僕と許嫁と学園生活   作:風澄龍

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バカテスト 化学
次の元素記号を答えなさい。
Y/B/K

吉井 明久の答え
「左から順にY:イットリウム/B:ホウ素/K:カリウム」

教師のコメント
正解です。簡単でしたね。

島田 美波の答え
「Y:吉井/B:バ/K:カ

吉井明久のコメント
君は僕に何か恨みでもあるの?

姫路 瑞希の答え
Y:吉井君は/B:バ/K:カなんです!

吉井明久のコメント
君も大概だね。人の変化を認めれない人に未来なんて無いよ。


第31話

明久side

早朝から行為に及んでしまった僕達は一緒にお風呂に入り、その後服を着替えてから朝食を食べて準備する事にした。

「ねえ明久」

「ん、何だい優子?」

「今日は楽しみましょ」

「そうだね」

背を向けたまま言う。

僕らは服をお互いに選んで背を向けて部屋で着替えることにした。

下着は先に履いたりしていたからまだいいけど、服は今選んでだばかりで背向けてると言ってもお互い下着姿だ。服を着る時は必ず服と肌の擦れる音が嫌でも耳に入ってきていけない妄想がはびこったり、理性が削られていく。

(き、気まずい!何で?何でこんな状況になってるの?)

普通別の部屋でしょ!なのに何で同部屋で揃ってデート服を選んだり、get dressed⁉︎

もう、イミワカンナイ‼︎

しかも無言だから余計に音が聞こえて仕方ないんですけど⁉︎

てか、何であの時断らなかったん僕は‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

それは数分前に遡る。

行為を終え、シャワー浴びた僕らはお互いにバスタオルを巻いて隠すべき場所を隠して素早く下着を履く。優子はブラもつけた。

そんな僕らは服を取りに寝室へと向かう。

寝室のクーゼットの1つのタンスを開けるとそこには女の子のデート用みたいな服がある。だが、これは青空の私服ではない。青空の私服は基本大学生用のファッションだ。

ではこれは誰なのか?答え決まっている。それはー

「う〜んどんな感じにしようかしら?」

優子に他ならない。

「これは春休みの時に試したし、これはこのあいだ着て行ったしなあ、ねえ明久はどれが良いと思う?」

「どれを着ても優子には似合うよ」

「ふふ、嬉しい。でも、今はその解答はダメよ♪」

そう言って僕の鼻の頭をツンと突く。

「そうだねえ、これとこれなんかどうかな?」

「白のトップスと黒のスカート?ならムートンブーツが似合うし良いかな」

そう言って僕の選んだ服を見てイメージを固めた優子は服を傍らにおいて僕の服を選び始めた。

「僕はこれにするよ」

僕が取り出したのは白のTシャツにデニムパンツを取り出す。腕時計は父さんがくれたブランドのエンポリオ・アルマーニを付ける事にした。

「あ、あのさ、すぐに見て欲しいから、その、一緒の部屋で着替えて、くれる?」

不意に優子がそんな事を言ってきた。

はい?一緒の部屋で着替える?誰が?僕と優子だ。

「Poruqe?」

「明久スペイン語になってるわよ」

優子は簡単なスペイン語なら僕と話しているうちに覚えたらしい。

「いや動揺するし、何でそうなるのさ」

「えっ?だって私達、最後まで「アウトー‼︎」何?」

「いい、優子。これから昼間に下ネタとか僕らの関係での深いところを言うの禁止!」

僕は優子のセリフに疑問を投げかけると普通に昼間に口にしないほうがいい事を平気で口にしようとしたので止めて注意する。

あれ?優子ってこんな性格だっけ?だんだん、性格が砕けてきた気がする。

「1分1秒でも長く明久と居たいの!ダメ………かな?」

そう言って上目遣いで見てくる。

でも負けるわけにはいかない僕は理性の為に、理性の………ダメだ。断れない。

「分かった」

あ〜将来尻に敷かれないかな〜?

 

 

 

 

 

そんなこんなで着替えてる訳だけど、

(ああ、優子を押し倒して気の済むまで性行為してえええ‼︎はっ⁉︎いけないいけない。さっき自分で禁止って言っといてここで理性飛ばしてどうすんだ僕!)

そうやって僕は本能と戦いながら着替えるのだった。

明久side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄二side

「………雄二おはよ」

「ん?翔子?」

休日の早朝、俺は人の気配と声に目を覚まし身体を起こすと、俺の部屋にあるベッドの隣に俺の幼馴染で俺が悩みの張本人である翔子が私服で立っていた。

その私服は何処かに出かけるような服装だった。

「その服似合ってんな」

「今日の為にお父さんが買ってくれた」

成る程、だから見たこと無いのか。

「……今日はいい天気」

その通りなのかもしれない、俺の部屋はカーテンが閉められていたのを翔子が開けると、そこからはありがた迷惑なほどの眩しい陽の光が部屋に注がれる。

「………雄二、これ」

俺が太陽の光に慣れるのを見計らって翔子が至福の胸ポケットから何かを取り出して俺に差し出した。

「……約束」

「約束?なんか約束してたか俺たち?」

そして約束と言ってくるが、そんな約束したか?

俺の言葉に気を悪くしたのか翔子の顔が少し暗くなる。

「す、すまん、何だった?教えてくれないか?」

「……これが手に入ったら一緒に行ってくれるって言った」

ようやく、気が付いた。俺が翔子とした約束、それはー

「今からか?さすがに早すぎないか?」

ー翔子と如月グランドパークのプレミアムチケットが手に入ったら一緒に行くというものだ。だが、早いのだ時間が

そう、今はまだ午前5時だ。もう一度言う、午前5時だ。

重要だから2回言った。

「………優しい人が、早めに行ったほうが良いよって」

明久だな、ったくアイツは時々余計なことを吹き込みやがって。

「分かった、分かった。早めに着替えるから部屋から出てくれないか?」

俺がそう言うと翔子はコクッと頷き部屋を出る。

さてと、少しデートっぽい服装でも選ぶか。

雄二side end

 

 

 

 

 

 

 

 

明久side

着替え終えた僕たちは優子の作った朝食を食べて、家を出た。

「忘れ物無いわよね?」

「大丈夫さ。うちには何せ住み込みで働いてる人も居るし」

「そうね♪今日は楽しまなくっちゃっ」

そう言って僕らは腕を組んで駅に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吉井が今、出掛けたわ。ウチは先に行くから後で合流ね瑞希」

『はい、美波ちゃんもバレないように気を付けてください』

そう言って1人の女子がその後をつけながら電話しているとも知らずに

明久side end




久しぶりの投稿です。
スンマセン、ずっと鈍感な会長と悩める乙女な役員達と召喚獣の方にばかり手を付けていて、疎かにしてました。

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