うんだろうな。

 それに、一人だけ遊ぶのが不公平なら俺でも駄目じゃね? ラッキー。

 

「不公平が良くないなら、俺も駄目だろう」

「あえて、誘ってない先輩にしといたら、丸く収まるかなーって」

「知らん」

 

 誘ってもないんだから、誘ってる奴と遊べよ……。

 俺、小町と家でいる方がいいな。勉強してるから構って貰えないだろうけど。

 

「先輩……だめ……ですか?」

「だ、駄目じゃないけど……」

「じゃあ、決まりですね!」

 

 しまった! 一色のあざとさに騙されてしまった。

 だって、目をうるうるしながら、しかも、上目遣いで甘えた声で言ってくるんだもん。男ならしょうがない。

 それにしても、クリスマスに出かけるなんて久しぶりだな。

 いつもはゲームをしている。それで、NPCリア充を爆発さしてる。ロケランとかで。

 一色のせいで出来なくなるな……。まあ、数少ない女子との遊びだと思えばいいか。

 材木座あたりにいったらどうなるんだろうか? 今からにゃんにゃんらしいが。

 俺は今から女子と遊ぶと送ってみる。

 すると、一色と同じぐらいの早さで返ってきた。

 なんなのこいつら……早すぎだろ……。

 

『悩みがあるのか? 我でよければ相談にのるが……』

 

 心配されちゃったよ……。こいつに心配されるとかもう終わりだな。

 当然このメールは返さない。めんどくさいから。

 

「先輩、どうしたんですか?」

「なんでもない」

「はあ……そろそろ行きましょうか」

「ああ」

 

 一色と遊びに出かけるのだった。


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