アークスとして活躍する一人。
チーム[ペルソナ]を率いて数々の功績を立てる
【巨躯】との闘争を経験し、【敗者】を撃破し、【若人】による襲撃を防衛する。
アークスとして中心人物にあり、彼なしではオラクル船団滅亡の危機を脱しなかったほど。
基本的に温厚且つ、優しき人物。仲間思いで、仲間のためなら命すら捨てる覚悟を持つ。
ただし、口が悪いところがあり、その上仲間に対し危害を加える輩に対しては容赦しない。
その為か、普段の服装からなのか『マフィア・首領(ドン)』と呼ばれることが多い。
ちなみにヘビースモーカー。
他のプレイヤー達の囲みから一度離れ今後の動きを確認した。路地裏に移動したオキ達は話をまとめた。
「クラインはこれからギルドのメンバーと動くんだね?」
「ああ。本当は一緒にいてあげたいんだがあいつらの事が心配だしな。」
「仲間思いのいい男だ。」
「だろ?」
クラインは手を振ってオキ達と別れた。オキ達はハヤマ達と一度合流し対策を考えることにした。
「サラと隊長は?」
「わからない。俺たちも気が付いたらここにいたし。」
「ミケは動き回ってたらハヤマをみつけたのだー!」
「おれはそんな二人をてきとーに歩いてたら見つけた。でもあの二人は見てないな。結構歩いたけど。」
ハヤマ、ミケ、コマチは偶然にもかなり近いところにいたらしい。コマチは近くにいたにもかかわらずこの街の中を探索していたようだが。
「困ったな…。」
「ところでオキさん。この人は?」
「あ、えっと…。」
ハヤマに言われるまでキリトの事をすっかり忘れていた。
「キリト。おれのSAO世界の師匠だ。いろいろ教えてもらったよ。まだ教わる事はたくさんあるけどね。」
「し、師匠だなんて。俺はオキみたいに戦えないし…。」
「あ、あはは。ハヤマっていうんだ。よろしく。」
「ミケはミケなのだー!」
「コマチ。よろしゅう。」
3人はキリトと握手した。
「キリトです。なんかよくわからないけど…えっと3人共その、アークスだっけ? なのか?」
「そう。俺と同じく命を懸けて毎日のように戦ってきた戦友。そして残り二人いるんだけど今の所見つかっていない。まずは見つける事と今後どうするかを決めなきゃならん。」
「おれはちょっと行きたいところがあるんだ。この先の村にあるクエストでこの階層で一番強い片手剣が手に入る。急いでいかないと他のプレイヤーにこされてしまう。」
オキはここで不思議に思った。なぜこの先の事まで知っているのかと。
「まて、なんでこの先の事を知っている?」
「あー…説明すると長くなるんだけど…。俺は実は、ベータテスターっていう言わば体験者。ベータテストっていう今現在の正式サービスの前に行われるテスト体験のプレイヤーなんだ。その時に一応10階層までは登ったことがある。もちろんベータテストの時よりも仕様が変わってる可能性が高いからどこまで通用するかわからないけど。」
何故キリトが周囲のプレイヤーよりも知識があるのか納得した。実際に以前体験しているのであればその知識を応用、また改善すれば更に効率的に攻略ができる。
「なるほど。しかし困ったな…。そうなると知識があるプレイヤーを探して情報を求めないと今後の話に支障が…。」
「お困りのようだネ。」
一人のプレイヤーがオキ達の近くにやってきた。フードをかぶり、顔は見えない。声からして女性のようだが。その正体にいち早く気付いたのはキリトだった。
「お前…アルゴか!?」
「よう、キー坊。元気してたカー?」
「アルゴ?」
フードを少しだけ持ち上げ、彼女は顔を見せた。顔には髭がついていた。
「鼠のアルゴ。そう呼ばれていたし今後もそう呼ばれる予定の情報屋サ。」
独特なしゃべり方をするその少女をオキはどこかでこの声を聴いていた。
「…あ。あの時の。」
『アークスってなんだイ?』
広場でプレイヤー達に囲まれた際に聞こえてきた声だ。間違いない。
「あんた、アルゴって言ったな。さっき広場で一人だけアークスについて聞いてきた奴がいたが、あんたか?」
「ご明察。よくわかったネ。」
「オキ、アルゴは情報屋としてかなり信頼できるし、なによりベータテスターだ。アルゴ。もしよかったら彼らに情報を与えてやってくれないか?」
キリトはそわそわしている。早く目的の場所に向かいたいらしい。
「キリト。お前目的地があるんだろ? いってこい。ただし、あとで合流してもらうぞ。お前にはある大事なことを話さなきゃならん。」
「ああ。わかった。じゃあ今後の話が決まったら連絡をくれ。それじゃ!」
キリトは大急ぎで路地裏を走った。相当焦っているようだ。その前にオキが叫んで止めた。
「キリトォー! 言い忘れたことがあった! そのまま聞け! もし道中困ってるプレイヤー見かけたら極力手助けしてやってくれねーか!?」
「りょーかい!」
そのまま振り向かずキリトの背中は見えなくなった。
「急いでるのにわりぃことしちゃったかな。」
「大丈夫。キー坊はああいう性格だかラ。で、オニーサンはどうすル?」
オキはアルゴを見る。現状は情報が一切なし。どうすればいいかもわからない。ならば目の前にあるモノを使うしかない。それに今後の事ももしかしたらすぐにわかるかもしれない。
「すまないが情報提供頼めるか? まぁどこまで信用できる情報屋かは今後次第だけど。」
情報屋は腕と信頼が一番だ。それに関しては付き合ってみないとわからない。
「いいヨ。まずは挨拶代わりにこれあげル。」
総意ってアルゴはアイテムストレージからある一冊の本を取り出した。
「アルゴの…初心者ブック?」
表紙にはそう書かれ、かわいらしい絵で飾られていた。中身をみると基本的なゲームの仕様からシステム。後半には1層から序盤攻略に向けての情報がずらりと書かれていた。
「こいつは!」
「私が持っている情報の一部サ。オンラインゲームの基本は情報。現在初心者は9割以上で残りはベータテスター。できるだけフェアにするには俺たちテスターが情報を与えることが必要だっタ。まぁまさか命をかけるほどの事件になるとは思ってなかったけどナ。」
「だが、こいつのおかげでみんなの生存確率を上げることができる。感謝する。必ずと言っていいほど無闇やたらに前に出て死んでいく輩は出てくるはずだ。もしくはへっぴり腰になってまともに戦えない奴とかな。」
アークスとして戦いのさなかに何人もの犠牲者を見てきた。今回は特に多く出るだろう。オキ達ができることはどれだけそれを防げるか。
オキは冊子をコマチに渡した。
「3人共それをみて頭に叩き込んどけ。特にこまっちー。あんたは特に知っておけ。絶対必要になる。」
「りょーかい。」
「でだ。アルゴのネェさん。早速だが頼みたいことがある。」
「お、早速お仕事かイ?」
「の前に、はやまんは今日休める拠点の確保。こまっちーは今後の攻略方法をその冊子から調べといてくれ。みけっちは…どうせ自由に動くだろ。好きに動いていてくれ。ただ、もし隊長たちがいたら俺に連絡を取る様に言ってくれ。」
「はいよ。」
「りょうかいなのだー。」
「へーい。」
「じゃ、終わったら連絡くれ。やり方はメニューからいけるだろ? 各自、散!」
3人はオキの指示の下、それぞれの動く体制に移った。
「で、だ。早速だがお仕事の依頼…と言いたいところだが、俺はまだお金を持っていない。流石に今持っている所持金持ってかれると厳しいしな。そこで等価交換だ。アークスについて教えてやる。」
「ヘェ。中身にもよるけどネ。」
「悪いがこれ以上は出せない。ただし、アークスとは何か。どこから来たのか。何をしているのか。何があったのか。ほしい情報を投げてやる。それとこの情報はアルゴ姉、あんたにしか渡さない。どうだ。」
アークスとしての情報はあの広場にいたプレイヤーならほしがるだろう。それに、今後必要になりそうな予感をアルゴは感じた。
「ふむ。ま、最初だしネ。いいヨ。サービスしとク。そのかわり…。」
アルゴはオキの肩に手を回し、小さな声でしゃべった。あ、柔らかい…。
「今後ともごひいきニ。次からはコレとるからネ。もしくはそれ相応の情報をもらうヨ。」
親指と人差し指をくっつけて円を作った。今度からは代金を取るらしい。ま、情報ならいくらでもある。なにせこの星以外の情報を持っているからだ。一般的に公開されているモノであれば問題ない上、最悪の場合…。
「よし。交渉成立だな。アークスの情報は仕事がある程度進んだ後に教えてやる。ちとこちらも急ぎでね。今この時間じゃないとたぶん間に合わない。」
オキはルーサーの研究レポートに書かれていた一文一文を思い返した。その中に書かれていた人物名。
「ある人物たちを探してコンタクトを取りたい。理由は後で話す。」
「その名前ハ?」
「アスナ、リズベット、シリカ、エギル。後は…誰だっけな。やべ後誰かいたような…。とにかくこのメンバーを頼む。大急ぎで。」
アルゴは名前のメモを取り頷いた。
「リョーカイ。すぐに動くヨ。コンタクトを取るタイミングはどうすル?」
「全員集まった時点で。今後に関係する人物たちだ。頼む。」
オキは頭を下げる。アルゴはそれを見てオキの頭を上げた。
「いいヨ。この鼠のアルゴ。しっかり任されタ。まっていてくレ。」
「うむ。頼んだぜ。」
オキとアルゴは商談を終え、それぞれの動きに入った
オキは街の中を散策した。落ち込んでいるプレイヤー達も多い。周囲は暗くなり街灯が光をともしていた。空には月が出ている。
『早くこのメンバーを集めて、攻略に向かわないと…。ただ焦っちゃだめだ。焦りと無謀は死に至らしめる。』
オキがアルゴに頼んだ人物たち。それはルーサーのレポートにあった【事件に最もかかわりの多き中心人物達】だ。他にも名前があったがうる覚えになっている。ならば今、わかるメンバーだけでも集めて行動を共にすれば必然的に集まると踏んだ。
「…しかしうめーなこれ。」
オキは落ち着くためにワゴンで売っていたホットドッグと飲み物を買い、食べながら歩いていた。
「しっかし、便利だな。ストレージに入れれば保管できる上、作った状態そのまま保存って。シャオにこのシステムいれれねーか帰ったら案出してみるかな。…ゴクゴク。あ、この飲み物もいける。」
オキは考えこむときは、落ち着くために食べるかタバコを吸うのが癖になっている。
街の中で店やこの周辺の情報をある程度得たオキは歩いていた大通りから外れ、路地に入り込んで食事にしていた。この世界にきてかなりの時間が立つ。お腹が空いたので軽いご飯を食べていた。情報では食事を取らなくても死ぬ事は無いらしい。が、腹が空けば集中力は切れる。
「ひっく…ひっく…。」
「ん…?」
泣き声が聞こえる。近くからだ。
「誰か泣いているのかい?」
ガタッ
物陰にあった箱の後ろにその主はいた。小さな女の子のようだ。
「大丈夫かい? ひどく泣いているようだが。」
「えっと…その。まさか、こんなことに…なるなんて…ひっく…おもって…ひっく…なかったので。」
どうやら死のゲームに参加したことを後悔しているようだ。
「ふむ…。えっと、取り出し方はっと…こうして、こうだったな。」
目の前にポンとでたホットドッグと飲み物を一つずつ、その少女に渡した。
「とりあえず、落ち着くために。ほれ。うめーぞ。」
「あ…ありがとう、ございます…。」
少女はオキから震える手で受け取り口にした。
「うめーだろ。さっきそこで買ったんだ。」
「…はい。美味しいです。」
少女の顔が月夜に照らされた。ひどく泣いていたらしい。しかし、食べ物を口にしたことで少し落ち着いたのか涙目になりながらも笑っていた。
「おれはオキ。君は?」
「シリカ…。シリカって言います。」
『シリカ…シリカ!?』
オキが捜していた人物の一人だ。だが、どう話しかける。事件の中心にあたる人物だから一緒に来てほしい。いや、心が折れかけている現状いきなりそんなこと言われればオキだって余計に怖くなる。どうする。オキは少し黙って口を開いた。
「そうか。今回はお互い酷い目にあったな。まさかこんなことになるなんてさ。」
「はい…。知り合いの人が面白そうだからって一緒に応募したら私だけ当選しちゃって…。しばらくすれば再販もするだろうから、先にやっててって…。だからINしたんですけど…。そしたら…。」
「あー…すまねぇ。思い出させる気はなかったんだ。」
また泣きそうな顔になるシリカをオキは途中で口をはさんだ。
「まぁ、なんだ。無理に元気出せっていわねーけど、別に今すぐ死ぬわけじゃない。そう、死なせはしない。まだ希望はある。必ず、必ず攻略してみんなをリアルの、外の世界に帰してやる。だから泣くな。それに…女の子の泣き顔は苦手なんだ…。その、なんだ。そのかわいい顔が台無しになるのはちょっと…ねぇ。」
オキは照れ臭そうにポケットを漁った。
「フェ!? …えっと、その。か、かわいいだなんて…。」
うつむいてしまった。だが、光照らされる彼女の耳まで真っ赤になっている事にオキは気づいた。
「…あ。そうだ。ポケット漁ってもタバコねーんだよ。困ったな。」
「…タバコ、ですか?」
不思議そうにオキの顔を覗くシリカ。
「いや、いつも落ち着くときはタバコを吸う癖があってね。つい。たはは…。」
「タバコなら少し離れた道具やさんに置いてましたよ。」
「へぇ…マジデ!?」
ヘビースモーカーのオキはその情報はありがたかった。問題はどこの道具屋なのかだ。
この街にはかなりの店が多く存在する。それらの店には多数の種類のアイテムが陳列されており、一店舗ごとに売っている品が違う。
「その、ホットドッグご馳走様でした。オキさんと話しているとなんだか元気出てきましたし、お礼もかねて案内しますよ。」
シリカは無理やり笑顔を見せているように見えた。だが、これで少しは仲良くなれるきっかけができた。
「たのむ。よければ案内してくれ。」
「りょうかいです。」
オキとシリカは街の南側にいたのだが、西側のオキがまだ回り切れていない店にタバコは置いてあった。
「シリカ。ありがとう。助かったよ。」
「いえ。パパもよく吸っていますから。吸いたい気持ちはパパがよく言っていました。だからなんとなくわかるんです。でも健康に悪いですよ?」
「ハハハ。ここにきてそれを言われるとはな。うんじゃ、買ってくるわ。サンキュー。」
「あ…。」
何かを言いたそうにしていたシリカだが、オキは気づかずに店の中へと入っていった。
「いらっしゃい。なにか用かね?」
「タバコ。何があるか教えてくれる?」
街に住む住民たちはNPCとよばれ人工知能が組み込まれているらしい。しかし会話が成り立つらしく、その点の技術力はアークスに匹敵する部分があるようだ。
「そうだね、今ここにあるのはこれだけだ。どれにする?」
三種類ほど店員のおやじさんは出してきた。
「コルは…たりるな。よし。3種1つずつ。」
「まいどあり! 3つで150、200、300.合計650コルだ。」
コル。この世界の金額の値だ。オキは昼間にキリト達と戦った際にエネミーより手に入れたコルとアイテムを売り、資金としてある程度の金額は持っていた。
「ライターかマッチある?」
「ライターならあるよ。使い捨てが100。オイルライターが500。替えのオイルが50だ。」
「オイルライター1つ。オイル1つ」
「まいど。」
オキは店の外に出て早速3種のうち真ん中の値段で売っていたタバコを開封した。
中身はオラクル船団で売っていたタバコと同じ本数が入っていた。形も同じだ。後は
「味か。どこか隅っこにいくか。って、シリカ?」
「タバコ、買えましたか?」
「待っていてくれたのか。すまんな。」
店の前で待っていたらしく、オキは直ぐ近くの建物の壁に寄りかかり、オイルを入れライターに火を灯した。
「へぇ。ここも変わりはないんだな。…ってことは。いや、それは後だ。とにかく。」
キン…シュボ
「ふぅー…。あ、いける。あー生き返るわー。」
味の事も考え値段の低いのから一番高いのまで買ったが、どうやら真ん中が当りでオキに合っているようだ。
「とりあえず、コマッチーに連絡しておこう。タバコあった。かった。あとでわたすっと。」
「ご友人の方も吸われるんですか?」
口にしていた言葉にシリカが聞いてきた。
「あ、ああ。コマチって言ってね。よく俺と仕事の終わった後に吸ったりしてた。」
「そうなんですか。」
「いやー。ほんっと助かった。命の恩人だぜ。」
「そ、そんな大げさですよー。」
顔を赤くして恥ずかしがりながらシリカは微笑んだ。
「ふふふ。…ん? メッセージです。…あの。オキさん、ごめんなさい。人から呼ばれたのでそちらに向かう事になっちゃいました。」
「ああ、いいよ。あ、そうだ。友人登録…だっけか。いいかい? お礼もしたいし。」
「先ほど元気をもらったお礼がそれですよ。でもそうですね。いいですよ。」
「えっと…ここをこうして、選択して…。んん?」
不思議な欄がある事に気づいたオキは目を丸くした。
「どうしました?オキさん。もしかしてわからないとか? えっとですねぇ…。」
やり方を知っているシリカは得意げにオキの方に近づいてきたのだがそうではない。
「いや、こういう項目もあるんだなぁと。ある意味よくできてるけど、そこまでするかふつー…。」
オキの隣に来たシリカが目にしたのは友人登録項目欄の少し下にあるオキの示した文字だった。
「えっと? けっこんもうしこ…み…。ふえ!?」
「あ、いや。すまん。そんなつもりはないんだが、ゲームだってのにこういうのもあるんだなぁと。その、おれ初めてゲームすっから…。すまん…。」
「あ、いえ、その…だ、大丈夫ですよ。その私もびっくりしました。異性の方を選択するとそのような項目欄もあるんですね。初めて知りました。あ、はい。よろしくお願いします。」
オキは素早く友人登録の申し込み依頼を選択し、シリカへ送った。
「…。」
「…。」
二人とも黙ってしまった。そりゃあんなものいきなり見せられちゃ困る。
『まてまて。おれは何をドキドキしてるんだ。いやそりゃなかなかかわいいけどよ。今まで女性と話したことが無い男とかと違っていろんな人とかかわってきたろ。下手すりゃアイドルだっていたんだしさ。…でもなんだろ。わかんね。』
オキはアークスとして活動している最中に魅力的な先輩アークス達や後輩アークス達と活動を何度もしてきた事がある。中にはアイドルだっていた。だが、このような気持ちは初めてだった。
「えっと…知人の方の件はいいのかい?」
静まり返った道の空気に耐えられなかったオキは思い出したように口を開いた。
「あ、えっと。はい! その、今後もよろしくお願いします! それでは!」
シリカはオキの顔を見ずに顔を真っ赤にして歩いて行こうとした。
「シリカ! その、よろしくな。また会おう。」
「…! はい!」
先程まで泣いていた彼女は今、笑顔に笑いながら元気に返事をした。
『これで一人でも元気を出せれば。…よし。』
オキは残っているコルを再確認して先ほどのホットドッグを再度買いに向かった。
すみません。どうやってもここの話を今後につなげるにはこうするしかなかったとです。
文才なくてサーセン。。。
今後もこういう無理やり展開多めなのでも、すみません(
なお、タバコに関しては当方としてかなーーーーーり死活問題なのと身内で喫煙者多しなので入れさせてもらいました。(気にしないでください。自己満足です