僕と許嫁と学園生活   作:風澄龍

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教師の数を増やしてみることにしました。

バカテスト 英語
問題 This is the bookshelf that my grandmother used regulary.

吉井 明久、田村 速和、田村 沙織、姫路 瑞希、木下 優子の答え
「これは、私の祖母が愛用していた本棚です。」

教師のコメント
正解です、勉強を疎かにしていない人には簡単すぎましたね。

土屋 康太、木下 秀吉の答え
「これは…………」

教師のコメント
Thisの部分しか分からなかったのですか?きちんと勉強をし、予習復習をしましょう。

横溝 浩二の答え
「分かりません!」

教師のコメント
潔いのは良いことですがこれではダメです。


第15話

明久side

学園長の話が終わった後、僕は教室に向かいながら今後来るであろう先生の事を考えていた。

(銀さんが来るのはまあ5万歩譲って有りとしよう。でも、ほかに誰が来そうだろう?芳乃先生だったらマスコット扱いだろうな。暦先生は勘弁だな、そういえばここって千冬さんもいるんだよね。なんだろう、知り合いが多い気がする。)

こんな事を考えていたからか、廊下の角の場所で誰かとぶつかってしまった。

「うわっ⁉︎」

「きゃっ」

僕らは互いにその場に尻餅をついてしまう。僕はすぐさまに立ち上がって、そちらを見る。

「アイタタっ………」

ぶつかった相手は女の子で僕の後輩のようだ。

「ごめん、大丈夫?」

手を差し伸べるとありがとうございますとお礼を言いながら立ち上がる。

「平気?怪我してない?」

僕は後輩の子に聞いてみる。

「大丈夫です。すいませんっそれじゃっ」

それだけ言うと慌てて階段を上って上の階へと駆けて行った。

どうしたんだろう?と疑問に思いながら僕は教室に向かう。

 

 

 

 

 

「それでは今回、間近に迫っている清涼祭の出店に関して何か意見のある人は、挙手をお願いします」

あの後、何事も起こらずH.Rでカズと沙織の自己紹介が行われ、清涼祭のためにL.H.Rが組まれた。

要は議題だけでも決めておけと言う高橋先生から言われてるのだ。

「何か無いですか?この議題が決まらなければ、我々は学園祭で虚しい事になります」

僕がそう言うと数人が手を挙げる。

「それじゃあ、霧島さん」

「………メイド喫茶」

霧島さんは当てられるとスッっと立ち上がり意見を言い終えるとさっと座る。意見なのでディスプレイに写すためにノートパソコンに打ち込む。

「他はって………皆喫茶店だったんだね」

打ち終えると殆どが手を下ろしていて、挙げているのは沙織だけだった。

「それじゃあ、沙織意見をどうぞ」

僕は沙織を当てる。

「えっとね、ディナーショーっていうのはどうかな?私ってこう見えても有名人だし、出る人は限れるしね」

そういえば沙織って今人気の高校生歌手だっけ?確かにこれならイケるかもしれない。

「良いの?そうなると動物園のパンダみたいになるけど」

「明久、それは比喩が濃いぞ」

僕がそう言うとカズがツッコミを入れる。濃いかな?なら

「ウーパールーパー?」

「まだ濃いって………」

そんなやりとりか10分ほど続いた。その間にも僕はエリマキトカゲ、アザラシ等の比喩を言ったが全て濃いって言われてしまった。

「意見はこの2つです。それでは多数決を取ります、自分がやりたい方に手を挙げて下さい。先ずは………」

 

 

結果、大多数が田村沙織のディナーショーに手を挙げたので決定した。

「それでは今年の僕達の出し物は田村沙織のディナーショーでよろしいですね?それではこれにてこの議題を終えます」

僕の言葉を最後に議題は終了した。後は時間がある時に用意するものを用意して席を用意すれば終わるな。これが終わったら学園長に申請をしに行こう。

ピンポンパンポーン

『2年Fクラスの坂本雄二君、補習が終わり次第直ちに学園長室に来てください』

雄二、また何かやったのかな?

余談だが、このことを友人にも聞かれて必死に説得していた雄二だった。

 

 

 

L.H.Rが終わると僕は教室を出ようとすると優子に呼び止められた。

「どこ行くの?」

「学園長に申請しに行ってくるから待って「私も行く。明久と一緒に居たいもん」て、はぁ〜分かったよ」

僕は諦めると優子を伴って学園長室に行く。

階段を降りて、すぐのところで雄二とばったり遭遇した。

「明久に木下姉、お前らも学園長室に用か?」

「そうだよ。出し物の申請でね」

そんなやりとりをしながら3人で歩く。

学園長室の前に来ると中から口論のような声が聞こえてきた。

『賞品としての………』

『…………』

「居るみたいだな、失礼するぞ」

雄二は何の断りもなくズカズカと学園長室に入って行った。

「ちょっ雄二⁉︎」

「本当に失礼なガキだね。普通はノックをして返事を待つもんだよ」

もっともだ。

「し、失礼します学園長」

「失礼します」

僕達も一礼しながら入る。

部屋にいたのは学園長と僕の母さんでメインスポンサー吉井明彩、そして

「やれやれ、飛んだ来客ですね。これでは話が出来ません、学園長あなたの差し金ですか?」

この学校の教頭の竹原先生だ。顔がイケメンなので一部の生徒には人気があるが、僕はこの先生が嫌いだ。この人は僕や雄二なんかをまるで人でない物を見るような目で見る。

「バカ言わないでおくれ。アタシに何のメリットないじゃないか」

「どうだか?学園長は色々と隠し事があるよですが?」

「あなたにもあると私は思いますが?」

学園長に問いかけた竹原を母さんが見つめる。その目を見ると大人しく引き下がる。

「いいでしょう、今日の所は退散しましょう」

そう言ってチラッと植木鉢を見たのを僕は見逃さなかった。

「それで、吉井と木下は何の用だい?アタシは坂本しか呼んでない筈なんだかね」

学園長が机に肘をついて手を組みそこに顎を乗せる。

「学園長に近々行われる清涼祭の出店の意見を書いたので提出に来ました」

僕が学園長の意識を向け差せているうちに母さんがこっそりと植木鉢に仕込まれていた盗聴器を破壊する。音もなく破壊する辺り流石だね。

「うん、確かに受け取ったよ。で、さっきから木偶の坊みたいに固まってるアンタは誰だい?」

学園長が優子に質問する。確かに何もすることないし立ってたけどそれはないよ。

「私は代表の付き添いで来ましたAクラスの木下優子です」

優子が優等生らしく名乗る。

「そうかい、それなら構わないよ」

学園長はそう言うと今度は雄二に目を向ける。

「で、そこの礼儀を知らないクソジャリは誰だい?」

挑発しないでください。

「申し遅れました。私が2年Fクラスの坂本雄二です」

ゆ、雄二が敬語、だと⁉︎

ー明日は槍か?

(高虎失礼だって)

ーアイツの行いの悪さが原因だ。

高虎は全く悪びれる気がないらしい。

「そうかい、アンタが無謀にAクラスに喧嘩を振った代表かね。気が変わったよ、アンタが頼みたい事があるんならそれとの交換条件でやってやろうじゃないか」

本当に教育者と思えない口の悪さだ。

「私がババア長に頼みたいのは教室の改修です。それが受けれんなら交換条件とやら聞いてやろうじゃないかババア」

すぐにメッキが剥がれてきて最後には罵倒になっていた。

「腹が立つ奴だが仕方ないね。アタシが頼みたいのは………明彩頼んだよ」

「分かったけど今の私はこの学校にスポンサーなのよ母さん(・・・)………仕方ないわね」

えっ?僕の母方の祖母が学園長なの?

優子の父方の祖母も学園長………びっくりだ。

「清涼祭の開催中に行われる召喚大会の事は知ってるわね?」

その言葉に僕達は頷く。

この学校を売り出すためのPRとして清涼祭で召喚獣を使った大会が行われる。

「ならその大会での優勝賞品については知ってるわね?」

それも知っている。優勝者には新しい腕輪は《白金の腕輪》と《黒金の腕輪》と呼ばれていて、《白金の腕輪》が教師が立ち会わなくても召喚が出来る代理召喚の権利を得れるという物。

《黒金の腕輪》には召喚者が召喚獣と一体化して召喚獣として戦うという能力があるって言われてるそうだ。

この間母さんが送ってくれた資料に載ってた。

そして準優勝者には《如月グランドパーク》のプレミアムチケットが贈呈されるらしい。その賞品に何か不備あったのだろうか?

「それがどうしたの?」

優子がもっともな疑問をぶつける。

「実は嫌な噂を聞いてね」

あっ結婚させようっていうジンクスか、それ解決してるのに母さんめ報告してないな。僕がチラッとそちらを見ると目を逸らす。コラ眼を逸らすな。

「要は可愛い生徒に害が及ぶ前に何とかしてほしいっていう事ですね」

僕は敢えてその流れに従う事にした。

「まっそう言う事さ。それが出来るなら改修してやるよ。但し、姫路は使うのは禁止だよ良いね?」

僕の言葉に学園長が頷く。その後釘を刺す。

「………ならこちらからも条件を付けさせてもらう。確か召喚大会での科目選択はランダムだったな?」

しばらく雄二が思案した後、確認をする。

ーアイツは科目を俺に決めさせてほしいって事だろう。

そうだよね、それしか無い。

「科目の選択は俺に決めさせてくれ」

それに対し学園長は少し思案すると、

「良いよ。点数の水増しならばまだしもそのぐらいお安い御用さ」

そう言った。

「交渉成立だな。俺は教室に戻る」

そう言って雄二が出て行くので僕らも出ようとしたら母さんに止められた。

「大丈夫よ。次自習にしてるもの」

用意周到な事で、

「さて初めて孫に会うんだね」

学園長がとても優しい表情をする。

「本当に僕らのお祖母ちゃんなの?」

「ああそうさ。アタシは明久の母親の吉井明彩と優子の父親の母親の藤堂カオルだよ」

初耳だ。僕の母方の祖母がここで学園長してるなんてな。

「新任の教師も明久と優子の知ってる人ばっかりだよ」

ちゃんと僕達の事考えてくれてるんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その翌日、僕達は体育館に集合させられていた。

新しい教師の紹介の為だ。

『静かにしな、新しい教師の紹介をするよ。まず生物を担当してくれる芳乃さくら先生だよ』

その言葉に背の低い金髪で黒の長袖城のブラウスを着て黒いミニスカートの僕の知り合いのさくらさんが出て来た。

『Good morning.My name is Sakura Yoshino,nice to meet you』

流石は天才帰国子女で飛び級で大学を卒業しただけあるよ。

「うおおおおお‼︎幼女キター‼︎」

アホがいた。あっ西村先生に殴られて撃沈した。

『次に古典担当の平塚静先生』

次に紹介されたのはあんまり知らないけど、確か母さんが教師やった時の教え子だった気がする。

『平塚静だ。よろしく頼むよ』

この先生の時は美人先生キター‼︎」と叫んだ男子が居たが女子に冷たい視線を向けられると自重した。

『最後は坂田先生さね』

銀さんが出て来た。

彼を見て皆がガヤガヤし出す。

まあ銀髪パーマの先生なんてそう見ないからね。

『ギャーギャー、喧しいんだよ。壊れかけのレディオですか?このヤロー』

銀さんの言葉に皆、ポカンとなる。

『俺は坂田銀八だ。俺に手間かけさせんじゃねーぞオメーら』

教師としてどうかと思う発言をしてマイクを学園長に返す。

『以上で集会は終わりだよ』

大丈夫かなこんなので………

少し不安になる僕だった。

 




という訳で色々とカミングアウトしてみました。間違い等あればご指摘下さい。感想を読んで返信次第作業にかかります。

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