とある製薬会社に務めていた研究員のヤケクソ日記 作:色々残念
月 日
相変わらず私の身体は好き嫌いが激しいようで、異物を許してはくれない。お蔭でどうにも左腕の移植が上手くいかずに難航している。
ラクーンシティで回収したBOWのニュクスが持つ、あらゆる生物を体内へ取り込む能力を応用してはみたが。望んだ結果は得られず、失敗を重ねただけだった。
これはもう新しい腕を探す事は諦めて、一から造った方が手っ取り早いんじゃあないかと思う。
月 日
私自身の細胞からクローン培養した腕すらも受け付けないとは恐れ入った。これでは生身の腕を取り付ける事は不可能だろうな。
まあ、そんなにナマモノが苦手では仕方がない。今度は義手でも作るとするか。
月 日
ようやく私の新しい左腕が完成した。
必要な用途に応じて数種類の腕を用意しており、瞬時に取り外して付け替えが可能だ。
日常生活用は表面に皮膚を模した物が貼り付けて有り、触って確かめなければ生身の腕では無いと判別出来ない程だ。
生活に必要な動作について支障は無いが、戦闘に使うには強度が足りていない。
その為に作成した戦闘用の義手は三種類。
対人戦と近接戦闘用を兼ねた物。
対BOW用に作成した兵器を内蔵した物。
対プラーガ生物用にプラーガ研究者である彼を「これからきみが研究していたプラーガ達は商品として世界中に売り出されるだろう。私はプラーガ自体には興味が無いが、プラーガに対抗する為の手段を開発する必要が有ると思っている。閉じ込められたままが嫌なら直ぐに外へ出してやるから何処へでも行けば良い。ロス・イルミナドス教団に加担して自分自身の知識欲を満たす為にプラーガの研究を続けていたきみが、これからの世界へ何の責任も感じないので有ればそれも良かろう。だが、ほんの少しでもきみに罪の意識が有るならば。対プラーガ兵器の開発を手伝ってはくれないか。完成した兵器は勿論BSAAに提供する。世界中でバイオテロと戦う彼等への助けになるはずだ」とアンブレラの研究員だった私自身の事は棚に上げた説得をして協同で作り上げた兵器を複製して加工した物。自画自賛になるだろうが、何れも中々に良い出来だ。
早く使い心地を確かめてみたい気持ちを抑えるように新しい左腕を撫でていると警報が作動。
用心の為に取り付けていた監視カメラが侵入者の姿を捉えたようだ。
確認してみると全員知らない顔だったが、重そうなポッドを八人がかりで運んでいる。何故人力で運搬をしているのだろうかと疑問には思ったが、それは一先ず置いておこう。
横倒しで運ばれるポッドのガラスは半透明で人型の姿が確認出来るが、何が入っているかまでは解らない。只の人間じゃあないだろうがね。
何にせよ、丁度良い。
戦闘用義手の性能を確認する為には実戦が必要不可欠なのでな、彼等には実験を手伝ってもらうとしよう。
月 日
対プラーガ用以外の二種の実験は成功。侵入者達の目的は私の持つ資金だったようだ。ヨーロッパから持ち帰った財宝の換金をしていた私を見ていたらしく、奪い取ってやろうと思ったとの事。
そんな彼等の運んでいたポッドの中身はラクーン大学で造られていたタイラントの亜種であるタナトス、それを完全に再現した物だと自慢気に言っていたんだがね。
ああ、知人のグレッグが言っていた傑作とはもしかしてそれの事かと思っていたらだ。
浅黒い肌で心臓剥き出しスキンヘッドなマッチョマンが黒ビキニパンツ一丁で襲いかかってくるとは思いもよらなかった。
人を襲わせる前に服を着せてやりたまえ。
何故にパンツ一丁なのだ。
しかも黒ビキニだぞ黒ビキニ。
こんな生物兵器は嫌だ。
というか完全再現って事はオリジナルも履いてたのか黒ビキニパンツ。
こんなものを造るなグレッグ。
何故に黒ビキニを履かせたグレッグ。
そんな所まで再現するな貴様等。
そして態々こんなもの選んで私の所に持ってくるな。
微妙に性能良いところが余計に腹立つわ。
溢れる怒りのまま義手に内蔵された対BOW兵器を全て使用してタナトスを倒し、対人にして近接戦闘用の腕へ付け替えた私は侵入者に襲いかかった。色々と聞くためにリーダー格であろう一名は生かしたが、それ以外は挽き肉だ。対人用にしては威力が強過ぎたかもしれんな。
しかしこの性能ならBOWとも近接戦闘が出来るだろう。
随分と散らかしてしまった、綺麗に掃除をしなければな。
月 日
プラーガ研究者の彼に開発した対プラーガ撃退用兵器「P.R.L.412」と作成方法を書いた資料を持たせてBSAAと接触させた。レオン君の名前を出せば、門前払いは無いだろう。そのまま彼等に保護してもらうといい。
まあ、大変だろうが頑張りたまえルイス君。
月 日
数年前アフリカで王国を設立すると言っていた知人へ「資金を提供するから、アフリカで始祖花を探してほしい。見付けたら是非とも此方に送ってくれ」と頼んでいた。
始祖花がアフリカから送られてきている事は知っていたが、何処に生息しているかまでは解らなかったのでな。
ようやく本日連絡が入って遂に始祖花が見つかったのかと思えば「建国が一段落ついたので探索を開始した」というメッセージが一文だけだった。後は彼自身を撮影した写真が何故か数十枚も送られていたが、それは要らないので削除しておいた。
今の今まで探していなかったのかねデュバル君。
ニュクス
アウトブレイクFILE2のラスボス
タイラントすら取り込んで身体の一部にする
油断すると主人公も取り込まれて即死する
タナトス
アウトブレイクのラスボス
黒ビキニパンツ一丁で襲いかかってくる
初期設定らしき資料ではちゃんと服を着ていたのに
P.R.L.412
プレステ2版バイオハザード4でしか手に入らない武器
最高難易度クリアしないとゲット出来ない
ラスボスを一撃で沈める
レーザーガン