問題 ① 生物学において人類はなんと呼ばれているか
② ①の意味を答えよ。
吉井 明久、木下 優子、霧島 翔子、久保 利光、工藤 愛子、織斑 一夏、シャルロット・デュノア、田村 速和、田村 沙織の答え
「①ホモ=サピエンス
②賢い人」
教師のコメント
正解です。1970年に人類学者チームのティム・ホワイトと諏訪元達によって発見されたのが最初ですね。
須川 亮の答え
「①リア充
②撲殺対象」
教師のコメント
不正解です。あなたにとっては先生も撲殺対象ですか?
明久side
決勝戦が終了した。
僕たちは優勝者として学園長である祖母ちゃんから景品である白金の腕輪と黒金の腕輪を授与される。雄二と康太は準優勝者として如月グランドパークのプレミアムチケットが贈呈された。
僕たちはデモンストレーションを行うために腕輪を着ける。祖母ちゃんは皆の前では普段通りに接し、親族や知り合いしかいない時は名前で呼んでくれる。
「それじゃあ今からデモンストレーションを始めるよ。まずは木下から頼むよ、科目は好きにしな」
祖母ちゃんがいつもの口調で話しながら指示を出す。
「学園長、起動のキーワードはなんですか?」
優子もそれに合わせて質問する。
「ああ、すまないね。起動のキーワードは
その言葉に自分が言っていないことに気付いた祖母ちゃんはキーワードを教える。
「では、
優子のその言葉を詠唱するとデモンストレーションが行われている召喚大会の会場に試召戦争などでよく見る召喚フィールドが展開される。
ーオオ〜⁉︎ー
召喚フィールドが展開されるのを見て一般客の人々から驚きの声が上がる。間近で見ようとする人やカメラに撮って置く人がいるようだし、これは成功かな?
そう思っていたら壇上に母さんが立った。
「この腕輪は代理召喚という機能が備わっております。この機能を使うことによって教師の立会いが無くとも召喚バトルがすることが出来ます。ですが、これを悪用しようなどと考える場合は即刻この腕輪は廃棄処分といたします。これはあくまで学力向上のための一つの道具であって、遊び道具ではありません。要注意するように」
最後は優子の方に向かってそう言うと優子は無言で頷いた。
「次に吉井の持っている黒金の腕輪のデモンストレーションを開始する。吉井キーワードは
「分かりました。
僕はその言葉を聞いた後、優子が展開したままにしている召喚フイールドの中に入ると召喚獣を召喚する。いつも通りの青を基調とした陣羽織、具足が取り付けられ、剣と銃を携えた召喚される。
その召喚獣を起点に僕の立っている場所を含んだ範囲が幾何学模様に変わる。
そして会場全体が光に包まれる。光による眩しさによって会場にいた人々は全員目を閉じた。
やがて、光が収まると僕は自らの姿を見た。
青いマフラーのようなものに青を基調とした服に銀色の鎧、腰に備前兼光と長船長光を腰に差し、二丁の拳銃を腰の後ろにあるホルスターに入れた上に太腿にある弾薬ポーチが取り付けられた、紛れも無い自分の召喚獣の姿だった。
でもそれともう一本刀が腰に差してあった。こんなものは見たことが無いので僕はそれを引き抜いて掲げてみる。
「あれ、明久って刀3本も持ってたっけ?」
優子も疑問に思っているようだ。
「ッ⁉︎」
急に体の胸の辺りに激痛が走り膝を付いてしまうのを見て慌てて優子が駆け寄ると優子も胸を押さえてうずくまった。
この感じ、高虎の意識が僕の体に入ってきた時と同じだ。じゃあまた誰か?
ーどうやら無事に同調する事が出来たようですね。初めまして吉井明久さん、私は小早川隆景と言います。
(こ、小早川……?智の小早川隆景?)
ーこれは驚いた。私の存在を知っているとは、ええ私があなたの言う通り慈悲深き叡智と官兵衛殿から呼ばれている小早川隆景です。
ーこれは驚きました、五大老の方がこの者の体に入るとは思いもよりませんでした。
高虎が平伏していた。
ーそう堅苦しくする必要はありません、今の私は貴方と同じ彼を支える1矢なのです。
ーははっ
そんなやりとりが終わった後服装を改めてみると所々に茶色が追加されていた。
『吉井君大丈夫ですか、気分が悪ければこのデモンストレーションは中断いたしますよ?』
母さんが丁寧な口調で話しかけてくるけど僕はその言葉に耳を貸すつもりは無い。
「……平気です。続けて下さい」
「…吉井君が使っているのは黒金の腕輪と呼ばれるものです。これは召喚者と召喚獣が一体化し、指示を出さずに召喚者の思考を召喚者と一体化した召喚獣が読み取りその通りに動きます。ただし、この腕輪にはデメリットがあります。召喚者が召喚獣と一体化するとフィードバックというものが召喚者に課せられます。これは召喚獣が受けた傷が本人に影響を与えるというものです」
そんな事があった後無事にデモンストレーションと清涼祭は終わりを迎えた。
『只今の時間を持ちまして清涼祭は終了と致します。一般客の方は係員の指示に従って退場して下さい。繰り返します………』
放送アナウンスと共に漸く地獄のようなシフトも終了しクラス全員がぐったりとしていた。
何せ客客客また客とエンドレスでお客さんが来たために大盛況だが、その分の忙しさは計り知れなかった。
隆景と高虎もこれだけ疲れている僕の心境を知ってか声を掛けてこない。
集計をしてくれている霧島さん以外の全員でクラスの出し物に使った調理器具なんかを洗う。
(机や内装などは業者がまたしてくれた。)
優子の方もなんでも隆景の正室である問田の大方と呼ばれる人の魂が入っているそうだ。
話は変わるが、姫路の両親は娘がそんな事をしていたとは知らなかったので設備は良く無いが彼女をそこに置く事にした。
要は見捨てられたという事だ。
島田の方は勘当を受けたそうだ。
清涼祭編はここで終了です。次回はまた過去編をした後、如月グランドパーク編です。
てか、試験前に何やってんだろう、私?