僕と許嫁と学園生活   作:風澄龍

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遅れてしまい申し訳有りません。これからもこうなる事が多々ありますが、その時は気長にお待ちください。


第37話

現場に急行した本多隊は、忠政の指示で2つに分かれた。

 

・1つは、10名で構成された本多隊屈指の腕利きスナイパーの部隊。彼らは高台に陣取り、スナイパーライフルとアーチェリーを携えている。

 

・もう1つは、5名で1組の小隊を形成し明久の付近に伏せておき、彼らに近づくFクラス生徒を鎮圧する。

携行武器は麻酔弾の装填したグロックとH&K P7と麻酔注射。

 

そんな中、明久に攻撃を仕掛けようとするアルバイトに扮するFクラス生徒を発見した隊員は清掃員に変装して背後からブラシに偽装した麻酔弾を装填したサイレンサー付きのアサルトライフルを一斉掃射した。

 

放たれた弾丸は寸分の狂いもなく彼らの後頭部を撃ち抜き、沈黙させる。

彼らが動かなくなったのを確認した隊員は忠政に連絡し、回収部隊を派遣して貰う。

 

 

その頃赤備えを率いた直孝は島田と姫路を発見すると刀を持って来ている者達を先行させた。

彼らに気付かれないように囲いつつ徐々に包囲網を形成して行く。

 

そんな彼らの前方数十メートル先に優子をおんぶしている明久がいた。

島田と姫路はそれを視認すると何処からともなく釘バットを取り出して走り出す。

Fクラスの男子もその行動に一瞬呆気に取られるも、島田と姫路が走った方向に明久を確認すると各々、武装してその後を追う。

 

直孝はそれを確認すると自ら先陣を切って槍隊と共に突撃し、麻酔銃隊を後に続かせた。

一番真後ろを走っていたFクラスの生徒に刃を潰した槍を叩き付ける。

叩きつけられた人物は後頭部にいきなり衝撃を受け、くぐもった呻き声を上げて撃沈し、その声に前を行く島田達は足を止めこちらを振り向く。

それと同時に伏していた残りの隊員が物陰から飛び出し彼らを完全包囲する。

「ちょっ、アンタ達誰よ⁉︎」

島田の怒声に全く怯まず直孝は突撃、1人1人を槍で叩きのめしたり、体術で男子生徒を次々と打ちのめす。

「答えなさいよ!」

直孝が何も言わないのに腹を立てた島田は標的を直孝に定めて釘バットで殴り掛かるも、鮮やかな直孝の体術と槍術によって敢え無く気絶させられる。

 

姫路はというと辛くも包囲を突破し、あと数メートルで明久に届く時背中から赤備えの隊員の1人に麻酔銃で眠らされる。

その後、姫路達は連行され警備員に引き渡され彼らはまた散開する。

 

だが、島田と姫路はいつの間にか忽然と消えていた。

 

 

 

 

 

 

その頃、明久と優子は明久が作ってきたお弁当を食べるため、近くにあった芝生にブルーシートを広げてお昼を食べる準備をする。

「ねえ明久?」

「ん、何だい優子」

優子は少し遠慮がちに問いかけに明久は笑顔で答える。その笑顔に近場を通ったカップルの女子が魅了されてしまったりしたのを2人は知らない。

「明久は今日は楽しんでるの?」

「えっ?何でまた」

「だってここ最近っていつもアタシが楽しんでるでしょ?明久楽しめてるかなって不安になっちゃって」

明久は優子の言葉に内心、しまったと思っていた。

何も彼が楽しんでいないわけがない。彼にとって優子の楽しんでいる姿は何よりも嬉しいことなのだ。

要するに明久の優子への考え方はただのバカップル思考と言っても過言ではないようなものだったりする。

「不安にさせちゃうなんて彼氏失格だね」

「そんなことないわ!むしろ明久みたいな彼氏じゃなきゃアタシも満足しないんだから!」

明久のそんな言葉をすぐさま否定し、自分は幸せなのだと告げる。

「そっか、良かった。僕はさ、優子の幸せそうにしてるのが一番嬉しいんだ。だからいつまでも笑っていてほしいな」

「ええ、これからもよろしくね明久♪」


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