ドラゴンボールFG 〜転生少女達と戦闘民族は仲間だった⁉︎〜   作:竜華

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ドラゴンボールが原作カテゴリに入ったぁぁぁぁ‼︎やったぁぁぁ‼︎同胞が一杯いるんだぁぁぁ‼︎


第25話 時間制限

「ぐっ……‼︎」

 

 ナッパが宙に投げ出される。数回転した後に急停止した彼は、青筋を立てて、大きく舌打ちした。あー、これは完全にキレてるね。どうも、只今実況中のアボカです。この時、初めて実況って楽しいなと思いました。

 

 さて、対ナッパ戦一の頭脳系戦闘に早速動きが。ピッコロさんが冒頭の様にナッパを投げ飛ばしたのだ。ナッパの動きを怒りで単純化としたのだろう。勿論、それは大成功。「雑魚がっ‼︎粋がりやがって‼︎」などと喚きながら急降下を始めた。その隙を、ピッコロさんは決して逃さない。

 

「今だっ‼︎」

 

「ハァァッ‼︎」

 

 ピッコロさんの合図と共に、蒼魔が気弾を1つ撃った。不意打ち紛いの攻撃に、頭に血が上ったナッパが反応できる筈が無く。

 

 ドンッ‼︎

 

「うわっ……⁉︎」

 

 見事に被弾した。続いて、スイレが閃光を放つ。

 

「うぐっ‼︎」

 

 これも食らった。流石にダメージがあった様で、一瞬フラッと蹌踉めく。

 

「食らいやがれ‼︎」

 

 ゴリ押しの如くピッコロさんが追撃する。エルボー、アッパー、そして回し蹴りがナッパの腹や顔に決まった。

 

「ガハッ……‼︎」

 

 呻くナッパを尻目に、ピッコロさんが叫ぶ。

 

「悟飯‼︎やれぇぇ‼︎」

 

 締めは原作通り悟飯君らしい。しかし、当の本人は「こ、怖いよぉぉぉ‼︎」と半ベソをかいている。

 

「悟飯‼︎貴方に懸かってるの‼︎やって‼︎」

 

「悟飯‼︎」

 

「無理だよぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 悟飯君、号泣。それを見たピッコロさんは、呆れと怒りの混ざった表情で叱った。

 

「チッ……お前に期待した俺達が馬鹿だったぜ‼︎」

 

「畜生‼︎当たれぇぇぇぇ‼︎」

 

 破れかぶれに、蒼魔が気弾をもう1つ投げた。

 

 しかし、

 

「……フンッ‼︎」

 

 それは片手で跳ね飛ばされてしまった。全員の顔が絶望に歪む。

 

「あぁ、惜しい‼︎」

 

 思わずそう言ってしまう程、本当に惜しかった。原作通りだけど。

 

「……ふぅ、今のはヒヤッとしたぜ」

 

「……そんな……もう、俺達じゃ敵わないんじゃ無いか……?もう、悟空じゃないと……」

 

 蒼魔が茫然と呟いた。

 

「……孫はまだなのか⁉︎」

 

 ピッコロさんの声に、スイレが首を横に振って答える。

 

「……悟空は、まだ……来ないのかよ……早く、来てくれよ……」

 

 いつの間にか目覚めていたクリリンが嘆いた。彼の身体はもうボロボロだ。とてもじゃないが、戦いの最前線にはいられないだろう。

 

「……クリリン、可哀想……やり過ぎだって」

 

「あいつが弱過ぎるだけや。俺ぁ何も悪うない」

 

「悪魔かよキャベツ」

 

「あ"ぁ?んだとアボカド女」

 

 最近ずっとこんな感じなんですが、どうすれば前世の様に戻れるんでしょうか。前はもっと……あ、いや、今とそこまで変わってなかった。今のナシ。

 

「……それにしても、奴等、さっきから何だ……?【ソン ゴクウ】とばかり言っているが……」

 

「……それ、もしかしてですけど……」

 

 いや、もしかしても何も無いけど。

 

「……カカロットの事じゃ無いですか?一応サイヤ人の血を引く男ですから、ここにいる地球人やナメック星人よりいくらかは強いでしょう」

 

「……ほう……」

 

 王子が悪者の笑みを見せる。そして

 

「ナッパ、待てい‼︎」

 

 例の如くナッパに怒鳴った。Z戦士達に突っ込んでいくナッパは急停止、驚いた様にベジータを見やる。

 

「な、何だよ、ベジータ……。何で殺らせない……⁉︎」

 

「……王子が、彼らに聞きたいことがあるんだそうです。黙って待ってなさい、ナッパ」

 

 軽く睨めば、ナッパは大人しく引き下がる。そりゃ、僕とて王子に次ぐサイヤ軍のNo.2。どう足掻いても、ナッパが僕に勝てる見込みなど微塵も無い。ていうか、見込みが1ミリでも出てきたら速攻潰す。爺に負けるとかあり得ない。

 

「……貴様ら、その【ソン ゴクウ】というのは、まさかカカロットのことじゃないだろうな?」

 

「そ、そうだ……‼︎だから、何だ‼︎」

 

 クリリンが喘ぎ喘ぎ返す。王子はニヒルに笑った。

 

「成る程……やはり無線で聞いた通り、ドラゴンボールで生き返ったらしいな。それにしても……はっはっはっ……‼︎お前達の頼みの綱が、あの(・・)カカロットだとはな‼︎」

 

 高らかに嘲笑する王子は、クリリンを見据えて続ける。

 

「ラディッツにさえ歯が立たなかったアイツが来たところで何の役に立つと言うのだ?」

 

「この前とは違う筈だ……いや、絶対に違う‼︎」

 

 王子の侮辱に、クリリンは吼えた。

 

「もっともっと、ずっと強くなってるさ‼︎」

 

 彼の言葉1つ1つに、カカさんへの絶対的信頼がどれだけ込められていることか。王子には、ナッパには、そして僕達には分からない。きっと、分かるのはもっとずっと後なのだろう。

 

 僕達が生きていれば、の話だが。

 

「貴様ら、孫 悟空を舐めるなよ……‼︎」

 

 ピッコロさんも、どこか苦虫を噛む様な表情で呻く。そんなにカカさんに勝てないのが悔しいのか。近い内に、王子もこうなるのかと思うと、少々可笑しくなる。

 

「だっはっはっはっ‼︎その割には、ちっともやって来ねぇじゃねぇか‼︎怖くて逃げちまったんじゃねぇのか⁉︎」

 

 ナッパが空中で嗤う。見上げたクリリンと蒼魔は、悔しそうに唇を噛んだ。

 

「く、来るよ‼︎」

 

 悟飯君も割って入ってきた。

 

「お父さんはきっと来るよ‼︎お、お前達なんか、やっつけてくれるんだ‼︎」

 

 悟飯君の叫びに、スイレも同調する。というかサラブレッド、父任せにするなよ。

 

「ふっふっふ……大した信頼だな……。面白い。良かろう、奴が来るまで待っててやるぞ」

 

「何だと⁉︎」

 

「……カカロットが来るまでお預けっつーこっちゃな。このゲームは」

 

「そうだ」

 

 キャッツべの発言に、王子は軽く笑って返す。

 

「冗談だろ⁉︎ベジータ‼︎あんな奴、来る訳ないぜ‼︎そんなかったるいことしてねぇで、さっさと片付けてしまおうや‼︎」

 

「但し、3時間だけだ。それ以上は待ってやらん」

 

 あ、サイヤ人に軽い死刑宣告された。血の気多い奴らに3時間はキツすぎる。

 

「馬鹿馬鹿しい‼︎俺は今遊ぶぜ‼︎」

 

 ナッパは、青筋を立てて再び降下する。

 

「ナッパ‼︎俺の言うことを聞けんのかぁぁぁ‼︎」

 

 王子の咆哮が轟いた。ナッパは大袈裟な程にビクッと震え、「す、すまねぇ……つい、調子乗っちまって……」と眉を下げた。

 

「そういうことだ。少しだけ寿命が延びたな」

 

 タイムリミットは3時間。原作なら、カカさんは来ない。もしそうなら、ちょっと小腹が空いたな。何か食べ物探してこよう。

 

「王子ー。それなら、何か食べ物探してきて良いですか?キャッツべ(コイツ)と一緒に」

 

「そらええな」

 

「……良いだろう。ついでに、俺達のも探してこい」

 

「了解でーす」

 

 軽く敬礼した後、僕達は小さな気の幾つも点在する場所を目指して飛んでいった。

 




テスト期間中の投稿でした(爆)テストガチでヤバス。数Aとかマジ詰んだ。

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