とある製薬会社に務めていた研究員のヤケクソ日記   作:色々残念

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後日談その10

 月 日

合衆国内にある様々な組織の連携補佐が主要任務のFOSのオペレーター、イングリッド・ハニガンとすれ違った。どうやら今日は仕事ではなく休日のようで、軽くジョギングをしていた様子。座って仕事をすることが多いオペレーターであることから、休日は身体を動かすようにしているらしい。大統領直轄のDSOがスムーズに動けるのもFOSの働きによるものだ。多忙な毎日を過ごしていたであろう、イングリッド・ハニガンには休日を楽しんでもらいたいところだが、そうはいかないようだった。彼女を追う不穏な輩が数人ほど剣呑な気配を隠しもせず駆けていく。銃も隠し持っているようで、人通りの多い街中であろうと使うことは間違いない。少々お節介かもしれないが男達を引き受けることにした。彼女を追う男達の前に現れて避けて通ろうとする男達を邪魔すると、一斉に引き抜いたナイフで此方を刺そうとしてくる男達。その手首を外してやりながらナイフを地に落とさせ、全員の顎へ高速で拳を叩き込み脳を頭骨内で揺らさせて、ふらついたところにだめ押しのアッパーを喰らわせて全員ノックアウトする。物騒な持ち物は没収し、気絶させた男達の顔を撮影しておき記録しておく。これでイングリッド・ハニガンは無事に過ごせたことだろう。彼女が狙われていたことはDSOとFOS両方に狙っていた男達の顔写真付きで教えておくとしようか。DSOやFOSに所属する優秀な彼等なら直ぐに動き出して対処をする筈だ。

 

 月 日

強化薬物P30を改良して投与された者の精神を支配するという効能を無くし、神経を研ぎ澄まして筋力を増強するという効能のみを強化して、投与後の持続時間の短さも改良した物を造り出した。これを投与された者は自我を保っていながら超人的な力を身に付けることができる。代謝されて体外に排出されればほとんど後遺症がないという長所は残したままであるので、この強化薬物P30の改良型によって身体に害があるということはない。とりあえず部下達には説明をして配布することにする。必要になれば躊躇なく使う判断力が部下達にはある筈だ。全盛期よりかは衰えた身体を酷使させるのなら、こういう手段も必要になる。それなりの数を送っておくとしよう。彼等なら使い道を誤ることはない。それ以外の使い道としては調整が必要になるが私自身かアレクシア達の強化にも使えるだろう。常人を超越した身体能力を持った者にでもこの強化薬物P30の改良型は使用することができる。更なる身体能力の向上が期待できる強化薬物P30の改良型を使えば、増強された能力に太刀打ちできる者など居ない。厄介な敵と遭遇した時の為に用意しておくのは悪いことではないな。念の為に備えておくことも必要だ。家族にも渡しておくとしよう。家族に渡したこれを使用する時は危機的状況ということになるから、使わなければならない時がこない方が良いんだが。用意した物が無駄になる程度がいい。何事もない方が一番だ。抵抗する手段は幾つか用意しておくがね。子供達の安全が第一だ。

 

 月 日

花屋で花を購入して私1人で知人の墓に花を供えにきたが、ある1つの墓に花を供えているレオン・S・ケネディを発見する。墓に向かってマイクと呟いていたレオンだったが、確か2004年にヨーロッパへとアメリカ政府から派遣された軍用ヘリのパイロットの名前がマイクだった筈だ。死亡したとは聞いていたが、レオン・S・ケネディと関わりのある人物だったのだろう。私は私で知人の好きだった花を墓に供えておいた。知人はラクーン事件で亡くなった為に遺体の無い墓であるが、墓があるだけマシな方だ。墓すらない犠牲者もラクーン事件には少なくはない。いまだに癒えていない心の傷を抱えている者達も少なからず居る。それだけラクーン事件は彼等生存者にとって重い出来事だった。全ての元凶だったアンブレラが崩壊して憎しみの矛先を向ける先を失った者達は今でも苦しんでいる。幾ら時が過ぎ去ろうとも消え去ることはない憎悪を抱いているものはいずれ暴発するかもしれない。それは忌むべき手段に手を染めて世界へと憎悪を撒き散らす可能性がある。そうならない為にもラクーン事件の被害者達の憎しみを和らげていかなくてはいけない。それにはラクーン事件を乗り越えた者達の助けが必要だ。同じ痛みを持ちながらも前を向いて歩く彼等の姿を見れば、自分達を省みて憎しみだけを抱いていることもなくなる。レオン・S・ケネディが行ったラクーン事件の生存者としての観点からの講演会は、同じ生存者達の心に響くものだったことだろう。より良い明日の為に尽力するレオンの声が届いた人々は前を向いて歩くことが出来るようになった筈だ。講演会の映像は誰でも見れるようになっている。前を向くことが出来ていない人々にこそ見てほしいものだ。生きているのなら出来ることがある。それを知ってほしい。まだ終わってはいないのだから、出来ることがきっとある。それを忘れなければ凶行に走ることもない。少しずつでも前に進んでいければいいんだが。

 

 月 日

とある酒場に行って酒と料理を頼んでから暫くすると見覚えのある髭面と見知らぬ男が連れ立って酒場に入ってきた。さっそく注文した酒を飲みながら隣の席に座った男と会話を始める髭面。会話の内容はたいしたことではないが、とても楽しそうに会話をしている2人。随分と仲が良いようで、友人同士で楽しく酒が飲めているようだった。私が髭面と出会う時はいつも何かしらの事件が起こるが、今日はそんなことはないかと思っていたのも束の間。酒場の扉を開き現れるのは服を着用したタナトス。一見普通の人間に思えるが、鋭い爪が人間ではない証明だと言える。完全に酔っている酔っ払いがタナトスに近付こうとしたので、絞め落として気絶させて席に座らせておく。酒場に入ってきたまま周囲を見渡し、動かないタナトスに近寄ると鋭い爪を生やした手を此方の腹部を狙い突き出してきたので、半身になってそれを躱して懐から「デイライト」が装填されたアンプルシューターを取り出し、瞬時に構えると引き金を弾いた。体内にtウィルスワクチン「デイライト」を投与されて体内のtウィルスを死滅させられて倒れ込んだタナトス。これで終わりかと思えば更に服を着たタナトスが3体ほど追加で酒場に入ってくる。頭部を狙って振るわれる爪を屈んで回避しながらアンプルシューターに「デイライト」を装填し、タナトスの剥き出しの顔面にアンプルシューターを射出した。倒れた1体の影から現れた2体目が跳躍し、頭上から振り下ろしてくる爪をバックステップで避けて「デイライト」のアンプルをタナトスの眉間に突き立てる。

 

倒れる2体目を無視して此方に接近し、両手の爪を連続で振るいながら前蹴りまで繰り出してくる3体目のタナトスの攻撃を躱していく。顔面を狙い放たれたタナトスの裏拳を上体を反らすことで回避しながらアンプルシューターに「デイライト」を補充する。腹部を狙って突き出された鋭利な爪を避けてアンプルシューターの照準を合わせて「デイライト」を発射した。最後のタナトスが倒れ込み、これでようやく終わりとなる。やはり髭面と出会うと何かしら事件が起こるな。タナトスが服を着ていると違和感を感じるが、溶け込む為の擬態としては必要なものなのかもしれない。誰が何の狙いがあって酒場にタナトスを4体も送り込んできたのかは、予想がつくが問題は誰が狙われていたのかだな。私を狙うには手緩いタナトス4体だが、一般市民には過剰戦力だ。この酒場の中にタナトスに狙われていた人物がいる。それは恐らくはあの男だろう。怯えていた髭面とは対照的に私の戦いを冷静に観察していた人物。髭面と会話していた1人の男。この男がタナトスに狙われていた男であることは間違いない。私がこの酒場に居なければ、あの男が自分で対処をしていたことだろう。少なくともタナトスが4体必要になると判断されるぐらいには腕が立つ男の筈だ。まあ、今となってはその腕を確認する機会はない。私がタナトスを倒してしまったからだな。一般市民が巻き込まれる前にタナトスを処理したことは間違いではない。あのまま放っておけば犠牲者は確実に出ていた。対処できるものが対処した結果としてタナトスの死体が4体ほど酒場の床に転がっている。それを見ても冷静さを崩さない男が何を考えているのか。今後も狙われ続ける男の顔を覚えておくとしよう。何故狙われているのか理由を知っておく必要がありそうだ。

 

 月 日

情報を確認したところによるとあの男は優れた傭兵で、生物兵器が蔓延る数多の戦場を生き残ってきているとのことだ。どうやら酒場にタナトスを送り込んできたものにとって不都合な情報を戦場で知られたことから男の殺害を計画していたらしい。その不都合な情報とは戦場で傭兵達に新開発した栄養剤と偽り配布したCウィルスを自らの手で投与させて手駒に変えていたということと、戦場で戦傷者を使った残虐非道な人体実験だった。栄養剤を怪しみCウィルスを投与することなく逃げ出した傭兵達を始末していく中で念を入れてタナトスを4体も送り込んだ特に優秀な1人の傭兵を取り逃がし、今も手駒のジュアヴォに追わせている最中という情報が入ってくる。組織ではなくあくまでも個人が傭兵を狙っている様子。タナトスを用意できる技術力とCウィルスを持っているということから個人としてはそれなりに力を持っているようだが、Cウィルスを投与させてジュアヴォとして手駒に変えたことから人間不信の可能性がある。生き残っている他の傭兵達とも連携して情報を拡散している優秀な傭兵の方が一枚上手のようだがな。既に情報は世界中に拡散している。少し調べた程度でこれだけの情報が出てきたあたり口封じが完全に失敗していることに気付いている筈だ。生物兵器に狙われていることを公表してBSAAに助けを求めた傭兵達を保護するように動くBSAAに対して武装したジュアヴォによる強襲を行ったみたいだが、当然の如くBSAAに返り討ちにされたようだった。私が手を下すまでもなく物事は終わりを迎えそうだ。あの時、酒場には私が先に着いていた。それを知っていた男が友人の髭面を連れて酒場を訪れたのは偶然ではなかったのかもしれない。襲撃があると予想して私が対処をすると確信していた可能性もなくはないか。それが事実であるとするなら優秀な傭兵というのは嘘ではないな。今度会う機会が有ればどこまで計画通りだったのか聞いてみるとしよう。

 

 月 日

家族全員を連れて買物に出かけた。数多くの店が立ち並ぶ大型のショッピングモールで買物をする。エヴリンはぬいぐるみの前で立ち止まり、息子は何故かあったハーブの専門店で立ち止まった。エヴリンをアレクシアに任せて私は息子と一緒にハーブの専門店に入ってみる。全ての国の各種ハーブが揃っている専門店の品揃えは豊富だった。暫く夢中で見て回る息子は専門店の店主と私に初めて見る筈のハーブ達の説明を求めてくる。親切な店主と共に説明をしていくと「詳しいですねお客さん」と店主が驚いていた。何も買わずにいるのも親切な店主に申し分ないので数種類のハーブを買っていくことにする。好奇心旺盛な息子もハーブ専門店には満足していたようだった。予め決めていた合流地点に行くと大きなぬいぐるみを抱えたアレクシアとエヴリンの姿がある。どうやら彼女達はぬいぐるみを購入してしまっていたらしい。アレクシアまでぬいぐるみを持っていたので少し驚いたが、エヴリンの熱意に根負けした結果ということになるみたいだな。子供達の望みを叶えてやることも親の務めだが、甘やかし過ぎるのは良くない。まあ、稀な外出で子供達の高揚していた気分を落ち込ませるのも忍びないか。いつも甘やかしている訳ではないから、今日ぐらいは良いだろう。ぬいぐるみを抱えたアレクシアも楽しんでいるようだし、ハーブ専門店は私も楽しかった。全員が楽しめたのなら今日の外出は大成功だ。子供達の望みを叶えた後は、必要な物だけを買っていくことにしよう。

 

 月 日

依頼を引き受けて向かった先は廃工場と偽装した組織の拠点。内部に潜入を開始して構成員が装備している武装の情報を電子機器に入力していく。誰にも見つかることなく奥まで侵入していき、拠点内の全ての構造をマッピングして記録していった。拠点内で見かけたカプセル内に浮かぶ生物兵器の種類の詳細も電子機器に入力しておく。拠点に存在する研究施設内の金庫に保管されていた重要な資料を取り出して全ての内容を撮影して記録してから金庫に戻す。そうして拠点内の全ての情報を入手して拠点から脱出した。入手した情報を依頼主に送ると報酬が振り込まれる。これで依頼は達成だ。全ての情報が丸裸にされたあの組織はもう長くはないだろう。拠点の内部構造に構成員の武装、用意されている生物兵器の種類と数、重要な資料に至るまでの全ての情報が知られてしまっているのだからな。それにしても組織の殲滅でも依頼されるかと思っていたんだが、内部情報だけでいいとは随分と慎重だ。それだけ組織が警戒されていたということなのか、それとも私の情報収集能力を計っているのか、もしくはその両方か。どちらにせよ依頼は完全に達成した。少なくとも入手した情報に関して文句を言われることはない。

 

 月 日

エヴリンがショッピングモールで購入した巨大なぬいぐるみに抱きついた状態で幸せそうに寝ていたので風邪をひかないように毛布をかけておく。エヴリンはこのぬいぐるみを随分と気に入っているようだ。息子は以前ハーブの専門店で購入した世界のハーブ数種類で実験を行っていた。危険性の無い実験だったのでそのまま自由にやらせておく。実験結果は満足がいくものだったようで楽しそうに笑っている息子。エヴリンと息子は問題なさそうなのでアレクシアに会いに行くと以前プレゼントした王家のネックレスを着けていたアレクシア。鏡の前でネックレスを着けた自分の姿を見ていたアレクシアが此方に気付いて微笑んだ。白銀と宝石が金髪のアレクシアに映えていてよく似合っていたので「綺麗だ」と言葉に出して言ってみると近付いてきて抱きついてくるアレクシア。此方の胸元に顔を埋めているアレクシアの耳が赤くなっていたので、珍しく照れているらしい。アレクシアを抱きしめて耳元で「顔を見せてくれないか」と囁いてみると赤く染まった顔を見せてくれるアレクシア。可愛くて思わず私からキスをしてしまっていた。アレクシアの身体の力が抜けてしまうまでキスをしていく。力が抜けたアレクシアを確りと抱きしめて抱き上げて椅子まで運んでいった。アレクシアを椅子に座らせてから「これ以上は私が我慢できなくなるので終わりにしよう、続きは夜を待っていてくれ」と伝えると頷いたアレクシア。踵を返してキッチンに向かいアレクシアに代わって料理をすることにする。今のアレクシアは料理ができる状態ではないからな。さて、今日は何にしようか。

 

 月 日

大規模なバイオテロを計画していた輩を発見して事前に始末することができた。下水道から都市内にtウィルスを撒き散らすつもりだったようで第2のラクーンシティを造り出すことが目的だったらしい。現政権に滅菌作戦をもう一度行わせることを目標としていたようだが、それは私の手によって頓挫したな。周到な計画を積んでいたみたいだが、散々バイオテロに巻き込まれてきた私には違和感を感じ取ることができたので問題なく下手人を突き止められた。私の生活圏内で不穏な動きをする輩を逃しはしない。日々の生活に支障をきたすようなバイオテロを許す訳がなく。バイオテロを計画した者も勿論許しはしない。容赦なく始末しておいた。計画の為に用意されていたtウィルスも残さず処分してある。事前に察知して止めることができなければ大規模な被害が出ていたであろうバイオテロだった。この計画書通りになっていたらラクーンシティの再来となっていた筈だ。それを避けることができて本当に良かった。これでまた1人バイオテロを計画する者がこの世から消えたが、バイオテロを計画する者が消え去る ことはない。悪用ができるウィルスが存在している限り、それを使う人間は消え去ることもなく存在し続ける。バイオテロのない未来を目指しているBSAAの望みが叶う時は遥か彼方になりそうだ。たとえ甲斐がなくとも見過ごせない今を救う為に戦いを続けるBSAAにより良い明日が待っていることを祈っておく。

 

 月 日

とある組織の研究所が実験に失敗し生物災害状態となっているらしく。その後始末を依頼されたので研究所に向かうことになった。研究所内部に侵入すると現れたハンター達が手当たり次第に振るう爪を躱してL・ホークを撃ち込んでいき始末していく。天井から現れたキメラを蹴り上げて怯ませてからL・ホークの大口径の銃弾を叩き込んで沈黙させる。L・ホークの弾倉を交換していきながら現れるBOWを処理していく。研究資料を回収し、研究所内部に大量の高性能爆薬を設置する。研究所内部で自由になっているBOW全ての始末が完了したところで全ての情報を抹消するために存在する自爆装置を起動して研究所内部から脱出した。一定時間経過後に盛大に爆発して跡形もなくなった研究所。これで依頼は達成された。手に入れた研究資料も内容は全て記憶したので依頼主に渡しておくとしよう。依頼達成を確認したのか報酬が振り込まれていたので、依頼主の元に行き研究資料も渡しておくと、研究資料回収による追加報酬が現金で手渡された。思わぬ収入となったが嬉しい誤算だ。研究資料の回収は諦めていたそうだったが、こうして手に入ったことで今までの研究が無駄になることはないと依頼主は喜んでいた。依頼主が満足できる仕事をこなすことができて良かったと思う。研究を続けるとしても、研究所内部で生物災害が起こるような杜撰な実験を行うことが今度は無ければいいんだがね。また同じ依頼をされることが無ければいいが。流石にそんなことはないと思いたい。同じ間違いをするほど愚かではないと信じておきたいが、物事に絶対というものはないのだ。まあ、依頼があれば私はそれをこなすだけだがな。

 

 月 日

息子が飛び付いてきたので受け止めて抱きしめる 。どうしたのかと聞いてみると抱きつきたくなったとのことだ。思う存分抱きつかせて息子を抱きしめておくとエヴリンまで飛び付いてきたので受け止めて抱きしめる。息子を見ていたエヴリンも抱きつきたくなったみたいだった。両腕に愛しい家族を抱きしめているとエヴリンが頬にキスをしてくる。息子がぐりぐりと頭を胸元に擦り付けてきていた。子供達の微笑ましい愛情表現を受けて幸せな気持ちになっていた私の背後から勢いよく突っ込んできたアレクシア。まるでタックルのようだなと思いながら背中に頬擦りしているアレクシアをそのままにしておく。私は大切な家族3人に3方向から抱きしめられて深い愛情を感じていた。愛情は十分に感じ取ることができたのでそろそろ離れないかと聞いても全員離れてはくれない。家族全員が満足するまで数時間ほど抱きしめられたままだった。愛されているのは解るが家族全員の愛情が深すぎるような気がするな。食事の時間になり、3歳になってからは珍しく私の膝の上に座ってくる息子。今日は私の膝の上で食べたいらしいので、可愛らしい頼みを了承する。隣の席に座っていたエヴリンが羨ましそうに息子を見ていたが、エヴリンも私の膝の上に座りたかったのだろうか。

 

食事が終わったらエヴリンにも座らせてあげるとしよう。料理を運んできたアレクシアが今日は甘えん坊ねと息子に笑みを向けていた。さっきまで私の背中に頬擦りしていたのは誰だっただろうかと意地悪な考えが頭に浮かんだが黙っておく。食事が終わり食器を片付けていくアレクシアを手伝うエヴリン。一緒に食事をして満足した息子が私の膝の上から降りた。食器の片付けが終わったエヴリンを手招きして膝の上に座らせて頭を撫でておく。手伝いができていい子だと褒めながら黒髪を撫でると笑顔になるエヴリン。エヴリンが満足するまで一緒に居た。私の頬にキスをしてから膝から降りていくエヴリン。最後にはやはりアレクシアが膝の上に座ってきた。今日の料理も美味しかったと言いながらアレクシアの金髪を撫でていくと、当然のように唇が奪われる。長く続いたキスが終わり、自らの唇を扇情的に舌でなぞるアレクシア。完全に誘っているが子供達はまだ起きているので我慢しなさいと言っておく。残念そうな顔をしたアレクシアに此方からキスをして、夜まで待ちなさいと諭しておいたが。私からのキスでスイッチが入ったのか襲いかかってこようとするアレクシアを抑え込むことになった。tーVeronicaの力まで解放して力づくで強引にことを進めようとするアレクシアに全力で抵抗する。3日間しなかっただけで夜まで我慢ができなくなるあたり旺盛過ぎると思う。抵抗している姿を子供達に見られたがプロレスだと言い切って誤魔化した。最終的にアレクシアを絞め落とした私の上半身が裸であったが何とか誤魔化せたと思いたい。そういうことを息子が知るにはまだ早いとおもうのでな。エヴリンは私の上半身をじっくりと見ていたようだったが、顔が赤かった様な気がする。エヴリンは気付いていたかもしれないな。アレクシアの暴走には困ったものだ。




ネタバレ注意
バイオハザード4、ディジェネレーション、バイオハザード6に登場する人物
イングリッド・ハニガン
アメリカ合衆国FOS所属のオペレーター
浅黒い肌と端正な顔立ち、そして高度な情報処理能力とハッキング能力を持つ
頭脳明晰で冷静沈着な女性
2004年に発生した大統領令嬢誘拐事件以降、長きに渡ってレオン・S・ケネディのサポートを担当しており、通信端末を通じて本国から任務に就くレオンに指示を出し続ける
いかなる状況でも取り乱さずに的確で冷静なサポートができる才女であり、レオンからは厚い信頼を得ている
バイオテロを始め数々の危険なオーダーをこなしてきたレオンを、つねに支え続けた陰の功労者でもある

バイオハザード4に登場する人物
マイク
アメリカ政府から派遣された軍用ヘリのパイロット
レオンとはアシュリーが連れ去られた孤島で合流し、戦闘員が待ち受ける砦へと向かうレオンを空中から援護する
マイクの操縦するヘリは、バルカン砲やミサイルを搭載した重装備のもので、窮地に現れた心強い援軍にレオンも奮起
力を合わせて襲いくる軍勢を見事に退けた
「帰ったら一杯やるか」とレオンを誘うマイクだったが、サドラーの手下が放ったロケットランチャーによってヘリが撃墜され、帰らぬ人となった

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