ドラゴンボールFG 〜転生少女達と戦闘民族は仲間だった⁉︎〜 作:竜華
1周年となりました‼︎イェーイ‼︎(パチパチパチ)
という訳で、記念として番外編を始めることにします‼︎本編には直接関わらないので、そこはご了承ください。
番外編1 前編 たった3人の最終決戦‼︎
「……アボカ、テメェの所為で遠征行けなかったやん」
「……しょうがないじゃん。緊張し過ぎてお腹痛くなっちゃったんだもん」
「サイヤ人の癖して、そこは一丁前に一般人かいな」
どうも、アボカです。今、僕達はフリーザ船の中にいます。王子達はいません。遠征に行きました。うぅ、キャッツべの視線が痛い。この戦闘狂め。
「……にしても、意外だなぁ……。惑星ベジータ、まだ無くなってないんでしょ?」
「せやな。結構サイヤ人働いとるし、無くなんないとちゃうか?」
それはそれで複雑だ。惑星ベジータが破壊されないと原作は崩壊。かと言って、思い出の多い母星が無くなるのは嫌だ。
「……転生って、辛いんだね」
「そんなん、初めっから知っとった。それは覚悟しとった筈やん」
知ってたけどね、やっぱり辛いや。僕、まだ人間なんだなぁ。
そんな感傷は、ドタドタという音によって誤魔化された。
「……が反乱を起こしたぞ‼︎」
「殺せ‼︎作戦の邪魔をさせるな‼︎」
「1人なのに、何であそこまで強いんだ⁉︎」
一緒に聞こえるのは、
ゾクゥッ……‼︎
「!!!!」
嫌な予感がした。知ってたから。こんな感じの設定を。
「《たった1人の最終決戦》が……始まろうとしてる⁉︎」
「どしたん?そんな叫んで」
呑気に言うキャッツべ。しかし、これを聞けば笑えなくなるだろう。
「……キャッツべ、落ち着いて聞いて。今日……バーダックさんは……」
── 死んじゃうよ。惑星ベジータと一緒にね。 ──
ダンッ‼︎
それを言い終わらない内に、キャッツべが僕に掴みかかってきた。その目に先程までの優しさは無い。
「……幾ら
「……本当だよ。嘘なんかじゃない」
「……冗談も大概にせぇ‼︎
パシンッ……‼︎
涙目で喚くキャッツべの頬を叩いた。
「僕が、DBの歴史を熟知してない訳ないじゃん‼︎嘘だと思うなら、自分の目で確かめれば良いさ‼︎」
立ち上がって、キャッツべの手をグイグイと引っ張る。そして、近くの窓に彼女の身体を叩きつけた。
「な……、何すんねん‼︎」
その窓には、真っ赤に輝く惑星が1つ。
惑星ベジータだ。
そこに向かって、数千、数万の兵士達が進軍している。いや、正式には、母星の前に浮く1人のカニ頭の男に向かって。全身ボロボロで、多くの血を滲ませる男。彼の額には、仲間の血で真っ赤になったバンダナが巻かれていた。
「……バーダック、おじ……さん⁉︎嘘やろ……⁉︎何で、あんな傷だらけなんや⁉︎」
仲間を失い、怒りに震えるバーダックさん。その表情は、怒気と決意を含んでいる様に見えた。
「あの人は……
「そ、そんな……‼︎」
絶望に顔を歪めたキャッツべは、
バリィィィィ……ン……‼︎
窓を割って外に飛び出した。一緒になって、船内の空気も流れ出していく。
「なっ……何してんのさ‼︎戻ってきてよ‼︎あんたがしゃしゃり出てどうこうなる問題じゃ無いこと位、分かってるでしょう⁉︎」
その声は、我を忘れたキャッツべには届かない。
「……あんたに死なれたら……こっちが困るの‼︎」
声が駄目なら、実力行使で止めるしか無い。ガラスの破片を踏み付けて、僕も外に出た。フリーザの意図か、宇宙船の周りには空気があった。
「……バーダックおじさんに、手ぇだすんやない‼︎」
バキィッ……‼︎
キャッツべは、既に兵士達に攻撃を仕掛けていた。幾ら子供とて、サイヤ人であり同時に上級戦士でもあるキャッツべに、下級戦士風情が勝る筈も無く。次々と撃破されていっていた。
「……いい加減にしな‼︎反乱に加担したら、あんただってタダじゃ済まないんだよ⁉︎」
「そんなん知っとる‼︎それでも、自分より大切な何かを見捨てられる程、俺は死んでへん‼︎」
目が覚めた気がした。そうか、僕は、僕の正義は死にかけてたのか。
「全く……後で、責任取ってもらおうか」
「……流石、理解のある奴や。俺の親友なだけあるわ」
キャッツべは雑魚の頭を殴りつけながら笑った。
反乱に加担するとなれば、まずバーダックさんに合流しなければならないだろう。幾ら彼とて、数万の兵士達を相手には苦労している筈だ。
「バーダックさんの気は……向こうだ‼︎急ぐよ‼︎」
「分かっとる‼︎」
2人で気を上げ、バーダックさんの気を感じられる辺りに向かった。
……が。
「何してる‼︎餓鬼共が‼︎」
「まさか、あいつの肩を持つつもりか⁉︎」
約1000人の兵士達に囲まれてしまった。隙間無く埋め尽くされる視界と耳に苛立ちを感じる。
「煩い‼︎テメェらがサイヤ人に手を出すのを止めようとして、何が悪いのさ‼︎」
「サイヤ人はなぁ……協調性と往生際が悪いんや‼︎」
こんな奴らに負けるなんて微塵も思っていない。その絶対的自信を胸に、僕達2人は雑魚兵士1000人に飛びかかった。
これからも、よろしくお願いします‼︎