無口で無表情   作:マツユキソウ

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お久しぶりです。



この偽物め!!!

「ほほぉ、貴女が襲われるとは! エリア将軍、怨まれていますなぁ」

 

そう言って目の前のデブスト……失礼。オネストは、意地汚い笑みを浮かべて私の報告書を眺めた。

お前ほどじゃねぇよ! どの口が言うんだ!と言ってやりたいが、私の恥ずかしがり屋な口は相変わらず言葉を発することはない。

シャイな口の代わりに思いっきり睨んでやったが、報告書とにらめっこしている大臣は気付くことはなかった。

 

(こうなったらハエが居たとか言って顔面ぶん殴ってやろうか……)

 

そんな事を思っていると、大臣がこちらを見た。

 

「かなりの手練だったということですが、それよりも問題なのは」

『未知の帝具』

「はい。正直言うとわからないですな……」

 

大臣はヒゲを撫でながら首を傾げる。

あの姑息で、悪知恵だけは世界広しといえどオネストに敵う者なしと言われている大臣ですらわからないとなると……困りました。

 

「将軍には悪いですが、現状維持……つまり動きがあるまで放置ですかねえ」

『わかった』

 

「そういえば、セリュー・ユビキタスという少女の行方を知っていますかな?」

『知らない。なぜ?』

「いえいえ、深い意味はないのですがエリア将軍なら何か知っているかなと思いましてね」

 

あー、これ絶対セリューちゃんが裏切ったって知ってる奴じゃん。

クソ大臣め。何処からその情報を仕入れたのかは知りませんが、「私知りません」みたいな顔して聞いてくる辺り大臣の性格の悪さが目立ちますね。

 

「それにしても……」

 

大臣は、私の体を上から下まで舐めるように見る。

すっごい気分が悪いですが、真面目な顔して見てる分まだマジですね。

もし下卑た視線を一瞬でも見せたら、その顔面に私の渾身の右ストレートをお見舞いしてやりますが。

 

「力を――影を使いすぎた様子ですね」

『反省してる』

 

私は篭手を外して自分の手を見る。

何時見ても自分の手とは思えないほど綺麗な手ですが、今は少しだけ違います。どう違うのかと言われると回答に困りますが、とりあえず影を沢山使うと私の身体にその使った分だけの負担がかかるんですよね。暫くは反動で思うように動けないし、動くと色々とヤバい。

だから、本当に先日の戦闘は反省しています。

特に良くわからないパッとでの奴にあんなに力をみせたのは猛省です。過去に戻れるならあの時の調子乗ってた自分を全力、全身全霊で止めたい。

 

「暫くは安静にしていてくださいね。貴女はこの帝国になくてはならない存在ですから」

 

そう言って優しく微笑むオネスト大臣……おぅ、ちょっと待ってください。

色々とツッコミたいんですが良いですかね? 

まず、貴方あのオネスト大臣ですよね? 

何か悪いことや人が死んだり不幸になったら大体全部オネストのせいって言われてる地獄行き確定のあの大臣ですよね?

それがどうして本気で人の心配してるんです? もう一度言います。どうして貴方が他人の心配してるんですか!? あの自己中で右に出る者なしどころか天元突破してるオネスト大臣が他人の心配って……っは!?

 

「ちょっ!? 痛い痛いエリア将軍!? 何故私の頬を抓るんですかっ!?」

 

私は思いっきり大臣の頬っぺたを引っ張る。

理由は簡単だ。このオネストは偽物だからだ。

どこの世界に心の底から他人を心配するオネスト大臣が存在するんですか!! 綺麗な大臣なんて大臣じゃないッ!!

よって今私の目の前にいる大臣は、原作キャラのチェルシーちゃんが帝具『ガイアファンデーション』を使って変身しているに違いありません。

確かチェルシーちゃんはもう少ししたらナイトレイドに加入するんでしたっけ……つまり手土産に私の首を取っていこうとしたんですね。

危ない危ない。

もう少しでコロコロされちゃうところでしたが、間一髪で気づいて良かったです。

 

『偽物め』

「えっエリア将軍!! 何かとてつもない勘違いをしている様子なんですがっ!!」

 

大臣に化けたチェルシーちゃんは中々頑固なようで、幾ら引っ張っても自分が偽物だと認めず、変身が溶けるようなことはない。

ははぁーん……わかりました。

今偽物だとバレると私に殺されちゃうと思ってるんですね。

確かに敵地で偽物だとバレる=死または拷問が待っていますからね。そりゃあ意地でも自分が本物だと貫き通しますよ。

安心してくださいチェルシーちゃん。貴女は私が安全に返してあげますから。

貴女はもう少し先の話……ですから今は見逃してあげます。

 

『ついて来て』

「あのエリア将軍……本当に勘違いなのですが」

 

私がオネストに化けたチェルシーちゃんの手を引いて部屋から出ようとすると、運悪くオネストの自室に入ってくる人物がいた。

その人物を見た瞬間――入ってきた瞬間に、私は今の最速の手刀をその人物めがけて振るう。

しかし。

 

「甘いな」

 

もう少しで私の手刀が届くというところで、その人物――ブドー大将軍に止められてしまった。

クソ! もう少しだったのに……ってか降ろして欲しい。

私は今ブドー大将軍に手刀を受け止められて右手で持ち上げられている。身長差がありすぎて私の足が地面に着いてないんですが? 降ろして頂けませんかね?

 

『降ろして』

「なぜだ? 降ろしたらまた攻撃してくるだろう」

『しない』

「信頼に値しないな……お前は最近やらかしすぎている」

 

そう言うとブドー大将軍の頭上に小さなカミナリ雲ができた。

えっ、なにその可愛い雲。怒ってるってこと? すごい似合わないってかすっごい帝具の無駄遣いしてません?

 

『雲』

「あぁ、これか。私は怒っているというのをわかりやすく表現したのだ」

『あ、はい』

 

ちょっと待って欲しい。ブドー大将軍ってこんなキャラなの。

もっと威厳ある堅物脳筋武人なイメージがあったんですが、こんな馬鹿……失礼、ユーモア溢れるというか天然混じってたんですかね。

いやー、意外です。でも、私としてはそっちの方が絡みやすいと思うのでそのまま行って欲しいですね。

 

って、そんな事よりいい加減離して欲しいのですがッ!!

 

『そろそろ離して』

「ふむ……仕方がない」

 

ブドー大将軍は私の体を見た後、ゆっくりと地面におろしてくれた。

いやー、どうなるかと思いましたが何事もなくてよかったです……いや、良くないですッ!!

どうしようこの状況。

何とか大臣に化けてるチェルシーちゃんを逃がしたいんですが、ブドー大将軍が居るとちょっと難しい……っていうかほぼ詰んでますね。

 

「ブドー大将軍良い所にっ! エリア将軍が私を偽物だとか言って乱暴をしてくるのです」

 

バカッ! チェルシーちゃん!!

私が止めるまもなくチェルシー……面倒なので偽オネストはブドー大将軍の後ろに隠れる。

イメージとしては、お母さんの後ろに隠れる子供のような感じでしょうか。だが残念な事に今は美少女チェルシーちゃんではなくオネスト大臣なので、厳つい初老の後ろに隠れるブタ男という誰得とも言える何とも汚い絵面が出来上がっている。ある意味R18指定ですね。耐性がある人にしか見せれないです。

 

ってそんなことはどうでもよくて!!よくないけど!! 

 

私でもわかったくらいなので確実に大臣が偽物だとブドー大将軍にバレる。

どうする私……考えろ私……

 

「ほぅ……」

 

そう言うとブドー大将軍は顎に手を当てて何か考え事をしているようだった。

その間に私もどうやってチェルシーちゃんを助けようか考えるが、良い案が浮かばない。

 

「なるほどな。エリアの言い分はよくわかった。あとは私に任せてもらおうか」

「えっ?」

『えっ?』

 

ブドー大将軍の発言に、私は無表情だけど驚く。

見れば偽オネストも驚いているようで、不細工な顔を更に不細工にして驚いていました。チェルシーちゃんじゃなければあまりの不細工さに耐えきれず、反射的に殴っていたかもしれません。

 

「では、行こうか偽物」

「大将軍ッ!?ちょっと待ってください!?」

 

回れ右したブドー大将軍は、偽オネストの肩をガッシリ掴むとそのまま部屋を出ていこうとする。

流石にこのままだと不味いと思った私は、ブドー大将軍を止める。

 

「どうしたエリア?」

『偽物。殺さない?』

 

私は直球で聞いてみた。流石に今チェルシーちゃんに退場されるのは不味い。

彼女はタツミ君……ナイトレイドにとって必要な存在だから。

だから、ブドー大将軍の返答次第では本気で彼女を助けなければいけない。

 

「ふっ、大丈夫だ。悪いようにはしないさ」

 

そう言ってブドー大将軍は優しく笑い、私の頭をゆっくり撫でた。

精神年齢二十代前半の身としては撫でられることにすっごい抵抗があって恥ずかしいですが……まぁ、悪い気はしません。

それに、ブドー大将軍は約束を守る男なので偽オネストを間違っても殺すことはしないと断言できます。

よかったよかった。

 

『わかった』

「あぁ、では行こうか偽物」

「あぁあぁぁぁっ!? ちょっと!ちょっと待ってください!お二人共私の話を……私の話をぉおおお」

 

ブドー大将軍と引きずられる偽オネストが扉を出て行く瞬間、「良い機会だ。私が直々に鍛えてやる」という物騒なことが聞こえたような気がするが、まぁ聞き間違いでしょう。

私は静かになったオネスト大臣の自室から出る。

かなり広い廊下の奥からまだ偽オネストの断末魔が聞こえるが、その方向とは反対に歩き出した私はオーガさんの元へと急ぎ足で向かった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

帝都警備隊隊長のオーガが見回りから帰ってくると、詰所の雰囲気が何時もと違っていた。

机に座って仕事をしている部下たちの顔色が悪いのだ。

ある者は額から大量の汗を流し、ある者は顔を真っ青にしている。

デジャブである。

オーガは軽いめまいがしたが、まだそうと決まったわけではないので留守番を任せていた部下の一人に祈るように声をかける。

 

「俺がいない間に何か変わったことはないか?」

「…………いつも通りです。それと、オーガ隊長にお会いしたいという方がおりまして……隊長のお部屋へと案内しておきました」

「そうか」

 

デジャブである。

というよりも最近全く同じことが起きた。

だから、何となく自分に会いに来た人物が誰かわかってしまった。

オーガは足取り重く二階にある隊長室へと向かう。

 

(……俺は何をした)

 

見当がつかない。

しかし、あの人――エリア将軍が来るということは何か問題が起きた事は確定だ。

もしかしたら先日の「首斬りザンク」の事件で民間人と警備隊に数名の犠牲者が出たことだろうか。

そうだとしたら、納得がいく。

帝具持ちとはいえ、たった一人すら捕まえることができなかったのは自分たちの実力不足が原因だ。

その為あの日を境に隊員たちと一から鍛えてきたが、どうやらそれも今日で終わりだ。

自分は責任を問われ、処罰されるだろう。

その事に不満はない。しかし、悔しかった。もっと民のため国のために働きたかった。

しかし、隊長室の前についてしまう。

前は分からなかったが、今ならわかる。この扉の向こう側に、エリア将軍の気配がした。

深呼吸をしたオーガは、自室にも関わらず扉をノックしてそのまま中へと入っていった。

 

 

「失礼します。エリア様、お待たせしてしまい申し訳ありません」

 

見事としか言いようがない敬礼をしたオーガは、頭を下げてそのまま動かない。

上げていいと許可が降りるまでそのままでいるつもりだ。

その様子を待ち人――エリア将軍は濁った目で見つめる。

どれほど時間が経っただろうか。数分、あるいは数秒だったかもしれないその時間は、オーガの肩を叩く少女の手で終わりを告げる。

恐る恐る頭を上げたオーガは、自分の頭に何かが当たった感触がしてそのままその位置で停止する。

右に左に頭の上を行ったり来たりするソレが何なのか気になったオーガは、顔を動かして正面を向く。

 

「なっ!?」

 

そして、有り得ない物をオーガは見てしまった。

エリア将軍が、オーガの頭を撫でていたのだ。理由はわからない。

反射的に直立したので今は撫でられているわけではないが、自分の顔が羞恥で赤くなっているのは明白だった。

「ごほんごほん」と態とらしく咳払いをしたオーガは、姿勢を正してエリア将軍を見た。

 

『今のは気にしないで』

 

すごい気にします。とは言えないオーガだが、次にエリアが書いた内容を目にして驚愕する。

 

『セリューがナイトレイドに入りました』

 

そう書かれた紙は誰かに見られたら不味いのか一瞬にして消えたが、言葉にできない衝撃がオーガを襲う。

足に力が入らず、その場に倒れるように座り込んだ。

何故だ。どうしてセリューはナイトレイドに。そう自問するオーガだが、そんな事はわかりきっていた。

自分のせいだった。オーガがセリューに真実を教えてしまったからだ。

だからエリア将軍が来たのだろう。他言無用の報告書をセリューに見せてしまい彼女が裏切ったから。

 

「俺が悪いんです……全て俺が、だからセリューをどうか、どうか許してやってください」

 

気づけばオーガは土下座をしていた。

謝って許されることではない。しかし、セリューだけはどうにか助けて欲しいと必死に懇願するオーガを、エリアはただ呆然と見つめていた。

何度も額を床に打ち付け謝るオーガの目の前に、一枚の紙が差し出された。

 

『大丈夫です。安心して』

 

オーガは顔を上げ、エリア将軍を見る。

一瞬だが、エリア将軍の顔が微笑んでいるように見えたのは、オーガの勝手な妄想だったのだろうか。

わからないが、しかしこれだけははっきりした。

エリア将軍は『殺戮人形』なんかじゃない。心の優しい少女なのだとオーガは思った。

 

「エリア将軍! ありが……」

「き、緊急!!!」

 

オーガがエリアにお礼を言おうとした瞬間、部下の一人がノックもなしに入ってきた。

自分だけならまだ知らず、エリア将軍もいる中での部下の無礼な態度に激怒しそうになったオーガだが、彼の青ざめた顔を見て喉まで出かかった言葉を飲み込む。

 

「どうした!」

「チブル様が何者かに殺されたという報告がっ!!」

 

チブルという名をオーガは知っている。

表向きは薬を売っている大商人だが、裏では麻薬を売りさばいている極悪人だ。もう少し証拠が集まり容疑がまとまれば捕まえる予定だったが、その前に殺されるとは思わなかった。極悪人であると同時に、チブルは用心深い男でも有名だったからだ。殺されて困る人間は、それこそ麻薬の密売人たちだろう。

しかし、殺しは殺しだ。

 

「わかった。警戒網を敷いて怪しい奴は片っ端から職務質問していけ。ただし、油断するなと隊員たちには言っておけ!! 俺もすぐに行く」

「はっはい!!」

 

部下を見送ったオーガは、エリアに向き直り頭を下げる。

 

「エリア様申し訳ありません」

『大丈夫。行ってらっしゃい』

「はっ。いってきます」

 

敬礼をして自室を後にするオーガを、エリアは無表情に手を振って見送る。

誰もいなくなった部屋で、窓際まで移動したエリアは外の風景を眺める。

腐り、悪がはびこる帝都だが、街明かりが明るく夜を照らしている。しかし、エリアの暗く冷たい瞳は何も映さず漆黒であった。

 

「……」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「まったく! チブルって標的用心深いにも程があるわっ!」

「えぇ、ですが無事に片付いてよかったです」

 

帝都の闇夜に紛れて走る二つの影。

一つは銃を右手に持ち、桃色の髪を二つに結んだ小柄な少女だ。もう一つは大きなハサミを背中に背負い、メガネをかけた女性である。

二人共対照的ではあるがどちらも美人である。

しかし、ただの美人ではない。彼女達は殺し屋集団『ナイトレイド』。天が裁けぬ悪を、闇の中で裁く暗殺集団である。

そんな二人は標的であったチブルを殺してアジトへと帰る途中であった。

 

「最近どーもやりにくくなったわね」

 

桃色の髪の少女――マインが愚痴る。

やりにくくなったというのは勿論暗殺である。前までは感じたことすらなかったが、最近は特に帝都内の警備が厳しくなった。その為犯罪件数も減ってはいるが、自分たちのような暗殺者たちはかなり動きづらくなっていた。

 

「そうですね。でも、最近入ってくれたセリューちゃんのおかげで警備の穴をつけています」

「まぁ、そうだけど……っ!?」

 

大きなハサミを背負った女性――シェーレの言葉に頷いたマインは――突然の殺気に横に避ける。

瞬間、大きな衝撃と共に砂埃が舞った。

帝具を構えたマインは、シェーレと目配せをして油断しないように身構えた。

 

「よぉ、こんな夜中に嬢ちゃん達は何処へ向かうんだ?」

 

砂埃が晴れると、そこには一人の大男が立っていた。

警備隊の鎧を付け、大剣を肩に担いだ男の左目は傷によって塞がれている。

油断なく、ピリピリとした殺気にも似た気配は、その男がただの警備隊員ではないことを示していた。

 

「警備隊隊長のオーガ……厄介ね」

「えぇ……」

 

帝都警備隊隊長オーガ。鬼のオーガと呼ばれ、犯罪者たちから恐れられている人物だ。最近まではいい噂は聞かなかったが、ここ最近は人が変わったように民に尽くすようになった。帝都の警備が厳しくなったのも彼の影響を受けているからだろう。

だからこそ、オーガとは出会いたくはなかった。

 

「手配書の顔と一緒だな……もう一人の少女も持ってる帝具からナイトレイドと判断する。悪いが一緒に来てもらおうか」

「嫌だと言ったら?」

 

マインの発言に一瞬キョトンとしたオーガは豪快に笑うと――シェーレへと距離を詰める。

 

「手荒だが仕方ない」

「っぐ!?」

「シェーレっ!?」

 

オーガは持っていた大剣を振りかぶり、シェーレに斬りつける。

咄嗟に大きなハサミ――帝具『万物両断エクスタス』で受け止めたシェーレだったが、オーガの力に圧倒されて数メートル吹き飛ばされた。

マインはシェーレを援護するように帝具『浪漫砲台パンプキン』をオーガに撃ち込むが、よけられてしまった。

 

「大丈夫ですマイン」

「良かったわ! コイツ、厄介すぎるわ」

 

シェーレの元へと駆けつけたマインは、彼女を庇うように前に立つとオーガに帝具の銃口を向ける。シェーレもエクスタスを布の鞘から取り出して構えた。

 

「悪いけど、今捕まるわけにはいかないのよ!!」

「すいません。貴方に恨みはありませんが、立ちはだかるなら始末させて頂きます」

「っは! 鬼のオーガの剣さばき。たっぷり味わってもらうぜ」

 

闇夜の中、暗殺集団ナイトレイドと帝都警備隊隊長の戦いが始まった。

 

 

 


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