ハターン・モンスータの狩りと愛の日々   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 やっぱりディオシキはこういうキャラになっちゃうんですよねw

 という第21話のはじまり、はじまり♪


牙獣種が大好きだ、だから殺そう

 メタペ湿地林。

 

 そこは鬱蒼と生い茂る木々と湿度の高い肌に張り付くような空気をまとった場所だ。

 

 メタ発言をするならMHP2Gの旧密林のことだな。

 

 それに今日は天候にも恵まれ太陽がこれ以上ないくらいに輝いているので密林の中に入っていくとその湿度から防具を脱ぎたくなる衝動に駆られる。

 

 

「これが狩り場でなければ裸で走りまわりたいくらいだな!」

 

 

「……あー、ハタっち。

 心の声のつもりだろうが、今のセリフは びっちしばっちし声に出してたよ。

 でもハタっちが実際に裸で狩りをするなら僕様ちゃんも一肌どころか全部脱いですっぽんぽんになってあげるけどどうする?」

 

 

「なに!

 俺としたことがこんな恥ずかしい馬鹿な妄想を声に出していたのか!?」

 

 

 うわっ、恥ずかしいぃ。

 

 しかも変人のディオシキに指摘されるなんて俺はどうしたらいいんだ。

 

 あぁ~、一人の時なら平気だが、みんなにこんな妄想を聞かれてしまうなんて穴があったら入りたいぜ。

 

 

「でもあたしもその気持ちわかるぞ。

 これだけ湿気がひどいと露出しまくりの乳揺れバリボーしたくなっちまうよな♪

 やっぱハターンはそれが狙いなのか?」

 

 

「私はむしろ師匠の裸ならいくらでも見たいですし私自身もいつでも脱いであげますよ♪

 それともそれは私に脱がして欲しいという意味の発言ですか?」

 

 

 激しく同意を示し、自身のレウスⅹシリーズを脱ぎだすサラと俺の鎧を脱がせようとしてくるイトラ。

 

 ディオシキもそれを見て では自分も、と縞パンバージョンのキリンⅹシリーズを脱ぎ始める。

 

 

「おい、なんのためにここに来たと思ってるんだ!

 今回はババコンガ狩りでイトラにディオシキの狩りを見せるのが目的だろ。

 川で泳ぐことが目的じゃねぇぞ!」

 

 

 とか言いつつ実は俺も鎧の下に水着を履いてきているのだ。

 

 いいじゃねえか、俺だって泳ぐのは好きなんだよ!

 

 

「ぎゃはは、ハタっちは真面目だにゃ~。

 防具がないくらいで僕様ちゃん達がババコンガちゃんごときに遅れを取るわけないじゃないか」

 

 

「そうだぜハターン。

 お前は考え過ぎなんだよ、普通は川を見たら脱ぐだろう!」

 

 

「……そうか?そういうものなのか?

 ならば俺は今回の狩りは水着でいこう。

 実は下に着てきているから脱ぐのは一瞬だしな」

 

 

 俺が鎧を文字通り一瞬で脱ぐと同時に三人も脱ぐ。

 

 こいつらのことだからキリンシリーズを模した水着でも着てきて俺を誘惑しようという作戦でも考えているのかと思ったがその心配はなさそうだな。

 

 水着の端っこに模様に見せかけて『マル』と書かれているところから想像するにあののんびり屋で厄介事を毎回押し付けてくるギルドマスターのデザインしたものなんだろうな。

 

 マルのことだからこれを勝手に『貸し』としてあとから俺に何かしら厄介事を押し付けるつもりなんだろうな……

 

 ……というか密林で水着姿の男女4人ってなんか変じゃないか?

 

 

「師匠♪

 そういうのは疑問に思っちゃダメなんですよ♪」

 

 

 ふむ、イトラが言うならそうなんだろう。

 

 暴走状態でもなければ普段のイトラは割と常識人だしな。

 

 

 さて、そんなこんなで水着のままさらに奥へ進むとババコンガ発見。

 

 

「あぁ~ん、ガンコババちゃん発見だ~♪」

 

 

 作戦も何も無く、ババコンガを発見してすぐにディオシキが突っ込む。

 

 だがババコンガはそれを後ろに飛びのき回避。

 

 それと同時に糞を投擲してくる。

 

 ディオシキは投げられた糞を避けるどころか自分からぶつかって行き、さらには自分の体になすりつけていく。

 

 

「あっはー、これよこれ!

 この匂いがたまらないのよぉ♪」

 

 

 俺とサラはディオシキのその性癖を知っていたので驚きはしないがイトラは驚いているようだ。

 

 

「師匠、アレって大丈夫なんですか?」

 

 

 まぁ、普通に考えればババコンガの糞は雑菌も多く、人体にも有害なはずだしその心配は当然だろう。

 

 というかそれ以前に傍から見れば糞まみれになって悦に浸るなんて異常でしかない。

 

 

「ディーちゃんは匂いフェチだからな。

 あたしはあそこまで壊れてないけどイトラもいつかはあんな風になるんじゃねーの?

 なんせハターンに弟子入りした奴はあたしも含めてだけど何かしら異常を持っているのが普通なんだからさ」

 

 

 ディオシキの様子を当然のように見るサラは当然のように当たり前にそう答えた。

 

 やっぱサラの眼から見てもイトラは異常なんだな。

 

 

「私はハターン師匠と二人で暮らしていければそれ以外何も必要ありません!

 私は普通です。

 普通にハターン師匠を愛してるだけです!」

 

 

 それがすでに異常の兆候なのかもな。

 

 俺に異常なまでに依存することが。

 

 

「ぎゃはは!

 最高に『傑作!』ってやつだぜー♪」

 

 

 ディオシキを見てみればさっきまで水着一枚しか身につけず手ブラだったというのにその手に何本もの双剣を持ち次々とババコンガに突き刺していっていた。

 

 

「お、始まったな。

 イトラもよく見ておけ。

 あれこそが俺がディオシキに教えた技術だ」

 

 

 そう、俺がディオシキに教えたのは暗器使いとしての能力だ。

 

 身体中に隠し持ったたくさんの武器による数と種類でどんなモンスターと対峙しても勝つための技術なのだ。

 

「UUURRRRYYY(ウウウリーーーイイイ)!!

 殺して解して並べて揃えて晒してやんよー♪」

 

 

 ディオシキはますますエンジンが掛かってきたようで、双剣だけでなく大剣、ハンマー、ランスなどありとあらゆる武器をババコンガに刺してゆく。

 

 これもディオシキの異常性なんだが、こいつは修行の過程で人間以外の生き物を見ると殺したくなってしまうという衝動に目覚めちまったんだよな。

 

 今のところは牙獣種に限定されてるけどそれもどうなることやら……

 

 

 そこからはもうあまりにも一方的な展開が続くので俺はこのままディオシキに任せたままでいいと思ったのだがサラとイトラまでもノリノリになってババコンガに攻撃を加えていった。

 

 なんかババコンガが哀れに見えてくるな。

 

 手足を失いそれでも逃げようとしているところをディオシキの剣が、サラの拳(太刀じゃないところに注目)が、イトラの銃弾が切って、潰して、吹き飛ばしていく。

 

 まっ、とりあえずこれでイトラも暗器使いにして『殺獣鬼』ディオシキ・ブラザキの実力というものが理解できただろう。

 

 そうして俺はこれからイトラをどのように成長させるかを考えている間に狩りは終わったのだった。

 

 

 

 




 いやぁ、ディオシキ・ブラザキの名前の由来を二つとも混ぜれてよかった♪
 あのセリフを使いたくてこの名前にしたんですよねw

 ……今にして思えば、「ディオオリ」よりは「ディオシキ」の方が可愛いと思って付けたんでしょうけど、「ディオリ」とかにすればもう少し自然かもしれませんね。

 まぁ、結局私の趣味です♪

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