鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください…… 作:ふーあいあむ
☆注意事項!
※顔面蒼白さんの「魔法少女リリカルなのはLoop」とのコラボ回です。
※久しぶりに金髪幼女、及び謎の声が登場します。
※金髪幼女と謎の声が会話をする描写やコラボキャラのキャラ崩壊があるかもしれません。ですが特別編ですので、世界線や時間軸、細かな設定などをあまり難しく考えずにお楽しみいただけると幸いです。
※次回は時雨。さんの「魔法少女リリカルなのはvivid ~日常を愛す者~」とのコラボになります。
「ーーーーへぇ、死なない能力ねぇ……」
それはとある日の昼頃、昼食を食べ終えてふらふらと散歩をしていた時だった。
「おうよ。まぁ厳密に言うと少し違うんだがな」
俺はある男に出会った。名を
財布を落としたのを拾ってもらい、そのまま話しているうちに意気投合。近くのファミレスに行くことになった。
「……いやぁ、おっさん良い年なんだしさ、そろそろ現実から逃げ出すのはやめようぜ? な?」
「妄想じゃねぇよ。あとおっさん言うな……いや、まぁ実年齢的にはそうなんだろうけどさ」
妄想じゃないって言われてもなぁ……。
《試してみますか?》
なんだか久しぶりに聞いた謎の声が語りかけてくる。
試すって、どうやって?
ーーーーわたしがやるのー♪
金髪幼女が?
……まぁ、いいか。許可する。
ーーーーはーい♪
金髪幼女が未だに何かを喋り続ける剣崎さんに近寄る。
そして……。
「いやでも見た目的に私はまだお兄さんで行けるはずだ。年齢さえ考えなきゃーーーー………………」
金髪幼女が剣崎さんから
その瞬間、剣崎さんは食べかけのパスタの中に顔面をダイブさせた。ソースが飛び散り至るところにはねる。
さらには大きな音がたち、周りの客たちから注目を集める。
「……え、何したのオマエら?」
《魂を引き抜いてみました》
ーーーーみました~♪
なるほどな。
…………じゃねぇよ!
「え!? 死んだの!? コイツ死んだの!?」
《いいんじゃないですか? ドルガーですし》
誰だよ、ドルガーって……いや、そんなこと言ってる場合じゃない。
焦って脈をはかるが……ない。
《もともとは貴方にコレを使おうとしてたみたいですよ?》
ーーーーこれでいっしょー♪
……俺に使ったら二度と口きかないからな!
ーーーーえー!? やだよぉ!
じゃあ使うなよ。
ーーーーはーい…………しゅん
……ふぅ。
さて。
「これをどう隠蔽するかだな……」
《あ、引き抜いた魂が……》
謎の声が何かを言った。
なんだ、と聞き返そうとしたらーーーー
「ーーーー何だ!? 今、いきなり……敵襲か!?」
剣崎さんが周囲を見回していた。彼が突っ込んだはずのパスタには変化はなく、飛び散ったソースの痕跡などもない。
それどころか、こちらを注目していた周りの客たちも何ごともなかったかように平然としている。
……え? あれ? 死んだんじゃないの?
《試してみますか?》
は?
《だから、ドルガー……もとい、剣崎盾点の能力を》
ーーーーわたしがやるのー♪
いや……もう試しただろ?
さっきこの人、金髪幼女に魂を……。
《え? まだ……ですよね?》
……いったい何が起きたんだ?
謎の声も金髪幼女もこの人が顔面パスタダイブする前と同じことを言っている。繰り返すかのように。
これじゃまるで…………!
「……ん? どうしたんだ?」
俺が混乱しているのに気付いたのだろう、剣崎さんが聞いてきた。
どうしたのかはこっちが聞きたい。
「あー……いや、なんと説明しますか……」
『さっきうちのスタ〇ドが攻撃してあなたは死にました。なのに、いきなり何ごとも起きなかったかのようになりました』?
いやいやいや……無理があるだろ。
そもそも自分自身何言ってるのかもわからないし……。
「あ、あれですよ……ほ、ほら……」
「何だ?」
あー……あー……そうだ……!
剣崎さんを指差し大きく息を吸う。
「あぁぁぁああああッ!! この人ウェイトレスさんのスカート覗いてるぅぅううッ!!」
「バッ……おまっ、いきなり何言ってんだぁぁあああっ!?」
こうなったら俺は(俺自身を)誤魔化すだけだぜ……!
さっき起きたことは考えないよう……いや、忘れよう!
「絶対に死なないんだろ? 試してみようぜ、剣崎さんよぉ……!」
「社会的な死は別に決まってんだろぉぉぉおおおッ!?」
※剣崎さんはループ系主人公です。
※チヒロはなぜかループ(?)を認識できています。
「おにーさん、おにーさん」
「ん?」
ラスボス戦前食事会イベントが終了すると、茶髪の少女が話し掛けてきた。
ちなみにみんなは食器洗い中。カレーを作った俺とレヴィはやらなくていいと言われた。
……こいつらラスボス戦行かなくていいのか?
「こんにちは、ちょっとお話しません?」
「あ? あぁ、いいぜ」
すっごい満面の笑顔の茶髪少女。
ジークとしゃべり方が似てるなぁ。
「ほんならまずは自己紹介ですね。私は八神はやて言います」
「篠崎チヒロだ、よろしく」
「篠崎さんですか……ほんならおにーさんって呼ばしてもらいますね」
「いや、ほんならの意味がわかんねぇよ」
突っ込みを入れると、ますます笑顔になる八神ちゃん。
……ていうか、あれ? この人、この時代の人だから年上になるのか?
八神ちゃんは不味いかな?
「じゃあ、俺は……八神、さん?」
「あぁ、そんな堅くなくてええですよ」
じゃあ八神ちゃんでいいか。
「それで話って?」
「そやなぁ……あ! あのカレー作ったのおにーさんって本当なんですか?」
「そうだぞ」
気合い入れて上に凝りに凝って作ったからな。
自信作だ。
「本当においしかったです。おにーさん、料理上手ですねぇ!」
「まぁ、独り暮らしだしな」
「おにーさんも独り暮らししてるんですか?」
……も?
「八神ちゃんも独り暮らしなの?」
「今は違いますけど……ちょっと前は」
ふーん。
「あ、そうや! 未来から来たってことはあの子……ヴィヴィオちゃんたちと同じでなのはちゃんの知り合いなんですか?」
「……なのはさんにはお世話になってるよ」
かなり。
「そうなんですか。なら……私とは?」
「あー……会ったことないなぁ」
「あらら、それは残念やわぁ……」
しゅんとした顔をする八神ちゃん。
……話題を変えるか。
「あー……八神ちゃんや」
「んぅ? 何ですか?」
あ、やばい。
話題を考えてなかった、どうしよう……!
「えっ……と……」
「おにーさん?」
ええい、ままよ!
「お、おっぱいは……好きかい…………?」
「……やっぱりおにーさんは面白い人やなぁ!」
「まさか八神ちゃんがあそこまでおっぱい談義についてこれるとは……!」
いやぁ、白熱した。
これはなのはさんに続くソウルフレンドになれるんじゃあないか……!?
「残念だよ、今すぐにでも紹介したい
「なら私がこの時代のいいおっぱいを紹介するで!」
……なんだと?
「本当か?」
「もちろんや! ほな行こか!」
八神ちゃんが歩き出そうとして、振り返る。
……何だ?
「むふふ~! ていっ!」
なんか引っ付かれたでござる。
……まぁ軽いし、いいか。
「ほな、れっつごー!」
はやての関西弁むずかしい。
しかも途中までは敬語だからほぼ標準語になってしまう。
おまけ
《襲い来る、新たなる試練 ※委員長視点》
「ここが……篠崎くんの実家」
私と妹さんは今、どこにでもあるような普通の一軒家の前に立っている。
「……兄様の部屋には入っちゃだめですよ?」
「は、入らないよぉっ……!」
……本当は入りたいけど。
「ーーーーただいま帰りました」
扉を開け、妹さんが帰宅を告げる。
するとおくからぱたぱたと足音をたて、こちらに近づいてきた人物がいた。
「おかえりぃ」
それは、変声期前の子供を思わせるような高い声だった。
その声の主ーーーー小学校の高学年ほどだろうか、エプロンを着た、セミロングほどの長さの髪が印象的な少女は私を見ると目を丸くして驚いて、その後ほんわかとした笑顔を浮かべる。
「あ、お客さん?」
「あ……こ、こんにちは」
いきなりでビックリしたよ。
……可愛い娘だなぁ。
「そう言えば初めてでしたね。紹介します、こちらは
「ふぇ? あぁ! あなたが
待って、“あの”ってどの?
「で、委員長さん。こちらがうちのーーーー」
妹さんかな?
「ーーーー
……え、えぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?
to be continued……